2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第7戦レポート

[A4クラス]

 A4クラスは11台の参加。開幕から3連勝を飾ったポイントリーダー秋葉は今回もお休み。従って、2位以下のドライバーはこの隙にポイントリーダーを奪回したいところ。シリーズ2位につける三間は、前回の相模湖で優勝しており、勢いがある。また、僅差で3位につける同じチームの石綿も前々回の相模湖で優勝と、この二人が上位に絡むことは必至であろう。続く4位の木崎はお休みだが、5位の中島は、エボ2の軽さを生かして少しでも上位に近づきたいところ。そして恐い存在が超高価なR34 GT-Rを惜しげもなくこの狭い相模湖に持ちこみ、前々回、前回と連続お立ち台に立っているベテランの新井。さらに今回、極めつけはこの人、現役地区戦ドライバーの井上究がエボ6でエントリーしてきた。どうやらベテラン新井が誘ったとのことだが、格上の井上に対し、県戦ドライバーらがどう戦うかが今回の見所であろう。
 まず第一ヒート。スポット参戦の井上エボ6がファーストゼッケンから試走タイムを上回る50秒6のタイムを叩き出し、貫禄を見せつける。各ドライバーは大きく立ちはだかる井上のタイムと闘うことになった。まず鈴木エボ5が52秒9のタイムで2位に入るが井上のタイムからは大きく遅れている。鈴木エボ7はACDの扱いに苦労が見られうまく走りをまとめ切れない。そして、中島エボ2が気を吐き、52秒1のタイムで2位に食い込む。エボ4を駆る石綿は、52秒台には入れてくるがこの時点で3位のタイム。前回優勝の三間エボ6は車が横に逃げるのか今一つタイムを伸ばし切れず、5番手のタイムで走行を終了。そして、申込書受理の都合で最終ゼッケンに回された新井GT-Rは、さすがの走りで、暫定3番手の52秒3をたたき出し、第一ヒートが終了した。
 そして第二ヒート。注目の井上がまずスタート。外周後の左ターンでサイドのミスが見られたのが響き、狙っていたであろう49秒台には入らなかったが、それでも見事な後半の走りで自己のタイムを更新し、50秒2のタイムをたたき出してきた。第一ヒート5番手で折り返した鈴木エボ5はリズムが合わずタイムダウン。ギア抜けとパイロンタッチに沈んでいた遠藤エボ6はなんとかまとめて走り切るも今一つタイムは伸びず52秒6と5位に終わる。第一ヒートを2位で折り返した中島エボ2は、イケルと思い硬くなったのか、タイムが伸びずパイロンまで触って、後続を待つことに。続く注目の石綿だが、何か吹っ切れたのか、潔いサイドターンを連発し、エボ4ながらなんと地区戦ドライバー井上と同秒台の50秒9というタイムをたたき出し、2位に食いこんできた。この石綿のタイムを聞いていたかは定かではないが、観客が固唾を飲んで見守る中、続いて同じチームの三間がスタート。前半こそリズム良く攻めていたが、最終セクションでターンが荒くなり、最終の270度で車を合わせきれずタイムダウンに終わる。そして新井がスタート。R34 GT-RをMR2の様に軽やかに動かし、最終セクションを観客からどよめきが起こるような見事なターンで決め、ゴール。並み居るCP9A勢を押しのけ、3位に食いこんだ。
 結果、危なげない走りで井上が貫禄勝ち。そして、大健闘の石綿が本人も満足の2位。さらに、ベテラン新井がうまさを見せつけ3位に。以降、中島、遠藤、鈴木(裕)、と続き、これでポイントリーダー秋葉以降、2点差で石綿が、さらに3点置いて三間が続き、上位3台は大混戦のまま浅間台ラウンドへ突入することになった。しかし、実は石綿、三間は、口を揃えて「浅間台が苦手」と言う。それを知っている4位中島は若干ポイント的に不利だが、まだまだあきらめておらず、浅間台ラウンドで挽回を目論んでおり、見てる側にとっては非常に楽しみなラスト3戦となりそうだ。

2002JMRC神奈川ジムカーナシリーズ第7戦
A4クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位井上究 CP9A0'50"6070'50"2440'50"244
2位石綿幸治 CN9A0'52"5760'50"9380'50"938
3位新井敏正 BNR340'52"3590'51"6370'51"637
4位中島憲久 CE9A0'52"1180'58"782(P1)0'52"118
5位遠藤康浩 CP9A1'03"376(P1)0'52"6610'52"661
6位鈴木裕 CP9A0'52"9340'58"743(P1)0'52"934
7位三間康 CP9A0'53"0110'53"5250'53"011
8位梅沢考志 CP9A0'53"2460'58"573(P1)0'53"246
9位鈴木謙二 CT9A0'54"0990'56"6920'54"099
10位佐藤和義 GC80'56"3771'08"660(P1)0'56"377
11位山下孝治 GC8M.C.M.C.-



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(文中敬称略)
撮影協力:かんとく
文章:えんどう