2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第5戦レポート

[はじめに]

 6月29日、相模湖ピクニックランドにて2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第5戦が開催された。

 前回富士での第4戦では、公認イベントとしては21世紀最大とも言える163台もの大量エントリーを稼ぎ出したことは記憶にも新しいであろう。今年一杯で改装のため使用できなくなる人気の富士Nコースという会場の特殊性もそのエントリー台数に拍車を掛けていたと予想できる。そして今回の第5戦は、お世辞にもハイスピードとは言えない相模湖ピクニックランドでの開催となる。会場の特殊性からどれだけのエントラントが集まるのか、興味深いところであったが、なんと大方の予想をはるかに超える159台ものエントリーを集めた。
 これだけの大量エントリーを予想していた人がいただろうか。いや、期待はしていたものの、ここまで集まるとは夢にも思っていなかったというのが正直なところではないだろうか。我々が考えるよりもはるかにエントラントの注目度は高いという証明であろう。主催者とエントラントが力を合わせてイベントを盛り上げている雰囲気が今の神奈川からは感じ取れることこからも、今後よりいっそうの盛り上がりが期待出来よう。

 さて、今回で2003年度の神奈川県シリーズは5戦目を迎え、折り返し地点を回ったところである。F1グランプリもそうであるように、神奈川県シリーズも有効ポイント制を採用しており、全8戦中上位6戦の合計ポイントでシリーズ順位が争われる。第6戦までは獲得したポイントをプラスしていくだけとなるが、その先は上位6戦分のポイントのみを計算することになり、それ以外は捨てポイントと呼ばれ計算には入らないのだ。例えば、考えやすくするために6戦目まで全て4位だったとしよう。その場合10点が6回なので60点を獲得していることになる。そして7戦目に3位に入り12点を獲得したとしたら、そのドライバーの有効ポイントはいくらになるのか?そう、上位6戦分の合計なので、62点にしかならない。従って、6戦までの合計ポイントが高いことばかりが有利とは決して言い切れないのが有効ポイント制の面白いところである。こんなことを踏まえると、そろそろポイント合計だけでなく、その中身が気になってくるはずだ。今回の会場は第1戦でも使われたテクニカル主体の相模湖ピクニックランドだが、第1戦の極寒路面とは打って変わってグリップの高い路面での戦いである。ターンの明暗を分ける傾斜とグリップの高い路面が今回の鍵になろう。

 コース設定は、全日本トップドライバーの壺坂選手が行ったが、ラップ走行がほとんどできない相模湖だけに、相当設定には苦労していたようだ。490本を時間内にこなせるだけの長さでかつ、走りがいのあるコース設定ということで、比較的覚えやすい設定がされている一方、攻めれば攻めるほど罠にはまってしまうという、壺坂マジックが冴え渡るコース設定となっていた。
 コース攻略のお手本走行となる試走には、前回同様全日本選手権と地区戦のNクラスを追うドライバーが揃い、DC2型インテグラの昨年度神奈川A3チャンプ梅澤選手、SW20型MR2のパイロンキング壺坂選手、CT9A型ランサーエボ8の昨年度神奈川A4チャンプ三間選手、CP9A型ランサーエボ6の遠藤選手らが努めた。これまでと同様、梅澤選手と三間選手、遠藤選手の3人は、クローズドクラスのドライバーにも参考にしてもらえるよう、慣熟走行前の試走をレギュラータイヤを用いて行い、第一ヒート及び第二ヒート前の試走をSタイヤで行った。また、完熟歩行時には試走ドライバーがエントラントに対してコース攻略のアドバイスを行い、多くのドライバーらが熱心に聞き入っていたようだ。その様子はこちら
 受付時間前後にまとまった雨が降ったため、慣熟走行開始数十台こそウェットでの走行となったが、その後は天候も好転し、第一ヒート、第二ヒートともにドライコンディションの中、第5戦が行われた。





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撮影:かんとく
(文中敬称略)
えんどう