2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第4戦レポート

[CL2クラス]

 CL2クラスは、排気量1601cc以上の2輪駆動車両が参加できるB車両のクラスで、ライセンス不要のクラスである。また、タイヤにも制限があり、通称Sタイヤと呼ばれる競技用タイヤの使用が制限され、レギュラータイヤオンリーのクラスとなる。
 今回のエントリーはなんと23台。今や地区戦でもこれだけの台数を稼ぎ出すクラスは無いことから、その人気振りが伺えることであろう。上位陣では、シリーズトップの多川RX-7、2位の山村シビック、3位の中村MR-2、5位の石川MR-2、6位の松山RX-7らが参戦している。
 まず第一ヒート。ファーストゼッケンの杉山S15シルビアがパイロンタッチがあったものの、グロスでは1'09"8と10秒を切ってゴールし、CL2クラスがスタートした。2番手ゼッケンの西新MR2は1'07"0と大きくタイムを伸ばし、トップタイムをマーク。さらに、横田の主、AW11に拘る吉田MR2は、稼ぎどころのターンでタイムを詰め、1'05"0とさらにタイムを上げてくるが惜しくもパイロンタッチ。そして、今回はMR2をレンタルして参加している野島が1'06"6と暫定トップに立つと、爆音系S14シルビアの鈴木がベテランらしい走りで1'05"9とトップタイムを塗り替えてくる。続いて、斉藤MR2は1'06"6と野島には僅かに及ばず3番手。さらに戸塚S15シルビアが1'05"9と鈴木には1000分の8秒及ばず2番手。5秒の壁を切ってきたのは、加藤インテグラだ。1'04"9でトップに立つと、NAのS15シルビアを駆る和田は1'06"9と6番手でゴール。第2戦の富士ラウンドで優勝を飾っている中村MR2は1'05"7で2番手に食い込む。シリーズ2位につける山村シビックだが、こちらは1'07"9と入賞圏外となってしまう。そして最終ゼッケン多川RX-7がスタート。きちんと走れるまでデフは入れない、という拘りのノーマル然としたRX-7を見事に操り、1'04"3でトップに立った。
 この結果、第一ヒートは、多川RX-7がトップ。続いて加藤インテグラ、中村MR2、鈴木S14シルビア、戸塚S15シルビア、野島MR2、という暫定結果となった。
 続く第二ヒート。第一ヒートは9番手となっていた西新MR2は見事にターンセクションをこなし、1'04"8で、一気に2番手にジャンプアップ。そして第一ヒートパイロンに沈んでいたAW11型MR2の吉田は、若干意識してリズムを崩す面がありながらも、1'05"1ときっちりタイムを残し、4番手に食い込んでくる。そして、8番手まで落とされている野島MR2は1'04"7という好タイムを残しながらも、パイロンを触ってしまい残念な結果となってしまった。そして、6番手まで順位を下げているベテランの鈴木S14だが、「ターンが決まればそこそこイケルかな?」という言葉通り、1'04"7と自己のタイムをきっちり上げ、2番手に。4番手まで順位を下げている加藤インテグラは、リズムが悪かったかタイムを落としてしまう。6番手まで順位を下げてしまった中村MR2はこちらもベテランらしくきっちりとタイムを詰め、1'04"9で4番手に。残る2人、ラス前の山村シビックだが、そろそろシリーズポイントが気になっているのであろう、若干リズムを崩し、タイムアップをしてくるものの、8番手に終わってしまった。この時点で多川RX-7の優勝が決まったが、その手を決して緩めることなく、唯一の3秒台となる1'03"9というぶっちぎりのタイムを叩き出し、完全優勝を飾った。
 この結果、優勝は、第3戦雨の浅間台に続く連勝となるRX-7の多川。前回は雨で勝った気がしなかったとのことで、どうしてもドライで勝ちたかったとのことだが、今回の優勝はとてもうれしいようだ。これを機にリアデフを入れると宣言しており、果たして多川に待ったを誰かがかけることができるのであろうか。続く2位には、ベテランの鈴木S14シルビアが入った。筆者が神奈川県戦を追っている頃、浅間台で並み居るエボ3勢を押しのけ、エボ1で優勝経験もあるベテランドライバーである。しばらくブランクがあったようだが、かつてのリズムを取り戻したときは面白い存在になることは間違いないだろう。そして、3位には西新MR2が入った。第二ヒートの走りから、今後の多川との勝負が楽しみである。4位にはMR2の中村が、5位にはインテグラの加藤が、6位にはAW11ながら吉田が入り、次の相模湖が楽しみである。


2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第4戦
CL2クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位多川 潤 FD3S1'04.3801'03.9341'03.934
2位鈴木 靖也 S141'05.9471'04.7591'04.759
3位西新 貴人 SW201'07.0681'04.8351'04.835
4位中村 信彦 SW20改1'05.7541'04.9661'04.966
5位加藤 秀樹 DC21'04.9781'05.3771'04.978
6位吉田 仁 AW111'10.072(P1)1'05.1071'05.107
7位戸塚 亮伸 S151'05.9751'11.7481'05.975
8位山村 哲也 EK9改1'07.9541'06.4641'06.464
9位斉藤 誠 SW201'06.6961'06.6011'06.601
10位野島 範雅 SW201'06.6261'09.708(P1)1'06.626
11位和田 靖彦 S15改1'06.9161'07.1021'06.916
12位佐藤 新一 S151'08.8051'07.4571'07.457
13位海江田 幸一 DC21'10.0311'07.7261'07.726
14位杉山 瞳 S151'14.866(P1)1'07.8821'07.882
15位石川 豊太郎 SW201'16.2611'07.9811'07.981
16位久継 悟史 S151'18.3921'08.1961'08.196
17位箕輪 賢二 FD3S1'10.0161'08.2941'08.294
18位森田 博 EP911'10.5591'08.7471'08.747
19位本田 雅也 FD3S1'10.8621'09.5691'09.569
20位三上 研 FD3S1'17.8661'13.4501'13.450
21位小山 公礼 ST1851'13.5051'17.338(P1)1'13.505
22位小野 智久 DC21'16.4581'20.285(P1)1'16.458
23位松山 宏 FD3S1'18.2291'20.384(P1)1'18.229



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撮影:かんとく
(文中敬称略)
えんどう