2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第10戦レポート
2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第10戦レポート
[A4クラス]
A4クラスもいつもより若干多い15台のエントリー。
注目のチャンピオン争いは、第9戦で単独ポイントリーダーに躍り出た神奈川名物三間。自慢のエボ6はトラブル続きで、ダブルエントリーを繰り返しながらの本シリーズであったが、長年の目標であったチャンプ獲得まであと一歩まで来た。しかししかし、なんと今回も前日に車を壊し、最終戦はクラブ員のエボ5でエントリーすることになった。これを阻止しようというのが三間と同じクラブに所属するエボ4の石綿。エボ4ながら9ポイント差で三間を追う。若干走りに波があり、この2戦ほど不調であったが、先日の関フェスでは本来の切れを感じさせる走りを見せ、迷わず走れば十分にチャンスはあるだろう。そして、14ポイント差で追うのがエボ2の中島。第8戦で見せた粘りのある走りができれば、今シーズン2勝目も難しくは無いはずだ。石綿は、2位以内に入り、三間に9ポイント差以上をつけられれば逆転チャンプを獲得。一方の中島は、優勝が絶対条件で、三間が7位以下だった場合に逆転チャンプとなる。
ここに、全日本経験も豊富で関フェスでは3位に入ったランサーエボ5の印南や東京チャンプを決めた金子が絡んでくるのは間違いないだろう。
まず第一ヒート。黄色い鮮やかなカラーが目を引くエボ6の和田が中間を圧倒的な39秒台で通過する。しかし最終セクションのターンで貯金を吐き出し、タイムを伸ばしきれないが、それでも1'18"2のトップタイムをたたき出す。続くインプレッサの福田がスタート。前半こそ遅れるものの、最終セクションをうまくこなし、和田から0.1秒遅れの18"3で2位に食い込む。そして東京チャンプのインプレッサの金子だが、やはりパイロンセクションでタイムを詰めきれず、福田から100分の2秒遅れで3番手に。圧巻は印南であった。中間を和田をさらに0.5秒上回る39.5で通過し、そのままターンセクションもまとめて、15"8という試走を上回るタイムをたたき出し、余裕でトップに立った。前回からフロントデフを組み17インチタイヤをチョイスしてきたエボ6の梅沢だが、サイドが効かないらしく、最終セクションに泣き、21秒台に終わった。続くエボ6の遠藤がスタート。グリップしないタイヤをなんとかこらえて動かしている様子で、前半は印南から1秒強遅れてしまう。それでも終盤のターンはなんとかまとめ、16"5で2番手に入る。チャンピオン候補の一人中島は、車両トラブルからレンタルマシンのエボ6で参加。慣れないマシンに手こずり、タイムを残せずに終わってしまう。そして逆転を狙えるエボ4の石綿がスタート。しかし、全体的に速度の乗りが悪く、得意のターンセクションでもタイムを詰めきれず、19秒台の6番手に終わる。そしてラストゼッケンの三間だが、レンタルしたエボ5ではターンがうまくいかないらしく、24秒台とポイント圏外で第一ヒートを終わった。
この結果、第一ヒート暫定トップは最近各所で好調の印南。続いてエボ6の遠藤、鮮やかなカラーリングの和田、福田、金子、石綿と続き、ポイントリーダー三間と逆転を狙う中島は、ポイント圏外に終わっている。このまま優勝候補のいずれもがお立ち台に届かない場合は自動的に三間にチャンプが転がり込むことになる。しかし、三間が崩れていることから石綿、中島にも、一発逆転のチャンスはまだある。
そして、路面温度は下がり、かなり冷え込んできた時間帯に第二ヒートがスタート。第一ヒート3番手の和田は、自己の中間をわずかに落とすが、終盤盛り返して0.2秒ほどタイムを上げてくる。しかし3番手のまま変わらず。第一ヒート4番手の福田は、わずかにタイムを落としてしまう。第一ヒートミスコース扱いとなっていたエボ6の瀬下は、冷えた路面温度の中うまく車を動かし、16'9の好タイムをたたき出し、3番手に食い込んできた。続く東京チャンプのインプレッサ金子は路面温度のせいか、0.6秒ほどタイムを落とす。そして注目のエボ5の印南は、やはり中間を0.5秒ほど落とし、自己のタイムを伸ばせずに第一ヒートのタイムで暫定トップを守る形になる。続くエボ6の梅沢は、やはりサイドが効かないらしい。最終セクションで苦しみ下位に低迷してしまう。なんとか勝ちたいと気合の入るエボ6の遠藤であるが、第一ヒート以上にタイヤが食わない様子で、中間を0.5秒以上落とし、そのまま最終セクションまで挽回することができず、タイムダウンに終わってしまう。そして中島がスタート。しかし、レンタルマシンを動かしきれず、ポイント圏外に終わった。続くエボ4の石綿だが、得意のターンセクションで巻き返しを図るが、狙いすぎかパイロンを巻き込みパイロン不通過の判定が下され、この時点で三間のチャンプが決まった。そしてラストゼッケン三間だが、こちらもレンタルマシンを動かしきれず精彩を欠き、ポイント圏外に終わる結果となった。
この結果、優勝は圧倒的な速さでオーバーオールを勝ち取ったエボ5の印南。続いて2位には、今期どうしても勝てなかった遠藤がやっぱり勝てずに2位に入った。3位には第二ヒートにタイムアップを果たした瀬下が、4位には和田が、5位には福田、6位には東京チャンプ金子が入った。
シリーズは、上位陣の総崩れにより、変動無く、三間がチャンプを獲得した。2位にはA4で唯一の全戦ポイントゲットを果たした石綿がエボ4ながら入り、3位にはエボ2で大健闘と言える中島が入った。4位には前半戦でポイントを荒稼ぎした秋葉が、5位にはエボ6の遠藤が、6位にはエボ3の木崎が入る結果となった。
表彰式写真
2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第10戦
A4クラス
順位 | ドライバー | 型式 | 1st-try | 2nd-try | best time |
1位 | 印南靖志
| CP9A | 1'15"820 | 1'16"232 | 1'15"820 |
2位 | 遠藤康浩
| CP9A | 1'16"592 | 1'17"174 | 1'16"592 |
3位 | 瀬下正人
| CP9A | M.C. | 1'16"968 | 1'16"968 |
4位 | 和田章
| CP9A | 1'18"297 | 1'18"062 | 1'18"062 |
5位 | 福田裕二
| GC8 | 1'18"359 | 1'18"574 | 1'18"359 |
6位 | 金子博
| GC8 | 1'18"382 | 1'18"900 | 1'18"382 |
7位 | 中西康良
| CP9A | 1'21"788 | 1'18"971 | 1'18"971 |
8位 | 石綿幸治
| CN9A | 1'19"239 | M.C. | 1'19"239 |
9位 | 長坂吉徳
| CP9A | 1'20"174 | 1'21"139 | 1'20"174 |
10位 | 梅沢考志
| CP9A | 1'21"018 | 1'23"281 | 1'21"018 |
11位 | 鈴木裕
| CP9A | 1'23"455 | 1'23"040 | 1'23"040 |
12位 | 三間康
| CP9A | 1'24"380 | >1'24"887 | 1'24"380 |
13位 | 佐藤和義
| GC8 | 1'27"703 | 1'24"497 | 1'24"497 |
14位 | 中島憲久
| CE9A | 1'25"668 | 1'29"250 | 1'25"668 |
15位 | 征矢秀成
| CP9A | 1'36"786 | 1'29"557 | 1'29"557 |