2002TSCC横田基地ジムカーナ6月ラウンド

6/23(日)、米軍横田基地、ドライ


今回も画像はかむにほん記のにしちゃんよりご提供頂きました。
いつもすばらしい写真ありがとうございます。



2002TSCC横田基地ジムカーナ6月ラウンド
Cクラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-try3rd-trybest time
1位遠藤康浩 CP9AM.C.0'54"60'54"30'54"3

1.まえがき

 このところ興味を持っていた噂の横田基地ジムカーナに参戦しました。
 名前の通り、米軍横田基地内の駐車場スペースを使って開催されるこのジムカーナ。毎月第三日曜日にTSCCというクラブによって主催されています。歴史はJAF戦よりも古いらしく、実はヨコタ出身の全日本ドライバーが結構いらっしゃるとか。
 ずいぶん前から存在自体は知っていたのですが、JMRC等のシリーズを追っている時は余裕が無くて参戦できずじまいでした。帰国し、思うが侭に車と付き合っていくと、なぜか避けて通れないような大きな存在感を持ってこの横田ジムカーナが私の目の前をちらつくようになりました(笑)。それと共に次第に興味を持ち始め、丁度日程の空いた今回、参加を決意したって訳です。今回は会場の都合で1週間延期となり、第四日曜日の6月23日(日)に開催されました。
 しかし、TSCCの過去のコース、ご覧になったことありますか?はっきり言って引きますよ、あのレイアウト。興味があった反面、走りきれる自信が無いので、躊躇していたというのも事実です。サブロクスラロームとか、意味分かりません(笑)。

2.当日

 事前にエントリーして受理書をもらうことに慣れている自分にとって、当日エントリーってのはなんか不安があったりするのですが、とにかく8時頃からと聞いていた受け付けに遅れないように会場へ。なぜかこの日は道が空いていて、7時過ぎに横田基地に到着しちゃいました。一番乗りのにしちゃんに続きゲート前に到着。その5分後くらいにJAYさんが。なんだか先日の神奈川戦を思い出すような面子でした。しばらく待つと、ちらほらと参加者らしき車が集まり始め、8時頃になって主催者が登場。
 米軍基地内に入るわけですから、免許証等の写真入りの身分証明書を見せて仮入場パスみたいなものをもらう手続きを済ませ、主催者の車に先導されてゲート入りし、会場へ。
 なんとも心踊るのが、会場までの景色。なにやら懐かしい感じの雰囲気でいっぱいでした。看板類も懐かしいものが多く、お世話になったバーガーキングやタコベル、USPS、そして奥にはWalmartがあるのではという雰囲気。寄り道したい衝動に駆られましたが、会場までは主催者の後について走らないと行けないとの事で、非常に残念。少し楽しかった頃を思い出してしまいました。
 走ること10分くらいでしょうか、ようやく会場に到着します。とは言っても、パーキングスペースを封鎖してジムカーナ会場に仕立てたもので、多少違和感を感じます。広さ的には、そうですねぇ、相模湖ピクニックランドをもう少し長くして、縦長に沿石で分離したような感じでしょうか。また、路面には段階的に傾斜がついているのが気になるところです。
 何はともあれ準備を進めていると、多種多様なエントラントが次々と集まり、準備の手がいちいち止まってしまいます。異様な雰囲気を醸し出している迷彩色の27に始まり、左右のウィンドウや照明類が一切無いS13やKP、どこのレースの車よって感じのKP軍団、マジョーラカラーの怪しい発色の27、やけにきれいな色のSA22など。この辺りはサイド直管マフラー当たり前の爆音軍団。結構な台数居る86やFC3Sなんか妙にきれいだったりして。それ以外には、ミニ、FIAT、MR-S、NSX、カプチーノ、AZ-1、デミオにヴィッツなど、日ごろ参加しているジムカーナではお目にかかれないようなさまざまな車で一杯です。ステッカーべたべたのジムカーナ車両なんて自分くらいなもので、妙に浮いていた気がします(笑)。
 設定されたパイロン配置を見ると、噂に聞いていたサブロクスラロームは今回無い模様。ほっとした様な少し残念だった様な。やけに間隔が短く感じるスラロームは気になりますが、漠然となんとなく走りきれるかなと言う気になりました。
 しばらくすると受付が開始され、オフィシャルカー(?)の水色のバスで参加費用の6000円を支払います。ここで簡単な申込書とゼッケンが渡されました。申込書はこの後書きこんで車検の際にオフィシャルに手渡すそうです。
 ゼッケンを貼り、申込書に記入を終え、車検が来る様子も無いので、コースを歩きます。非常に細いコース内に所狭しと置かれたパイロンのせいで、コースはパイロンだらけです。直線だったら2速に入りそうだけど、これだけ規制されていると踏めないだろうなぁってセクションが多くて、恐らく2速に入るのは後半の1箇所だけでしょう。前半は右サブロクの後の大きくオフセットしたスラロームっていうか、シケインにしか見えないセクションがきつそうです。後半はやはり狭い間隔のスラローム後の右サブロクをどう処理するかが最大の課題でしょう。どちらも、パイロン間隔はおおよそ7〜8m。これは、私の経験上回れない距離です(断言)。たぶん普通に走ったら何事も無かったかの様にグリップで大きく定常円書かされる羽目になります。また、これだけ多いパイロンに迷わず飛び込めるか、きちんとコースを覚えておかないとやばいですね。しかし、初めてのコースって、なかなか景色が頭に入らないもんですね。目を閉じてコースをトレースしようとしても、映像として浮かんでこない。結局3回半くらいコース歩いちゃいました。
 とにかく、ゴールまできちんと回し切ることが勝利への近道としか思えませんね。ラインがどうのとか、選択する程の道幅は無さそうなので、なすがままに走って、パイロンへはできるだけ寄って走ることにします。前半のシケイン部分はサイドを使って、最後のサブロク前のスラロームではサイドを当てるしかないでしょうね。
 その後車検となり、何を確認したのか定かではありませんが、このパーツがどうとかあのパーツがどうとかって話と、排気量の確認、っつっても「これ、1600cc以上だよね?」くらいで車検は終わり。この時点で参加クラスが車検員の判断で決まる様です。1600cc以上はひとまとめでCクラス。駆動方式、ターボ係数など全く関係ないみたい。
 パドックを並べて止めたにしちゃん、Jayさんはミニでの参加で1300cc以下のAクラス。出走はクラス順ですが、ゼッケンは関係無し。おおよそ自分のクラスあたりで走ればタイム計測してもらえるそうです(だいじょぶかいな)。順位は3本走行中のベストタイムで決まります。また、パイロン移動やパイロンダウンは3秒加算。パイロンタッチくらいはセーフらしいです(おいおいほんと?)。ゴールは、なんと光電管の2mくらい後ろにパイロンが置かれていて、ゴール後停止せずにこのパイロンに触ったら3秒加算だそうな。最終パイロンからゴールまでは10m以上あるので、ということは、ゴールの手前からブレーキング開始しなくちゃいけないらしい。チキンレースじゃないんだからさぁ。このルールを聞いて笑いがこみ上げてしょうがありませんでした。
 本日は、ターンスペシャル15インチの032RSをチョイス。製造は1998年だったりするのが驚きですが、まだまだイケます、たぶん。エアは、良くわかりませんが、2.1の1.9で。ショックはいつもの通り3の5です。
 参加台数は50〜60台といったところでしょうか。10時を過ぎてAクラスの出走が始まり、にしちゃんのミニがコースに入るのを見ると・・・せっ、せまいっ!!!ミニが無茶苦茶大きく見えます。こんなコース走れるのだろうか(涙)。さっきまで楽観的に考えていた甘い考えが吹っ飛び、顔面蒼白になっていた様です(by Jayさん)。
3.第一ヒート
 そうこうしているうちにCクラスの出走です。スタート待ちの列に並んでいるとオフィシャルが。運転手側の窓は開いていても良いらしいのですが、鍵はロックしてくれとの指示でした。窓も閉めたほうがいいんじゃないの?自分の身は自分で守るのがUSの基本ってことでしょう。いつものとおり、きちんと窓を閉めてスタートラインへ。しかし、低い位置から見るとパイロンが異常に多く見え、どのパイロンに向かって良いか方向を一瞬見失うほど。急いでコースを復習して、慣れないクリスマスツリー方式の合図に従ってスタートです。
 あまりにもスタート後のパイロンが近いので、全開スタートせずに少しもったり車を動かします。過給がかかろうと言うときにパイロンが迫り、軽いブレーキングで左へステア。すぐにアクセルを入れ、またすぐにオフして右にステア、でまたオン、と思ったら右180度が。この忙しさに早くも動揺すると同時に進入の幅があまり無いのに気づきます。そう、沿石とパイロンで規制されているため、姿勢を崩して入るほどのスペースが取れないんです。外に振れないからそのままステアリングを入れるとパイロンぎりぎりに寄ってしまいとにかくサイド。傍から見ていて相当攻めているように見えたらしいのですが単なるミスです、はい。完全ストールから過給がかかりそうって時に今度は左180度。ここも左右のパイロンが邪魔で姿勢を作れません(涙)。ちょっと遅れて向きを変えて外に逃がしながら立ち上がります。2本パイロン間を通過し、1速が吹け切る前に今度は右サブロク。ここはスペースがありますが、考える間もなく迫ってくるためなんとなくそのまま進入。なんとか回し切り、深めに回して立ちあがった直後に今度は問題のシケインに見えるスラローム。あまりにもパイロンがすぐに迫ってくるので、なりふり構わずサイドを当て左へ。ここも相当攻めていた様に見えたらしいのですが偶然です。7〜8m間隔で迫る次の右はサイドを当てる余裕も無くグリップで抜け、そこからの若干緩めのスラロームをアクセルオンオフでクリア。右の規制後の左270度も姿勢を作るスペースが無く、強引に回しますが、後半フロントが逃げ、立ちあがりは外へ。直後の2本パイロンへの入りがきつくなり、かなり右斜め手前から進入。そして直後右に鋭角にターンするため、サイドを当てますが、荷重移動も何もあったもんじゃなく、ほとんどテールが動かず通過。そこからはこのコース唯一の高速セクション。勢い良くスラロームに飛び込んで2速へ。アクセルオンオフでスラロームを抜け、8の字へ。丁寧に右ターンに入り、立ちあがりはきっちり踏んで左ターンへ。若干パイロンを逃がしますが、なんとか合わせて立ちあがり、次は問題の7〜8m間隔のスラローム&サブロク、と頭がよぎります。直後、立ちあがり方向を間違えたことに気づき、敢え無くミスコース。参りました。
4.第二ヒートの対策
 久しぶりにやりました、ミスコース。生涯、3度目かなぁ。慣熟歩行の時も、入り方間違えないようにしなくちゃと、唯一思っていたセクションだったんですよね。それより、走行中にその後のスラローム&サブロクのことが一瞬気になってしまったのがいけないのでしょう。次は気をつけないとね。
 おかげで、最終セクションがどんな感じか感触を掴む前に第一ヒートが終わってしまいました。これは痛い。んじゃそれ以外はと言うと、とにかく「忙しいっ!!」の一言です、はい。こりゃ、相当集中してのぞまないと、まともに動かし切れません。第二ヒートはまずミスコースしないこと、そして、操作が後手に回らない様、手前からアクションを起こしていくことに集中します。でもねぇ、スペースが無いんだよねぇ、スペースが・・・。

5.第二ヒート
 引き続き、午前中に第二ヒートがスタート。
 1本走って忙しいことは分かったので(?)、もう少しきちんとスタートしてみます。5000rpm程度からでしたが、それでもストール気味でした。スタート直後の左は軽いブレーキング、右はアクセルオフでクリアし、右180度へ。スペースが無いなりにパイロンに寄ってサイドを当てますが、少し無理があってまたまたストール気味。もしかすると、傾斜の切り替わり目でタイヤが食っちゃうのかもしれません。 立ちあがった直後の左180度はあまり寄れずにサイドでクリア。ややアウト気味から立ちあがって、2本パイロン間を抜けて右サブロクへ。考える余裕も無くサイドを当てますが、少しオーバースピードだったようで、回転半径がかなり大きくなりながら旋回してクリア。直後のオフセットスラロームの進入左パイロンでサイドを強引に当て、そこからはステアリングとアクセル操作でスラロームを通過。奥の左270度は進入がきついのですが、なんとかサイドを当て、やはり外にはらみながら立ちあがり、直後の二本パイロン間で無理やりサイド。唯一2速に入るスラロームセクションは右パイロンでシフトアップをきっかけに曲げ、続く左パイロンは軽いアクセルオフでクリアして全開。8の字の進入はギャラリー前なので気をつけて(笑)、丁寧にサイドを当て、しっかり踏んで立ちあがって左サイド。ここからの立ちあがり方向を間違えないように、パイロンの右から入り、スラローム、って間隔せめえぇぇぇ!右に切った後左に切ることすら出来ず、当然当てようと思っていたサイドなんて当てられず、大きくラインを外して最後の右サブロクへ。止まっているような速度から少し加速してパイロンから離れてサイドを当て、大変大きな弧を描きながらRが合わず、もう一度サイドを当ててサブロクをクリア。ゴールへ向けて加速、と思った直後、停止しなければならないことを思いだし、慌ててフルブレーキング。姿勢を崩しながらもぎりぎりでゴール枠に入りきれましたが、危うく光電管、パイロンもろとも吹き飛ばすところでした。おー恐。

6.第三ヒートの対策

 ようやくゴールできましたが、やっぱり最後のセクションはどうしようもなかった。こりゃかなり真剣に考えて走らないと、どうしようもないって感じです。っつうか、真剣になったところで出来る気がしないのが残念なところではありますが、一番の見せ場とも言えるので、なんとかまとめたいところです。とにかく、もう少し低速でスラロームに入って、サイドで姿勢を作るしかなさそうです。距離が無いのでスラロームの最初っからサイド当て返して入ることも考えましたが、それも成功の確率は低いのでやめておくことにします。いやぁ、それにしても忙しいコースだ。
 第二ヒートの走行が終わると、ランチとしてハンバーガーとソーダ、ポテチがもらえます。見学者も500円で購入可能。懐かしいスタイルのランチを、監督と妙に感激しながらパクつきました。ご馳走さま。
 全車両が第二ヒート走行後、30分休憩とのことで、気になるセクションの距離感を確認しにコースを歩きますが、何度歩いても狭いです。参りますねぇ。とりあえず第二ヒートまでのタイムでいくと、ぎりぎりでオーバーオールのトップタイムとのことですが、皆何かしらしでかしているようなので油断は出来ません。っていうか、あれだけミスっててオーバーオール取れるとは思えませんので、とにかくもうワントライ、頑張ってみます。

7.第三ヒート
 そしてこれが最後のトライ。気合いを入れて6000rpm程度からきっちりスタート。さすがに最初のパイロンが近く、スタートする時から準備してないと間に合わない程ですが、軽いアクセルオフで無難にクリア。続く右もほんの少しのアクセルオフでクリアし、スピードの乗りは今までで一番良い感じで右180度へ。 姿勢が作りづらいところですが、丁寧に進入し、ストールに気をつけてサイドを当て、一旦加速。直後左180度は、テールが当たらないことを祈って、これまでより若干早めに姿勢を作ってサイド。アウトに緩く立ちあがります。それでも直線的には走れず、軽いアクセルオフでパイロンを避けながら右360度へ。丁度リミッターが当たってターンイン。しかし、進入が速過ぎました。Gが残り、一瞬流れたテールがすぐにグリップしてだらだらとターン(涙)。後半でもう一度サイドを当て挽回を図りますが、ダメ。完全失敗でした。続くオフセットスラロームへの進入はおかげで距離が出来たので無難にサイドでクリアし、アクセルオンオフでスラロームを通過。奥の左270度手前の右規制パイロン付近では敢えて強めに車を振って、少し振り返し気味に270度へ進入。これがまずまず決まり、コンパクトに立ちあがって、2本パイロン間でサイド。もう、なりふり構わず踏んで、2つ目の右パイロンで2速へ。さらに踏んで8の字へ進入。オーバースピードに気をつけて丁寧に入り、まずは右サイド。一旦踏んで左サイドを当て8の字をクリア。問題のセクションです。気持ち的にこれ以上落とせないって速度で左パイロンへ入り、右パイロンで右にステアし、直後若干左に切ると同時にサイドを当てたつもりですが、こんな低速域で車が言うことを聞いてくれるわけがありません(涙)。何やってんだかよく分からないような状態で、結局右サブロクに姿勢を作って入ることが出来ませんでした。仕方が無いのでとにかく踏んで、半周くらいグリップで回ってからサイドを当てて、スライドしながらゴール。

8.最後に
 第三ヒートは、前半の右サブロクまでミスっちゃいました。それでも、タイムは0.3秒程上がっていたようで、それ以外のセクションが次第に踏めてきたってことでしょうね。車が大きいCクラスは皆てこづっていた様子で、話題のNSXも今回はまともに走りきれなかった様子。おかげで、1600cc以上のCクラス優勝を果たすことが出来ました。走りとしては非常に不快なのですが、優勝はうれしいことです。ありがとうございました。
 しかし、オーバーオールは1300cc〜1600ccのBクラスに該当するCJミラージュ。動きから見て明らかにジムカーナ車両として作ってある車で、非常にコンパクトにパイロンを攻めてました。踏むところはきっちり踏んでるし、タイムが出ているのにもうなずけます。ぶっちぎりのタイムをたたき出し、なんと2秒もちぎられてしまいましたよ、ははは。
 こんなに走り終わった後に不快感の残るコースは初めてでしたが(笑)、新型車やハイパワー車の優位性を思いっきり打ち消してくれるこのコース設定は、なかなかにして楽しいものがあります。1000ccのミニでもオーバーオールトップ10に食いこむようなことが可能なのですから。要は運ちゃんの技量が結果を強く左右するということです、このコース。
 不思議な雰囲気のこの横田ジムカーナ。開催場所が日本じゃないんですから、当然なのかもしれませんが、非常にアバウトな雰囲気が最高です(笑)。うぉぉぉ、やったぁぁ、って気分が全くないのに、妙に楽しくて、なぜかまた出たいと考えている自分が居ます。こうなったら、オーバーオール取れるまでトライしつづけるかなぁ。
 ま、4駆だって地区戦や関東戦クラスのドライバーならきちんと走りきっちゃうでしょうね。どなたか、チャレンジしてみません?いわゆる公認戦に見られない雰囲気と、くどいくらいのコース設定に、笑いが止まらない1日になりますよ。
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