2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第6戦レポート

[B1クラス]

 B1クラスは、排気量1600cc以下の車両が参加できるB車両のクラスである。この日のエントリーは18台。上位陣では、シリーズトップの中楯シビック、4位の蒲CRX、5位の石塚CR-X、らが参戦しており、2位の芹川ミラージュ、3位の高橋ミラージュラはお休みである。
 まず第一ヒート。ダブルエントリーのためファーストゼッケンからのスタートとなった中島岳志CR-Xが1'05"4でゴールし、B1クラスがスタート。序盤から好タイムを出してきたのはゼッケン83番青木EK4シビックだ。1'03"6でトップタイムを更新。その後ゼッケン87番関口ミラージュが、1'03"2でトップに立つと、続くダメーズ会長こと金原CR-Xが1'02"6と好タイムを叩き出し、トップに立った。シティで参加の胡口は1'04"0で6番手。地元勢EK4シビックのさいとぅおは金原のタイムをさらに上回る1'02"5を出しながらもパイロンタッチの判定が下ってしまう。続く加藤ミラージュは、1'03"9で6番手。自ら練習会を企画し、熱心に走りを突き詰める石塚CR-Xは、やや堅さが目立ち、1'03"8で5番手。シリーズ4位の蒲CR-Xは1'04"3ともう一つタイムを伸ばし切れない。そしてポイントリーダー中楯がスタート。非常にスムースなブレーキングと潔いアクセルワークで、終盤セクションでミスがありながらも金原のタイムを1秒以上上回る1'01"3でトップに立った。ダブルエントリーの関係で最終ゼッケンとなった中島真登CR-Xがスタートし、このところ安定してポイントに絡んでいることが伺えるスムースな走りで1'03"7を出し5番手でゴールとなった。
 この結果、第一ヒートはシビックの中楯がぶっちぎりのトップ。2番手には金原CR-Xが続き、以降、関口ミラージュ、青木シビック、中島真登CR-X、石塚CR-X、という暫定結果となった。
 続く第二ヒート。序盤ゼッケンから落合ミラージュが1'03"7と自己のタイムを大きく更新し、6番手にジャンプアップすると、第一ヒート4番手の青木シビックは1'03"6と僅かに自己のタイムを上げてくるものの順位変わらず4番手のまま。第一ヒート3番手の関口ミラージュは、自己のタイムを詰め、1'03"1でゴール。しかしこちらも順位に変動は無く、3番手をキープ。そして続くのは、このところ練習会では目を見張る速さを見せ付けるダメーズ会長こと金原CR-X。第一ヒートは2番手につけるもののトップの中楯からは1秒以上のビハインドがあるため「第二ヒートは攻めるだけ攻める」と言い残してスタート。その意気込みが伝わる気迫満点のアクセルワークを見せ、なんと1'01"3と、中楯を100分の2秒上回ってトップに立った。さらに胡口シティも大きくタイムを更新し、1'02"9と3番手に大きくジャンプアップすると、その直後、第一ヒートは好タイムを出しながらパイロンペナルティに沈んでいたさいとぅおシビックが1'02"2で3番手に。その後、チームメイト金原の走りに触発されたか、加藤ミラージュもうまい走りで1'02"9と5番手にジャンプアップ。第一ヒート6番手から8番手に落とされている石塚CR-Xは、1'03"3とタイムを上げ7番手に。そして金原にかわされているポイントリーダー中楯シビックがスタート。非常にスムースな安定した走りを見せ、タイムアップが期待される中、ゴール。しかしながら1'02"1とタイムをダウンさせてしまった。圧倒的な速さを見せ付けていた中楯にもチャンプ争いと優勝争いのプレッシャーが見え隠れしていたのであろう。そして最終ゼッケンの中島真登CR-Xが1'03"3と自己のタイムを詰め、7番手に順位を上げてゴールした。
 この結果、第二ヒート見事な逆転劇を見せたCR-Xの金原が県戦初優勝。第一ヒートにタイムを残し、第二ヒートに限界まで攻める、という戦い方を体で覚えたに違いない。中楯とのハイレベルなトップ争いに勝ったことは大きな自信となろう。表彰台からは「念願の初優勝ができてうれしい。多くの方にアドバイスを頂いたおかげ。NTL社長ありがとうございました。」とコメントした。今や神奈川B1、いや神奈川県シリーズの顔とも言えるキャラクターの金原の初優勝だけに、かつて見たことの無い20人ほどからのバケツシャワーを浴びながら満面の笑みを浮かべる金原が印象的であった。そして2位にはシビックの中楯が入り、念願のシリーズチャンプを確定した。金原初優勝の大騒ぎに押された形になってしまったが、今季見せた中楯の速さは圧倒的であった。3位には地元シビックのさいとぅおが、第4戦の富士Nに続くお立ち台に上がり、地元の意地を見せた。4位にはシティながら胡口が好タイムで入り、5位には金原とチームメイトの加藤ミラージュが、同じく6位にはチーム名との関口ミラージュが入った。
 前述したとおり、中楯が、今期6戦中、優勝3回、2位2回、3位1回という圧倒的な安定感と速さで早々とシリーズチャンプを確定した。毎戦20台オーバーがエントリーする激戦のB1クラスでのこの結果は数字を超えた強さを備えている故の結果であろう。これにより残るはシリーズ表彰の座をかけての戦いとなるが、2位から8位までのポイント差はわずか22ポイントと、超混戦模様のB1クラス。順位の確定は最終戦までもつれ込むことは間違いない。
2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第6戦
B1クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位金原 俊一 EF81'02"6131'01"3421'01"342
2位中楯 計司 EK91'01"3691'02"1031'01"369
3位さいとぅお EK41'07"509(P1)1'02"2251'02"225
4位胡口 勇 GA21'04"0171'02"9051'02"905
5位加藤 崇 CJ4A1'03"9851'02"9361'02"936
6位関口 和也 CJ4A1'03"3291'03"1671'03"167
7位中島 真登 EF8改1'03"7171'03"3101'03"310
8位石塚 一郎 EF81'03"8681'03"3551'03"355
9位青木 太郎 EK41'03"6921'03"6631'03"663
10位落合 泰之 CA4A1'06"5271'03"7481'03"748
11位蒲 真一 EF81'04"3201'04"0501'04"050
12位石井 隆行 EF81'07"3941'04"1221'04"122
13位中岫 泰仁 EF81'04"667M.C.1'04"667
14位中島 岳志 EF81'05"4751'04"8571'04"857
15位田辺 拓也 CJ4A1'08"912(P1)1'04"9171'04"917
16位井下田 登 EK91'06"0001'11"870(P1)1'06"000
17位高橋 知紀 CJ4A1'07"7791'07"3491'07"349
18位石川 憲行 AE921'12"7471'23"677(P1)1'12"747



戻る

撮影:えんどう
(文中敬称略)
えんどう

>