秋の夕靄







赤味がかった夕靄のなか

遠い景色がシルエット状に霞んで浮かぶ



まるで天然の絵本のよう



遙か かなたに

既に死んだはずの

郷愁の国の亡霊を見る思い・・・



なんだか そこに これまでの

かなえられなかった夢や想いが

今も諦めきれずに彷徨(さまよ)っているような気がして

胸苦しかった