2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第6戦レポート

[さいごに]

 2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第6戦が終了した。パワーのあるターボ車が有利なコース設定だと感じたドライバーも多いことであろうが、NクラスとBクラスのタイム差は1秒前後しかなく、ターボ勢相手にNA車両でお立ち台に上がるドライバーも居ることから、実は高速領域でのタイヤの使い方や、トラクションを生かした走りができるかどうかがタイム差を生んでいたようだ。
 さて、2戦を残している今回の第6戦が終わり、2クラスでシリーズチャンピオンが決定した。一人はN3クラスの寺島選手。昨年終盤にSW20を手に入れ今年からSタイヤを履き始めN3クラスにフルエントリーしてきたドライバーであるが、6戦中、優勝2回、2位4回と抜群の安定感と速さを見せつけぶっちぎりでチャンプを獲得した。もう一人はB1クラスの中楯選手。EK9型シビックにてB1クラスにフルエントリーし、第1戦こそ惜しいミスコースで2位に終わったものの、その鬱憤を晴らすかのようにその後怒涛の3連勝。一気にシリーズを優位に進め、その後も3位、2位と激戦のB1クラスで全戦お立ち台をキープするという圧倒的な強さでチャンプを獲得した。まだ2戦が残っているが、是非神奈川を盛り上げるためにもエントリーし、最後まで熱い走りを見せて欲しい。チャンピオン獲得おめでとう。
 さらに、次の第7戦では、条件次第で残りの8クラス全てのクラスでシリーズチャンプ決定の可能性がある。ここまできたら精神力の戦いである。力むのではなく、集中することができれば、結果はついてくるであろう。

 今年の神奈川シリーズエントラントにとっては137台はもはや普通に感じるエントリー台数であろうが、主催者にとっては大変な台数である。137台を3ラップ。即ち、本来の2トライイベント換算では205台のエントリーに匹敵するのだ。これだけの台数をこなすイベントはJMRC関東やJAF関東、そしてJAF全日本選手権にも無い。即ち、最大難易度を誇る公認イベント運営と言えるであろう。第5戦までの主催者が多くの努力によってこの難易度の高いイベントを盛り上げてきたことが、恐らく第6戦主催者にとってはプレッシャーとなり、相当な苦労があったことと推測される。
 しかし、今回の主催者は今年の第1戦より毎戦会場を訪れ、良いところ、問題となったところを確認し、今回の主催に生かしていた点は非常にすばらしいと感じる。また、1分を超えるコースで16:00過ぎに競技を終了した点は主催者の努力の賜物といえよう。もちろん、多くの課題を主催者側も感じていることであろうが、競技長が頑張っている姿勢はエントラントに通じたのではないであろうか。課題は整理し、次回へつなげていくことが最も重要である。そのためにも、エントラントの皆さんには、是非アンケートに協力して欲しい。これが神奈川シリーズをもっと楽しいイベントにする原動力になるはずである
 アンケートはこちらから。

 エントラントでもなければ主催者でもない、非常に微妙な中間的な立場でイベントを見ている筆者であるが、やはりエントラントの笑顔は特筆モノである。今の神奈川を盛り上げているのは、このエントラント全員の力だと強く感じる1日であった。

 続く第7戦は、8月10日、会場を相模湖ピクニックランドに移しての戦いとなる。今シーズン最後の相模湖イベントは、夏真っ只中の開催となるが、このイベントは交通遺児チャリティーイベントが併設となっていることをご存知であろうか。歴史のあるチャリティーイベントは、毎年の優勝者の名前がプログラムに記載される。名前を辿ると、全日本トップドライバーの名前がゴロゴロと出てくることに驚くことであろう。歴史のある相模湖ピクニックランドでの1戦を是非体験してほしい。





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撮影:えんどう
(文中敬称略)
えんどう