2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第6戦レポート

[B3クラス]

 B3クラスは、1601cc以上の四輪駆動車両が参加できるB車両のクラスである。この日は、15台がエントリー。上位陣では、シリーズ2位の渡辺エボ5、3位の市川エボ6、4位につける石綿エボ4、5位につける三浦エボ6、6位につける松木インプレッサ、らが参加している。
 まず第一ヒート。ファーストゼッケンからのスタートは、三浦号エボ6をレンタルしている県戦2戦目の鹿子嶋。成長目覚ましく、1'04"7のタイムでターゲットタイムを樹立し、B3クラスがスタート。序盤から好タイムを出してきたのは佐々木ランサーエボ6。説明の必要も無い、筆者がどうしても勝てなかった元神奈川千葉ダブルチャンプが、ポイントリーダー秋葉のエボ6をエントリーしてきた。ランサーに乗るのは2年ぶりとのことだが、1'01"0と大きくターゲットタイムを更新してみせた。その後、ゼッケン128番の高瀬ランサーエボ3が1'01"5の好タイムで2番手に入ると、続く岡田監督スカイラインGT-Rがそのパワーをうまく生かして1'00"4とトップタイムを更新。さらに磯野ランサーエボ5は1'01"8で4番手に入ると、坪井ランサーエボ3は後半でロスをしながらも1'01"4と3番手。オートマのインプレッサで参加する松木はやや前半セクションで遅れる感があったものの、後半のパイロンセクションでそれを取り戻し、1'00"4で岡田を僅かにかわしてトップに立った。続く守って石綿ランサーエボ4がスタート。走りこんでいるNコースではあるが、前回の富士Nではミスからノーポイントに終わっており、本人も意識せざるを得ないところであろう。そんな中、1'00"4と僅かに岡田に届かないものの3番手でゴールした。そして大きくタイムを動かしてきたのは続く市川エボ6。59"1とトップタイムを1秒以上更新してのゴールとなった。さらに前回の相模湖で優勝している地元勢渡部エボ5がスタートすると、無駄の無い車をうまく前に進める走りで58"8を叩き出し、トップに立った。ダブルエントリーの関係で最終ゼッケンスタートとなった三浦エボ6は、新しいセッティングに徐々に慣れてきているのか、1'00"9と好タイムで6番手でゴールした。
 この結果、第一ヒートトップは渡部エボ5。2番手には市川エボ6が入り、以降、松木インプレッサ、岡田GT-R、石綿エボ4、三浦エボ6、という暫定結果となった。
 続く第二ヒート。序盤からタイムを上げてきたのはやはりこの人佐々木エボ6。レンタルマシンの特性を早くもつかんでいるのであろう、1'00"0で3番手にジャンプアップ。第一ヒート4番手から1つ順位を下げている岡田GT-Rはややリズムをくずしたかタイムダウンに終わってしまう。第一ヒート3番手からやはり順位を一つ下げている松木インプレッサは自己のタイムを上げてくるが惜しくもパイロンタッチの判定。続く石綿も順位を5番手から6番手に下げてのスタートとなるがこちらもタイムダウンに終わってしまう。そして第一ヒート2番手の市川エボ6がスタート。このところ、攻めすぎてのミスが目立っていた市川だが、この日は集中を切らさずゴールラインを通過。58"7と渡辺のタイムを僅かにかわしてトップに立った。続いて市川にタイムを更新されてしまったことを知らずに、渡部エボ5がスタート。Nコースをよく知り尽くした無駄の無い走りで自己のタイムを上げてくるが、市川のタイムには100分の4秒及ばず2番手でゴールとなった。第一ヒートの6番手から順位を一つ下げている三浦エボ6だが、こちらは大きくタイムを落としてしまった。
 この結果、エボ6の市川がうれしい今期初優勝。今期、Nコースではお立ち台に乗れて居なかったため、うれしさも格別のようだ。表彰台からは「まだまだ若いものには負けてられない」と微笑ましいコメントを残した。2位には惜しくも連勝にはならなかったエボ5の渡部が入り、3位には2年ぶりのランサー走行となったレンタルエボ6の佐々木が入った。4位には今期3度目の入賞となるインプレッサの松木が入り、5位には今期全戦ポイントゲットながら入賞が無かったスカイラインGT-Rの岡田が入り、うれしい今期初入賞となった。そして6位にはランサーエボ4の石綿が入った。
 この第6戦の結果により、ポイントリーダーが入れ替わり、市川がトップに立った。これを2ポイント差で渡部が追う。しかし、有効ポイント制を採用していることから、渡部が若干有利な状況といえる。また、ポイントリーダーの市川以降、渡部、秋葉、石綿、松木、三浦、までがチャンピオンの可能性を残している。こちらもチャンプ決定は最終戦までもつれ込むことが必至であろう。

2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第6戦
B3クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位市川 尚彦 CP9A0'59"1850'58"7020'58"702
2位渡部 充 CP9A0'58"8280'58"7480'58"748
3位佐々木 将人 CP9A1'01"0521'00"0161'00"016
4位松木 康浩 GC81'00"4461'05"051(P1)1'00"446
5位岡田 和浩 BNR321'00"4751'01"8341'00"475
6位石綿 幸治 CN9A1'00"4841'01"1901'00"484
7位三浦 満 CP9A1'00"9881'04"0951'00"988
8位坪井 康裕 CE9A1'01"4391'06"663(P1)1'01"439
9位高瀬 英之 CE9A改1'01"5571'02"0501'01"557
10位小澤 幸司 CP9A1'02"1071'01"7321'01"732
11位磯野 瑛司 CP9A1'01"8541'07"436(P1)1'01"854
12位鈴木 雅之 GC81'02"6991'04"1981'02"699
13位鹿子嶋 大樹 CP9A1'04"7541'08"0901'04"754
14位若山 真也 CP9A1'05"853リタイア1'05"853
15位石井 将樹 CN9A1'09"0761'07"7151'07"715



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撮影:えんどう
(文中敬称略)
えんどう