N3クラスは、排気量1001cc以上の後輪駆動N車両が参加できるクラスである。この日は１１台がエントリー。既にチャンピオンが第６戦で決まってしまったN3クラスであるが、上位陣では、チャンピオンを確定している寺島MR2、２位の藤村MR2、３位の石原MR-2、４位の古林ロードスター、５位の中島RX-7、らがエントリーしている。まず第一ヒート。寺島のMR-2をレンタルしている草間がファーストゼッケンよりスタートし、52"0のターゲットタイムを樹立してN3クラスがスタート。今回はN車両のMR2をレンタルしてN3クラスにエントリーしてきた小川が序盤ゼッケンで出走である。レンタルマシンながら49"1と大きくトップタイムを更新してゴールした。好タイムを出してきたのはゼッケン７５番の秋元MR-2。まだN車両に戸惑いながらも49"9を出してくるが、パイロンを２本触ってしまう。続く中島RX-7は、相変わらず４駆らしい走り方が抜けないながらも、50"1で２番手に。そして、車載カメラを搭載した古林ロードスターが、非常にスムースに車を動かし、なんと48"7のトップタイムでゴール。さらに圧巻だったのは続く石原MR-2だ。車両トラブルにより戦線を離脱したためチャンプ争いに残れなかったが、その鬱憤を晴らすかのような見事な走りで47"9を叩き出し、トップに立った。続くのはシリーズ２位の藤村MR-2。残すは石原とのシリーズ２位争いとなる藤村も負けるわけには行かない。シリーズ上位ドライバーらしいうまい走りで48"0と100分の5秒石原には届かず２番手でゴールとなった。そして最終ゼッケンの寺島MR-2がスタート。第６戦にて早々とチャンピオンを決めているが、締めの１勝が欲しいところ。しかし、狙いがややずれてしまったのか、49"0と４番手タイムでのゴールとなった。
この結果、第一ヒートトップはMR2の石原。続いて、藤村MR-2、古林ロードスター、寺島MR-2、小川MR-2、中島RX-7、という暫定結果となった。
続いて第二ヒート。今年多くのトラブルに悩まされシリーズ終盤にきてようやくN3クラスへ参戦となったエディ横山RX-7が、ハイパワーFRに戸惑いを隠せないながらも、見るたびに車を前に押し進める術を体得していることが感じ取れる走りで、49"6を叩き出し、６番手に。第一ヒート好タイムを出しながらパイロンに沈んでいる秋元MR-2は、やや気負ったか、奥のターンでのミスなどが響き、50"3とタイムを伸ばしきれず、入賞圏外に終わった。そして、同じRX-7のエディ横山にかわされている中島RX-7だが、最終ターンでミスをした上、パイロンタッチのおまけつき。今回は入賞圏外に。1.6Lのロードスターながら第一ヒート好タイムを出し、３番手につけている古林だが、ややリズムが悪く、スラロームでパイロンを触ってしまう。そして、第一ヒート暫定トップの石原MR-2がスタート。ややアクセル開度が大きい場面もあるものの、元気な走りで47"7と自己のタイムを上げてくるが、最終パイロンを触ってしまったようだ。第一ヒートのタイムで祈るように後続を待つ。続く藤村MR-2は力が入ってしまったようだ。微妙な速度コントロールミスが響き、48"8とタイムをダウンさせてしまう。そして、勝つことしか考えていないであろう、シリーズチャンプ寺島MR-2がスタート。しかしチャンプと言えど、勝つということの難しさが見て取れよう。全体的にそつなくこなすものの、48"3と、トップには届かず３番手でゴール。おにぎりセクションなどで若干のタイムロスがあったようだ。
この結果、優勝は今期第１戦以来２勝目となるMR-2の石原。「最終戦は出られないが、今回チャンピオンに勝ててうれしい」と久しぶりの勝利に最高の笑顔を浮かべていた。２位には、MR-2の藤村が入り、石原同様、「シリーズチャンプに勝ててうれしい」と、会場の笑いを誘うコメントを残した。そして３位には前回シリーズチャンプを決めたばかりのMR-2の寺島が入り、「扇風機がもらえてうれしい」と、悔しさいっぱいのコメントを残した。４位にはN車両のMR-2をレンタルして参加した小川が入り、５位には非力な1.6LのNAマシンで大健闘の古林ロードスターが入り、６位にはRX-7最上位となったエディ横山が入った。| 順位 | ﾄﾞﾗｲﾊﾞｰ | 型式 | 1st-try | 2nd-try | best time |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 石原 裕一 | SW20 | ’47”992 | ’52”707(P1) | ’47”992 |
| 2位 | 藤村 伸司 | SW20 | ’48”049 | ’48”869 | ’48”049 |
| 3位 | 寺島 和哉 | SW20 | ’49”036 | ’48”397 | ’48”397 |
| 4位 | 小川 秀樹 | SW20 | ’49”125 | ’48”786 | ’48”786 |
| 5位 | 古林 拓也 | NB6C | ’48”799 | ’54”973(P1) | ’48”799 |
| 6位 | エディ 横山 | FD3S | ’51”877 | ’49”642 | ’49”642 |
| 7位 | 中島 憲久 | FD3S | ’50”137 | ’54”685(P1) | ’50”137 |
| 8位 | 秋元 幸雄 | SW20 | ’59”969(P2) | ’50”357 | ’50”357 |
| 9位 | 仁平 義人 | SW20 | ’52”257 | ’51”954 | ’51”954 |
| 10位 | 草間 代安 | SW20 | ’52”093 | ’56”202(P1) | ’52”093 |
| 11位 | 城所 優 | AW11 | ’52”979 | ’54”185 | ’52”979 |
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