N3クラスは、排気量1001cc以上の後輪駆動N車両が参加できるクラスである。この日は９台がエントリー。上位陣では、シリーズトップの寺島MR2、２位の藤村MR2、３位の石原MR-2、４位の古林ロードスター、５位の中島RX-7、らがエントリーしている。
　まず第一ヒート。寺島のMR2をレンタルしている草間がファーストゼッケンよりスタートし、1'09"6のターゲットタイムを樹立してN3クラスがスタート。２番手ゼッケンからは、B2クラスにエントリーしている村松のMR-2をレンタルしての参加となった竹田がスタート。非常にスムースなロスの無い走りを見せ、なんと1'01"0という好タイムを叩き出して大きくトップタイムを更新。続く秋元はようやくMR2のN車両化が終了し、今回よりN3クラスにエントリー。その秋元、ベテランらしいうまい走りで1'02"5を叩き出し、２番手に。シリーズ５位につける中島RX-7は、朝から「今日はイケそう」ともらしていたが、もう一つタイムを詰めきれず1'05"6と３番手。ここ２戦ほど車両トラブルにより戦線を離脱していた石原MR-2が久しぶりに会場に姿を見せ、元気のある走りで1'02"0を出し、２番手に。ラス前ゼッケンとなる藤村MR-2はもう一つ攻めあぐねている様子で、1'02"7と４番手。そして最終ゼッケンのポイントリーダー寺島MR-2がスタート。やや荒さが見えながらも要所を抑える走りで、1'01"7と２番手でゴールした。
　この結果、第一ヒートトップはMR2の竹田。続いて、寺島MR-2、石原MR-2、秋元MR-2、藤村MR-2、中島RX-7、という暫定結果となった。
　続いて第二ヒート。第一ヒートで圧倒的なタイムを残している竹田だが、若干ミスがあったか、タイムを落としてしまうが、トップは変わらず、後続を待つ。第一ヒート４番手の秋元MR-2は徐々にN車両に慣れてきているのであろう、丁寧に車を動かし、1'01"9と３番手に順位を上げてゴール。第一ヒートブレーキングミスでタイムを残せていないエディ横山RX-7は、こちらも走るたびに車両の癖をつかんでいるのであろう、1'03"8とタイムを上げ、６番手でゴール。続く中島RX-7も、タイムを上げ、1'03"5と、６番手に返り咲き。４番手に順位を一つ下げている石原MR-2は、力が入ってしまったか、タイムを上げられずに終わった。続く藤村も同じくタイムアップできない。そして、勝ってチャンプを決めたい最終ゼッケン寺島MR-2がスタート。気合の走りで僅かにタイムを上げてくるが、竹田には届かず、２番手のまま競技を終了した。
　この結果、優勝は、第４戦ではCA4AミラージュでB1クラスにて６位入賞を果たしている竹田が、２年ぶりのMR-2で、ぶっちぎりのタイムを叩き出して優勝。「良い車を貸してもらえたおかげで気持ちよく走れた」とのコメントを残した。２位にはMR-2の寺島が入り、これにより今シーズンのシリーズチャンプ第一号となった。いきなり渡されたマイクに戸惑いながら「勝って決められなかったので、自分で水をかぶります」と自ら水をかぶっていた。３位にはN車両化後初参戦にていきなりのお立ち台となったNTLチーフメカニックの秋元がうれしいN3クラス初お立ち台。そして４位には、今となっては車両トラブルが悔やまれれるMR-2の石原が入り、５位には藤村MR-2が、６位には中島MR-2が入った。
　前述したとおり、寺島が、今期６戦中、優勝２回、２位４回という圧倒的な安定感と速さで早々とシリーズチャンプを確定した。これにより残るはシリーズ表彰の座をかけての戦いとなる。ポイント的には混戦模様となっており、順位の確定は最終戦までもつれ込みそうである。

2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第6戦
N3クラス

順位	ﾄﾞﾗｲﾊﾞｰ	型式	1st-try	2nd-try	best time
1位	竹田　和外	SW20	1'01"076	1'01"516	1'01"076
1位	寺島　和哉	SW20	1'01"746	1'01"730	1'01"730
1位	秋元　幸雄	SW20	1'02"529	1'01"972	1'01"972
1位	石原　裕一	SW20	1'02"047	1'03"471	1'02"047
3位	藤村　伸司	SW20	1'02"745	1'03"161	1'02"745
2位	中島　憲久	FD3S	1'05"604	1'03"596	1'03"596
5位	エディ　横山	FD3S	1'07"055	1'03"842	1'03"842
8位	古林　拓也	NB6C	1'06"310	1'17"648(P2)	1'06"310
6位	草間　代安	SW20	1'09"682	1'13"104	1'09"682

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撮影：えんどう
(文中敬称略)
えんどう