ペルセウス座流星群の思い出
yk
ひんやりとした地面の冷たさと堅さが心地よく
地球の心とでもいうべきものが
静かに背中から伝わってくるような気がしたのをおぼえている
我が家の庭にビニ−ルシ−トを敷いて
一家4人
仰向けになってペルセウス座流星群を眺めていた3年前の夏・・・
夜空は深く澄み渡り
天の川も遙か遠く 夢のように流れていた
あたりはしんと静まりかえっていて
聞こえない音まで聞こえてきそうな夜更けだった
天頂付近から 四方八方に
つぎからつぎへと 音もなく 星は流れた
流れ行く星をかわるがわる指さしながら
私たちは歓声をあげてはしゃぎあった
たぶんそのとき4人は同じような顔で笑っていたことだろう
年老いた母が亡くなった翌年の夏
お盆の迎え火を焚いて 花火をした後のことだった
私たちは あのとき
少し寂しくもあり 気楽でもあった
あれから3年
その後もたくさんの星が流れ
時も流れた
今年もまたお盆がやってくる
そしてペルセウス座流星群も
ごくあたりまえのことなのだが
地球も広大な宇宙を 寂寥のうちに航行していて
「 公転
」と名付けられた全く同じ軌道を
寸分の狂いもなく律儀に回り続けているということを
いま あらためて思い直したりもする
スイフト・タットル彗星の残滓のゾ−ンに
全人類及び全生物共々
地球がまた確実に近づきつつあることを
各天文サイトも告げている
今年もまた
様々な人々が様々な思いを抱きながら
あの流星群をみつめるのだろう
同じ この地球上で
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