2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第7戦レポート

[B3クラス]

 B3クラスは、1601cc以上の四輪駆動車両が参加できるB車両のクラスである。この日は、16台がエントリー。上位陣では、ポイントリーダーの市川エボ6、シリーズ2位の渡辺エボ5、3位の秋葉エボ6、4位につける石綿エボ4、5位につける松木インプレッサ、6位につける三浦エボ6、らが揃って参加している。混戦のB3クラスでも、今日チャンピオンが決まる可能性はゼロではないが、ほぼ間違いなく最終戦まで持ち込まれることは間違いないだろう。最終戦を優位に進めるためにも、この日の戦いが重要となるであろう。
 まず第一ヒート。ファーストゼッケンからのスタートは金野インプレッサ。48"6の好タイムでターゲットタイムを樹立し、B3クラスがスタート。続く梅野インプレッサは金野を上回る48"1を出しながらもパイロンタッチに沈んでしまう。松山インプレッサは48"6と僅かに金野をかわしてトップに立った後はしばらくターゲットタイムが更新されないまま、終盤ゼッケンへ。シリーズ6位の三浦エボ6が48"4とようやく松山のタイムを更新しトップに立つと、直後の松木お〜とまインプレッサがメリハリのある走りで47"6と大きくトップタイムを更新。さらに、そろそろ得意の相模湖で勝ち星が欲しい石綿エボ4が、46"7とさらに1秒ほどターゲットタイムを押し上げてからが熾烈な争いとなった。続く秋葉エボ6がベテランらしい丁寧な走りで46"5とトップタイムを更新すると、前回の相模湖ラウンドで優勝を遂げている渡部エボ5が46"9とわずかに届かず3番手でゴール。そして前回の富士で今季初優勝を遂げ気を良くしている最終ゼッケン市川エボ6は、その好調を物語るかのようなアグレッシブな走りで46"3とトップタイムでゴールした。
 この結果、第一ヒートトップは市川エボ6。2番手には秋葉エボ6が入り、以降、石綿エボ4、渡部エボ5、松木インプレッサ、三浦エボ6、という暫定結果となった。
 続く第二ヒート。序盤からタイムを上げてきたのは、第一ヒートパイロンタッチに沈んでいる梅野インプレッサだ。よくアクセルを開ける元気な走りで、48"1でゴールし、6番手にジャンプアップ。第一ヒートミスコース判定に終わっているゼッケン122番若山エボ6は、全体的にうまくまとめてくるが、8の字セクションでのロスが響いたか、48"2と惜しくも入賞圏外となってしまう。そして、この人に恐怖心というものは無いのだろうかと心配になってしまうほど元気な踏みっぷりでタイムを出してきたのは、ゼッケン127番小澤エボ6。アクセルを躊躇するドライバーが多いなか、きっちり踏み切り、46"6と3番手にジャンプアップ。9番手まで順位をさげている三浦エボ6は、ターンセクションで車が止まったような挙動がおしいが、全体的にリズム良く走り抜け、47"3と大きくタイムを上げ、再び6番手に。一方三浦にかわされ順位を7番手まで下げた松木インプレッサは、悩みどころのおにぎりセクションを、しっかりと抑えてうまくクリアし、47"3と再び三浦を抜き返して6番手に。4番手に順位を下げている石綿エボ4は、おにぎりをきれいに回し、うまくまとめてくるが、スラロームでパイロンタッチ。最終ターンも失敗してしまい、タイムを上げられない。暫定2位のベテラン秋葉エボ6は、非常にコンパクトなラインを鋭く刺し、46"4とタイムを上げてくるが市川には届かず、2位のまま。そして現在5番手に順位を下げている渡部エボ5がスタート。前半をうまくこなしてくるが、おにぎりセクション後でややラフな動きが目立ったか、自己のタイムをわずか1000分の1秒上げたにとどまり、順位を上げられなかった。そして最終ゼッケン暫定トップの市川エボ6がスタート。やや力が入ったか、スライド量が多くなる傾向が目立ち、46"9とタイムを落としてしまったが、第一ヒートのタイムで優勝を飾った。
 この結果、エボ6の市川が前回の富士に続く2連勝。「うまく車をコントロールできて勝ててうれしい」とのコメントを残した。2位には久しぶりにB3クラスにエントリーしてきたエボ6の秋葉が入り、「うまくコントロールできて、オセロットワンツーでうれしい」と笑いを誘っていた。3位には、今期2度目のお立ち台となるエボ6の小澤が入り、「千葉で車を壊したけど、今日は久しぶりにお立ち台に乗れてうれしい」と喜びをあらわにしていた。4位には惜しくもお立ち台に乗れなかったが、関東一速いエボ4使いの石綿が入り、5位には今期初めてお立ち台を逃してしまったエボ5の渡部が、6位には相模湖初入賞のインプレッサの松木が入った。
 これにより、チャンピオン争いは、市川、秋葉、渡部の3選手に絞られたが、市川が僅かに頭一つリードした形で最終戦を迎えることになる。しかし三者の実力から、ポイント差は無いに等しいだろう。アグレッシブな市川、ベテランの秋葉、そして地元の意地がある渡部、最終戦を楽しみにしよう。

2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第7戦
B3クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位市川 尚彦 CP9A’46”302’46”919’46”302
2位秋葉 清志 CP9A’46”581’46”454’46”454
3位小澤 幸司 CP9A’55”715(P1)’46”647’46”647
4位石綿 幸治 CN9A’46”790’52”623(P1)’46”790
5位渡部 充 CP9A’46”908’46”907’46”907
6位松木 康浩 GC8’47”690’47”320’47”320
7位三浦 満 CP9A’48”449’47”394’47”394
8位梅野 純 GC8’58”170(P2)’48”117’48”117
9位若山 真也 CP9AM.C.’48”220’48”220
10位松山 慎司 GC8’48”613’48”480’48”480
11位金野 英樹 GC8’48”687’48”638’48”638
12位岡田 和浩 BNR32’49”464’48”927’48”927
13位磯野 瑛司 CP9A’51”393’49”108’49”108
14位高瀬 英之 CE9A改’50”440’49”553’49”553
15位鈴木 雅之 GC8’51”529’49”608’49”608
16位坪井 康裕 CE9A’51”413’50”007’50”007



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撮影:えんどう
(文中敬称略)
えんどう