2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第5戦レポート

[B1クラス]

 B1クラスは、排気量1600cc以下の車両が参加できるB車両のクラスである。この日のエントリーは23台。上位陣では、シリーズトップの中楯シビック、2位の芹川ミラージュ、3位の蒲CRX、4位の高橋ミラージュ、5位の石塚CR-X、6位の加藤ミラージュらが、揃って参戦している。
 まず第一ヒート。ファーストゼッケンのノリ石川AE92トレノが54"8のターゲットタイムを樹立して、B1クラスがスタート。序盤から好タイムを叩き出してきたのは、ゼッケン99番中島真登CR-Xだ。神奈川の名物にもなりつつある黄色いCR-Xを元気良く動かし、44"4とトップタイムを大きく更新してきた。さらに圧巻は101番の吉川CR-Xであった。10年ほど前にチャンプを獲得し、その後C地区戦で活躍したが、しばらくジムカーナからは遠のいていたという吉川。地区戦ドラ大塚選手のCR-Xを借りて久しぶりにジムカーナをやったそうだが、なんといきなり44"0というトップタイムを叩き出してきた。その後44秒台にはなかなか入れられず、中川CR-Xが45"4で3番手、胡口シティが45"1で中川をかわして3番手でゴールとなる。そんな中黄色いCR-Xでダブルエントリーの中島岳志が44"9で3番手に食い込むと、第1戦でぶっちぎりのオーバーオールウィンを飾った石塚CR-Xが44"7で3番手に。さらにかっぱコーヂこと高橋コージミラージュが、見事なスライドコントロールを見せ44"6で3番手に食い込む。ここ相模湖を得意としているが今期は今ひとつ乗り切れない芹川ミラージュは、この路面を体が覚えているのか、昨年見せた車を前に進める速いターンを見せ44"4で2番手に入ってくるという、熾烈な上位争いが繰り広げられた。そして最終ゼッケン目下3連勝中の中楯シビックがスタート。相変わらずの切れのある元気な走りだが、どこでタイムをロスしたのか、44"6と、4番手タイムでのゴールとなった。
 この結果、第一ヒートはCR-Xの吉川がトップ。2番手には芹川ミラージュが続き、以降、中島真登CR-X、中楯シビック、高橋ミラージュ、石塚CR-Xという暫定結果となった。
 続く第二ヒート。第一ヒートでは序盤ゼッケンながら3番手につけている中島真登CR-Xは、攻めれば攻めるほど難易度を増すこのコースの罠にはまりタイムダウン。第一ヒートトップタイムを出している吉川CR-Xもリズムを崩したかタイムを落とし、第一ヒートのタイムで後続を待つことに。その後、ギリギリを攻めてくるがためか大きくタイムを上げられるドライバーが無く、全く順位変動が無いまま終盤ゼッケンへと突入する。シリーズ6位の加藤ミラージュは完全にハマリ、いいとこなし。シリーズ5位に位置する第1戦の覇者石塚CR-Xもタイムダウンに終わってしまう。そんな中気を吐いたのが続くかっぱコーヂこと高橋ミラージュだ。スケジュールの都合で今回が今年の神奈川戦ラストランになる可能性の高い高橋ミラージュは、気合の入った走りとすばらしいドリフト走行を見せ、44"2と2番手タイムを叩き出してきた。続くシリーズ3位の蒲CR-Xも僅かにタイムを挙げてくるが今回は入賞圏外。そして高橋にかわされ3番手に順位を下げている芹川ミラージュがスタート。やはり相模湖の路面とは相性が良いのか、うまくターンを決めてくるが、100分の1秒タイムを落とし、順位を上げられずにゴールとなった。そして最終ゼッケンポイントリーダーの中楯シビックがスタート。気迫の走りでタイムを縮めて見せ、44"4と芹川を100分の1秒かわして3番手に食い込んでゴールした。
 この結果、第一ヒートのタイムでCR-Xの吉川が優勝。「昔は1週間に2回ガソリンを満タンにするほど走りこんでいた」と語る吉川だが、借り物の車でいきなり走ってこの激戦のB1クラスで優勝をさらっていくあたりにその凄さを感じさせられた。続く2番手には、あえてリアに固めのコンパウンドをチョイスし抜群のドリフト走行を見せたかっぱコーヂこと高橋ミラージュが食い込んだ。残念なことにスケジュールの関係でこのドリフト走行を見られるのも今年は今回限りになりそうだが、最後に中楯シビックに勝てて良かったと、自らシャンパンをかぶる喜びようを見せた。そして3位にはポイントリーダーの中楯シビックが入り、残念ながら4連勝にはならなかったが、お立ち台は譲らず、チャンプ獲得に大きく前進した。4位には、徐々に勘が戻ってきたか芹川ミラージュが入り、5位には黄色いカラーリングがまぶしい中島真登CR-Xが、6位には第1戦の覇者石塚CR-Xが入った。
2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第5戦
B1クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位吉川 和彦 EF8改0'44.0200'44.4210'44.020
2位高橋 コージ CJ4A0'44.6670'44.2760'44.276
3位中楯 計司 EK90'44.6030'44.4130'44.413
4位芹川 宏史 CJ4A0'44.4230'44.4310'44.423
5位中島 真登 EF8改0'44.4530'51.9840'44.453
6位石塚 一郎 EF80'44.7780'45.2090'44.778
7位中島 岳志 EF80'44.9520'45.3620'44.952
8位胡口 勇 GA20'45.1260'45.3240'45.126
9位蒲 真一 EF80'45.5350'45.1750'45.175
10位中川 英雄 EF80'45.4980'46.9310'45.498
11位石井 隆行 EF80'46.2920'45.6590'45.659
12位関口 和也 CJ4A0'52.048(P1)0'45.7580'45.758
13位谷添 正慶 CJ4A0'47.4020'46.3700'46.370
14位金原 俊一 EF80'51.250(P1)0'46.5050'46.505
15位田辺 拓也 CJ4A0'46.7760'47.2710'46.776
16位加藤 崇 CJ4A0'46.8440'57.616(P1)0'46.844
17位ノ橋 哲 EG6改0'46.9320'51.681(P1)0'46.932
18位井下田 登 EK90'47.0450'47.5640'47.045
19位落合 泰之 CA4A0'52.409(P1)0'48.3470'48.347
20位小野 克人 CJ4A0'54.695(P1)0'48.5190'48.519
21位野口 利明 CJ4A0'49.4870'55.099(P1)0'49.487
22位石川 憲行 AE920'54.8800'55.3740'54.880
--玉山 そんみん EG6不出走不出走不出走



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撮影:かんとく
(文中敬称略)
えんどう

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