2004JAF関東ジムカーナ選手権第5戦

6/27(日)、胎内スキー場駐車場、ドライ




2004JAF関東ジムカーナ選手権第5戦
N4クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位印南靖志 CT9A1'24"4191'22"6601'22"660
2位宮嶋一人 CT9A1'23"0751'22"7311'22"731
3位掛札雄一 GDB1'23"1341'22"7581'22"758
4位新井範正 CP9A1'24"2391'22"9401'22"940
5位井上究 CP9A1'24"4401'23"1131'23"113
6位遠藤康浩 CP9A1'24"5941'23"5261'23"526
7位高野進 CT9A1'29"255(P1)1'23"5291'23"529
8位小野田了 CP9A1'25"4111'23"7821'23"782
9位西野弘高 CP9A1'27"3651'24"2221'24"222
10位舟橋悟 GDB1'24"9961'25"2851'24"996

1.まえがき

 6月27日に、新潟県は胎内スキー場にてJAF関東ジムカーナ選手権第5戦が開催されました。
 C地区と呼ばれる関東地区内ではもっとも遠い会場となるこの胎内スキー場。新潟市からさらに北へ60km程走った、ほとんど山形県との境に位置しています。神奈川県央地区からは片道400km強。これを土日で競技をやりながらこなすってのは、なかなか大変ですが、それだけの遠征をしてでも行く価値があると皆が声を揃えて言うのも、この胎内遠征だったりします。
 とは言ったものの、この梅雨時にエアコン、内装の無いエボ6でこの遠征をこなすのは、かなり過酷な話。おまけに、900kmを走るのは車にとっても負担になると勝手な理由をいろいろつけて、今回はエアコン付きの(普通か?笑)積載車をレンタカーして行くことに決めました。慣れないトラックでの運転はむしろ疲れちゃうかなぁ、なんて危惧していましたが、結果として、恐ろしいくらいに楽ちんだということが分かりました。なんといっても、片道400km以上も走って会場入りしたのに、全然疲労感が無いんです。これは病みつきになりそうですが、さすがに結構な金額がかかってしまうので、まぁ、1年に1回がいいところかなぁ・・・・。
 ってな訳で、胎内へ行くのは4年ぶりくらい?高速道路も随分と延びてアクセスは格段に楽になりましたが、昔ながらのI.C.で降りたりと、下道をそれなりに駆使しながらのんびり会場入りしました。ところが、土曜日は完全ウェット。胎内のふもと?では完全ドライだったのですが、山を登るにつれて雲行きが怪しくなり、スキー場は大雨・・・。午前中はN4クラスは1トライしかできないとのことだったので、あわてずに準備して、午後のみ3トライを走って土曜日の練習走行を終えました。感触は・・・。びみょうですね。珍しく3トライともセッティングを変えてテストしてみたところ、ウェットでは良さそうなセットが見つかりましたが、これがドライとなったら意味がありませんので、明日は明日の風が吹くでしょう。
 ところで、胎内、そして主催のTASKと言えば、そう、三浦アナウンサーです。4年前の地区戦の時だったかなぁ、涙無くては語れないブリーフィングでの挨拶が頭に残っており、もう三浦さんのアナウンスは聞けないのかなぁ、なんて少し残念な気持ちで会場入りしたのですが、会場に到着するなり、三浦さんの絶叫アナウンスがこだましてました(笑)。この絶妙トークに会場は大盛り上がり。現役ドラを引退してから随分長い時間が経過しているとの事ですが、走りを見る目はさすがです。車の走行を見ていなくても、アナウンスを聞いているだけで、走りの様子が手に取るように分かるってのは凄いことじゃないですか?胎内と言えば三浦さん、という風に育った僕らにとっては、この練習会のアナウンスは永久保存版です。笑いすぎて涙を流しながら、練習会を後にしました。
 という訳で、胎内遠征では毎回お世話になっている、胎内パークホテルに宿泊し、同じN4ドラの掛札チームと軽く前夜祭で盛り上がり、明日に備えて早めの就寝となりました。

2.当日

 割と余裕のあるタイムスケジュールとなっていたので、余裕こいて会場入りしたら、もうほとんどのドライバーが会場入りを済ませていた様子(焦)。それでも、時間には余裕がありましたので、準備を済ませます。
 問題の路面ですが、雨は降ってませんが朝の時点でフルウェット状態。本日は雨は降らない予報ですので、第二ヒートは間違いなくドライ路面となるでしょうが、第一ヒートはどうなんでしょう?胎内の路面の乾き具合を知りませんが、またびみょうな路面だとやな感じですね。
 コースは、ちょっと見たことが無いようなスタート方式に加え、結構長めの設定になっている様子。慣れないコースですから、集中して覚えないと、またミスコースなんてことになりそうです。全体として走り方で悩むところはあまり無い感じ。魔境と呼ばれるこの胎内の路面に裏切られることなく走り切れるかどうかが勝負の分かれ目でしょうか。その中でも特にポイントとなるのは3箇所ある深めのターンがらみのセクションでしょうね。幸い、サイドブレーキに関しては対策してきたおかげで不安が無いことを昨日確認できてますので、それなりに狙っていこうと思います。
 で、路面ですが、慣熟歩行の最中に路面は乾き始め、恒例のなが〜い(笑)ブリーフィング中に路面はぼぼドライに。どうやら完全ドライ勝負ができそうですが、試走の走りを見る限り、砂がかなり浮いていて、ほとんどダートを走っているような状態。きっちり抑えどころを抑えられるかってのが重要そうな気がしますね。
 とにかく集中することが第一ですので、早めに準備をしてスタートラインへ。セッティングはいつもの通りドライセッティングです。
3.第一ヒート
 食いそうで食わない路面状況を考慮して、4000rpm程度から丁寧にスタート。1速が吹けきるあたりでしっかりとブレーキングして右に曲げて、一旦アクセルをきっちり開けて2速へ。思ったよりラインが外に行きながらもそのまま全開で左ターンへ進入。丁寧にブレーキングして1速に落とし、グリップで左パイロンをクリアした後、上り斜面でアクセルを開け、すぐに左ターンに進入のためブレーキング。やや姿勢を崩しながら当てたサイドがラフだった。フルカウンターが当たるほどテールを流してしまいますが、とにかくアクセルを開けて立ち上がります。ここからの狙いどころが難しい感じですが、なんとなく真ん中くらいを狙って立ち上がりますが(笑)、それでも若干インに寄り過ぎた様子で、ややラインを乱して上段へ。よけなくて良いつもりのパイロンをよける羽目になりながら2速全開まで加速して奥の右回り外周進入パイロンへ。結構長めのブレーキングでオーバーランだけはしないように向きを変えて右パイロンを通過。すぐに全開にして、次の右パイロンで軽く向きを変えるブレーキングを入れてすぐに全開。狭目のスラローム入り口へ向かって丁寧にブレーキング。1速に落としてスラロームに進入しますが、僅かに速度感が合わず、ちょっとぎくしゃくしながらスラロームを通過。スラローム飛び出し後の立ち上がり方向もいまいちで、続く右180度はなんとか回すものの、立ち上がりでもたついてしまいます。とにかく全開で立ち上がり2速へシフトアップ。再び左回りの外周へ進入。ここはフロントをきちんと食わせるためそれなりの減速して進入し、そこからは全開。途中の左パイロン付近で僅かにアクセルを抜き、そのまま全開で左進入パイロンへ。何やっても車が反応しないスピードから、長めのブレーキングでフロントに荷重を移してなんとか左コーナリングを開始。姿勢が乱れながらもアクセルを開けて、中盤のテクニカルへ。右の進入で僅かにサイドを引っ掛けて、続く右でやや深めにサイドを当てますが、ここも引き方がラフだった。フルカウンターになるほどテールを出してしまい、連続する左270度への進入が遠いこと遠いこと。そこから寄せる余裕は無いので、その離れた位置からサイドを当てて、大きく孤を描いて左パイロンを巻いてクリア。たっぷりとロスしながら立ち上がります。立ち上がり速度が乗せられなかったため直後の2本パイロンではそのままグリップで進入。一旦ブレーキングで鼻を入れてアクセルオンで立ち上がります。そのまま2速に入れ、緩い外周入り口パイロンを軽くブレーキングして通過。奥の右1本パイロンではわずかにサイドを引っ掛けて全開で加速。2速に入れて左に切り返しながら下段へ向かいます。しかしこのセクションも想定よりラインがずれ、アクセルコントロールをしながらの下段への飛び込みとなりました。下段ではあまりテールを流すのは得策ではないと考え、それなりに抑えて進入。アクセルオンで通過するイメージでクリアして、左ターンへ進入。気持ちを切り替えて丁寧に1速に落とし、グリップで左パイロンを通過して一旦アクセルオン。直後の左で軽くサイドを当てますが、ちょっとだらしなくテールが流れてしまい、アクセルオンが遅れてしまいます。スラローム進入で2速に上げて、2本目のパイロン手前でブレーキングと共にシフトダウン。丁寧な進入を心がけて一踏みした後、右270度へ。ここはまずまずの感じで回れてゴール。タイムは1'24"59でした。

4.第二ヒートの対策

 トップ宮嶋さんから遅れること1.5秒の6位。明らかにミスをした中盤の3本パイロンセクションで0.8〜1秒のロス。下段の2箇所で0.3秒くらいづつのロスがあるので、きっちり集中して走れれば戦えないことは無い感触。ただ、ここは魔境胎内。きっちり走りきることが難しいのですが、チャンスはゼロではないと信じて、ぎりぎりを狙ってみようと思います。
 会場の脇には民家があるせいか、お昼休みが長く確保され、しっかりとコースを頭に叩き込むべく、何度も慣熟歩行を繰り返しておきます。
 で、ここ胎内には、2〜300mほど歩いたところにレストハウスがあり、例年ですとそこで食事が出来たのですが、どうやら現在はギャラリーに変わっていて、美術品の展示スペースに生まれ変わっているようです。ただし、お弁当のサービスは今年もありました。事前に知らされていればより良かったと思うのですが、この弁当が信じられないくらい豪華でおいしいんです。こんなお弁当ならお金出して注文したいくらい。やっぱり食べ物はおいしいですねぇ、新潟。
 そして第二ヒートが始まると、各クラスとも秒単位でのタイムアップがなされている様子。慣れの部分もあるでしょうが、路面に浮いた砂がはけてきてコンディションが良くなっているとの大方の見方です。いずれにしても、第一ヒートのタイムは無いようなものです。集中して1トライに賭けましょう。
 セッティングは特に変更無く、やはり早めに車に乗り込み集中してスタートラインへ。

5.第二ヒート
 同じく、4000rpm程度から丁寧にスタート。1コーナーは悩みましたが、第一ヒートと同じく、1速が吹けきるあたりでしっかりとブレーキングして右に曲げて、一旦アクセルを開けてから2速へ。やはり車がアウトにはらみますがそのまま加速して左ターンへ進入。丁寧にブレーキングして1速に落とし、アクセルを入れた直後左ターンでは、不安定な挙動を丁寧にコントロールして狙ったポイントでサイド。概ね狙い通り動かせて加速。大体真ん中くらいを狙って立ち上がり2速へ上げ、イン側を離さないように軽く舵角を当てたまま全開で上段へ。右回り外周の入り口ではやはりオーバースピードに気をつけて、挙動しない車を長めのブレーキングで動かして鼻を入れ、全開。途中の右パイロンでは僅かにブレーキに足を乗せてフロントを食わせて再び全開。スラロームの入り口へは勇気を持って飛び込もうとしますが、ブレーキングでテールがブレークし始めて大慌て(汗)。このままテールが流れたらスラロームに入れないっ!!、と必死でブレーキコントロールをしてテールを落ち着かせ、なんとかスピンすることなくスラロームに進入。スラロームは若干パイロンから離れるものの、意外と気持ちよく抜けられ、飛び出し後の右180度に進入。丁寧に車速を殺したつもりでしたが、それでもフロントが逃げ気味になり立ち上がりがもたつきながら通過。2速に入れ、再び左回りの外周へ進入。フロントを食わせるため、きちんとブレーキングをして進入し、全開。途中の左パイロン付近で僅かにアクセルを抜いてそのまま全開で左進入パイロンへ。やはりフロントが反応せず、長めのブレーキングで車の向きを変えて左旋回。アクセルを開けてから中盤のテクニカルへ。集中していたのか、散漫だったのかは不明ですが、斜め左に見える電光計時が目に入りますが、数字まで読み取れず、「うーん、第一中間はどうだったのだろうか」なんて考えながら1つめの右パイロンに進入。軽くサイドを当ててアクセルを入れ、直後の右でやや深めに回すためにサイドを当てますが、ここも悪いサイドの当て方をしてしまい、だらしなく車が動き、アクセルも開けられない中途半端なターンになってしまいます。おまけに、続く左270度の入りを離してしまい、またまただら〜んとしたゆっくりとした旋回で左270度をクリアする羽目に(涙)。思い切りロスして落ち込んでいる直後に右2本パイロンですが、この進入で左フロントが溝にハマリ、「ガキッ!!」という激しい音が・・・。「うわ、アッパーマウントやばいかも」なんて気にした瞬間に思わずアクセルを緩めちゃったみたいですぐにアクセルオン。2速に上げながら緩い外周入り口でブレーキを入れて通過し、挙動を見ますが、変な動きはしていないので、そのまま加速して奥の右1本パイロンを軽くサイドを当ててクリア。2速に上げながらそれなりのラインからイン気味によって下段へ。テールを流し過ぎないように気をつけながらアクセルを全開し、左ターンへ。丁寧に1速に落としてグリップで左パイロンを通過しアクセルオン。直後の左で速度をタイヤを止めないようにサイドを当て、スラロームへ。2速に上げて2本目のパイロン手前で1速に落としますが、僅かにタイミングが遅れ、アクセルを一踏みした瞬間に、「やばっ、速いっ!!」と感じたのも後の祭り。そのまま右270度に進入しますが、フロントが逃げ始め、ターン後半で大きくはらんでなんとかゴール。タイムは、1'23"52でした。

6.最後に
 結局、トップとは0.85秒差の6番手で競技を終了しました。うーむ、今回もなんとも微妙な順位でした。どうやら、そこそこ走れていた第一中間まではほぼベストラップで通過していた様子。中盤のテクニカルセクションと最後のゴール前で都合1秒をロスしていたようで、悔やまれる結果となりました。
 なんといっても、かんとくがゴール後しばらく口を聞いてくれなかったのは久しぶり。大体そういう時は、そこそこいい走りをしていながら、明確なミスをしでかした時の行動パターン(笑)。かんとくをなだめるために言い訳している自分はもっと辛いんです(涙)。ま、そんなかんとくの行動からも、惜しいミスで結果を残せなかったことは明らかなようです。
 その反面、サイドセクションでの不安がなくなったため、僕なりにいくつかのターンを使いこなせることを再確認できたのは収穫でした。今年に入って、サイドセクションに不安を抱えていたため、一辺倒のターンになりがちだったのですが、最新スペックのインナーシューとセッティングにより、その不安は一掃されました。ただ、焦ったり熱くなったりすると、つい悪いターンをしてしまうようで、それが今回の大きな2つのロスにつながってしまったようです。なんていうか、頭で分かっていても、体はマージンを持った走りをしてしまうところが今の課題。体が車を信じ切れればきちんと動かせるハズですので、練習の必要がありますね。いずれにしても、車両面の不安は全く無くなりましたので、あとは思い切って戦うのみです。なんとなくピリッとしないまま今回で5戦が終わり、地区戦は後半戦へと突入しますが、ウィンブルドンで優勝したマリア・シャラポア選手のように、集中力と攻めの姿勢でなんとか一矢報いたいと思っています。

 ところで、冒頭でも書きましたが、今回は評判の高いTASKというチームが主催のイベントでした。当日のアナウンサーは、今やトップアナウンサーのあくちゅアナでしたが、ブリーフィングや表彰式を仕切るのは三浦アナだったところが笑えました(良い意味で)。帰り際に三浦さんとも話をしてきましたが、来年は前面には出てこないつもりとの寂しいコメントも聞かれました。現場から長く離れてしまっていることを気にされているようでしたが、走りに対する視線の鋭さは現役バリバリだと思います。また、エントラントとのコミュニケーションも徹底していて、今回も、土曜日に会場入りするや否や「遠くからありがとうございます」って、エントラントのこと覚えてるんですね(驚)。はっきり言ってしまうと、僕の胎内遠征の目的の一つには三浦さんのアナウンスやブリーフィングを聞くことってのが、明確にリストされています。これが無くなるだけで、期待度が半減すると言っても過言ではないほど。「来年は会場に来ないかも」なんてことを言いながらも、来年の地区戦ではやっぱりマイクを握っていて会場を盛り上げ、僕らを笑わせてくれるってのを期待していますので、よろしくお願いします。
 そして、胎内の楽しみといえば・・・。そう、食べ物ですよね。かんとくが文句言わずに胎内まで来てくれるのはおいしいお寿司が食べられるからだそうです(爆)。もちろん、僕らの身分じゃ回転寿司が精一杯なんですけど、それでもね、おいしいのよ。僕らなりにR7沿いの回転寿司は大体入ったことがあるんですけど、地元の人も勧めるとある回転寿司が僕らも一番のお気に入りで、毎回立ち寄って帰路につくのがパターンです。でもね、今回は何しろ積載車。僕の駐車テクニックではあの駐車場に停められないんじゃないかってことで、かんとくとひと悶着あった末(笑)、その回転寿司の前を通ると、掛ちゃんがしっかり積載車を停めてるじゃないっすか!!急遽僕もチャレンジして、なんとか積載車を停めて、またまた掛札チームと一緒にいつものお寿司にありつくことが出来ました(ホッ)。これでかんとくのご機嫌も取れましたので、今日のターンミスのことは忘れてくれることでしょう(爆)。
 ちなみに、入賞の副賞ですが、1位〜6位までコシヒカリと日本酒(越の寒梅orいちがいこき)が出ていました。これまたうれしい副賞に大満足となりましたとさ。
 そして帰路。トラックは24V車ってことを車に乗るまで意識していなかったため、用意していた12V用のオーディオセットは役立たず、往復ともラジオのみのさみしい旅路となりましたが、やはりエアコンつきの広々車内は期待以上に快適でした。

 そんな訳で、期待するような結果は得られなかったけど、久しぶりにドライで2本走れたイベントだったので、なんとなくすっきり出来ました。という訳で、1週間を置いてすぐに地区戦第6戦が開催されます。細かいことは抜きにして、やるだけやってみましょう!


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