2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第1戦レポート

[CL2クラス]

 CL2クラスは、排気量1601cc以上の2輪駆動車両が参加できるB車両のクラスで、ライセンス不要のクラスである。また、タイヤにも制限があり、通称Sタイヤと呼ばれる競技用タイヤの使用が制限され、レギュラータイヤオンリーのクラスとなる。すなわち、CL1クラスと同様、ライセンスが無くても、普段持っている車で気軽に参加できるのがこのCL2クラスの特徴である。
 このクラスもCL1と同様、公認クラスとは少々違ったバラエティに富んだ車種の参加が予想される通り、このクラスのエントリー14台中、FD3S型RX-7が4台、DC2型インテグラが3台、S15シルビアが3台、SW20型MR-2が2台、EK9型シビックが1台、RPS13型180SXが1台という参加状況となっていた。
 第一ヒート、前半からMR2の斉藤が51'8というタイムを出してきたが、パイロンを触ってしまったらしく惜しくもベストタイム更新にはならなかった。続く梅江田インテグラが斉藤のグロスのタイムを上回る50'8でトップにたつと、鮮やかな黄色いRX7の佐藤がこれに続く50'9で2番手に入る。今度は真っ赤なRX-7の野島がスタートし50秒を切る49'8のタイムでトップに躍り出た。続く山村シビックは50'9のタイムを出しこの時点で4番手。そしてラス前ゼッケンの昨年度東京NT2クラスチャンプ兼子シルビアがスタート。過激なマシンで49'1というトップタイムをマークし、その実力を見せ付ける。そして最終ゼッケンは昨年の神奈川最終戦CL2クラスでNAのMR2ながら並み居るターボ勢を交わし優勝した多川だが、今年からRX-7にスイッチしての参加である。注目される中の出走だが惜しくも兼子に届かず49'3で暫定2番手となった。
 第一ヒートの暫定結果は、兼子シルビア、多川RX-7、野島RX-7、梅江田インテグラ、佐藤RX-7、山村シビック、となった。
 そして第二ヒート、1本目パイロンタッチに沈んでいた斉藤MR2が50'1という4番手のタイムでゴール。続く梅江田インテグラは0.1秒自己のタイムを上げてくるが順位は5位のまま。佐藤RX-7は力が入ったかタイムダウンに終わり6番手変わらず。現在3番手につけている野島RX-7は自己のタイムを0.1秒上げてくるが順位は変わらず3位のままゴールとなった。第一ヒート6番手から順位を一つ下げていた山村シビックは一気にタイムを詰め、49'2で惜しくもトップの兼子に届かないながらも2位に食い込んで見せた。そして、第一ヒートはパイロンタッチに沈んでいた石川MR2は今度はきっちりタイムを残し、50'0で5位に食い込む。続いて暫定トップの兼子シルビアがスタート。自己のタイムをさらに0.9秒上げライバル多川にプレッシャーを掛ける。これを聞いたか微妙なタイミングで多川RX-7がスタート。しかし、リズムが微妙に狂ったのかタイムを落としてしまい、今回は兼子に優勝を譲る形となった。
 この結果、第一ヒート、第二ヒート共にトップタイムをマークした兼子シルビアが、昨年末最終戦のリベンジを果たす形になり優勝。「すごくうれしい、神奈川にはまた来ます」とのコメントを残した。2位には山村シビックがFFのメリットを生かして食い込み、3位にはデフ無しでも勝てるところを次は見せるとリベンジを誓う多川が入った。4位には野島RX-7が、5位には石川MR2が、そして6位には斉藤MR2が入り、後輪駆動が上位を占める形のCL2クラスであった。
 余談だが、このクラスの表彰式は毎回過激である。昨年最終戦では、日が暮れた11月の寒空の下、上位3人はTシャツ姿で表彰台に登場して熱いシャンパンファイトを繰り広げていたが、この日もその再来のような表彰式であった。今年一年が楽しみなクラスである。

2003JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第1戦
CL2クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位兼子直人 S150'49"1310'48"2460'48"246
2位山村哲也 EK90'50"9310'49"2660'49"266
3位多川潤 FD3S0'49"3460'50"0750'49"346
4位野島範雅 FD3S0'49"8270'49"7700'49"770
5位石川豊太郎 SW201'00"875(P2)0'50"0230'50"023
6位斉藤誠 SW200'56"860(P1)0'50"1070'50"107
7位海江田幸一 DC20'50"8240'50"7870'50"787
8位佐藤茂 FD3S0'50"8490'51"1060'50"849
9位和田靖彦 S150'51"0620'52"0460'51"062
10位目縄龍夫 RPS130'52"4410'52"2360'52"236
11位戸塚亮伸 S150'57"879(P1)0'52"7760'52"776
12位鈴木浩二 DC20'54"043M.C.0'54"043
13位田倉康雄 DC20'57"5050'55"1900'55"190
14位脇谷茂 FD3S1'06"7150'55"7750'55"775



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撮影:えんどう
(文中敬称略)
えんどう