2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第1戦レポート

[さいごに]

 天候が懸念された1日であったが、多くのエントラントの熱い気持ちが通じたのか、なんとか雨も降らずに1日が終了した。1日中日が差すことも無かったため、路面温度は終日10〜12℃という、かなり過酷な状況ではあったが、冷えた路面でのシビアなアタックは非常に良い経験になったはずだ。1年間のうちには、この日のように冷えた路面での戦いもあればウェット路面での戦い、はたまた、灼熱の炎天下のもとで行われる勝負もある。そういった様々な状況を経験していくことで、ドライバーの技量はおのずと上がっていくものだ。今回参加したエントラントには、是非1年間通してエントリーしその難しさと楽しさを味わって欲しい。1年後には仲間も格段に増え、ジムカーナから足を洗えなくなっていることを保証しよう(笑)
 そんなコンディションの中、各クラスで熱い戦いが繰り広げられ、新たな車両規定のもとで2003年の神奈川県シリーズが始まった。イコールコンディション下でのテクニック勝負ができ、関東や全日本選手権まで統一の規則で競技が行われるNクラスや、改造範囲の拡大によって多くの車種が参加できるようになったBクラス、車の差が出にくいレギュラータイヤオンリーのクローズドクラスなど、目的に応じて誰にでも参加できるクラス設定がなされている。
 また、今年4戦が予定されているここ相模湖ピクニックランドは、ジムカーナの原点とも言えるサイドターンテクニックを駆使して、腕を競うことができるコースである。今回、小排気量のFF車がオーバーオールタイムを叩き出したことや、各クラスのリザルトを見てもらえば分かるとおり、新型のハイパワー車が有利と言う定説はこの会場では通用しない。ドライバーの技量が試される会場である。
 ハイスピードのパワー勝負に疲れたら、まずは一度この会場を走ってみてほしい。

 そして今回の第1戦は、多くのエントラントが注目しているだけに、主催者側にも相当なプレッシャーがあったようだが、「エントラントの皆さんが頑張っているんだから我々も頑張らないといけない、参加している選手を称える気持ちで全力を尽くす」と熱く語る今回の主催者の思いが伝わるすばらしいイベントだったとの意見が多かった。また、豚汁サービスや、会場にいらしたお子様へのプレゼント、そして観戦しているお客さんへジムカーナの説明入りのプログラム配布など、様々なにくい心遣いがあったことも付け加えておこう。
 余談になるが、私がジムカーナを始めた頃、「この主催者のイベントだったら新潟まで参加しに行く」と思えるほどエントラントとして気持ちの良いイベントに出会ったことがある。ジムカーナのいろはもわからない素人であった私にも感じられる何かがあったのだ。そんなことをふと思い出させるこの日のイベントであった。

 何はともあれ、新生神奈川シリーズが開幕した。まだまだ発展途上ではあるが、多くのエントラントの意見を取り入れながら、「やっぱり神奈川に来るとホッとする」と思えるような楽しいシリーズになるよう、盛り上げる活動側としてもエントラントの立場で頑張っていきたいと思う。また、昨年度神奈川名物となった「青汁」だが、青汁マンこと三間選手が昨年度チャンピオンを獲得したことで、今年は青汁が無いのか?と周囲を心配させたが、なんと青汁マンが昨年以上のパワーで会場に登場。エントラントらが自主的にさまざまな形でイベントを盛り上げようとしているのが今の神奈川である。この機会に皆さんもぜひ神奈川に遊びに来てほしい。
 アンケートも実施しているので、ご協力頂ければ幸いである。




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