2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第7戦レポート

[N2クラス]

 N2クラスは、排気量1001cc以上の前輪駆動N車両が参加できるクラスである。この日のエントリーは11台。上位陣では、ポイントリーダーの木内インテグラ、2位の出口シビック、3位の小岩井ミラージュ、4位の井上インテグラ、5位の助川CR-X、らが参戦している。ポイント上は圧倒的に有利な木内が今日にもチャンプを決める可能性が高いのがこのN2クラスである。ポイントリーダー木内と、これを阻止できる可能性が僅かに残っている出口の走りに注目しよう。
 まず第一ヒート。ファーストゼッケンの若命ミラージュが50"1の好タイムをマークしながらも惜しくもパイロンを触ってしまい、N2クラスがスタート。その後ゼッケン62番室井インテグラが、50"2を叩き出し、ターゲットタイムを樹立すると、続くシリーズ5位の助川CR-Xが49"3とトップタイムを更新。シリーズ4位の井上インテグラはもう一つ攻めきれず51"8で3番手。続くシリーズ3位の小岩井ミラージュは、50"4で3番手に。シリーズ2位につける出口シビックはどうも力みが目立ち、50"8と4番手でゴール。そしてポイントリーダー木内インテグラがスタート。もはや貫禄すら見える木内の走りであるが、唯一の48秒台となる48"4を叩き出し、トップに立った。そして、ダブルエントリーの関係で最終ゼッケンに回った味野和ミラージュアスティーがスタート。アクセルをよく開ける元気な走りで49"5でゴール。3番手に食い込んだ。
 この結果、第一ヒートトップは木内インテグラ、続いて助川CR-X、味野和ミラージュ、室井インテグラ、小岩井ミラージュ、出口シビック、という暫定結果となった。
 続く第二ヒート。第一ヒートで4番手相当タイムを出しながらパイロンタッチに沈んでいる若命ミラージュがスタートするが、またもやパイロンに触ってしまう。しかも、第二ヒートもグロスのタイムは50"1と4番手相当タイムであっただけに、非常に悔やまれる結果となった。第一ヒート4番手につける室井インテグラは理想的なラインに車を乗せ、スムースに走り切り、48"7と木内にはわずかに届かないが2番手タイムでゴール。第一ヒート2番手から3番手に順位を落としている助川CR-Xはおにぎりセクションで痛恨のパイロンタッチ。以降リズムを崩し、タイムアップできずに終わった。シリーズ4位の井上インテグラは第一ヒート入賞圏外に終わっているが、今度はきっちりとタイムを残し、50"1と5番手タイムでゴール。6番手まで順位を下げている小岩井ミラージュも50"2とタイムを上げてくるが、こちらは順位変わらず6番手のまま。そして、なんとか木内に一泡吹かせたいと目論んでいる出口シビックがスタート。しかしその気迫は伝わるものの、それが硬さとなって走りに現れてしまう。スタートでいきなりストールした後は8の字でのミス、そしておにぎりセクションでの立ち上がりのアンダーと、メロメロの走りでタイムダウン。残念ながら入賞圏外に終わってしまった。これで楽になったかポイントリーダーの木内は、コンパクトな鋭いラインをきっちり踏み切りなんと47"8でゴール。シリーズチャンプを手中に収めた。最終ゼッケンに回った味野和ミラージュアスティーは、4番手に順位を下げている。なんとかお立ち台に食い込みたいところであるが、こちらはリズムを崩し、タイムダウンに終わった。

 この結果、今期5勝目を挙げたインテグラの木内が優勝。「第5戦の相模湖でやられていたので今回は勝ててうれしい。」とのコメントを残した。2位には第6戦に続く連続お立ち台となるインテグラの室井が入り、「第4戦から参加しているが木内選手になかなか勝てないので、次は頑張る」とのコメントを残した。3位には第1戦に続く2度目のお立ち台となった助川CR-Xが入り、「久しぶりの表彰台でうれしい。アドバイスをくれた皆さんのおかげです」とコメントした。4位には惜しくも連続お立ち台にはならなかったミラージュアスティーの味野和が入り、5位には井上インテグラが、6位には小岩井ミラージュが入った。
 これにより、N2クラスのチャンピオンは、今年から公式戦に参戦し始めたばかりのインテグラの木内に決まった。今期参戦6戦中、優勝5回、3位1回と、もはや手がつけられない強さでのチャンピオン獲得である。この勢いを止めることなく、是非上の大会で刺激を受け、神奈川出身ドライバーとして活躍して欲しい。

2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第7戦
N2クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位木内 イサム DC2’48”489’47”832’47”832
2位室井 喜一郎 DC2’50”292’48”755’48”755
3位助川 雅宣 EF8改’49”353’55”153(P1)’49”353
4位味野和 正司 CJ4A’49”539’50”289’49”539
5位井上 英晴 DC2’51”814’50”121’50”121
6位小岩井 仁 CJ4A’50”437’50”268’50”268
7位出口 邦弘 EK9’50”810’51”421’50”810
8位若命 孝樹 CJ4A’55”102(P1)1’00”175(P2)’55”102
9位堀 昭宏 JN15’58”851M.C.’58”851
--小笠原 章裕 DC2不出走不出走不出走
--トモヤ EF8不出走不出走不出走



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撮影:えんどう
(文中敬称略)
えんどう