CAN SOULS BE XEROXED?

CAN SOULS BE XEROXED?(3.10.1997.P39)

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今回は SPECIAL REPORT から クローン関連の続きです。クローンは果たして魂、心までも複製されるのか? これは人間だけに課せられた命題ですね。動植物では心まで問題になりませんから。 クローンの技術により、恐らく何十年、あるいは百年以上もかかるだろう 様々な問題が、一気に噴出してきた、という感じでしょうか?

心は複製できるか?


              語彙は主にFENG5辞書から抜粋

 

大意

語彙

p39 あなたのクローンはあなたと不気味なほど似ているかもしれない。 他の誰かとも似ているかも。 eerily :不気味なほど,ぞっとするほど
1 この1週間は悪夢を思わせるようなものだったが、人間のクローン に伴う恐るべき危険のことは誰も言っていない。すなわち、自己満足の ことについては。クローンが選択できるとしたら、それを作るのは 自分が世の中に役立っていると思っている者、次世代に自分の心を 与える不安を感じない者、言ってみれば自尊心の極度に強い人間である。 あとの者がクローンに疑いを持ち、まだ生まれてもいない者に自分の 苦しい内面を与えたものかどうかと悩んでいるときに、こうした 人たちはうさぎのように増えていくのだ。羊のようにかな? conjure up :思い起こさせる、 articulate :〈思想を〉表現する、 peril :危難、 pose: 提出する、 rampant: 手に負えない、 chipper: 快活な,陽気な、 qualm: 不安、 bestow: 与える,授ける、 self-esteem :自尊心,自負心、 rack: を苦しめる、 inflict: 与える,苦しめる、 psych: 心理、 unborn :(まだ)生まれていない、 proliferate :増殖する
2 もちろん、これは心が遺伝子で複製されると仮定してのこと。環境が 性格形成に一役買うとはいうものの、遺伝説は広く信じられている。 だから、クローンについては、それにより心が複写されるかのように 興奮して話し始めるのだ。 gene :遺伝子、 prevailing :広く行き亘っている,一般の、 obligatory: 義務的な、 reminder: 思い出させる人,注意,助言、 proceed to do : (さらに)〈…し〉始める、 amount to :要するに〜ということになる
3 遺伝が性格を決定するという信念はどこからくるのだろう? 遺伝子がいかに性格を決定するかについては、無数の記事があり、 混乱するのも無理はない。これらの記事は2つの説から書かれている。 一つは行動遺伝学といい、遺伝子の差違を研究するもので、遺伝子が 重要であることを示している。だからと言って、遺伝子で運命が 決まる、すわなちクローンはあなた自身であると言えるだろうか? genetic :遺伝子の、 stubborn :頑固な,断固とした、 zillion: 莫大な数,無数、 underlying: 内在する,潜在的な、 behavioral genetics :行動遺伝学、 demonstrate :立証する,明示する,証明する、 matter :重大である,問題になる、 destiny :運命
4 2番目の説は進化心理学といい、遺伝子の違いより共通性に主眼を置くもの。 この世は実質上のクローンであふれているのだ。世の中の男性は誰でも、 私と99.9%同じ遺伝子を持っている。逆説的に言えば、共通の遺伝子に より性格を形成する環境が作られ、互いに違いが出てくるのだ。 順応遺伝子はうまく性格を環境に適応させるので、自然淘汰により こうした「順応遺伝子」が残される。 dwell on :強調する、 commonality :共通性,共通点、 chock-full :ぎっしり詰まった、 virtual: 事実上の,実質的な、 paradoxically :逆説的にいえば、 empower: 〜に力を与える、 natural selection :自然陶汰、 malleability :順応性,展性、 adroitly :抜け目なく,巧妙に、 tailor :調整する
5 遺伝的に他人より刺激を求める傾向のある男もいるが、一般に 結婚して子供を持てば危険を避けるものである。自尊心の高い 人もいるけれど、自尊心というのは社会的にどうみられるか、という ことに深くかかわっている。出生の順番についての本を書いた フランク・サロウェイによれば、遺伝子は家庭内の地位に応じて 性格を形成することさえあるのだ。従順な長男のクローンを作って みると、家庭内では地位の低いその双子のクローンはチェ・ゲバラ に成長するかもしれない。 prone: の傾向がある、 feedback: 反応,帰ってくる意見、 mold: 形作る、 dismay: うろたえさせる、 hierarchy: 階級組織,階層制度、 Che Guevara :(1928-67) 《アルゼンチン生まれのキューバの革命家》
6 この順応性により、クローンはあなたと心が通い合うかもしれない。 クローンはあなたと体型などが似ており、それは心に影響を与えるから。 今世紀の初め、行動遺伝学の初期の研究では、人間を中肺葉型と外肺葉型 に分けていた。中肺葉型とは頑強で自身たっぷりの人、外肺葉型とは やせて神経質な人。こうした分類が意味があるとしても、外肺葉型の 人が内気な遺伝子を持っていることにはならない。やせた人が学校で いじめられ、性格が内気になっただけかもしれないのである。 「これは、異なる環境で育った一卵性双生児の研究の際の問題点である。 双子の性格の類似性は、"性格遺伝子"によるものなのか、それとも 見かけが似ているから同じような経験をするためなのか?」 roundabout: 遠回しの,婉曲な、 physique: 体格,体形、 exert: 及ぼす,感化を及ぼす、 fledgling :駆け出しの若者,青二才,創業まもない企業、 mesomorph :【心】 中胚葉型の人、 robust: 強い、 assertive :自己主張する,独断的な、 ectomorph :【心】 外胚葉型の人、 skinny: やせこけた,皮と骨ばかりの、 generalization: 一般化、 push around :《口》いじめる,こき使う、 correlate: 相互に関連がある
7 性格が遺伝子により決定されると考える人たちは、クローンを 育てればある種の心の融合を経験すると思っているようだ。 心の融合は完全なものではなく、感情移入といったものだろう。 感情移入は時に強くなり、クローンがダンスパーティーでどれほど 神経質になるか、また待ち望んでいるかを正確にわかるかも しれない。 meld: 融合させる,混合する、 fusion: 融合,合併,統合、 uncanny: 気味の悪い,超自然的な、 empathy: 感情移入,共感、 budding: 分芽,芽を出しかけた,新進の、 intense: 激しい、 frail: 脆い、 gawky: のろまな、 prom: (高校・大学などの)卒業記念大ダンスパーテイー
8 一方、考えてみればクローンでない人とも似たような感情移入を 経験できるだろう。思春期の不安などは誰しも感じるものである が、こうした感情は私たち人間を決定付ける遺伝子の中に組み込 まれており、遺伝的な人間のこころの一部だからだ。 共通の経験が、子供や兄弟、友人、おそらくクローンとの間で、 感情移入に変わるのも当然だろう。 adolescent: 青春期の、 youthful: 若々しい,若い,若者の、 generic:一般的な、 ground :確立する、 transmute: 変える(根本的に変えてより高度なものに)、 offspring :子,子孫、 siblings: 兄弟姉妹たち
9 しかし、こうしたクローンとの感情移入があっても、あなたの内面が 全くクローンと同じというわけではない。卒業アルバムでなつかしい 顔を見れば、あなたとクローンが同じ希望と不安を持っていたこと を思い出すかもしれない。心まで共有していたと感じるかもしれない。 ある意味でこれは正しいが、そういう意味では、あなたは 全ての人と同じ心を共有しているのである。 catalyst: 触媒,触媒のはたらきをする人、 yearbook: 卒業記念アルバム,年鑑


 性格は如何に形成されるか?遺伝でしょうか、環境でしょうか? 両方かかわってくる、と答えるのが無難なわけですが、現実に クローン人間ができると、そんな悠長なことは言ってられませんね。 のんびりと(失礼)研究していたことが、急に差し迫った問題になって きたのではないでしょうか?

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