2003JAF関東ジムカーナ選手権第5戦

6/15(日)、関越スポーツランド、ドライ/ウェット(路温:25℃前後)




2003JAF関東ジムカーナ選手権第5戦
N4クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位新井範正 CP9A1'02"5121'05"9561'02"512
2位掛札雄一 GDB1'02"8211'04"1131'02"821
3位西野弘高 CP9A1'02"8621'07"3311'02"862
4位井上究 CP9A1'03"0521'04"0301'03"052
5位宮嶋一人 CP9AM.C.1'03"4571'03"457
6位野々瀬雅文 GDB1'03"8221'11"404(P1)1'03"822
7位遠藤康浩 CP9A1'04"2691'07"6311'04"269
8位福田裕二 GDB1'04"3451'13"315(P1)1'04"345
9位小林一博 CP9A1'05"2571'14"708(P1)1'05"257
10位川辺晋吾 GDB1'18"208(P3)1'05"6851'05"685

1.まえがき

 第4戦のさるくら遠征から1週間をはさんだ6月15日に、JAF関東ジムカーナ選手権第5戦が関越スポーツランドで開催されました。ゆっくりする暇も無く連続して開催される地区戦スケジュールに不満を持ちながらも、仕方なく参加するそんな自分に少し嫌気が差しながら6月15日を迎えます。
 ここまでの4戦は、当初の目標の一つである全戦ポイントゲットはなんとか果たしてはいるものの、毎回入賞には届かず、何か壁を越えないと上が見えないという状況が続いています。考えていても上達するわけはありませんので、練習するしかないことは分かっていますが、何せこのタイトなスケジュールによる金銭的な問題から、とても前日入りする余裕はありません。5週間の間に第3戦〜第5戦が行われる今をとにかくじっと我慢して乗り切るしかありません(涙)。
 というわけで、前日練習には出られませんが、友人の誘いで近所でのターン練習会にお手伝いに行くことになり、そこで少し走らせてもらえることになりました。数トライではありますが、基本的な180度のサイドターンのチェックをして、やり方しだいで動きが変わることを再確認。ちょっと規制があると操作しきれないことも改めて認識するなど(涙)、気持ちと操作のズレを実感することになりました。これを反復練習するほどの時間はとれませんでしたので、どこかでしっかりと練習する必要がありそうです。午後は予定があったため、会場を後にしました。
 この時期、やはり気になるのは天候です。毎日のようにしとしとと雨が降り日本の梅雨を強く感じる今日この頃ですが、週末もその例に漏れずかなりの降水確率となっています。大雨ということはなさそうですが、ウェットコンディションになる可能性が高そうです。前日になっても降水確率は50%程度と、さるくらに続いて微妙な感じですので、ドライ用、ウェット用のタイヤを積んで、準備を済ませます。

2.当日

 最近は公私共にお疲れ気味なので、行きは高速を使うことを決め、いつもより少しだけ遅めの4:00頃に自宅を出発。天候は微妙で、雨が降ったりやんだりする中を、会場へ向かいます。
 事前に配布されていたパドック図から、N4クラスは屋根の下が使えるということで、今回はテントを持参しませんでしたが、ここって、上からの雨が漏るらしいんです。みーんなそれを知っていて、屋根の下にテントをたてています。テントを持参しなかった我がチームは、自称アウトドア派の本領を発揮すべく、ブルーシートを使って居住空間を作り、見た目はちょっとなんですが、かなり快適な空間が出来上がりました。そんなことをのんきにやっていたため、車の準備が遅れ、急いで受付と車検の準備。ようやく一息して、コース図の確認です。路面はフルウェットですが、空はくもりながらも割と明るい感じ。N4クラス出走時にはドライ気味の路面が期待できそうです。
 肝心のコースですが、ウェットを考慮してか、参加台数の割に短めで、あまり経験の無いような雰囲気の設定になっています。全体として悩むところは数箇所ありますが、それよりなにより、問題はギャラリー前からゴールまでのテクニカル区間でしょう。何しろ、8の字崩れというか深いシケインというか、ギャラリー前の左から右への切り返し区間は、あまりに距離が無くてとてもサイドを当て返せる気がしません。さらにゴール前の2本パイロンを抜けて右180度ターンをして再び2本パイロンを通過する、という区間は、この2本パイロン間が2.9mとのこと。おまけに斜めにオフセットして置かれているため、右180度ターンを真っ直ぐ立ち上がったら人が通るのがやっと、という幅しかありません。前半区間が云々というより、この区間を無事パイロンタッチもバックギアも無しにゴールできるのか?というのが最大の懸念事項となりました。最初のギャラリー前の切り返しは、2つ目がグリップ気味になってもいいくらいで狙い、ゴール前のセクションは少しターンを奥目に取って、深く回しこんでカウンターを当てて出てくる以外に手はなさそうです(できるのか?)。
 試走ドラすらゴールにまともに入れないという超難度の最終セクションに不安がよぎりながら、競技はスタートし、完熟歩行時フルウェットだった路面は徐々に乾き始め、N4クラス出走時にはほぼドライという状況まで回復し、第一ヒートはドライ勝負となりました。
 セッティングはいつもの通り全く変更なし。
3.第一ヒート
 例によって5000rpm程度からスタート。2速へ上げ、微妙な距離でしたがそのままリミッターを数回当てたまま左パイロンに進入。丁寧にブレーキングしてサイドを当てたつもりでしたが、テールは思い切り流れ、フルカウンター状態。立ち上がりの右パイロンをシフトアップと同時に避け、今度は少しおつり気味にカウンターがあたり、次の緩い左で軽くブレーキングしてテールを振り返してアクセルオン。全開で加速し、いやな距離の右2本パイロンに進入。入り口で軽く引っ掛ける程度にサイドを当て、アクセルを開けますが、どうもグリップ感が薄くアクセルを開けきれず、姿勢を崩したままもう一度サイド。ちょっとGを掛け過ぎたせいもあり、テールを大きく流してカウンターを当てて立ち上がります。2速へ上げ、外周へ。ここも微妙な距離で2速のまま外周へ進入。ちょっと奥目で曲げようと思い、ブレーキングポイントを遅らせてみましたが、完全ドアンダー。フロントグリップの回復をしばし待っている間にイン側パイロンは遠のき、アクセルオン。直ぐに直角気味の左パイロンが迫り、やや速度を殺すようにブレーキングし、アクセルオン。ラインに規制があるギャラリー前の高速コーナリングは、アクセルオンのポイントを早めに取れるように、前半部分は少し抑え気味で入ります。中間計測地点付近からアクセルを開けますが、それでも立ち上がりの左パイロンが気になり、ちょっとステアでごまかしてテールを振り出して外周へ。3速から、ここもちょっと奥目でブレーキングして2速に落とし、アクセルオン。立ち上がりの規制の狙いが悪く、立ち上がりパイロンでアクセルを抜き過ぎて、ラインを持て余して立ち上がります。変則的なスラロームを抜け、十分減速して右にコーナリングしてギャラリー前のテクニカルへ。いろんなことが頭をよぎりながら、一つ目の左へ進入。ほぼドライと判断してカウンターを当てるくらいのスライドを狙いますが、予想以上にグリップせず、180度以上回ってしまうほどテールが流れてしまいます。カウンターはカウンターでもフルカウンターになってしまい、なおかつ次の右パイロンからは大きく離れる始末。とにかくGを切り返して、サイドを当てたんだか当てないんだか分からないけど、車に悪そうな動きでそのまま逆に振って最終セクションへ。この深いシケインの立ち上がりが予想外にイン気味になってしまったせいで、最終のパイロン間隔が予定より狭く見えたためか、ちょっと焦りが入り、入り口でブレーキングしたのが中途半端で、右180度パイロンに付けず、とにかくサイドを当ててアクセルで大きくスライドさせながら回し込んでなんとか右180度をクリアし、さらに深く回して出口のパイロン間を通過してゴール。タイムは、1'04"2でした。

4.第二ヒートの対策

 なんだか、全体的に突っ込みすぎで、アンダーを出しまくってしまった上、最終セクションもちょっと狙いがずれて、かなりひどい感じになってしまいました(涙)。突っ込みがちになってしまったのは、自分の意識と実際のグリップ感にかなりのギャップがあったからで、路面状況を探りながら走るというより、自己中心的な感覚でコーナーに入ってしまったことが最大の原因でしょう。自分の持っているイメージよりも食わない、と思った時はコースの半分を過ぎ、時既に遅し、という状態。最終セクションも、ギャラリー前の切り返しのターンで、あらぬ方向へ車が動いてしまい、そこからのラインが予定よりイン気味になってしまった焦りもあり、最後の右パイロンに付けず、なんとかごまかして回し切ったに過ぎませんでした・・・。それでもとりあえず無事(?)走りきれたことがせめてもの救いか、第一ヒートは暫定で6番手となりました。
 トップの新井さんからは遅れること約1.7秒の6番手とは言え、かなりミスが目立ちましたからどうも納得がいきません。最近は2本走ればそれなりに合わせられる気がしているので、なんとかタイヤの動きに注力して高速セクションをまとめ、最終セクションを無難にこなして入賞に絡みたいところですね。第一ヒート終了直後にオープンしたコースをせっせと歩いた後、午前中にN1、N2クラスの第二ヒートが行われました。12:00〜13:00は関越スポーツランドの事情により走行が出来ませんので、再びコースがオープン。少しでも景色や距離感を体に覚えこませるため、とにかく歩きまくります。そんな中、やがて雨が降り始め、路面はウェットに。1時間のお昼休みで一部水溜りが出来るほどになってしまいました。あちこちでため息が漏れる中、お昼休み終了近くなる頃には雨はやみ、晴れ間は無いまでも高い気温のせいか、急速に路面は回復しそうな勢いです。でも、N4クラススタートまで30分前後。むちゃくちゃ微妙です。どうせなら、1時間くらい午後のスタートを遅らせて欲しいもんですが、そうもいかないのでしょう。
 刻々とN4クラスが近づきますが、路面は超微妙。部分的にドライ部分が見え始め、ところどころスキール音がします。同じ腕じゃ、どう考えてもタイムアップは望めませんから、このままドライタイヤでいってしまおうかと思いましたが、やはり全力を尽くさないとね。急遽ウェット用タイヤに履き替えることにしました。
 N4クラスが始まるとさらに路面状況は良くなりつつあります。こりゃ、ファーストゼッケンとラストゼッケンじゃ状況変わりそうだなぁ、なんてことを思いながら、とにかく、自分の走りに集中です。

5.第二ヒート
 若干控え気味の回転数からスタートし、2速、そして今度は3速まで上げて左パイロンに進入。丁寧に減速し、サイドを当て立ち上がりましたが、なんだこのグリップ力は???予想をはるかに上回るグリップに完全に消極的なターンになってしまったことに気づきます。立ち上がって2速に上げ、軽く左に曲げてアクセルを開けますが、ちょっと不思議な感じの動きになっています。丁寧にブレーキングをして、いやな距離の右2本パイロンに進入しますが、タイヤの感じもイマイチ掴めず、挙動を乱しすぎるのが怖かったので1速グリップで入り、アクセルを一踏みしてすぐに右サイド。やはり過信してはいけませんね、ウェット路面にしてはGを掛け過ぎてテールを振りながら立ち上がります。2速から、一瞬3速へ上げ、外周へ。丁寧にブレーキングしますが、どうも見た目の景色とグリップの感覚が合わない感じで、減速しすぎてしまうようです。余裕でアウトを余らせながら立ち上がり、すぐに左パイロンへ。ちょっと姿勢を崩し気味に入ってみますが、非常にマイルドに車が動き、スライドしながらもアクセルを開けられます。規制があるギャラリー前の高速コーナリングは、やっぱりまだタイヤが信用しきれず、進入はかなり抑え気味に入り、中間計測地点付近から全開。これがいい感じなんですよ、ほんと。3速へ上げて外周に入り、丁寧にコーナリングして、立ち上がりは少し先ほどより積極的に上がり、変則気味のスラロームへ。2速のままスラロームを通過して、出口で今度は1速に。きっちり曲げてやや直線的にギャラリー前のテクニカルへ。いろんなことが頭を交錯し、左ターンに進入しますが、完全に操作がギクシャクし、クラッチとアクセルがばらばら。ほとんど止まってしまいゼロスタートから右ターンへ。もちろん回せるわけなく、だらだらと旋回してゴール前の最終セクションへ。ちょっと動きが読み切れず考えすぎながら2本パイロン間を抜け、右180度でサイドを当てますが、あまりにもラフにサイドを当ててしまい、またまたターンが止まってしまいます(涙)。なんとかステア操作でパイロンをよけて、2本パイロンを通過してゴール。タイムは、1'07"6でした。

6.最後に
 最終テクニカルの甘さが露呈されたウェット走行となりました(反省)。それにしても、このウェットタイヤ、ものすごいです・・・。自分が知っているウェットの車の動きとあまりにも違うため、先に人間がびびって全く攻められませんでしたが、この動きをきちんと理解しておけば相当な武器になることが判明。もちろんタイムアップにはなりませんでしたが、良いテストになりました。
 さて、結果の方ですが、乾き始めてからが早く、N4終盤ゼッケンではかなりドライ部分が見えています。自己のタイムの1〜2秒落ちで走る選手も出始め、つことはなんですか?第一ヒートパイロンやミスコースで沈んでいる宮嶋さんや晋ちゃんあたりには逆転される恐れも大有りじゃないですか・・・。まず心配なウェットマイスターの晋ちゃんが、抜群のテクニカルを決め、ゴール。タイムは、1'05秒台と、冷や冷やモノのタイムを出してきましたが、なんとかクリア。ラスト3にもなると、掛ちゃん、究さんあたりがなんと1'04"フラットくらいでゴール。つか、負けてんじゃん(涙)。でも、二人にはドライでも負けてるからいいのさ(なにが?)。そして第一ヒートミスコース判定に沈んでいる宮嶋さんがスタート。どう考えても、タイヤにビハインドがあるから・・・。とか考えている間に中間計測地点をクリア。中間は、43"5・・・。僕のドライの中間より速いです(マジ?)。エントラントが見守る中、問題のテクニカルセクションでしたが、ギャラリー前のシケインは4駆でもここまで回せるんだぁ、と感心するほど完璧なクリアを見せ、最終セクションは、それ、おかしいでしょ、という程のターンにエントラントからどよめきが起こるほど。注目のタイムは、1'03"5(ガビーン)。なんと5番手に食い込むタイムに、拍手が巻き起こっていました。いやぁ、いいもの見たなぁ、しくしくしく・・・。
 微妙に期待していた6位入賞ですが、軽く圏外においやられてしまいました(涙)。少し期待していただけに、ショックもありましたが、あんな走りで入賞なんて100年早いということでしょう。ドライできっちり走れなかったことが一番の問題ですからね。腕の差を痛感した1日でした。
 もう、これで確信しました。確実に上とは壁があることを。練習しなくちゃ進歩は無いってことを。考えてみれば、今年って、茂木北ショートを2回、さるくらを1回しか、練習会に参加してないんですよね。さすがに練習せずに結果が残せる訳がありません(いまさら気づくな?)。というわけで、ようやく次のイベントまでのインターバルが空きますから、今度こそ1回でも練習会に参加してから本番を迎えたいと思います。
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