2004JMRC全国オールスタージムカーナ

10/16(土),17(日)、ツインリンクもてぎ北ショート、ドライ




2004JMRC全国オールスタージムカーナ
N4クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位掛札雄一 GDB1'03"9861'03"6801'03"680
2位佐藤英樹 CT9A1'05"9641'03"8241'03"824
3位井上究 CP9A1'05"0341'03"8441'03"844
4位植松聖史 CT9A1'04"7701'03"8561'03"856
5位小玉知司 CP9A1'05"3541'03"8961'03"896
6位遠藤康浩 CP9A1'04"5801'04"3921'04"392
7位渡辺哲也 CT9A1'13"620(P2)1'04"4341'04"434
8位若月順一 CP9A1'20"965(P1)1'04"5741'04"574
9位舟橋悟 GDB1'10"612(P1)1'04"8871'04"887
10位新井範正 CP9A1'05"1861'09"664(P1)1'05"186

写真はWebwheel選手にご提供いただきました。
ありがとうございました。

1.まえがき

 地区戦とダブルタイトルの掛かるチャンピオンシリーズをシリーズ3位で終えたことから、JMRC全国オールスターへの参戦を推薦されました。当初オールスターへの参加推薦は2名とのことでしたので、予定に入ってなかったのですが、チャンプ宮嶋さんの参加辞退やチャンピオン戦からの推薦枠が4名まで広がったことから、参加が可能となったわけです。来年のオールスターには出られる保証はありませんから、きゅうきょエントリーを決め、10/16,17の2日間、ツインリンクもてぎで開催されたJMRC全国オールスタージムカーナに参加してきました。
 今年は天候に悩まされ続けた地区戦でしたが、この週末は天気は崩れない予報。それでも、最終戦のように、突如崩れる場合もありますから、雨になっても慌てないだけの準備をしておきます。慌しくてオイル交換の時間も取れなかったもので、平日夜中に帰宅後、アパートの駐車場でごそごそとミッションやらエンジンやらのオイル交換を済ませ、タイヤも状態の良いものを組替えたりして、手持ちの駒の範囲内でできる限りの準備を行いました。このJMRCオールスターは完全な2day方式ではなく、土曜日の参加は自由とのことですが、もちろん、土曜日から会場入りします。
 土曜日は余裕のあるタイスケとなっており、ゲートオープンの9時を少し回ったあたりで会場入り。いつもの地区戦とは異なり、見なれないカラーリングの車が大半を占める上、リジットラックの上に上がった車にサービス員が何人も居るようなまるで全日本のような体制が目に付き、緊張感を誘います。いろいろ話を聞くと、他地区では割と一般的なスタイルだそうな。文化の違いってやつなんでしょうかね。
 公開練習は、3本の予定、とのアナウンスでしたが、前回の地区戦前日練習と同様、タイスケが押しに押して結局2本走行となりました。公開練習のコースは割とシンプルな設定でしたが、タイム計測のスタート位置が今までにない設定に。通常はメインストレート上コントロールラインからの計測というパターンが多いのですが、今回は、ピットレーンから計測がスタートしています。ま、ジムカーナらしいと言えばそうなんですが、慣れないスタート方式に若干の戸惑いを感じながら、2パターンのスタート方法をテストしておきました。また、路面温度が20℃を割っていたためか、何しろ練習用タイヤが全く食わず、散々なタイム。後半セクションではグリップ感が出てきたこともあり、タイヤの表面状態の変化も考え、2本目は明日使う予定のタイヤを転がしておくことにしました。その本番用タイヤも、1ヶ月以上使っていないこともあり、4コーナーくらいからようやくグリップ感が出てきたと言ったところでしたが、やはり山があるタイヤの方がフィーリングは良いみたい。それでも走りそのものはイマイチで、公開練習を終えることになりました。
 公開練習トップは究さん。そこから1秒以上遅れて僕は6番手でした。うーむ、ちゃんと走れれば勝負にはなるのかもしれないけど、どーもリズムが悪いのが気になる。
 その後、公式受け付けと公式車検を受けて、ホテルツインリンクへチェックイン。今回も、掛札夫妻とご一緒し、遠く見えから遠征してきた加藤夫妻とも夕食を共にして、明日の健闘を誓い合うのでした。しかし、この前夜祭、掛ちゃんの壊れようと言ったら、今シーズンナンバーワンの暴走ぶりでした(笑)。この壊れた関東トップドラ掛札選手がともちゃん(爆)の目にどう映ったのかが気がかりです(笑)。

2.当日
 ゲートオープン時刻に合わせて会場入り。車は夜露でびしょぬれになっており、気温もかなり低いようですが、空は快晴。気温は20℃まで上がらないでしょうが、日差しが出れば路面温度は30℃くらいが期待できそうです。
 準備を済ませて、出走確認を終えてコース図に目を通すと、やっぱりターンセクションはありませんでした(涙)。それよりも気がかりなのは、各コーナーがパイロンで規制されていること。いわゆる地元に有利にならないような設定とのことですが、ラインの自由度が無くなり、誰もが同じラインを走ることを強いられる訳で、攻略の面白みに欠ける印象です。昨日の走行データを思い起こしながら走り方を組み立てますが、ギア選択で悩むセクションが2〜3箇所ほど。慣熟歩行では、宮嶋さんや、茅野さんらにくっついて歩き、所々攻略に関する考え方などを教わりながら、自分の走り方を決めていきます。
 まだギア選択を悩みながらも、慣熟歩行を終了。やがて、ブリーフィングが始まりました。どうやら、地区毎に入場行進があるようです。関フェスのように、スーツ着用の指示やラジオ体操は無いようですが、選手宣誓が行われました。選ばれたのは、先日の全日本筑波ラウンドでお立ち台に上がった黒黒くん。どうやら小ネタをたくさんしこまれているようで、本人はかなりイヤイヤモードに入っていた様ですが、ほぼ予定通り全てのネタを披露し、会場から大爆笑をかっていました。大成功でしたね。
 そうこうしているうちに競技がスタート。今回はゼッケンが138番と、久しぶりに遅い出走順になっていますので、BクラスやLクラスの走りをひとしきり観戦した後、日頃お会いする機会の無いドライバーらとあーでもないこーでもないと雑談に花を咲かせておりました。
 天気はとても良く、路面温度はみるみる上昇。と言っても、予想通り30℃くらいでしたけどね。でも、これだけ上がれば勝負にはなります。迷っていたギア選択も、安全策を取るセクションと、人と違った選択をして賭けに出るセクションとを敢えて作り、概ね狙いを決めました。
 セッティングはいつもの通りで、スタートラインに着きます。

3.第一ヒート
 4000rpm程度から丁寧にスタートし、左の規制パイロンを避けながら、コースイン地点の右パイロンでサイドを当ててコースイン。路面温度が昨日より高いことから、積極的にサイドを当ててみましたが、ものの見事にスライドが止まらず、とにかく最短距離を狙って姿勢を作り、ホームストレートへ。2速、3速と上げながら、ストレートエンドの規制をにらんでアウト側に車を動かし始めると、思わずコントロールライン上のパイロンに当たりそうになってしまい、ちょっと焦りながらストレートエンドへ。2本の規制パイロン間を通過した頃からブレーキングを開始し、イン側の縁石へ向かってブレーキング。そのまま1〜2コーナーに飛び込み、2速に落としながら姿勢を作りますが、テールが流れ始め、完全ドリフト状態。それでも唐突な動きではなく、リアも引っかかりながらのスライドだったので、アクセルを極力踏みながら、弱カウンター状態で2コーナーをクリア。インフィールドのショートカット手前でようやくテールが落ち着き、ブレーキングしながら1速に落としてショートカットへ。アクセルを一旦開け、すぐにブレーキングすると軽くリアが流れますが、そのままステアリングを一生懸命回して右パイロンに気を付けながらインフィールドを右折してアクセルオン。2速、そして規制パイロンは無視して3速に一瞬入れて、外周へ左折。ここは速度の落としすぎに注意して、1速に落とし、パイロン通過と共にアクセルオン。4輪が斜めに流れるような挙動を示し、そのままインフィールドへ入るイン側パイロンを見ながらブレーキング。テールの動きに注意しながらステアリングを逆に切りこんでアクセルオン、と同時に手がステアリングから離れてしまい(恐)、そのまま車はあらぬ方向へ(涙)。すぐにアクセルを戻してステアリングを急いで切って、なんとかオンコースし、連続S字へ。この区間で2速に入れるはずが当然入らず1速のまま左コーナーへアプローチ。先が規制されているため、ちょっと我慢してアクセルオン。すぐに2速に入れて、右の規制パイロン付近で軽くブレーキングして、すぐにアクセルオン。インフィールドのヘアピンは、なりにインに寄って、ちょっと突込み気味で入り、そのまま2速で通過して出口の規制パイロン間を我慢しながら通過。バックストレートへ出るショートカット入り口で1速に落としてステアリングを一生懸命切り、一旦アクセルを開けてショートカットを通過し、バックストレートへの出口でぐりぐりとハンドルを回して左パイロンを通過。そのまま2速、そしてバックストレートエンドの規制スラローム内で一瞬3速に入れてすぐにブレーキング。進入ラインが規制されているので、そのまま真っ直ぐインの縁石に向かって切りこみ、2速に入れすぐにオン。アウトにはらんだ付近で一旦軽いブレーキングを入れて姿勢をインに向けてすぐにオン。アップダウンの右コーナーでは頂点手前でややオーバーに挙動を起こして向きを変えてアクセルオン。それでもインを若干離してしまいますが、そのまま踏んで3速で最終ヘアピンへ。消極的にならないように、やや進入を頑張って2速に落としながら、インの縁石を狙い、アクセルを開けますが、ややタイミングが早すぎたためか、向きを変えきれず、軽くアクセルを戻しながら姿勢を作り、最終シケインへアプローチ。左一杯から入り、軽いブレーキングで向きを変えながら3速に入れてあとはなすがままに踏んでゴール。タイムは、1'04"5でした。

4.第二ヒートの対策
 第一ヒートのトップはなんと掛札選手。1'03"9でぶっちぎりトップです。そして驚くことに、あれだけのミスをしながら、僕が2番手。うーむ、どうなってるのでしょう。ま、他地区のドライバーがまだ攻め切れていないことが容易に考えられる訳で、少なくとも3秒台に入れていかないと勝負にならないでしょうね。なにせ、僕もかなりのミスをしていますから。
 それにしても、恥ずかしいミスをしてしまいました。1速で高回転で走りながらぐりぐりとハンドルを回す走り方を久しぶりにした気がして、その領域でのハンドルの重さに、腕がついていかなかったようです(涙)。ま、飛び出さなかったのがせめてもの救いということで、第二ヒートは気をつけます、はい。スタートもさすがに夏場じゃないので、あんなサイドはありませんね。区間タイムを計測してみると、スタートで0.3秒、問題のハンズフリー走行(涙)区間で0.5秒の遅れ。都合0.8秒のロスがあったようです。ま、他の区間で出来すぎちゃったところもあるので、全てうまくは行きませんが、3秒台には乗せることは出きるでしょう。そして、考えどころの1〜2コーナーはそれほど感触も悪くなく、区間タイムもそれなりなので、第二ヒートも同じ走り方で行きます。もう一つ悩んでいたインフィールドのヘアピンですが、ここはどうもロスが多かった気がするけど、ぎりぎりの線かなぁ、と区間タイムを見てみると、特別速い訳じゃないけど、遅れている訳でもない。もう少しきっちり攻めればまだタイムは出るだろうし、走り方を変えて良かった試しが無いので、同じアプローチで行くことにしました。
 まあ、そんな訳で、なんとなく悩みながらも第二ヒートの対策は決めましたが、暫定リザルトを見てください。なんつっても、掛ちゃん、えんどのワンツー体制なんですよ(驚)。もちろん、少なくとも掛ちゃんのタイムには迫らないと夢のワンツーなどありえないでしょうが、僕の手のうちにもそこまで届くネタは揃っています。なんとか集中して頑張りたいですね。
 そして、やや気温が下がり始め、路面温度も下がり始めた頃にN4クラスがスタート。それでも路温は30℃を超えており、まだまだ勝負になります。セッティングも特に変更なしです。

5.第二ヒート
 4000rpm程度からスタートし、左の規制パイロンを避けながら、コースイン地点の右パイロンで、今度は丁寧にサイドを当ててコースイン。それでもテールスライドがイメージより大きくなってしまいます。とにかくタイヤを食わせながらかつアクセルを開けて、2速、そして3速に上げながらコントロールラインを通過。外側一杯からほぼ直線的にストレートエンドの規制パイロン間に入り、1コーナーのインを狙ってブレーキング。2速に落とし、速度を落とし過ぎないようにアクセルオン。2コーナー手前でわずかにコントロールして2コーナーをクリアすると同時にブレーキング。インフィールドへのショートカットへは丁寧に車速を合わせて飛び込み、インフィールドへの右パイロンで1速に落としてアクセルオン。2速、3速と上げ、外周を左折。この入りが想定よりインになってしまいますが、速度の落とし過ぎに注意して、1速に落とし、すぐにアクセルオン。一旦踏み切って、先ほどミスった左パイロンへは若干丁寧に入り、アクセルオンで通過すると同時にステアリングを切り、次の左までに2速に上げます。左コーナーの先が規制されているため、若干ブレーキングを長めにコントロールし、アクセルオン。右の規制パイロン手前で軽くアクションを入れて、全開でヘアピンへ。インに寄り気味のラインからやや突込み気味に入り、出口の規制パイロン間を狙いますが、やや姿勢作りが悪く、全くアクセルを開けられないまま通過。バックストレートへ出るショートカット入り口では速度が完全に落ちてますが、何を血迷ったかそのまま2速でショートカットに入ってしまい、さらに速度は落ち続け、バックストレートへの出口でようやく1速に落としてバックストレートへ。完全にロスしていることを感じながら、2速、3速と上げてバックストレートエンドの規制スラロームを通過しますが、ここまで先ほどの焦りが尾を引いて、バックストレートエンドの左コーナーへの飛び込みのリズムが僅かに狂い、減速しすぎてしまいます。すぐにアクセルを開けますが、中途半端なアウトへのはらみ方になってしまいます。一旦軽いブレーキングで向きを変えすぐにオン。アップダウンの右コーナーでもアクション開始が僅かに遅れ、半ば強引に挙動を起こしてインの縁石をにらみながら通過します。そのまま3速に入れて最終ヘアピンへ。脱出速度を考えながらアプローチしますが、考えながら走るとろくなことがありませんね、頂点付近で車速を落としすぎてしまいます。とにかくアクセルを開けて最終のシケインへアウト一杯からアプローチ。軽いブレーキングで姿勢を作りながら3速に入れてゴール。1'04"3でした。

6.最後に
 やってしまいました。リズムと言う意味では1本目よりも悪く、速度コントロールミスを多発。そもそも賭けに近いシフト選択が完全に裏目に出たようです。
 ゴール時点では3番手に食い込むものの、あの程度の走りで上位に絡める訳がありませんね。順当に抜かれ、結局6位で競技を終了することになりました。
 かなり不甲斐ない走りに、気持ちの整理がしばらくつかず、かんとくにも当り散らしてしまうほどでした。済みません。どうも、規制の無いもてぎ北ショートのイメージが強すぎて、規制のあるコース設定に気持ちや考え方を切りかえられないとこらが問題のようです。
 それでも、いくつか課題だと思っていたセクションで思ったよりうまく走れた部分もあり、このあたりが唯一の明るい材料だった気がしています。また、5万キロノンオーバーホールのエボ6でも、ターンの無いコースでも、まだまだ戦える感触が得られたことは大きいですね。
 ま、6位という結果に対して、「どうしちゃったの?」という声と、「おめでとう」という、両方の声とが聞かれました。自分自身はむしろ「どうしちゃったの?」という気分だったもので、この日は「おめでとう」という声を素直に聞き入れることが出来ませんでした。済みません。でも、昨年は地区戦で入賞できれば喜んでいたことを考えると、とりあえずは上出来だと思うべきなのかもしれませんね。でも、くやしぃ・・・。
 この憂さは必ずやJAF CUPで晴らそうと強く決心しています。

 さて、この日N4クラスを制したのは、そう、掛札選手でした。前日のかなり厳しい路面温度下でも好タイムを連発しており、この日も自信を持って攻め込んだのが分かる見事な走りで、第一ヒート、第二ヒート共にトップタイムを出しての完全優勝でした。おめでとう!!。なんとなく地区戦終盤戦ではトップ3に近づいたかなと勘違いしていましたが、力の差をまざまざと見せつけられた気がしました。参りました。
 それでも、トップタイムが見えないかと言えば、あの領域でまとめて走りきることさえ出きれば見えないタイムではないことは確か。ただ、自分の技量を超えたところまで攻めちゃってるので、全く安定感が無い(爆)。ま、守って得るものはありませんから、今不安定なレベルをいつものレベルとして身につけるまではとにかく攻めつづけるしかありませんね。
 そして、S2クラスの優勝は、元さいかやこと馬場選手!!。神奈川戦時代からA4クラスで同じ道を歩み、僕がジムカーナを一時休業する頃、S2000に乗り換えた馬場選手。今年の始めから仕事の関係で広島に移動し、久しぶりに会った大会ではひと回りもふた回りも大きくなっていました。ほんとにおめでとう。ジーンときちゃいました。

 そんなわけで、悔しさ満載で、走行直後はかんとくにまで当り散らしていたほど悔しい結果に終わりましたが、他地区のドライバーらと交流できる全国規模のイベントは楽しかったですね。久しぶりに華やかな感じの楽しい1日を過ごすことが出来ました。ミドル戦やチャンピオン戦を走るようになったら、一度は出場できるといいイベントの一つだと思います。

 この日のトピックスはこちらにおきました。



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