2003JAF関東ジムカーナ選手権第4戦

6/1(日)、さるくらモータースポーツランド、ドライ(路温:28℃〜30℃)




2003JAF関東ジムカーナ選手権第4戦
N4クラス

順位ドライバー型式best time
1位宮嶋一人 CP9A1'11"428
2位井上究 CP9A1'11"437
3位掛札雄一 GDB1'12"204
4位新井範正 CP9A1'12"578
5位岩田ユウジ CP9A1'12"616
6位野々瀬雅文 GDB1'12"947
7位小野田了 CP9A1'13"013
8位遠藤康浩 CP9A1'13"042
9位瀬下正人 CP9A1'13"999
10位滝沢孝幸 CP9A1'14"137

写真はWebwheel選手に提供いただきました。
ありがとうございました。

1.まえがき

 第3戦から1週間空けた6月1日に、JAF関東ジムカーナ選手権第4戦がさるくらモータースポーツランドで開催されました。前の週には千葉練習会のお手伝いと、163台ものエントリーを集めた神奈川シリーズ第4戦のお手伝いをしていたこともあり、ジムカーナ三昧でこのさるくらラウンドを迎えます。
 さるくらと言えば、1998年かな、エボ3でJMRC関東を追い始めた年に一度来たことがあるだけの会場。日帰り参加の可能性などを模索していたのですが、体力的にとてもじゃないけど難しそうとのことで、今シーズン初の前日入りを果たすことを決め、前日練習にもエントリー。さるくらまでの距離を調べてみると、相模湖I.C.から飯田I.C.までは200km強の4800円。それに下道が50〜60kmと言ったところ。何せ高速料金が高くて下道ルートを真剣に検討しましたが、もう随分長いこと慢性的な平均13時間労働が続いている上、神奈川戦関連の雑用や宴会企画などで、テレビはおろか新聞を読む暇も無い程なので、食費を削って時間を買うことに決定(涙)。
 今回は、なると軍団の若手ホープ、守って石綿選手が2日間行動を共にすることになったので、諏訪S.A.で7時頃待ち合わせて、現地入りとなりました。
 最も心配なのはやはり天候。どうも台風が来ているとかで、週末はかなりウェットの確率が高い。直前の予報では土曜日はフルウェット、日曜日は曇り時々雨?という感じ。台風のことだから動きが早まって、日曜日は台風一過なんじゃないか、という淡い期待を抱きながら、ウェット用とドライ用のタイヤを計8本積み込み、会場へ向かいます。

 ほぼ予定通り守って石綿選手と待ち合わせ、飯田市内でガソリンを入れてコンビニに寄った時点で、激しい雨。走る云々以前に、荷物を降ろすどころか、外に出るのも嫌なくらい・・・。とりあえず、会場入り。
 激しい雨でも、コースを見て、走る準備をしているドライバーらを見ると、やっぱり走らずには居られないのが悲しい性。とりあえず、完熟歩行もままならぬうちに練習会が始まってしまったので、履いてきたレギュラータイヤで1本コースを様子見して、2本目以降でSタイヤを試してみることにします。結局、午前2本、午後3本ほど走行し、初めてのG/2Sのテストができましたが、驚くほどのグリップにちょっと怖かったです。コースのほうは、水しぶきが車の高さまで上がるほどの水溜りができていたりと、かなり特異な条件でしたが、コース全体の大きさや斜度、路面のうねり、島の距離感などは、多少掴めた気がします。タイム的には、フリーターンを思い切り端折って走ったりしたため(笑)、ま、あまり参考になりませんが、タイヤなりにはそこそこ走れていたようです。
 しかし、あれですね、地区戦前日練習会にしては、運営上の細かい点が随分と目に付きましたね。最近、神奈川県シリーズのことでいろいろ細かいことを気にしているせいで、過剰になっているのかもしれませんが、走行本数が平等じゃなかったり、パイロン位置にマーキングすらしていなかったりと、少なくともこの日しか走るチャンスが無い遠征組にとっては、あまり歓迎できるやり方ではありませんでした。
 そんな雨の中の練習会が終わる頃には雨もほとんど止み、できるだけ荷物を拭いて車に積み込んで、ホテルへ。今回は飯田駅近くの、古くからあるらしい割と大きなホテルを利用しました。同じホテルに宿泊することにしていた地区戦トップドラの掛札夫妻や守って石綿選手らと、近所で前夜祭を開き、大人の飲みっぷりで明日の健闘を誓い合ったのでした。これが遠征の楽しみですね。

2.当日

 朝、何の気なしに窓を開けると、外は雲が多く、路面もなぜかウェット。昨晩、ホテルに帰るときは雨も上がり路面も乾いていたのに???天気予報や現地の人の話では、声を揃えて今日一日は「微妙」だそうな。なんだよそれ(涙)。ウェットタイヤも持ってきているし、雨の覚悟も出来ているので、ウェット勝負でもいいのですが、中途半場な状態だけは勘弁してほしい。
 とりあえず、ロビーに集合して、会場入り。ここでようやくゼッケン番号を知らされ、パドックに車を止めます。総参加台数は60台ほどと、かなり寂しい感じですね。それでもN4クラスは17台のエントリーと、相変わらずの最大勢力を誇っているようです。
 コース図を見ると、同じところを何度も通るので覚えにくそうですが、どうやら、昨日の練習コースのゴール後にもう一周を加えただけの設定になっています。うーむ、こういうのってどうなんでしょうねぇ。圧倒的に昨日走ってる人が有利じゃないですか?全日本のように2day方式であるなら分かりますが、基本的に当日のみの1dayイベントである地区戦で、このような設定にはちょっと首を傾げてしまいますね。幸い自分は前日も走ってますからいいですが、いつもポイントを争っているライバルの中には当日入りする人もいますからね。おまけに、先日の長野戦で使った通り、全く同じコースだとか。もちろんコンディションが異なりますから全く同じということは無いのでしょうが、少なくともその県戦に出ていた人がエントリーしている時点でこういう設定はすべきじゃないと感じました。
 と、まぁ、いろいろ気にはなりますが、昨日走った感触を頼りに、走り方を考えます。コースの癖みたいなものは知りませんから、全体としてコンパクトなラインを狙うしかないでしょう。問題は路面状況でしょうね。完熟歩行時にはフルウェットで水溜りも多く残っていましたが、気温、路面温度、空の様子から、ドライに近い状態で走れることが予想されます。ということで、私はウェットタイヤの使用はさっさとやめて、ドライタイヤのみで行くことに決定。
 26番という早い出走順に未だ戸惑いを感じながらも、準備を進めますが、時折日が差すなどして、第一ヒートは完全ドライ勝負になりました。セッティングはいつもの通り全く変更なし。
3.第一ヒート
 スタート付近の路面のうねりを考慮して、少し長めに半クラッチを使って5000rpmくらいからスタート。2速へ上げ、ドライ路面のグリップを探るように丁寧にブレーキング。1コーナーでは1速に落とし、ややコンパクトにサイドを当て、流し過ぎないようにアクセルオン。ちょっとテールが暴れ気味になりますが、極力アクセルを開けてイン側の縁石付近で2速へ。そのままS字気味に切り返して、ブレーキングを開始。景色の割にスピードが出てしまうのか、若干ブレーキングが遅れて、左コーナー入り口であわててサイドを当てると、ちょっと流しすぎてカウンター状態。それでも出口のインにだけは付くようにコントロールして立ち上がり、短めのS字を一瞬アクセルを抜いてリズムを取って通過し、外周入り口では軽くブレーキングしてアクセルオン。外周を奥まで立ち上がりながら、一瞬2速に入れて、すぐにシフトダウンして左コーナリング。やや緩めにサイドを当て、カウンターが当たらない程度のスライド量で立ち上がります。2速に上げ、シケイン気味にパイロンを通過しますが、ここは2速で速度を丁寧に合わせて通過。一旦アクセルを開けてすぐにブレーキングして左パイロンで1速に。グリップで通過し、アクセル全開。テールがやや流れながらそのまま2速に上げて、若干イン気味のラインを狙って途中3速へ。奥の左コーナーで1速まで落とし、丁寧にサイドを緩めに当てますが、リアのグリップが上がってきているのか、ちょっと引っかかってしまい、立ち上がりでアクセルを完全に緩めるロスをしてしまい、再びアクセルオン。アウト一杯に立ち上がって2速でギャラリー前のフリーターンへ。ここは左ターンを選択し、左にステアしながらブレーキングし、きちんとフリーゾーンに入ったのを確認してそのままサイド。昨日からクラッチの感じがイマイチ合わなかったのですが、ここはまずまずで立ち上がって、すぐに右にステアしながらアクセルオフし、右へコーナリング。そこから全開で島の中を通過し、リミッターを数回当てながら右ターンへ進入して、ここもサイド。ゴールライン通過の直前で2速に上げ、ギャラリー前の右コーナリングへ。少し奥目にラインを狙ってブレーキングで進入しますが、ここはインベタが正解らしいです(涙)。立ち上がりのイン側は出来るだけ離さないように狙いますが、やぱりインはあいてしまい、そこからホームストレートを全開加速。3速に入るかと思ってましたが、入らないもんですね。2速のまま奥の右コーナーに進入し、緩くサイドを当てて立ち上がります。スタート直後と同じく、右側の縁石に軽く乗せながら2速に上げ、そのまま左へ切り返して、インフィールドの左ターンへ。かなりタイヤのグリップが上がっていますが、丁寧にサイドを当て、縁石に沿ってスライドさせながら立ち上がり、すぐに切り返してゴール前の右コーナーもサイド。しかしここは若干タイミングが悪く、完全ストールしてゴール。タイムは、1'13'7でした。

4.第二ヒートの対策

 いきなりの初ドライ路面の割にはまずまず走れた気がしますが、それでもトップから遅れること2秒強の7番手。なんか、定位置と言えば定位置なんだけど・・・。ま、明らかにミスしたセクションや狙い自体がそもそも悪いセクションがあるようなので、そのあたりを改善して、なんとか12秒台の前半を狙いたいところですね。狭い割に意外と速度が乗ったりするのですが、タイヤや車が良いせいか、あまり怖い感じはありません。踏めるところはもっと踏んで今季初の入賞を狙いましょう。
 早いタイミングで出走を終えてしまったため、なんだかリズムが取りにくいのですが、ビデオ解析などゆっくりしてから、コースオープン。イメージよりも次のコーナーが早く来てしまう感覚のズレがいくつかありますので、そのあたりを修正できればということで、時間をフルに使ってコース内の景色を頭に叩き込みます。
 その後も、現地の人の言葉どおり、びみょ〜な天候が続き、時折ぱらつく雨に会場からため息が漏れたりします。N4クラスの第二ヒートが始まる直前には、やや大粒の雨がぱらつき始め、ウィンドゥシールドがしっかり濡れるほどでしたが、その時点で走行している車両のタイムには影響が出るほどではなかったようです。路面温度がかなり高いおかげでしょうね。やがて雨も止み、N4クラス第二ヒートは完全ドライ勝負となりました。

5.第二ヒート
 5000rpm程度から半クラッチを長めに使用してスタート。2速全開から、先ほどより少しブレーキングポイントを奥に取って、1コーナーを丁寧にサイド。割とうまく回れて、右側の縁石に少しタイヤを乗せて、2速へ。そのまま左へ切り返しながら、ブレーキングを開始し、インフィールドの左コーナリングに合わせてサイド。割と良い感じで縁石に沿ってターンでき、立ち上がりを見切ってから、アクセルオンで短いピッチのS字を道幅一杯に使ってクリアし、バックストレートへ入る左パイロン手前で軽くブレーキを入れて、バックストレートへ。1速で立ち上がって、今度は数回リミッターを当てながら奥の左コーナーに進入。緩くサイドを当てて、アウト一杯に立ち上がり、2速へ。シケインを2速で丁寧に通過し、一瞬アクセルをあけてギャラリー前の左パイロンへ。今度は、1速に落として軽くサイドを当て、ややコンパクト気味に立ち上がります。若干テールスライドが長くなってしまいますが、そのまま2速に入れてバックストレートを加速。2速が吹け切ったあたりで左コーナーに進入。消極的にならないようにきちんとサイドを当て、まずまずの感じでクリア。2速に上げ、アウト一杯から、ギャラリー前のフリーターンへ進入。先ほどと同じく、ストールにだけ注意し、フリーゾーンへ進入して、サイド。半クラッチ気味に立ち上がり、直後の右コーナーでアクセルを一瞬抜いて、アクセルオン。リミッターを数回当てながら右ターンに丁寧に進入して、軽くサイド。ゴールライン手前で2速に上げ、今度はインベタラインを狙いますが、予想以上にコーナーが早く近づき、なおかつブレーキングポイントがうねっているため、インに寄せ切れません。やや長めにブレーキをして、車速が死んでしまいましたが、とにかくインベタラインに必死で寄せます。立ち上がりの縁石に軽く乗るくらいを狙って立ち上がり、全開でホームストレートを加速。やはり3速には入らず、右コーナーで1速に落としてサイド。タイヤが温まっているせいで、スタート直後と同じセクションにもかかわらず、随分と動きが違い、踏めます。右の縁石にタイヤを乗せながら2速に上げて加速し、インフィールドの左コーナー進入で丁寧にサイド。これが意外といい感じで決まり、Gの振り返しでゴール前の右ターンもぎりぎり縁石に乗っていくラインを狙ったのが間違いだった。狙い通り進入から縁石に乗ったはいいが、そのラインでは後半部分で思い切り高い縁石に乗る羽目に(涙)。ギャラリーに車のおなかを見せる程インを浮かしてしまい、その状態でアクセルを開ける勇気の無い私は着地を一瞬待ってしまいます。当然、着地後は止まったような状態からアクセルをとにかく開けてゴール。タイムは、1'13"0でした。

6.最後に
 慣れないコースの割に、全体を通して狙い通り走れた気がしたんですが、狙いすぎがミスになって現れてしまいました(涙)。ビデオで分析する限り、インに乗りすぎちゃった最後のターンで0.5秒前後ロスしていて、悔やむに悔やまれない結果となりました。それでもタイムアップは果たし、なんとかポイントを取れただけでも喜ばないといけないのでしょうが、今回ばかりは、悔しいというか、落ち込んだというか・・・。
 でも、最近は少しいろんなことを考えて走るようにしているし、フルウェットだったとは言え、今期初めて前日練習に出たことで、多少良い感触が掴めたのも確かです。かんとくの目にも、今年初めて良い感じで走れているように映ったらしく、余計最終ターンが悔やまれるという結果になりました。しかし、消極的になったわけではなく、きちんとぎりぎりを攻めようとした結果のミスなので、地区戦チャレンジャー組としては正しい戦い方をしていると思うことにします。まとめ切れば、それなりにタイムが出そうな片鱗は見えましたからね。タイム自体も、大きなミスをしながらもトップと初めて2秒を切る、1.6秒差。3位までは0.8秒、入賞までは0.1秒でした。
 ま、コース全体を通して走りをまとめ切れないところが現状の力ということを認識して、次は頑張りたいと思います。
 そんでもって、またまた1週間置いて、第5戦が関越スポーツランドで開催されます。このインターバルだけはほんとつらくて、もう参加するのが精一杯ですが、一応次の関越は前日に別の会場で少し走ることを検討してますので、今度こそ、満足のいく走りをしたいところですね。
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