稲刈りの詩





山吹色に輝く稲の穂波の大半がきれいに刈り取られて

田んぼのあちこちに藁を焼く煙が上がる



 《  今年は豊作                

    稲刈りも なんとかうまくいった  》



その火を見守る人々にも どこか安堵の風が漂う



今日は お彼岸

秋分の日

すでに新米でおはぎを作って食べたりしている人も多いことだろう



道端の雑多な禾偏(のぎへん)たちも

稲に負けじと頭(こうべ)を垂れて

実に明るく賑やかに

調和の風がさやさやと吹く



豊穣という名の 美酒の如き

このひんやりとした空気に身をさらしながら

しばらくはこうして すべて忘れて

この至福の時を享受しようと思う