N2クラスは、排気量1001cc以上の前輪駆動N車両が参加できるクラスである。この日のエントリーは11台。第１戦で１位〜６位までに入った、小岩井ミラージュ、出口シビック、助川CRX、井上インテグラ、堀パルサー、小野シビック、と、６人全員がエントリーしている。
　まず第一ヒート。序盤の二人がターンセクションで苦しみ全くタイムを残せないなか、３番手からスタートした木内インテグラが、クラスを間違えたのか？と目を疑うような走りでなんと1'11"0というタイムをたたき出してきた。第一ヒートで言えばB2クラスでも4番手に入るタイム、といえばその凄さが分かるであろう。続く村松インテグラは２番手タイムを出すが、1'16"0と大きく水をあけられてしまう。そして、第１戦で５位の堀パルサーは村松をわずかにかわし２番手に食い込むが、やはりタイム的には木内に大きく遅れている。そして第１戦で４位の井上インテグラだが、うまくターンもまとめ、1'14"2で２番手に。第１戦で３位の助川CRXは1'16"1と５番手。第１戦で２位の出口シビックはターンに苦しみ、1'14"7と３番手でゴール。最終ゼッケンの小岩井ミラージュは、木内のタイムを意識したのか力が入りなんとミスコースの判定が下ってしまった。
　この結果、第一ヒート暫定は、木内インテグラ、井上インテグラ、出口シビック、堀パルサー、松村インテグラ、助川CRXとなった。 　続く第二ヒート。注目は３番手ゼッケンの木内。ターンもうまく決めてゴールするが、自己のタイムを更新することはできず、第一ヒートのタイムで暫定トップのまま。続く第一ヒート５位の村松インテグラは、中間を落としながらも後半はうまくまとめ、自己のタイムを大幅に縮めて1'14"3で３番手に食い込んだ。５番手に落とされた堀パルサーはやはり最終セクションがきつく、タイムダウン。２番手に付ける井上インテグラはきれいなターンを見せ、順位こそ変わらないものの、1'13"5とタイムアップを果たしてゴール。第一ヒート６番手の助川CRXは0.5秒ほどタイムを上げてゴールし、５番手に順位を上げてくる。４番手に押し出されていた出口シビックは、念入りに慣熟歩行を行い、高速セクションを気持ちよく走りぬけ、最終のサブロクもなんとかまとめてゴール。1'11"7と木内にはわずかに届かなかったものの大幅にタイムアップして２位にポジションアップ。そして、ミスコース判定のためタイムを残せていない最終ゼッケン小岩井ミラージュがスタート。やはりタイムを残せていないことが最後まで響いたか、1'14"0と４番手に入るものの、前回に続く２連勝にはならなかった。
　この結果、第一ヒートからぶっちぎりのタイムを叩き出したインテグラの木内が公認戦初参加でうれしい初優勝。「緊張したが楽しく走れて良かった。またよろしくお願いします。」とのコメントを残した。この木内、実はミニジムカーナの世界では日本一という超大物ドライバーでもある。今回、ほぼフルノーマルのインテグラに車両をスイッチしての参戦であったが、鮮烈なデビューウィンを飾った。そして２位には第１戦に続き連続２位となるシビックの出口が入り、こちらも木内と同秒代という、B1クラスでも十分戦える立派なタイムを叩き出したが、連続２位に悔しさがこみ上げ、第３戦への意欲を既に見せ始めている。３位には、第１戦の４位からひとつ順位を上げたインテグラの井上が入り、４位には第１戦優勝の小岩井ミラージュが、５位には村松インテグラが、６位には助川CRXが入った。

2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第2戦
N2クラス

順位	ﾄﾞﾗｲﾊﾞｰ	型式	1st-try	2nd-try	best time
1位	木内　イサム	ＤＣ２	1分11秒071	1分12秒042	1分11秒071
2位	出口　邦弘	ＥＫ９	1分14秒798	1分11秒738	1分11秒738
3位	井上　英晴	ＤＣ２	1分14秒203	1分13秒500	1分13秒500
4位	小岩井　仁	ＣＪ４Ａ	M.C.	1分14秒048	1分14秒048
5位	松村　和大	ＤＣ２	1分16秒083	1分14秒341	1分14秒341
6位	助川　雅宣	ＥＦ８改	1分16秒111	1分15秒671	1分15秒671
7位	堀　昭宏	Ｎ１５	1分15秒924	1分16秒964	1分15秒924
8位	池川　竜彦	ＤＣ２	1分17秒084	1分16秒827	1分16秒827
9位	中田　修	ＥＦ７	1分27秒178	1分19秒814	1分19秒814
10位	小野　貴康	ＥＫ９	1分29秒071	1分23秒027	1分23秒027

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撮影：えんどう
(文中敬称略)
えんどう