2004JAF関東ジムカーナ選手権第9戦

9/19(日)、関越スポーツランド、ドライ




2004JAF関東ジムカーナ選手権第9戦
N4クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位宮嶋一人 CT9A1'16"4981'17"0881'16"498
2位掛札雄一 GDB1'17"4461'16"7421'16"742
3位遠藤康浩 CP9A1'17"7281'16"7491'16"749
4位西野弘高 CP9A1'17"4691'17"0111'17"011
5位新井範正 CP9A1'23"0221'17"2891'17"289
6位佐山敏史 CT9A1'18"8341'17"6041'17"604
7位井上究 CP9A1'18"0851'17"9121'17"912
8位印南靖志 CT9A1'18"3361'17"9661'17"966
9位石塚進 CT9A1'20"6411'18"0501'18"050
10位小野田了 CP9A1'18"1861'18"1421'18"142

1.まえがき

 暑かった夏も終わり、朝晩は秋の気配を感じることも多くなった9月19日に、関越スポーツランドにてJAF関東ジムカーナ選手権第9戦が開催されました。なにしろ第7戦での優勝の後、第8戦では玉砕と、天国から地獄へ落とされた感じでしたが、9月上旬に久しぶりに参加したふつーの練習会で、走ることの楽しさやタイムを稼ぐためのポイントみたいなものを認識することができ、当日の1週間前には気持ちを切り替えられ、やる気満々で当日を楽しみに待つことができました。
 そして、週末も近づいた木曜日、信じられない連絡が・・・。昔ジムカーナ界で仲良くしていた友人が他界したと言うのです。耳を疑いました。当人らがジムカーナを辞めてからも家族ぐるみで仲良くしており、2つ違いだけど実は誕生日が僕と一緒と、他人とは思えない友人だっただけに、言葉もありませんでした。金曜日の晩にはお通夜に参列し、故人を偲んで多くの友人らと語り合い、帰宅したのは深夜すぎでした。とても土曜日の練習に行く気にはなれず、土曜日の葬儀にも参列。現実世界に自分が居るとは思えない地に足が着かない不思議な感覚の3日間が終わりました。現実を受け入れるのには僕らですら時間がかかりそうですが、故人の冥福を心よりお祈り申し上げたいと思います。
 こういう話をここで書くのもどうかと思ったのですが、古くからのジムカーナ仲間ですし、この記事を読んだときに故人を思い出すことができるのであれば、との思いから、書き記しておくことにしました。
 そんなわけで、とてもじゃありませんが地区戦に参加する気にもなれなかったのですが、葬儀に土曜日を選んだのは故人が俺たちを地区戦で走らせるためなのではないか、と仲間内でも話し合い、とにかく地区戦会場へと足を運んだのでした。

2.当日

 というわけで気持ちを切り替えて会場入り。天候は曇りがちですが、どうやらドライコンディションのまま2本走れそうです。コース図に目を通すと、ちょっと覚えづらそうな印象です。思ったより深いターンも無く、意外とタイム差がつかないかもしれませんね。こういったコースは、速度をあまり落としすぎずにタイヤのグリップぎりぎり付近を常に使い続けるようなイメージで走ると良い気がします。その上でコンパクトなラインを選ぶか、速度を重視するか、の選択が難しそうですね。ま、昨日走って無いので、路面の感じや車の挙動があまりイメージできませんから、基本的に自分の得意な走り方を中心に組み立てをすることにしました。
 会場で耳にして驚いたのは、「火山灰の影響」って言葉。どうやら浅間山の噴火の影響で火山灰が大量に降り注いでいるらしいです。昨日の練習会でも最初のうちはかなり灰が舞っていたようで、ラインを外すとタイムが出ないかもとの話も。確かに試走を見学すると、場所によっては灰が舞うのがよく分かりました。これがどのくらいグリップに影響するのかはわかりませんが、それなりに路面グリップを確かめながら走った方がよさそうですね。
 この後、天候は回復し、この時期にしてはかなり暑く、路面温度も40℃を超えるほどまであがってきました。コース的にオーバー気味のセッティングの方が走り易いのでは、という話にもなりましたが、いつものセットでも曲がらない程ではないし、踏めない状態は得策とは思えないため、結局いつものセッティングで行くことにしました。

3.第一ヒート
 グリップ感が分からないので、スタートの回転数を迷っていると、変なタイミングで足がピクッと動いてしまい、かなり高い回転数からスタートしてしまいました。その焦りか、半クラッチをかなり長めに使いながらスタート。2速、そしてとりあえず3速に一瞬入れて1コーナーに丁寧に減速して2速でアプローチ。予想していたよりグリップ感はあり、余裕で1コーナーをクリア。むしろ曲がりすぎて車がイン気味を向いてしまい、そのまま2本パイロンからなるコーナーへアプローチしますが、予定より若干イン気味のラインで進入する羽目になり、立ち上がりは予定より大きくはらんでしまいます。とにかく踏んで続く左180度へ丁寧にアプローチしますが、久しぶりに引いたサイドが若干ぎくしゃくし、完全ストール(涙)。情けないターンを立ち上がって2速に上げ、2本パイロン間を軽いアクセルオフで抜けてすぐに全開。壁際の右パイロンは緩めのラインで入れるようアプローチしますが、それにしても遠すぎてはいないか?と走りながらに感じるほど大きなRで壁際のパイロンを通過して全開で右奥の1本パイロンへ。これはアウトからかぶせるようにアプローチし、パイロン付近では全開。そのままリアが流れ始め、2本目のパイロン付近でドリフトしながら3速へ入れてさらに全開。ギャラリー前のやや鋭角な左コーナーはちょっとガードレールが怖い感じで、ややひよりながらブレーキングしてアプローチし、丁寧にタイヤを食わせて、立ち上がりパイロンの狙いを定めてアクセルオン。3速まで上げて外周へと立ち上がります。外周の進入は根性でブレーキングをやや遅らせて奥目で向きを変え、アクセルオン。立ち上がりパイロン付近でわずかにアクセルを抜いてしまいますがすぐに踏みなおして3速へ。イン側のパイロンをかすめるようなラインでギャラリー前に向かい、右180度へ丁寧にアプローチ。サイドを当て、ややコンパクトなラインで立ち上がり、再び3速まで上げて外周へ。今度は外周入り口で2速に落としながらブレーキングして向きを深めに変え、一旦アクセルオン。フロントのグリップとリアの動きを探りながら軽くブレーキングをするとうまい具合にリアが流れ始め、そのままアクセルコントロールで外周立ち上がりパイロンを弱カウンター状態でクリア。非常に好都合な姿勢からシケイン気味のスラロームをやや手前で姿勢変化するように気をつけてクリアし、フロントに負荷をかけながらギャラリー前の右270度へアプローチ。やや無理な姿勢からサイドターンに入ると、ちょっとストールしてしまい、修正舵を当てながら立ち上がります。左の規制パイロンを避け、2速に入るかと思ったら1速も吹け切らずに最終の右180度へ到達し、ストールに気をつけながらサイドを当ててゴール。タイムは、1'17"7でした。

4.第二ヒートの対策
 ちょっと前半区間で探りすぎたり、ターンミスがあったなぁ、と思ったら、やっぱり中間で1秒近く遅れていたようです。区間タイムを確認したところ、スタートから4つ目のコーナーまでで0.8秒遅れていることが判明(驚)。スタートの探りすぎ、ラインのミス、ターンのストール、などで説明がつく遅れなので、この区間で0.5秒以上は挽回できそう。これ以外にも、いくつか気になるところがあり、トータルで0.8秒程度は挽回できそうです。しかし、トップの宮嶋さんとの差は1.3秒。あと0.5秒足りません・・・。この分は・・・、気合で挽回するしかないですね(笑)。
 そんなわけで、宮嶋さんからは1.3秒遅れていますが、2番手の掛ちゃんからは0.3秒遅れの4番手と、十分にお立ち台は狙える感触が得られました。ラインや走り方の組み立てでいろいろ悩みましたが、第二ヒートの走り方を決定。灰の影響はほとんど気になりませんし、路面のグリップ感もかなりあることが分かりましたので、後は消極的にならないように攻め切るのみです。
 天気は良く、路面温度は45℃を超えていたようで、コンディションは良好なまま第二ヒートが始まります。セッティングは変更なしです。

5.第二ヒート
 グリップ感が掴めたので、5500rpm程度からきっちりスタート。2速に上げ、3速に入るかと思いましたがどうやら入りそうにないので、2速のまま1コーナーにアプローチ。出口が広いので消極的にならないように進入し、タイヤのグリップを余らせない様に立ち上がります。今度はやや外目からなりのラインで2本パイロンにアプローチし、コーナリング速度に気をつけて2本パイロンをクリア。ほぼ予定通りのラインで立ち上がり、続く左180度へ。やや積極的に進入したところ、若干姿勢を乱しややカウンターが当たってしまいますが、ストールだけには気をつけていたので、なんとかフォローして立ち上がります。2速に上げて、2本パイロン間を軽いアクセルオフで通過。先ほど同様速度の乗るラインを選択しますが今度は躊躇せずにアクセルを開け、ややフロントタイヤに負担をかけながらコーナリング。壁際のパイロン付近でアクセルは全開。そのまま右奥の1本パイロンへなりにアウトからかぶせるようにアプローチします。丁寧に車速をコントロールし、アクセルオン。わずかにテールが動き、インへインへと車を向けながら3速に上げてギャラリー前へ。今度はあまり消極的にならないようにタイヤの動きに集中して減速し、丁寧にやや鋭角な左コーナーを通過。イン気味に車を向けながら全開で立ち上がり3速で外周へ。先ほど同様ややブレーキング開始を遅らせて奥目で向きを変え、アクセルオン。やはり立ち上がりのパイロン付近でアクセルを戻してしまいますがすぐに踏みなおして3速に入れてギャラリー前の右180度へ。下り路面に気をつけながらそれなりに積極的に進入し、半ば強引に車を回してややコンパクト気味なラインで立ち上がります。2速、3速とシフトアップして再び外周へ。今度も入り口付近で2速に落とし一旦アクセルを開けてから立ち上がりパイロン付近へ向けて軽くブレーキコントロールして入りますが、今度は姿勢が極端には変わらなかったためややブレーキに頼って立ち上がりパイロンをクリアします。恐らく立ち上がり速度が遅いと判断し、シケイン気味のスラロームは早めに曲げてしまい、後はやや強引に振り返し気味にアクセルを開けながらシケインを通過。そのまま全開で180度にアプローチしますが、やはり姿勢が乱れ気味に。とにかくストールには気をつけてターンを終了し、左規制パイロンを避けて最終右180度へ。ここもタイム差が付くので安直に入らないようにしっかりとできることをやってターンし、ゴール。タイムは、1'16"7でした。

6.最後に
 ゴール後、タイムに耳を済ませると、宮嶋さんと同秒台には入ったようですが、0.3秒ほど及ばず2番手でのゴールであることが分かりました。うーん、思ったよりタイムが上がったのであとちょっとが急に悔しくなってしまいました。掛ちゃんの走りを横目で見ながら車をパドックに止めていると、「掛札選手、中間ベストォ〜」とのアナウンスが。さすがの走りで大きなミスも無くゴール。タイムは、なんと僕のタイムを1000分の7秒上回るというびみょ〜なタイムで2番手。そしてラスト2の究さんですが、どうもいつもの切れが無い感じでタイムを伸ばせずに終わり、この時点で今期3度目のお立ち台3位入賞が決まりました。
 2番手タイムを出した掛ちゃんのところに駆け寄り、初めての二人揃ってのお立ち台決定に握手をしながら大喜び。宮嶋さんにはやっぱり届かなかったけど、いつも、いつかは二人でワンツーを!と話し合っていたこともあり、このオーダーには大感激となりました。
 近いようで遠い宮嶋さんですが、最近では少し僕らのことを気にかけてくれていることが何よりうれしい感じですね。まだまだ宮嶋さんを常に脅かすには役不足ですが、もっともっと頑張って、常に宮嶋さんの視界に入るような走りをしていきたいですね。
 さて、この日で、地区戦全10戦中8戦にダブルタイトルがかかっているJMRC関東ジムカーナチャンピオンシリーズが最終戦となりました。地区戦のシリーズポイントは相変わらず4位のままですが、実はチャンピオンシリーズのポイントは3位をキープしており、この日掛札選手に数ポイント差まで詰め寄られたものの、ぎりぎりシリーズ3位でチャンピオンシリーズが終了したようです。予想外の結果にかなり喜んでいます。
 また、チャンピオンシリーズの上位4台くらいに与えられるJMRCオールスタージムカーナinもてぎへの参加権も頂けることになりました。当初JMRCオールスター参加は無理だと思っていましたので考えても居ませんでしたが、この日推薦頂ける旨を聞きましたので、きゅうきょ参戦を決意しました。同時に掛札選手も参加権を得られたため、「よーし、こうなったらもてぎで二人でワンツーだ!俺がワンで(笑)」と、前回のもてぎで揃って玉砕した二人で健闘を誓うのでした(爆)。
 というわけで、地区戦も残すは1戦のみ。地区戦シリーズはどう転んでも4位から動きそうにないので、せいせいと楽しく走ってこようと思います。


2004参戦記のメニューへ戻る

スペシャリストを夢見てのメニューへ戻る