2005JAF関東ジムカーナ選手権第10戦

10/2(日)、関越スポーツランド、ドライ(路温:48℃/47℃)




2004JAF関東ジムカーナ選手権第10戦
N4クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位宮嶋一人 CT9A1'29"695(P1)1'23"1371'23"137
2位掛札雄一 GDB1'24"2591'23"4351'23"435
3位若月順一 CP9A1'25"1601'24"2331'24"233
4位井上究 CT9A1'25"5921'24"4741'24"474
5位印南靖志 CT9A1'25"0741'24"6491'24"649
6位遠藤康浩 CT9A1'25"4891'24"6921'24"692
7位若山真也 CT9A1'31"056(P1)1'24"7751'24"775
8位森田勝也 CT9A1'24"8381'24"7971'24"797
9位高野進 CT9A1'25"8091'24"8211'24"821
10位舟橋悟 GDB1'26"8451'24"8841'24"884

写真は、撮影班長。さんにご提供いただきました。
ありがとうございました。

1.まえがき

 早いもので、2005年度の地区戦も最終戦を迎えました。
 とにかく、今年の地区戦N4クラスはチャンピオン争いに注目が集まっています。何しろ、4年連続A4からN4クラスを制してきた親方宮嶋選手に対し、シーズンを常に優位に進め、最終戦まで堂々と渡り合ってきた白っぽい彗星こと掛ちゃん。何しろ、近年親方をここまで追い込んだドライバーは居ませんでしたから、往年の地区戦四駆ドライバーらも掛ちゃんの戦いぶりを大絶賛しています。
 二人の勝負ですが、第6戦終了時点で掛ちゃん4勝、親方2勝と、掛ちゃん圧倒的有利な状態となり、親方はそこから4連勝以外逆転できない状態へと追い詰められたのでした。しかしそこから親方の反撃が始まり、怒涛の4連勝。第9戦が終わり、親方5勝、掛ちゃん4勝と、ほぼ勝率は5分。最終戦を勝ったものがチャンプをゲットできるという、世紀の大勝負となったわけです。
 その一方、私ですが、ベテラン業師の究さんとシリーズ3位争いの真っ只中。チャンピオン争いに比べると、無茶苦茶地味なんですが(汗)、最終戦で上に居た方がシリーズ3位&JAF CUPチケットを手にできるという、微妙に白熱した(?)戦いが繰り広げられようとしているのです。
 と、まぁ、なぜか他人事なんですが(笑)、自分の未熟さをこのところ痛感しており、この位置に居ることにむしろ拒否感みたいなものがあったりする、不思議な気持ちがあったりするからかもしれません。それでも、第9戦以降、やれる範囲で改善を狙って最終戦を迎えたつもりですので、やるだけのことはやってみる気ではあります。また、第9戦は自他共に認める程集中できなかったこともあり、今回は、結果はどうあれ、自分なりに戦い切ったという気持ちを持って終わりたいところです。ま、特に気負いは無いですから、攻めるだけ攻めたいところですね。
 天気予報は概ね良い感じなので、本番はドライ2本勝負ができそうです。
 前日は、今まで気になっていたいくつかのことをチェックしながらの走行。シーズン終了間際に来て、ようやく少しずつではありますが、いろいろなことが見え始めている気がしています。タイム的には、究さんに1本目から秒単位でぶっちぎられ、この時点でJAF CUPチケットはほぼ見えないことが判明しましたが(涙)、ま、明日は明日の風が吹くでしょう(願)。
 久しぶりに、かんとくと水入らずで前夜を過ごし、慌しかった今シーズンを振り返りながら、明日の健闘を誓うのでした。

2.当日

 今回は良く寝ました。ゲートオープン時刻を狙って会場入りし、準備を進めていると、コース図を見ながらあっちこっちでうめき声が(?)。受付を済ませてコース図に目を通すと・・・。テクニカルセクションが凄い(@_@)。凄いっつーか、くどい(笑)。配布されたコース図をたどると、いつまでたってもテクニカルセクションから出られません(爆)。あっちこっちで、自分なりにコース図を清書する姿が見られました。どのくらいかって言えば、7回連続でサイドを当てて、さらに最後に270度が待ってる。そのつなぎも部分も人によってはサイドを当てる感じ。はっきり言いましょう。出来ません(涙)。コース図見た瞬間にJAF CUPチケットが消えました(笑)。
 なんつーか、僕を試しているかのようなコース設定に泣きそうでしたが、やるだけのことはやるしかありませんからね。とにかく、前半セクションで出来るだけ稼いで、ターンセクションは気合で回していくしかありませんね。

 さて、今回の注目ポイントは冒頭でお話した通りなんですが、地区戦のN4クラスは、平均参加台数が20台を超える激戦クラスでもあって、シリーズ6位に入ることも並大抵ではありません。そんなこともあって、実はシリーズ6位争いもかなり熾烈になっています。一発上位入賞でも順位が大きく変わる可能性があり、ラスト10台くらいの走行からは目が離せない状態になっています。
 さらに、今回はあの”名人”森田選手がN4クラスにエントリー(@_@)。なんつっても、これまでの実績もさることながら、今年度も全日本SA3クラスランキング3位の成績を収めており、特にパイロンコースのイオックスでは優勝を遂げる程の現役全日本トップドラですから、注目を集めることは間違い無いでしょう。今の自分がどれだけのタイム差で走れるのか楽しみですね。
 長めのコース設定に、N4は最終出走クラスと、出走まではかなり時間がありましたが、ようやく出走順が近づいて来ました。名人森田選手が序盤ゼッケンから絶妙のパイロンワークを見せてトップに立ったのを見てから、スタートラインへ。セッティングはいつもの通りです。

3.第一ヒート
 5000rpm程度からスタートし、2速、3速と上げ、奥のパイロンへ向かって進入し、フルブレーキングから2速へ。なんとかこらえて左コーナリングに入り、すぐにアクセルオン。直後の左パイロンで再びブレーキングを当ててクリアしてアクセルオン。路面のうねりが気になりながら、若干コントロールして続く左パイロンへ。この入りが予定よりインに付き過ぎ、グリップで入るつもりが角度がきつくなってしまったのであわててサイドを当ててクリア。一瞬加速して続く右でもサイド。丁寧に立ち上がります。2速に上げると同時くらいに右パイロンでブレーキを当て、すぐにアクセルオン。続く右でも軽くブレーキを当てクリアしてアクセルオンしますが、このあたりはグリップが薄い感じで、車が外へ逃げていきます。奥の頂点でブレーキングしてやや多めに曲げて全開。3速まで上げてギャラリー前へ向かいます。3速全開から外に規制のある2本パイロンに進入し、2速に落として通過。アクセルを開けきれずに多少コントロールしながら立ち上がって、3速へ。中間付近の右パイロンを2速に落としながら通過し、アクセルオン。続く右は若干ラインに気をつけてブレーキングして入り、アクセルオン。一瞬3速に入れて、やや鋭角気味な角度から2本パイロンに進入。迷いどころではありましたが、2速のまま通過して我慢してクリア。立ち上がって3速まで入れて右奥の左1本パイロンへ。速度の落としすぎに注意しながら2速に落としてアクセルオン。3速まで上げてテクニカルセクションへ。入り口左パイロンでちょっとサイドを引っ掛けて、アクセルオンの後、緩く右サイド。ここでちょっと余計なことをしようとして車が止まってしまい、すぐにアクセルを入れて右サイド。立ち上がって左サイドを当て、アクセルオンの後すぐ左サイド。さらに右サイドをあて、もう一度右サイドのはずでしたが、勘違いしてグリップで通過。おかげで、続く左パイロンがきつくなり、これでもかというほど速度を落としてクリアして、最終右270度にアプローチ。ちょっと進入がきつい感じでしたが、なんとか回し込めてゴール。タイムは、1'25"4でした。

4.第二ヒートの対策
 うーん、だらしない走りでした・・・。
 ちょっと、狙いとは違う感じのセクションがあり、大きなミスを何度か繰り返してしまった気がします。いくつか注意していた点でうまくフォローできたところもあるのですが、何しろテクニカルが酷過ぎ(涙)。急にうまくなることなんてありえませんが、今出来ることをもう少しやっていかないと、どうしようもありません。
 順位的には7番手、究さんが8番手と、微妙に僕が上に居るようですが、この順位でもらったチケットなんぞ要りませんから(マジで)。究さんとも、「もうちょっと上で決着つけましょうね」という話になり、とにかく勝負は第二ヒートへ。
 お昼休みにはかなり気温も上がり、それに応じて路面温度も上昇しています。ですが、N4クラスの出走は15:00過ぎ。そろそろ日が陰って路面温度も下がってくる頃と、微妙なところです。それでも、この時期としては異様とも思えるほどの天気と気温に、路面状況は悪化することなく第二ヒートを迎えられそうです。
 注目のチャンピオン争いは、第一ヒート、なんと掛ちゃんがトップで折り返し。親方は3番手タイムながら脱輪判定と、親方の今年を象徴するような展開になりました。さすがの親方も、かなりのプレッシャーを感じていることが端々から伝わっており、さすがに変な冗談は言えない状況になってきました(汗)。

 そして、今シーズン、残すはワントライのみ。
 それぞれが、それぞれの思いを秘めて、スタートラインへ向かいます。

5.第二ヒート
 5000rpm程度からスタートし、3速まで上げて奥のパイロンへ。根性でブレーキングを遅らせ、フルブレーキングで2速に落として左パイロンをクリア。一旦アクセルを開け、続く左は速度の落としすぎに注意してタイヤのグリップに集中してクリア。そこからはやはり車が跳ねますがとにかく踏み切って姿勢を乱しながらも続く左パイロンへ。なんとかこらえてパイロンに進入し、今度ははじめからサイドを当てるつもりで入り、クリア。アクセルオンの後、右パイロンも丁寧にサイドを当ててクリアし、立ち上がります。2速に上げて軽いブレーキングで右パイロンをクリアし、アクセルオン。さらに右パイロンを丁寧にブレーキングして通過し、アクセルオン。やはりこの付近はグリップ感が薄く、なにもできずに通過して、奥のパイロンを早めに曲げてクリアして、3速まで加速。ギャラリー前に進入します。今度はもう少し速度コントロールに注意して、タイヤのグリップを見極めながら2本パイロンへ進入。2速に落としてややタイミングが合わないながらも、アクセルオン。3速まで一瞬入れて、すぐに2速に落として右パイロンを通過。この中間計測はベストラップだったようです。アクセルを開け、続く右へのアプローチは若干パイロンに寄り過ぎてしまいますが、なんとかクリア。一瞬3速に入れて再びギャラリー前の2本パイロンへ進入。我慢して2速まで落とし、我慢我慢でクリア。立ち上がって一瞬3速へ。すぐに2速に落として左1本パイロンをクリア。まずまずの感じで立ち上がり、3速に一瞬入れて、テクニカルセクションへ。丁寧に入るつもりが、気持ちばかり焦って進入速度が高すぎ、フルカウンター状態に。なんとかこらえてアクセルを開け、右パイロンでサイドを当てますが、もたついてしまいます。続く右でもサイドを当てて立ち上がり、直後の左でもサイドを当てますが、ここもかなりのもたつき。アクセルを開けてすぐ左サイドを当て、やや振り過ぎながらもGを切り返して続く右でサイド。しかしここもダメダメ。立ち上がって、右パイロンで軽くサイドを当て、左の規制を避けて最終右270度へアプローチ。今度は左の規制をそこそこの速度で通過してしまったため、完全にブレーキングが遅れ、自分でわかるほどのオーバースピードで進入してしまいました。半分は回せたものの、旋回中心のずれを修正できず、途中でグリップしてしまい、ステアリングでパイロンを避けてゴール。タイムは、1'24"6でした。

6.最後に
 走行終了時の順位は5番手。微妙な順位以前に、酷いターンにがっかりしながら再車検場へ。もう、究さんとの相対順位以前に、無性に悔しい気持ちで一杯でした。
 がっくりしながらも、ラス2の走りを見に行きたかったのですが、すぐに車重検査を行うとかで、アナウンスに耳を傾けながら、車重計に車を乗せていると、最終ターンで親方が若干ミスをしたようなアナウンスとどよめきの後、ぶっちぎりのトップタイム更新が伝えられ、親方が最車検場へ。やりきった、という満足感と、やられるかもしれない、という不安が入り混じったような顔つきの親方は、車から降りることも無く、静かにアナウンスに耳を傾けていました。そして、掛ちゃんが中間を0.2秒落ちで通過したとのアナウンスに会場がざわめきます。そして”ゴール!!”あくちゅアナが、ためにためて、会場が、ほんとに、シーンと静まり返ったその後、”届かない〜!!”の絶叫に、会場中が割れんばかりのため息と拍手を送っているのが聞こえてきました。それを聞いた親方は車の中でガッツポーズ。凄すぎです。この方。ありえませんから。なんと地区戦5連覇。同じ土俵で戦っているとは申し訳なくて言えないくらい凄いです。そして、掛ちゃんも再車検場へ入ってきました。あんたもすげぇ。悪いけど、やっぱりライバルとは恐れ多くて呼べない。遠い存在であることを確信しました。異次元の領域での戦いを終えた二人が、がっちり握手するシーンには涙が出るほど感激しました。いつかはそこに食い込みたい、そう強く思えた瞬間でした。お疲れ様でした。そしてすばらしい戦いをありがとう。

 その反面、ふがいない走りで、結局僕は6位。シリーズを争っていた究さんは4位と、0.2秒差で究さんに敗れたため、シリーズ順位も4位となり、JAF CUP権も得ることができませんでした。
 ですが、不思議と気持ち的にはすっきりしており、あまり悔しい気持ちは無いというのが正直な気持ちだったりします。なんででしょうね。良くわかりませんが、正直、地区戦シリーズ3位を張れる程の技術レベルではないことを自覚しているからかもしれません。
 今回の走りの内容はと言われれば、実にひどいものでしたが、中間ベストで後半でメロメロ、という良くも悪くも、実に自分らしい終わり方でした。もちろん、それに満足している訳はありませんが、今シーズンは、慌しいほどの開幕戦に始まり、身内の不慮の事故、腰痛、車両トラブル、など、あまりにも多くのことが起きて、走るだけで精一杯という1年で、この終盤戦に至っては自分の戦うモチベーションを維持出来ない、いやな感じが続いていたのですが、最後の最後で攻めの気持ちを忘れず「らしい」走りが出来たことが、来年へ繋げる起爆剤になったと思っています。何しろ、このシーズンオフは最後に失敗したことを胸に抱いて過ごさなくちゃいけないわけですからね。やる気が違います(笑)。

 また、シリーズ順位的には終わってみれば昨年と同じ4位でしたが、修行のためと勢いでCT9Aに乗り換えた僕自身、こんな車自分に乗れるのかと不安を持ち、今年はどうなるか全く読めなかった上に、開幕当初の、CT9Aそして18インチタイヤへの戸惑いから考えると、予想以上の結果が出たと思っています。
 1年間をCT9Aで戦って、少しずついろいろなことが見えてきました。来年度はもうちょっと親方をそして掛ちゃん、究さんを脅かせるように、シーズンオフに課題を一つ一つつぶしていこうと思いますのでご期待下さい。

 改めて、チャンピオンおめでとうございます>親方。そして最後の最後まで堂々と渡り合った掛ちゃん、ほんとうに凄かった。感激しました。今シーズン二人の戦いを超至近距離から見られたことは僕にとっても物凄く貴重な経験になりました。この中に僕も割って入りたいという思いがより一層強くなりました。

 そんな訳で、今シーズンが終わりました。毎年の事ながら少し寂しい気がしますが、今年は無性にやる気が出ているので、地味に努力を続けていこうと思います。さらに、地区戦N4クラスは第11戦が残っています(笑)。12月11日に相模湖に再集結しましょう!!

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