2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第10戦レポート
2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第10戦レポート
[A2クラス]
最多出場クラスとなったA2クラスのエントリーは32台。
注目のチャンピオン争いはCJ4Aミラージュの野呂と同じくCJ4Jミラージュの芹川の一騎打ち。3ポイント差で芹川が追う形だ。芹川が逆転チャンプを決める場合にはお立ち台に立ち野呂を3ポイント以上離すことが必須条件である。ここに、前回の神奈川第9戦で優勝し、関フェスでも2位に上がっている深沢ミラージュや、最近千葉東京と連勝し3都県制覇を狙っている淺川シビック、JMRC関東組の八幡CRX、橋本シビックらがどう絡んでくるかが、チャンピオン争いの明暗を分けるかもしれない。
当然、神奈川常連組も黙っている訳は無く、シリーズ3位が確定しているEK4シビックの岩田や浅間台を得意としているEG6シビックの岩田、地区戦を走るCRXの大塚らは一発を狙っているに違いない。そして、シリーズ6位をかけた争いでは、いぶし銀のターンで勝機を狙う石塚CRXに注目だ。
まず第一ヒート。序盤の7番手でスタートした東京A1チャンプの菅野GA2が恐ろしく切れのあるターンを見せ、まずは1'19"85で20秒を切ってきた。続く10番手スタートの橋本シビックは20秒を切ることができず、菅野から1秒遅れてのゴールとなる。そして中盤の18番手でスタートしたJMRC関東トップドラの八幡CRXだが、丁寧にテールスライドをコントロールしてコンパクトなターンを見せ、19"0のトップタイムを出してくるが、パイロン2本で沈んでしまう。続く荒井CRXは、久しぶりに前日練習をこなした成果か、はたまた散々取り替えたドラシャが良かったのか、大きなミスも無くまとめ、20"15と2番手に割って入る。慣熟走行でのシャフトトラブルから復活してきた浅川シビックは、もう一つ迷いがあるのか20"48とタイムを詰め切れず、3番手でゴール。続く高田シビックはギア選択に迷いがあったようだが、なんとか5番手タイムとなる20秒台を出してくる。続いて第9戦勝者の深沢ミラージュがスタート。前半の高速セクションを高いアベレージ速度で走りぬけ、ぶっちぎりの中間を刻み最終セクションへ。ターンでミスをしかけるが、うまくこらえ18"7のトップタイムを出してきた。ターンで稼いでシリーズ6位を狙いたい石塚CRXだが、450度進入で姿勢を崩し、リズムに乗り切れない。そして、地区戦ドラの大塚CRXは、スムースな走りで、19"1の2番手に食い込んできた。そしてチャンピオン候補の芹川ミラージュがこのコースならイケルと気合の入ったコメントを残しスタート。しかし、どうもリズムが悪い。高速セクションでは深沢ミラージュから1秒ほど遅れ、得意の最終セクションへ。ところが、リアが引っかかるのか、芹川にしては珍しくターンミスを連発。得意のセクションで泣き、大きく崩れた。そして最終ゼッケンポイントリーダーの野呂ミラージュがスタート。さすがに浅間台に自信を持っているだけあって、プレッシャーを感じさせない生き生きとした走りで、中間までを深沢ミラージュとほぼ同等でクリア。注目が集まる中、勝負どころの最終セクションに入ると、観客からざわめきが起こるような見事なターンを連発。深沢のタイムを0.5秒上回ってトップに立った。
この結果、第一ヒートは暫定で、野呂、深沢、大塚、菅野、荒井、浅川、岩田、橋本、高田、と続き、チャンプ候補の一人芹川はポイント圏外と大きく出遅れた。このままいった場合は野呂がチャンプを獲得することになり、厳しくなったのは芹川だ。
続く第二ヒート。GA2シティながら第一ヒートで4番手に食い込んだ菅野は気合の入った走りを見せるが、自己のタイムを更新することはできず、後続を待つ。第一ヒート8番手と遅れていたJMRC関東組の橋本シビックはきっちりとタイムを残し、18"34で深沢のタイムを抜き、2番手に立つ。第一ヒートパイロンタッチに沈んでいた八幡CRXは絶妙なターンを見せ、19"27で5番手に入ってくる。3都県制覇を狙っている浅川シビックは、自己のタイムを1秒ほど上げてくるが、トップの野呂からは大きく遅れ、6位でのゴールとなった。橋本に抜かれ順位を一つ落とした深沢ミラージュがスタート。中間まではほぼトップタイムで通過。最終セクションで野呂のターンを上回れるか注目が集まる。姿勢を崩した第一ヒートとは違いきっちりターンセクションをこなし、タイムに注目が集まるが、惜しくも0.14秒野呂に届かず、しかしながら橋本を抜き返して2番手に食い込んできた。シリーズ6位を狙いたい加藤ミラージュは20"2とタイムをきっちりつめてくるが、9位止まり。同じくシリーズ6位を狙っている石塚CRXだが、力が入りすぎたか得意のターンでリズムに乗れず、パイロン不通過の判定が下され、ポイント圏外に終わった。10番手まで押し出された岩田シビックは、自己のタイムを0.6秒詰めてくるがそれでも8番手でのゴールとなった。そして後が無い芹川がスタート。高速セクションのつなぎが悪く、前半をやはり1秒ほど遅れてしまう。観客が見守る中、最終セクションへ入ると、なんとか450度は回したものの、その後テールが引っかかり、以降リズムを完全に崩してパイロン不通過に終わった。この結果を知らずしてスタートした野呂はやはり緊張からかタイムダウンに終わったが、ウィニングラン状態でゴール。1本目のタイムで優勝を決め、念願のシリーズチャンプを獲得した。
この結果、第一ヒートのタイムで野呂が優勝。続いて2位には2連勝にならなかったが、ターンもイケルところをアピールした深沢が入った。3位には第二ヒートタイムをあげてきたJMRC関東組の橋本が入り、4位には地区戦ドラの大塚が、5位にはJMRC関東ドラの八幡が入り、6位には惜しくも3都県制覇を達成できなかった浅川が入った。
シリーズは、この日優勝を決めた野呂が文句なしのチャンプ決定。この日はチャンプにふさわしいすばらしい走りであった。2位には、9戦、10戦と崩れてしまった芹川が入った。しかし県戦2年目でこの結果は立派である。3位には遠く静岡から参戦しA2で唯一の全戦ポイントゲットを果たしたEK4シビックの岩田が入り、4位には今期相模湖での入賞がうれしそうだったEG6シビックの大原が、5位には3戦ほどのスポット参戦でCRXの大塚が入り、6位にはこの2戦でポイントを荒稼ぎしたミラージュの深沢が入った。
表彰式写真
2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第10戦
A2クラス
順位 | ドライバー | 型式 | 1st-try | 2nd-try | best time |
1位 | 野呂隆
| CJ4A | 1'18"179 | 1'19"565 | 1'18"179 |
2位 | 深沢希
| CJ4A | 1'18"766 | 1'18"317 | 1'18"317 |
3位 | 橋本克紀
| EK9 | 1'20"764 | 1'18"345 | 1'18"345 |
4位 | 大塚清澄
| EF8 | 1'19"114 | 1'19"689 | 1'19"114 |
5位 | 八幡真峰
| EF8 | 1'29"036 | 1'19"275 | 1'19"275 |
6位 | 浅川幸紀
| EK9 | 1'20"481 | 1'19"506 | 1'19"506 |
7位 | 菅野宏明
| GA2 | 1'19"854 | 1'20"045 | 1'19"854 |
8位 | 岩田章
| EK4 | 1'20"483 | 1'19"879 | 1'19"879 |
9位 | 荒井辰夫
| EF8 | 1'20"157 | 1'21"248 | 1'20"157 |
10位 | 加藤崇
| CJ4A | 1'28"485 | 1'20"207 | 1'20"207 |
11位 | 高田伸介
| EG6 | 1'20"825 | 1'31"483 | 1'20"825 |
12位 | 大原史行
| EG6 | 1'21"474 | 1'21"032 | 1'21"032 |
13位 | 石津正敏
| EF8 | 1'21"064 | 1'22"502 | 1'21"064 |
14位 | 石塚一郎
| EF8 | 1'21"075 | M.C. | 1'21"075 |
15位 | 石井隆行
| EF8 | M.C. | 1'21"204 | 1'21"204 |
16位 | 田代貴晴
| CA4A | 1'21"753 | 1'21"340 | 1'21"340 |
17位 | 五十嵐忠幸
| GA2 | 1'23"186 | 1'22"340 | 1'22"340 |
18位 | 金原俊一
| EF8 | 1'22"735 | 1'31"364 | 1'22"735 |
19位 | さいとぅお
| EK4 | 1'29"657 | 1'22"993 | 1'22"993 |
20位 | 中村健太
| EF8 | 1'23"899 | M.C. | 1'23"899 |
21位 | 落合泰之
| CA4A | 1'23"996 | 1'24"947 | 1'23"996 |
22位 | 井下田登
| EK9 | 1'36"005 | 1'24"809 | 1'24"809 |
23位 | 古林拓也
| NB6C | 1'25"692 | 1'33"604 | 1'25"692 |
24位 | 芹川宏史
| CJ4A | 1'27"200 | M.C. | 1'27"200 |
25位 | 永井達朗
| EK9 | 1'27"217 | 1'28"563 | 1'27"217 |
26位 | トモヤ
| EF8 | 1'27"920 | 1'36"045 | 1'27"920 |
27位 | 大倉大介
| EK9 | 1'28"236 | 1'36"062 | 1'28"236 |
28位 | 田辺拓也
| CJ4A | 1'30"340 | 1'29"288 | 1'29"288 |
29位 | 伊藤剛太
| CA4A | 1'31"243 | 1'30"043 | 1'30"043 |
30位 | 船木英徳
| CJ4A | M.C. | 1'40"660 | 1'40"660 |
--位 | 秋葉清志
| EF8 | 不出走 | 不出走 | 不出走 |
--位 | 蒲真一
| EF8 | 不出走 | 不出走 | 不出走 |