N4クラスは、排気量1001cc以上の四輪駆動N車両が参加できるクラスである。この日のエントリーは８台。上位陣では、シリーズトップの廣岡エボ７、２位の石田インプレッサ、３位の山下インプレッサ、４位の梅沢ランサーエボ６、らがエントリーしている。
　まず、第一ヒート。今回よりSタイヤに換えN4クラスにエントリーしてきた辻ランサーエボ７の走行よりN4クラスがスタート。序盤から好タイムを出してきたのは、ゼッケン７２番の田村インプレッサ。1'03"2でターゲットタイムを更新してきた。続く豊田インプレッサは地区戦をメインに走る元千葉チャンプだけに、その実力は確かなものがあるが、前回の相模湖で勝てなかったことが相当悔しかったらしい。いきなり59"9という好タイムでトップタイムを大きく更新した。続いて前回優勝の梅沢エボ６がスタート。このところ走りが安定してきており、きちんとタイムを残せるようになってきた梅沢。1'00"8と豊田には及ばないものの２番手タイムでゴールした。シリーズ３位につける山下インプレッサも、このところ安定感に加え切れが出てきている。1'03"2を出してくるが、惜しくもパイロンタッチの判定。ラス前ゼッケンの石田インプレッサは廣岡と熱いポイントリーダー争いをしており、逆転に向けて力が入る。全体的にうまくまとめ、1'01"9と３番手タイムでゴール。そして最終ゼッケンの廣岡エボ７も、当然石田を意識してのスタートとなる。徐々にフロントデフの使い方にも慣れてきたか、うまい走りを見せ、1'01"4を出すが、惜しくもパイロンタッチの判定が下ってしまう。
　この結果、第一ヒート暫定トップはインプレッサの豊田。続いてエボ６の梅沢、石田インプレッサ、田村インプレッサ、という暫定結果となった。
　続く第二ヒート。第一ヒートお立ち台までもう一歩という４番手につける田村インプレッサは、自己のタイムを１秒以上あげ、1'02"0でゴールするが、石田のタイムには僅かに届かず４番手のまま。続いて第一ヒートトップタイムを出している豊田がどこまでタイムを詰めてくるのか期待が集まったが、やはり自分のキャラクターは忘れていないらしい。タイムをきっちりダウンさせ、第一ヒートのタイムでトップをキープ。続いて、第５戦では豊田を逆転で下して優勝を決めた梅沢エボ６がスタート。抑えどころをきちんと抑え、1'00"5とタイムを上げてくるが、今回は豊田に届かず２番手のままゴール。第一ヒートパイロンタッチに沈んでいる山下インプレッサは、なんと第二ヒートも痛恨のパイロンタッチとなってしまう。そして力の入る石田インプレッサがスタート。しかし、完全にリズムを狂わせ、大きくタイムダウン。これを見たか第一ヒートはパイロンペナルティで後が無い廣岡エボ７がスタート。しかし、非常に丁寧な走りで1'00"9を叩き出し、３番手でゴールした。
　この結果、地区戦ドラの豊田インプレッサがB3クラスでも３位に相当する立派なタイムで優勝。「Nコースが今年で最後なので走りたくて参加したが、前戦では梅沢選手にやられてしまったので、リベンジができてうれしい。１〜３位は試走の三間選手に勝てたので三間さんも青汁を飲みましょう」とコメントした。２位には第５戦で優勝したが今回はやられてしまったエボ６の梅沢が入り、３位には石田と熾烈なポイント争いを繰り広げているエボ７の廣岡が、４位には廣岡のライバルとなるインプレッサの石田が入った。
　このクラスはポイントが分散しているため、ポイントリーダーの廣岡以降、石田、山下、梅沢、までにシリーズチャンプの可能性がある。場合によっては第７戦でチャンプ決定の可能性もあるが、このクラスに関しては最終戦までチャンピオン争いがもつれ込むことは必至であろう。

2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第6戦
N4クラス

順位	ﾄﾞﾗｲﾊﾞｰ	型式	1st-try	2nd-try	best time
1位	豊田　正彦	GDB	0'59"950	1'01"192	0'59"950
2位	梅沢　考志	CP9A	1'00"856	1'00"544	1'00"544
3位	廣岡　隆宗	CT9A	1'06"449(P1)	1'00"951	1'00"951
4位	石田　理	GC8	1'01"954	1'06"860	1'01"954
5位	田村　啓介	GDB	1'03"228	1'02"014	1'02"014
6位	山下　孝治	GC8	1'08"299(P1)	1'09"021(P1)	1'08"299
7位	端山　信雄	GD8	1'12"632	1'10"717(P1)	1'10"717
8位	辻　健	CT9A	1'18"254(P1)	1'12"285	1'12"285

戻る

撮影：えんどう
(文中敬称略)
えんどう