2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第3戦レポート

[さいごに]

 2003神奈川ジムカーナシリーズ第3戦が終了した。あいにくの天候の下ではあったが、シリーズを争うエントラントは熱い戦いを繰り広げていた。第1戦の極寒路面での戦い、第2戦での高温ハイグリップ路面での戦い、そして今回のウェット超低グリップ路面での戦いと、シリーズを追うドライバーにとっては、ここまでこれ以上に無い過酷な条件下での戦いを強いられている。年間を通して成績を出すということの難しさを、この3戦で感じ始めているドライバーも多いことであろう。
 そんな中、今回特筆すべきは、エントラント同士の距離感ではないだろうか。今シーズン開幕当初こそ、参加者の大半が神奈川戦への参戦は初めて、という状況で、何かお互いよそよそしさを感じる雰囲気があったことは否めない。むしろ、他人同士なのであるから当然の姿であろう。それがどうであろうか、富士での第2戦、今回の第3戦と回を重ねるごとに、いつものメンバーが同じクラスに揃い、いつの間にか挨拶をし、車のセッティングやコース攻略についてライバルと語り合っている自分が居るはずだ。そして、帰り際には、「また次の富士でなぁ!」という声があちこちで聞かれる。まさにこれがシリーズを追う楽しみなのだ。また、この日の競技は降り続く雨の中行われたが、これにより狭い観客席の下に集まったエントラント同士が非常に近距離で長い時間を共有し、一喜一憂したのだ。この悪天候がむしろ功を奏して、車の外からは見えないお互いの表情やしぐさを身近に感じながら、エントラント同士が非常に和やかな雰囲気を醸し出していた。
 戦いを重ねる毎に仲良くなっていくドライバー同士を見て、なぜか涙が出るほど嬉しい筆者であった。この光景が「神奈川宴会シリーズを夏前に開幕させよう」と決心させたのは言うまでも無い(爆)。徐々に増えつつある仲間をクラスを超えて共有するためにも、神奈川シリーズの宴会を企画する予定である。是非とも参加して欲しい。

 さて、その一方で残念だったのが、今回の競技運営である。最近になって筆者も競技運営に関わることがあり、イベントを何事も無く普通にこなすその難しさを痛感しているが、イベント運営は事前準備をどれだけ用意周到に行ったかで、当日成功させられるかが決まると言われている。競技当日の朝になった時点で、競技運営の良し悪しは既に決まっているのだ。今回主催者が事前に準備した、コース設定、出走順、アナウンス、オフィシャル、雨天時の対策、など、残念ながら十分に準備されていたとは評価しにくい1日であった。また、エントラントを楽しませようという配慮に欠ける点が見受けられ、エントラントはこのために戦っていると言っても過言ではない表彰式は、完全にエントラントの期待を裏切ったと言わざるを得ないお粗末なものであった。
 昨年よりエントラントの声を集め、エントラント側から神奈川シリーズ主催者に申し入れをし、実行するとの回答を頂いた点についても今回は実行して頂けず、昨年の春から1年の年月を費やしてエントラントが努力してきたことは何だったのか、残念でならない。

 第4戦は、再び富士スピードウェイNコースに会場を移しての開催となる。エントラントにも評判の高いチームニュートンランドの主催だけに、今の神奈川であれば、フルグリッドによる不受理が発生する可能性もある。楽しいイベントを期待し、早めの申込をお勧めしておこう。我々盛り上げる活動側も、全力でバックアップする予定である。

 アンケートも実施しているので、ご協力頂ければ幸いである。




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