共 振 RESONANCE
冬
木々の梢たちはもうすっかりその葉を落とし尽くし
いっせいに空に向かって大きく背伸びをする
たおやかに のびやかに そしてねばり強く
凛とした冷気の中の
青く清澄なひかりを求めて
そのひかりの中の 命のもとを探りながら
梢たちは懸命に なにか大いなるものとつながろうとしている
僕の神経の樹状突起も
あまりの寒さにすこしかじかみながらも
やはり何かを求めて
何か遠く果てしないものにとけこもうとして
梢たちとおなじように 心の空で背伸びしている