2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第7戦レポート

[はじめに]

 8月10日、相模湖ピクニックランドにて2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第7戦が開催された。

 130台オーバーのエントリーは当たり前のようになっている今年の神奈川県シリーズだが、今回の第7戦も、真夏のお盆休み真っ只中という不利な条件にもかかわらず134台ものエントリーを集めた。
 皆さんは覚えているであろうか?そう、我々、神奈川県シリーズエントラントの有志が立ち上がり、数ヶ月間の水面下での準備期間を経て、全エントラント及び主催者に向け、公に問いかけを行ったのは、丁度一年前の、8月12日に開催されたこのイベントであった。その日のエントラントはわずか49名。今年から神奈川県シリーズに参加したドライバーらには、想像もつかない状況であろう。 我々の活動は理解してもらえるのか、どれだけのエントラントが同意してくれるのか、多くの不安を抱えながらブリーフィング時に時間をもらい、競技終了後のエントラントミーティングの案内をした結果、なんとその49名のエントラントほぼ全員が会場に残り、エントラントミーティングに参加してくれたのである。「えんどうって誰だよ」という半信半疑の声も聞かれる中(笑)、ジムカーナを、そして神奈川を愛するエントラントの熱い思いをお互いが感じあうことができた1時間弱のエントラントミーティングを皮切りに、この活動がスタートしたのである。
 エントラント全員の努力の甲斐あってか、今や大盛況と言えるジムカーナシリーズに生まれ変わった神奈川シリーズ。今振り返ると、原動力は神奈川シリーズエントラントの仲の良さ、そして熱い思いに他ならないと感じる。

 さて、毎年8月に相模湖で開催されるルーキー主催の1戦は、歴史ある交通遺児チャリティーイベントを併設していることをご存知だろうか。20年近い歴史を持つこのチャリティーイベントであるが、配布されるプログラムには歴代の上位入賞者の名が記されている。ページをめくると、まるで全日本選手権のリザルトか?と勘違いするような、今や全日本トップドライバーと呼ばれる選手の名前をいとも簡単に見つけることができる。この日の成績次第であなたもこの歴史あるチャリティーイベントの1ページに自分の名前を刻むことができるのだ。
 そして、今年の神奈川県シリーズもいよいよ終盤に差し掛かってきた。前回の第6戦では、N3クラスにて寺島が、B1クラスにて中楯が、早々にシリーズチャンプを決めている。今回の第7戦では、残る全クラスにチャンピオン決定の可能性があり、目を離せない1戦となることであろう。また、今回でチャンプが決定しないまでも、最終戦での戦いを優位に進められるかどうかはこの第7戦にかかっており、むしろ最終戦よりも重要な一戦となると言えるだろう。
 コースは、主催者があらかじめ用意したコースに、スラロームセクションなどの若干の味付けを試走の遠藤選手が行っていたようだ。140台近い参加台数を3本走行させるために、若干のラップ走行が可能なように組まれたコースは、割とシンプルな構成ではあるが、ラインを上手く取ると踏み抜けるセクションが設けられており、これをうまく見抜けたかどうかや、斜面に配置されたおにぎりやオフセットされた8の字、そして一見楽そうだが奥が詰まっているスラロームあたりが勝負を分けていたようである。

 コース攻略のお手本走行となる試走には、第1戦からフル参加中(?)となるエボ6の遠藤選手が努めた。このところお馴染みとなった壺坂選手、三間選手、梅澤選手らが全日本選手権参戦とバッティングしているため、1台のみとなったのは残念であるが、意地でもエントラントに負けられない、という気合の入った試走を見せていたようだ。例によって、クローズドクラスのエントラントに参考にしてもらえるように、慣熟走行前の試走をレギュラータイヤを用いて行い、第一ヒート及び第二ヒート前の試走をSタイヤで行った。

 随分と遅れた梅雨も明け、心配された台風も前日で通り過ぎ、夏真っ盛りの天候のもと、第7戦が行われた。前日の台風の影響で、湧き水がコース内の一部に流れ込んでいたが、第1ヒート、第2ヒート時には、大きな影響は無かったようだ。






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撮影:えんどう
(文中敬称略)
えんどう