2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第9戦レポート
2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第9戦レポート
[A3クラス]
この日のA3クラスのエントリーは21台。
A3クラスのチャンピオン争いも2台に絞られている。今シーズン前半から好調であったDC2インテグラの梅澤が有効99ポイントでトップ。それをじわじわと追い詰め5ポイント差まで迫ったのがDC2インテグラの穂谷野だ。しかし、数字以上に両者の差は大きく、捨てポイントの関係で、穂谷野がこの5ポイント差を逆転するには残り2戦で26ポイントを稼ぎ出す必要がある。もちろんこれは梅澤が残り2戦ノーポイントだった場合の話だ。そして、3位以降が極めて熾烈となっており、MR2の露木が69ポイント、インテグラの石黒が68ポイント、MR2の渡辺が67ポイント、既に逆転で千葉チャンプを決めているインテグラの星が64ポイントと続き、ここまでが現在の上位6台である。7位には若干離れてMR2の小川が44ポイント、8位には40ポイントでMR2の佐々木が続いている。
この神奈川勢に対し、千葉チャンプ獲得を星に邪魔されたMR2の片山や、東京シリーズポイントリーダーのRX-7の酒巻らが、神奈川を荒らしに乗り込んできた。
まず第一ヒート。注目の一人酒巻は自身の車両トラブルのため、急遽片山のMR2でダブルエントリー。ファーストゼッケンからのスタートとなった。中間までは慣れないMR2をうまく動かし、しばらく破られないほどの中間ラップを刻んだが、後半で我慢しきれなくなったか、コース図には無いサブロクを3度も回り会場を沸かせた。続くインテグラに乗り換えてまだ日の浅い上村が1'09"43のターゲットタイムを出し、A3クラスが無事スタート。その後中盤ゼッケンの芳賀MR-2が1'09"14のタイムでトップタイムを更新。シリーズ上位の佐々木はパイロンタッチに終わり、続く小川もタイムを詰めきれずトップタイムを更新できない。そして、先日の千葉最終戦で奇跡の逆転チャンプを決めた星が、神奈川戦では久しぶりに見せた生き生きとした走りで1'07"60と一気にタイムを更新して見せた。そして、相模湖マイスターの渡辺MR2と石黒インテグラは仲良くパイロンタッチに沈む。続く安定感のある露木は丁寧なドリフトコントロールを見せ、星の中間ベストを0.2秒上回って通過するが、終盤で貯金を吐き出し、星から遅れること0.3秒の2位に食い込む。後の無い穂谷野インテグラは相変わらずの熱い攻めを見せ、星の中間を0.1秒遅れで通過し、露木のタイムを0.1秒かわし2位へ。そしてポイントリーダー梅澤だが、中間はほぼ穂谷野と同タイムで通過。しかし後半は若干硬さが目立ち、1'08"03と4番手タイムに終わった。そしてダブルエントリーの関係で最終ゼッケンに回された片山MR2がスタート。変えてきた足がうまく動いたと中間をベストラップで通過し、1000分の4秒差で惜しくも星のタイムに届かなかったものの、2位で第一ヒートを折り返した。
第一ヒート暫定トップは星インテグラ。続いて千葉チャンプを逆転で逃した片山が僅差で2番手。後が無い穂谷野が気合いで3番手に入り、以下、露木、梅澤、芳賀と続いた。
そして第二ヒート。まず、パイロンタッチに沈んでいた佐々木MR2が1'08"33のタイムで6番手に食い込んでくる。そして第一ヒート暫定トップの星は、中間では片山のベストラップに0.1秒遅れるものの、後半セクションで一気に詰め、自己のタイムを0.7秒縮め、1'06"93と自己のトップタイムをさらに更新。その後パイロンタッチに沈んでいた渡辺MR2が1'08"099で6番手に。続いて同じくパイロンタッチに沈んでいた石黒インテグラがスタート。中間では0.2秒ほど星から遅れたものの、得意のテクニカルで挽回し星を0.1秒かわし1'06"85でトップに躍り出た。これを聞いてスタートしたのは気合十分の穂谷野。気合の入った踏みっぷりを見せ、外周を全開でクリアしようとしたが痛恨の脱輪。そこからは完全にリズムを崩し、第一ヒートのタイムで暫定4位のまま梅澤の走りを見守ることに。そしてそれを見た梅澤がスタート。多少気が楽になったのか、石黒の中間を0.3秒上回るタイムで通過。後半セクションで若干のミスが出たが、ライバル穂谷野を0.4秒かわし、1'07"47で4番手に。そしてリベンジに参戦してきた片山MR2がスタート。中間は石黒を0.7秒上回り、どうしてこの走りが千葉最終戦でできないの、とため息が漏れる見事な走りで、1'06"52のトップタイムをたたき出し、優勝をさらった。
結果、千葉からのスポット参戦となる片山が優勝。「千葉でやられたのでご挨拶に来た」とリベンジを果たしたようだ。続いて2位には結婚を控えた石黒がうれしいお立ち台となった。そして3位には神奈川では久しぶりのお立ち台となった星が「久しぶりに青汁を飲めてうれしい」と語った。4位にはポイントリーダーの梅澤が入り、粉末状態の青汁(青粉?)を飲むという暴挙に出て気合(?)を見せた。最終戦は男を見せてバリカン儀式をやるそうです。5位にはいよいよ苦しくなった穂谷野が、6位には定位置と化しつつある露木が入った。
シリーズ争いであるが、ポイントリーダーの梅澤に対し、5ポイント差のまま変わらず穂谷野が2位につけている。しかし実際の差は大きく、穂谷野が逆転でチャンプを獲得するには、最終戦で優勝し、かつ梅澤が4番手以降でなければならない。それ以外の条件ではチャンプは梅澤の手に転がり込むことになる。シリーズ3位には有効83ポイントで石黒が食い込んできた。続いて星が72ポイントで4位、渡辺が71ポイントで5位、露木が69ポイントで6位となっており、ここまでが関フェス出場権の第一候補となる。
表彰式写真
2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第9戦
A3クラス
順位 | ドライバー | 型式 | 1st-try 中間 | 1st-try total | 2nd-try 中間 | 2nd-try total | best time |
1位 | 片山誠司
| SW20 | 31.719 | 1'07"608 | 31.224 | 1'06"527 | 1'06"527 |
2位 | 石黒俊美
| DC2 | 32.516 | 1'13"746(P1) | 31.988 | 1'06"854 | 1'06"854 |
3位 | 星義輝
| DC2 | 32.046 | 1'07"604 | 31.822 | 1'06"934 | 1'06"934 |
4位 | 梅澤高志
| DC2 | 32.131 | 1'08"037 | 31.675 | 1'07"477 | 1'07"477 |
5位 | 穂谷野浩
| DC2 | 32.198 | 1'07"831 | 33.452 | 1'23"731(P1) | 1'07"831 |
6位 | 露木康敬
| SW20 | 31.899 | 1'07"930 | 32.310 | 1'08"639 | 1'07"930 |
7位 | 渡辺博
| SW20 | 32.660 | 1'13"761(P1) | 32.551 | 1'08"099 | 1'08"099 |
8位 | 佐々木聡
| SW20 | 32.261 | 1'13"772(P1) | 32.201 | 1'08"338 | 1'08"338 |
9位 | 酒巻福正
| SW20 | 32.386 | 1'22"399 | 33.185 | 1'08"919 | 1'08"919 |
10位 | 芳賀純
| SW20 | 32.528 | 1'09"145 | 32.369 | 1'09"006 | 1'09"006 |
11位 | 田村豊
| SW20 | 33.537 | 1'10"085 | 32.933 | 1'09"057 | 1'09"057 |
12位 | 川村健一
| DC2A | 33.150 | 1'09"961 | 33.290 | 1'09"127 | 1'09"127 |
13位 | 田口紀昭
| DC2 | 32.967 | 1'16"927 | 32.814 | 1'09"225 | 1'09"225 |
14位 | 上村範明
| DC2 | 32.676 | 1'09"438 | 32.419 | 1'09"412 | 1'09"412 |
15位 | 小川秀樹
| SW20 | 33.058 | 1'09"652 | 33.308 | 1'09"415 | 1'09"415 |
16位 | 森本泰弘
| SW20 | 33.200 | 1'09"440 | 33.848 | 1'15"956(P1) | 1'09"440 |
17位 | 重田英人
| SW20 | 32.910 | 1'10"424 | 32.611 | 1'09"905 | 1'09"905 |
18位 | 秋元幸雄
| SW20 | 33.116 | 1'10"242 | 33.053 | 1'10"890 | 1'10"242 |
19位 | 小林剛直
| SW20 | 33.707 | 1'11"251 | 33.487 | 1'17"818(P1) | 1'11"251 |
20位 | 湯浅浩史
| SW20 | 33.398 | M.C. | 33.162 | 1'11"255 | 1'11"255 |
21位 | 井口正晴
| SW20 | 不出走 | 不出走 | 不出走 | 不出走 | 不出走 |