2003JAF関東ジムカーナ選手権第9戦

9/14(日)、関越スポーツランド、ドライ(路温:40℃〜55℃)




2003JAF関東ジムカーナ選手権第9戦
N4クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位井上究 CP9A1'05"6941'04"6471'04"647
2位西野弘高 CP9A1'10"861(P1)1'04"7351'04"735
3位野々瀬雅文 GDB1'05"8251'05"0671'05"067
4位新井範正 CP9A1'06"2071'05"4561'05"456
5位川辺晋吾 GDB1'06"6271'05"5361'05"536
6位遠藤康浩 CP9A1'06"1161'05"6931'05"693
7位瀬下正人 CP9AM.C.1'05"8661'05"866
8位三田大輔 CP9A1'06"4431'05"8681'05"868
9位小林一博 CP9A1'07"2161'06"2951'06"295
10位舟橋悟 GDB1'07"4221'06"5051'06"505

1.まえがき

 9月に入って、忘れかけていた夏が戻ってきたのか、暑い日が続く中、9月14日に、JAF関東ジムカーナ選手権最終戦が関越スポーツランドにて開催されました。最後ですから、やるだけやろうということで、今回も前日練習から会場入りすることにしました。今回の宿はG6主催でお世話になった牛伏ドリームセンターです。あの時はバタバタでゆっくりできませんでしたが、今回の目標は温泉3回です(笑)。
 さて、猛烈に強い台風とかいうのが九州の西を通過する影響なのかな?、日本列島はフェーン現象に見舞われ、連日30度を超える暑さが続いています。湿った台風の影響か、湿度も高く、かなーり息苦しい感じです。ま、ウェットの心配をする必要が無いので、気が楽ですけどね。夏場が過ぎて気が緩んだところですから、暑さにやられないように注意する必要がありそうですね。
 3週間ぶりにランサーにエンジンをかけ、荷物を積み込んで出発です。ところが、途中なぜか雨が・・・。雨の用意なんて全くしてなかったんだけど・・・。ですが、雨はそれっきりだったようです。4時半頃自宅を出発し、いつもの下道ルートをひた走り、会場には8時前に到着。
 このところ、伊那、もてぎと、広いパドックの会場が続いていたので、関越のパドックがやたら狭く感じます。荷物持って来すぎなのは分かってますけどね(笑)、パドックが広いと気持ちまでゆったりするから不思議ですね。さて、前日練習のコースは、割とシンプルな感じですが、ゴール前のターンセクションが肝ですかね。この日はタイムに拘らず、路面の様子をしっかり掴むことと、テクニカルをきちんと回すことに集中します。なんだかんだ言ってタイムアタックしちゃうところがいつまでたっても成長しないところではありますが、ま、そこそこの感じでは走れているみたい。JAF CUPが見えるかって言えば、見えませんが(涙)、可能性はゼロではないとは思える程度だったと思い込むことにして(なんだ?)、最後の1本は疲れちゃうしリズムを崩しそうだったのでやめて1日を終了しました。
 9月というのにかなり暑くて、かんとくもちょっとくたばり気味です。16:00前にはホテルにチェックインして、温泉三昧を満喫しときました。そーいや、今シーズン初めてかもしれない、二人だけの前夜祭になりました。1年をゆっくり振り返るにはもってこいです。帰国してから全く走れなかったことを思い出し、シーズン当初なんてターンを100%回せる自信すらなかったことを笑いながら、よくそこそこ戦える状態にまで来たとしみじみ感じながら、明日はやるだけのことはやってみようと誓うのでした。

2.当日

 このところ仕事が忙しかったせいでしょうか、眠れること眠れること。こんなに寝たのは久しぶりです。今日も暑くなるとのことだったので、氷を探しにコンビニを2件ほど回り現地入り。ゲートオープン時刻になってもゲートがあかないみたいでしたので、カートコース脇の駐車場に一時停車させて、その隙に朝食を頂いてからパドックに入りました。
 コース図に目を通すと、まずスタートして直後の右折が気になりますね。それ以外は全体的に規制されている立ち上がりラインを外さないようにしないといけないかな。あとは最後のテクニカルでしょうね。直角ターンからサブロクまでの距離が短いので、ミスをしたらおしまいですから。
 今日の目標は、一つでもシリーズ順位を上げること。即ち、僕より後に走るドライバーの何人かには勝ちたいというところでしょうか。もちろん、JAF CUP権は諦めてはいませんが、狙って取れるものではないし、関越でそんな位置に絡める想像すらできません。ま、パイロンコースでも入賞しておきたいなってのが正直な気持ちかな。
 天候は夜になると崩れる可能性があるらしいですが、この台数ですからドライ2本勝負ができることは間違いないでしょう。これまでの経験から、関越ではフロントのグリップ感をうまく掴めずアンダーを出しすぎて終わっていることが多かったので、路面に対するタイヤの挙動に神経を集中させて第一ヒートにのぞみます。路面温度は40度ほど。多少前半は気をつける必要がありそうですが、それほど気にすることはないでしょう。
3.第一ヒート
 5500rpm程度から半クラッチ気味に丁寧にスタートし、Gをかける間も無くステアと同時にサイドを当て、やや深めに向きを変えながら、加速。距離的に2速に入れても一瞬だと直感した瞬間に1速が吹け切る前にやや早いタイミングで反射的に2速に入れてしまいました。少し踏んで左規制パイロンをよけながらすぐにブレーキング。1速に落としながらステアを入れ、緩くサイド。ややアウト目にはらみながら立ち上がり、2速に入れて加速。立ち上がりの右パイロンはかなりきわどい距離になってしまいましたが、踏み切ってぎりぎり避けられました。2速がなかなか吹け切らないまま、3速に一瞬入れて奥の右1本パイロンへ。ブレーキングしながら2速に落としますが、完全にオーバースピードであることに気づきます。フロントがアウトに逃げながらもステアを少し入れて全開。期待したラインより随分アウト側を走ってしまいましが、とにかくアクセルだけは入れ続けて、次の右パイロンへアプローチ。ここはアウトにとってしまったラインを利用して、立ち上がりを重視すべく早めに向きを変えてクリアします。2速のまま踏み切って、ギャラリー前の大きなRに進入しますが、ここも完全にブレーキングが遅れてしまい、フロントまでロック(涙)。本来アウト側にあるべき規制パイロンに真っ直ぐ進入してしまいますが、ブレーキを軽く離してステアを一瞬戻してフロントのグリップを回復でき、パイロンアタックはせずになんとか大きなコーナリングセクションに進入できました。ここは立ち上がりを重視するためあえてインを離して、人より早く踏むことを考えて見切ったポイントから全開。外周へ向かう途中3速へ入れ、外周へ進入。中間計測ポイントを超えてからブレーキングするようなイメージで奥で2速に落として曲げ、緩い規制の内側に立ち上がりますが、ここは車の向きが変わらず、軽くアクセルを緩めてスラロームに進入します。次の右は曲げるきっかけを作る程度の軽いアクセルオフで曲げてすぐに全開で次の左パイロンに直線的に進入。左パイロンへは1速に落とすつもりで、逆Gがかかったまま入り、シフトダウンして車を曲げて、一瞬アクセルオン。すぐ後の右180で丁寧にブレーキングをしてサイドを当てます。ここが若干ストール気味になってしまいますが、なんとかごまかして立ち上がり、外周へ。やっぱり2速が吹け切らず、2速のまま外周へ進入し、アクセルオン。立ち上がりの緩い規制ラインに予想外に車が乗らず、気持ちブレーキランプを点灯させて通過。左パイロンをアクセルオフで軽く曲げ、次の右パイロンはブレーキを入れて向きを変え、ギャラリー前の左パイロンへ。Gを殺すように丁寧にブレーキングしたつもりでしたが、ややラフになってしまったようで、サイドを当てた後、立ち上がりで完全ストール。直後の右360度では速度が足りませんが、一か八かでサイドを当て、パイロンを踏まないことだけに気をつけてアクセルでなんとか回しこんで、結果的にかなり良い感じでクリアできました。そのまま踏んで、ゴール前の左パイロンで軽くサイドを当ててゴール。タイムは、1'06"1でした。

4.第二ヒートの対策

 なんと第一ヒートを終わってみれば3番手と、なぜか予想を遥かに上回る暫定順位。当然空を見上げたことに間違いありませんが、関越の空は雲ひとつない快晴(涙)。参加台数も少なく競技も順調に進んでいますので、3時間後には競技が終了していることでしょう。「シーズン前半は第二ヒート雨ばっかだったのになぁ・・・」と、往生際の悪い台詞を吐きながらも、可能性はゼロではないことを再認識。このままで順位を維持できるほど甘くはないでしょうから、なんとかそれなりのタイムを出して、やるだけのことはやっておきたいところです。
 区間タイムを計測してみると、なにやらスタートして右の奥へ行くまでに極端に遅れていることが判明。スタート下手なのか?あとは終盤のテクニカルへの入りでストールしたセクションが明らかに遅い。この二つをなんとかするだけでも、0.5秒〜1秒は期待できそうです。スタートセクションが遅いのって、前回のもてぎと同じですけど、気負ったのか前回はパイロンタッチに終わってしまいました。今回はきっちり集中してタイムを上げてゴールしたいところですね。
 全クラスの第一ヒートの走行が終わって、20分ほどコースがオープンとなり、せっせとコースを歩きます。その後第二ヒートがスタートN2クラスまで走行を終えて、再び昼休みが1時間設けられ、ここでもせっせとコースを歩きます。やれることはやっておかないとね、後悔したくないですから。 特にスタートセクションの走り方に悩みが消えませんが、いろんな人と話をしていくうちに、大よそ狙いは決めました。
 というわけで、どうなることか分かりませんが、路面温度も50度以上まで上がっており、消極的にならずに攻めの姿勢を忘れずにやるだけやってみましょう。

5.第二ヒート
 6000rpm程度から半クラッチ気味にスタートし、今度は気持ちイン側を空けて右パイロンに進入。あえてサイドは使わずブレーキだけで車を曲げますが、そのタイミングが悪い。ブレーキング後にアクセルオンまで随分と待ち時間が入ってしまい、こんなことならサイド使っておけば良かったと後悔しながら加速。この区間は第一ヒートの感覚から1速で届いちゃうんじゃないかと疑問を持っており、1速が吹け切るまで踏み続けますが、やっぱりブレーキングポイントまで余裕綽々でリミッターが当たりませんでした。なんでよ(涙)。そんなことを考えていたせいか、ちょっとブレーキングが遅れ、半ば強引にサイドを当てますが、大きなロスにはならずにクリアできた模様。アウトに車を動かして立ち上がり、2速に入れて外周へ。そして3速に入れますが、ここも2速で届いたかもしれない、という感じでした。すぐにブレーキングを開始し、2速にシフトダウン。今度はオーバースピードに気をつけ丁寧に右パイロンに進入し、きっちり曲げてアクセルオン。次の右パイロンへは割とコンパクトなラインを狙いながら、立ち上がりでインを離さないように気をつけてクリア。すぐに全開でギャラリー前の大きなコーナリングセクションへ向かいます。進入での突っ込みすぎに気をつけ、丁寧にブレーキングし、今度はまずまずの感触で進入できました。ギャラリー前でタイヤのグリップを気にしながらアクセルを開けますが、先ほどより若干インにラインが寄ってしまったようで、立ち上がりの外側パイロンに当たりそうになってしまいます。仕方なく軽いアクセルオフでパイロンを避けて外周へ。3速に入れ、先ほどと同様奥目でのコーナリングを狙い、中間計測ポイントを通過。立ち上がりパイロンでは車が曲がらず軽くアクセルをオフして通過し、スラロームに進入します。右パイロンでも軽くアクセルをオフして曲げ、すぐに全開して左パイロンへ。1速に落としたきっかけで曲げてすぐにオン。直後右パイロンへ向けて丁寧にブレーキングし、サイドをあて、ストールに気をつけてステアリングを逃がしながら立ち上がります。この加速区間で、「中間ベストォォォォッ!!」と絶叫するあくちゅアナの声が聞こえ、内心「イケてる?」と気が緩んだのは内緒(笑)。2速が吹け切らないまま外周にアプローチし、一旦アクセルを開けて、立ち上がりのパイロンを軽いアクセルオフで曲げて通過。スラロームの左パイロンをアクセルオフで曲げ、次の右でブレーキング。ギャラリー前の左ターンへ2速で進入し、今度はストールに気をつけて1速に落として丁寧にサイド。ここはうまく行き、アクセルでためたGを右360度で切り替えして、サイド。若干アウトへはらみそうになりましたが、ステアリングとアクセルによる修正がまずまずうまく行き、立ち上がります。ゴール前の右パイロンでは、一瞬、「サイドを引かない方がいいのか?」と頭をよぎり、結局ワンテンポ遅れてサイドを当ててしまい、ギクシャクしながらゴール。タイムは1'05"6でした。

6.最後に
 実はこのゴールタイム、第一ヒートトップの究さんのタイムを1000分の1秒かわしていたようで、あくちゅアナの「トップタイムぎゃくて〜ん!!」という、地区戦で初めて聞くアナウンスに、思わず小さくガッツポーズしてしまったのは内緒です(恥)。めずらしい出来事に(笑)、いろんな人が駆け寄ってくれて、「こりゃ、JAF CUP行けるんじゃね〜の?」と声をかけられたりと、そりゃもう大騒ぎでした。
 で、その後ですが、直後の小野田さんにはタイムを破られず、続く晋ちゃんは中間を0.2秒遅れで通過している模様。ってことは、ターンで負けるだろうから・・・、と思った矢先、案の定0.1秒逆転され、2位に。続く新井さんは中間で遅れるものの、後半をうまくまとめ、さらに0.1秒上回ってゴール、この時点で3位(焦)。ダブルエントリーの関係で終盤ゼッケンとなっているタッキー滝沢選手にはタイムを破られませんでしたが、続く西野さんは中間を0.1秒上回って通過。もうミスしてくれることを願うしかありませんが(笑)、サブロクもきれいに決めて、4秒台を叩き出しトップに。この時点で4位(涙)。ラスト2の野々瀬選手も、さすがの走りでターンもきれいに決めて、5秒フラットと2番手に入り、私は5番手。そして最終ゼッケン究さんですが、中間をベストで通過。となれば、やっぱり、ターンもいつものようにきれいに決めて、西野さんを上回って今期3勝目。で、私は6番手まで落とされ、「な〜んだ、終わってみりゃ、いつもの順位じゃん」と、笑われてしまい、皆さんの期待に沿うことはできませんでした(涙)。
 それでも、トップとは1秒差の6位、3連続入賞を素直に喜んでいます。シリーズ順位もどうやら一つ上げたようで、自己最上位となる地区戦シリーズ8番手。おまけに、N4クラスで捨てポイントがあるのは、宮嶋さん、究さん、の他に僕だけなんですよ(自慢)。ま、二桁ポイントが一度も無いあたりが寂しいところではありますが、実力を考えれば、上出来だと思っています。
 今シーズンスタート前に掲げた、全9戦中4戦で入賞、全戦ポイントゲット、タイム的にはトップの2秒以内をキープ、という目標に対して、3戦で入賞、8戦でポイントゲット、ラスト3戦はトップと1秒差でしたからね。シーズン当初トップと2.5秒あった差を考えると、むしろ、こんなに戦えるとは思っていなかったというのが正直なところです。
 しかし、結果云々抜きにして、今回は自分なりの力をそれなりに出し切れた走りだったと思っています。もちろんロスしたセクションもあり、もうちょいタイムを残せたはずですが、このあたりが現状では一杯一杯でしょう。シーズンも終盤になって、うっかり3位が無いとは言い切れない、と思える位置で走れるようになってきたことはうれしい限りです。
 その反面、この先には、まだ大きな壁があることも痛感しています。ま、今年はある意味リハビリの年だと思っていましたから、勝負は来年です。そろそろワンランク上の走りをするための工夫をしていくつもりです。ここまでは、ある道具をそのまま素直にドライビングすることだけに集中してきましたが、次のステップへ足を踏み入れることにしましょう。
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