2002JMRC長野ジムカーナチャンピオンシリーズ第2戦

5/12(日)、ラリーキッズ伊那Aパレット、ドライ








2002JMRC長野ジムカーナチャンピオンシリーズ第2戦
A4クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位遠藤康浩 CP9A1'08"0831'07"4301'07"430
2位小林一博 GC81'09"0971'08"1501'08"150
3位中村昌英 GC81'09"5081'09"5461'09"508

1.まえがき

 長野県シリーズ第2戦への参戦を決めました。友人がこの長野県シリーズの伊那ラウンドに続けて参戦するとのことで、どうせ出るなら、誰か仲間が居るほうが楽しいですからね。
 しかし、走行回数がある意味モノを言うカートコースですが、地元勢が多いと思われる長野県シリーズでどんな戦いができるか興味深いところです。おまけに、この長野県シリーズと言えば、関東シリーズチャンプの宮本選手や同シリーズ3位の岩田選手らを1999年度、2000年度のチャンプとして輩出した県シリーズでもあり、長野県のコースを攻略できることは非常に重要なのかもしれません。
 とかなんとか言っちゃってますが、とにかく、このコースを走れることだけでかなり楽しみなんです。走行経験は少ないのですが、かなり楽しいコースという記憶があります。
 申し込みが期限ぎりぎりだったため、念のため主催者に電話連絡し「受理しました」との回答を得ていましたので気にしていなかったのですが、前になって受理書が届いていないことに気づきました。特別規則書を読み返すと、「不受理の場合のみ電話連絡します」との記述。友人の話では「長野戦は受理書なんて来ないらしいよぉ」とのこと。なんとなく不安でしたが、電話連絡していることもあり、受理書なしで会場入りすることにしました。
 心配だったのがやはり天候。1週間前の予報では、日曜は雨とのことでした。今回も当然ながら038を選択する予定の我がチームにとって、雨は・・・、危険過ぎますっ!!。038であるだけでなく、さすがに残り溝が少なくなっているからです。パイロンコースならいざ知らず、慣れないカートコースをこの038で走る気にはなれません(涙)。しかし、願いが通じたのか、金曜日頃になると予報が好転し、日曜日は曇り後晴れとの予報。雨男返上ですっ!!>くみちょさま。
 そんな訳で、深夜に帰宅しパソコンをつける度に「日曜日タイヤどーしよー」と呟いていたのが嘘のように金曜の夜はご機嫌でした。土曜日は、日曜日に備え車を磨く予定でしたが、平日の疲れで朝起きれず、私用をこなし終えた頃には日が沈んでました(涙)。6時のゲートオープンに合わせ、一緒に現地へ向かうハカイダーことでかフィットの歯医者さんと4時に談合坂で落ち合うことを決めましたが、逆算すると、遅くとも3時には家を出なければなりません。つうことは、2時半には起きなくちゃって、平日床につく時間じゃないかっ!。 しかし、遅刻したらハカイダーおじさんに何言われるか分からないので、専業農家をやってるじいさん家並に早寝を試みます。
 っとその前に、走行回数がモノを言うカートコースですから、過去のビデオが参考になるはずです。2年前のビデオを引っ張り出し、01Jで走る地元スペシャリストの岩田さんや、A048勢に果敢に挑む540の船野さんあたりの激しい走りを参考に038での走り方をイメージしてから床につきます。
 そう、今回のテーマは「激しい走り」です。先週のイベント後練習会を思い出して、目一杯攻める姿勢を見せたいと思います。例え脱輪取られても。

2.当日

 布団の中で携帯の呼び出し音に気がつき、「うわぁ、最悪、寝過ごしたかぁ」と飛び起きて電話を取ると、発信番号非通知表示。「つうことはワンギリじゃないよなぁ」と出ると、数秒間無言の後、切られました。「ふざけんなよなぁ、すまんの一言も言えんのか、おまえは」と焦った気持ちが怒りへと変わり、その1分後くらいに2時過ぎにセットした目覚し時計が鳴りました。なんか不愉快だけど、起きるしかなく、寝たんだか寝てないんだかよく分からない状態でした。
 準備をして、3時ごろには家を出発。周囲の家はまだ夜更かしして電気がついている部屋も多い時間帯でした。1時間で談合坂に着くため、結構なペースで走りながら、「ハカイダーおじさんにモーニングコールしておいた方がいいかなぁ」なんて少し心配しながらも、むしろ俺の方が遅いくらいだからと、道を急ぎます。相模湖インターを乗って、談合坂まであと15km程というところで4時になってしまうと、携帯のベルが・・・。「なんて時間に正確な人なんだ」と言い訳を考えながら出ると「今どこぉ?」と。「あと10分くらいで着きますから待っててください」というと、「もうそんなとこなんだぁ」と。「あれっ、今どこ?」と尋ねると「今まだ起きたとこ」だって。おいおい、マジですか?おまけに、「ライセンスが見つからないんだよねぇ」だって。「とりあえず先行っててよ」だって。あたりまえだぁ!!。折角ハイペースで来たのに・・・あのおっさんを信じた私が悪かった。つうわけで、走行していた右レーンからいつもの左レーンへ移動し、いつものペースで現地を目指します。
 私はほぼ6時丁度に会場入り。その歯医者は受付時間が始まってからの会場入りでした。その間、タイヤ交換してコンビニで弁当を買ってきたというのですから、どんなペースで走ってきたんでしょ。車検準備を手伝い、二人とも無事準備終了しました。
 さて、長野県シリーズは初参加なのですが、A4クラスはたったの4台でした。少し寂しいですね。最近随所で人気のA3クラスは19台とまずまず。驚いたのはクローズドクラスで、Sタイヤ不可のCL1クラスが12台、Sタイヤ可のCL2クラスが11台と大盛況です。改造車クラスも7台ほどの参加で、少しいつもと様相の異なる雰囲気のイベントでした。早めに到着し、タイヤも履きっぱなしの我がチームなので、準備を早々に終えてパドックを眺めていたんですが、なんかほのぼのとした雰囲気がして、好印象でした。なんでかな?恐らくエントラントの雰囲気が良いんでしょうね、ギスギス感が全く感じられませんでした。
 パーマネントのカートコースですので、コースが大きく変わる訳ありませんが、所々ショートカットする部分があって、ショートカットの使い方でいろいろなコース設定がなされる様です。この日は1コーナーと2コーナーの間でショートカットする部分を使い、順方向にスタートした後、インフィールドに入ってから一度1コーナーと2コーナーの間に出て、再び順方向に1周するというものでした。過去にエボ3時代にハーフウェットで1日、2年ほど前にヘビーウェットで3本、ドライで2本走った経験がありますので、それを思い出し、昨晩のビデオイメージを思い起こしながら、景色と攻略を頭に刻みます。
 この日の目標は、目一杯攻めることです。順位は関係ありません。うまくまとめるのではなく、多少荒れても激しい走りを目指します。
 A038SLコンパウンドのエアはいつものとおり2.5の2.7とし、ショックもいつもと変わらず3の5で行きます。
3.練習走行
 このイベント、不思議なんですが、慣熟歩行後本番前に練習走行があります。しかし、全員にではなくて、別料金で申し込んだ人のみが走行できるそうです。もちろん私も申し込んだのですが、走らない人もいるんですね。路面の感触も分かりませんので、この練習走行は私にとっては貴重です。
 インフィールドでスピンする車が多いので気をつけるとともに、攻める気持ちを忘れずに練習走行へ。しかし、気持ち以上にスピードが乗ってしまう各コーナーに少し気後れ気味でしたが、タイヤがグリップし始める後半は割と頑張れた気がします。インフィールドはテールハッピーになりがちで、2週目のバックストレート手前のセクションでは、完全ドリフト状態になってしまいました。
 タイム的には試走のEK9から0.6秒ほど遅い1'08"7くらいでした。一応A4ではトップタイムでしたが、練習タイヤで走ったドライバーも居たようですので、なんとも言えません。割とうまく走れたセクションもありますが、きっちり攻めきれたとは言えません。気になるところをできるだけ攻めて、熱い走りを目指しましょう。
4.第一ヒート
 慣れない直角に折れながらのスタートを5000rpm程度から半クラッチを使いながらスタートします。ステアリングを戻しかけたくらいでしょうか、完全につながるとテールが流れ、ちょっと焦ってほんの気持ちアクセルコントロールしてしまうと、今度は逆に車が振られ、外側のパイロンに触りそうになっちゃいました。ミラーでパイロンとオフィシャルの動きを見ると大丈夫そうなので、と思っているとすぐに1コーナーが。思わずブレーキをしてしまい、すぐにアクセルを入れ、3速へ。2コーナー手前で再びブレーキングして向きを変えて全開。3コーナー手前で減速して2速に落としますが、コーナーを通過する頃には減速しすぎていることに気づき、すぐに全開。続く鋭角な4コーナーはアウト一杯からブレーキングして、丁寧にインを狙いますが、フロントも逃げちゃうので、ぜーんぜん寄れません。ステアリングを切ったままアクセルも開けられずじっと待って、車がインを向いた頃にアクセルオン。次のコーナーは奥目でブレーキングをと思いますが、ついコーナー頂点付近で減速してしまい、外までコースを使うつもりが結構コンパクトなラインになっちゃいました。ショートカット部分へ向けて直線的に入り、減速して1速でサイドを当てますが、段差が気になって消極的になってしまい、ほとんどグリップでのターンになってしまいます。従ってアウト一杯から2速に上げ、2コーナーをできるだけインに寄って抜け3速へ。3コーナーへはアウトから入り、減速しながら2速へ。一踏みして鋭角な4コーナーへアウト一杯から入ります。イン側の沿石を狙いますがやっぱり離してしまい、ステアリングを切りこんでいるためフロントのグリップ感が薄く、結構待ってからアクセルオン。次の5コーナーは少しブレーキングを遅らせますが、練習走行でのフルカウンターが頭をよぎり、少し消極的に通過すると、今度は立ち上がりでアンダーが。しかし、減速しすぎちゃったせいもあり、ライン中央付近に居たので、とにかく全開で加速。フロントもじりじりと逃げるようななんとも言えない感触から、踏みきれると判断してさらに3速へ。


バックストレートを加速し、ブレーキングポイントが分かりませんが、下り始めた頃から、ブレーキングを開始し、2速へ。ちょっと早かったかなぁと思ったのですが、フロントも逃げちゃってるんでしょうね、それでもヘアピンのインに付けませんでした。外側の沿石で流れを止めるつもりで全開で加速しますが、S字方向へ車が向かないため、一瞬アクセルをオフして車を気持ちインへ向け加速。右の沿石はぎりぎり舐める程度までしか寄れませんが、次の左はまずまず乗っけてそのままアウト側に車が飛ばされる感じで、気持ちいいです、このセクション。そこからさらに踏んで、問題の左ヘアピン。突っ込み気味で入り、奥で向きを変えますが、やっぱりフロントも逃げます。そのため、インの沿石にはつけず、踏んで抜けると、アウト側の沿石に完全に乗って、落ちちゃったかと思うくらいでした。それでも踏んで、緩い左手前で2速が吹けきり、怖いんですが、さらに3速に入れながら緩い左をクリア。そのままアウト側へ。まだタイヤ1本分以上ある感じから最終のコーナーへ。ここは1つめのコーナーより奥で曲げようと、突込み気味に入るつもりでしたが、見えないのは恐ろしい。案の定手前のコーナーでブレーキングしてしまい、かなりインに寄ってしまいます。そのままグリップしてくれないリアタイヤが完全にブレークしないことを願いながらアクセルだけは離さず、最終コーナーを立ち上がってゴール。タイムは、1'08"08でした。

6.第二ヒートの対策

 とりあえずのところトップタイムでしたが、A3トップとほぼ同等のタイムと、いくらなんでももっと頑張らないといけない感じです。
 やはりですね、結構踏めた気がするセクションもあるんですが、全体的にラインとかは全く甘く、攻めきれませんね。インに付けないところが多い感じです。もうタイヤ1本分以上イン側を狙っていかないといけないんでしょう。しかし、先が見えないコースで、そのラインを狙うのって難しいんですね。コースが見えてから姿勢作ってたんじゃ遅いし・・・。手前から狙っていける目印みたいのを探さないといかんのかなぁ。そう考えると、パイロンコースって手前からパイロンが見えるから、狙いがつけやすいのかな。
 コースオープンでは、とにかく、車に乗ってる視線から、コーナーへの進入ラインのイメージを作り、もう少しきちんと攻められるよう作戦を立てます。
 また、入り口の景色に比べてその先のRが緩く、進入速度を入り口の景色に合わせてしまうと、コーナーに入った途端コースが広がり速度を落としすぎたという場面が何度もあった気がします。進入の見た目に惑わされず、その先まで見通したRでコーナーに入っていくことが大事だと感じたので、そういったイメージ作りも心がけました。
 第二ヒート開始は11時前でしたが、第一ヒート終了の頃から日差しが強くなり、路面温度も結構上がってきました。条件は良くなっていると言えます。もちろんきちんとラインを狙うつもりですが、それよりもきっちり踏むことを念頭に、第二ヒートに挑みます。前回の神奈川県戦では第二ヒートタイムダウンに終わりましたので、今日は積極的に行って、タイムアップを狙います。
 セッティングは変更なしです。
7.第二ヒート
 今度は外に振られないように気をつけてスタート。アウト一杯から1コーナーは我慢して3速に入れて、奥目でブレーキング。あまり速度を殺し過ぎないように気をつけると、やっぱりインには全然寄れず、そのまま3コーナーへ。ここもアウトから2速で入り、減速し過ぎないように気をつけてアクセルオン。アウトの沿石一杯まではらみますが、今度は速度が速すぎて次の鋭角コーナーはインに寄り切れません。ターン開始が遅れたせいで、車の向きもうまく変わらず、かなり待ってアクセルオン。次のコーナーへの進入も若干きつくなってしまい、なんとかブレーキで曲げ、クリア。ショートカットへ向け加速後、ブレーキングをすると、テールが流れ始めますが、なんとかコントロールしてショートカットへ入り、1速でサイド。無理な姿勢からだったことと、段差があるためうまくターンできず、テールを振りすぎながらクリア。コンパクトに立ち上がったため中央付近から2速、3速と加速して3コーナーへ。2速に落としてコーナーに入り、一踏みして鋭角ターンへ。ここまで来ると気分はノリノリのせいか、さらに進入速度が速く、インに寄るどころか道の中央まではらんでしまいました。立ち上がりは無茶苦茶待ってアクセルオン。次の右は少し奥目で車を曲げ、ハーフアクセル気味から立ち上がりを見極めて全開し、Gが結構かかってますが、タイヤもあたたまりグリップ感があったので、そのまま3速へ。車が外に動きますが、その感触が気持ち良く、バックストレートを抜けます。下りに入ってブレーキングをしますが、やはり距離が合わず、ここもインに付けません。とにかく全開にすると車の挙動が乱れ、ちょっとアクセルコントロールしてS字入り口の沿石に狙いを定めます。内側に置かれたパイロンを狙うくらいで行くと、丁度良く沿石に乗れて、すぐ次の左の沿石もうまく乗ってS字を通過。


しかし、車の挙動が結構乱れ、一瞬アクセルをハーフくらいに戻す感じで立ち上がります。インフィールドの左ヘアピンでは、進入速度が少し高すぎましたが、なんとか向きを変え、イン側の沿石はぎりぎり乗れないくらいで、加速してクリア。立ち上がり外側の沿石へはやっぱりこぼれちゃいそうなくらい乗ってしまいました。


そこからグリップ感もあり、3速へ上げながら緩い左を抜け、全開で最終コーナーへ。そうそうこのセクション、走ってる時もっと幅があると思ったんですが、端のタイヤ1つ分くらいは段差になって落ち込んでるんですね。お昼の慣熟歩行まで知りませんでした。と言うわけで、ぎりぎりまでは寄らず最終コーナーへ。ちょっと突込み気味で入るように狙い、複合の頂点付近で向きを変えて全開で立ち上がります。さっきよりテールが流れカウンター気味でかっちょえぇ(?)感じで立ち上がってゴール。タイムは1'07"43でした。
6.最後に
 なんとかタイムアップにも成功し、トップタイムを維持。優勝することができました。
 もちろん、ライン的には全然攻めきれていないんですが、全体的に車が不安定になるくらい踏めてた気がするので、満足しています。今の自分には、せこくラインをまとめて走るより良かったんじゃないかと。
 まぁ、何よりとにかく走ってて楽いですね、カートコースって、かなり熱くなります。スピードも結構乗るし、次々とコーナーが来るこのコースだからこそかもしれませんが、走り終わるとかなりテンションの高い自分がいることに気づきます。細かいこと抜きにして、無茶苦茶楽しかったです。
 しかし、この手のコースで勝負するには、少し走りこまないと難しいとも感じました。インフィールドのS字なんかリズムさえ掴めればうまく走れそうなんですが、一発じゃうまくできないし。攻めこめば攻めこむほどラインを乱すし。ま、今回はいいでしょう。とりあえず038でAクラスオーバーオールは取れましたから、そんなに悪くなかったんだろうと考える事にします。
 と言うわけで、お昼には走行は終了し、寝不足のせいで片付けるのも面倒で、しばらくぼけーっとしてから、荷物だけ積み込んで、それからのんびりと表彰式が始まり、競技会が終了しました。
 こんなに面白いコースなのに、A4クラスの台数が集まらないのは寂しいところですね。ま、これだけ少ないのはめずらしいらしいのですが、そこそこ台数が揃わないと、面白みも半減しますから。その一方でクローズドクラスが盛んなのは土地柄なんでしょうかね。いいなと思ったのは、15年ぶりに競技に出ましたとか20年ぶりに出ましたという、いかにも車好きそうないい感じの方々が参加されていたこと。若い人に混じって入賞したりして、もちろんそれなりに走ってるんでしょうが、車と楽しく付き合っているんだろうなぁ、と思わせる一面でした。
 そんなわけで、うだうだした後、会場を後にし、明るいうちに帰宅しました。距離が距離だけにかなり疲れましたが、自宅でタイヤ交換をして、9時ごろには意識がなくなりました。
 ま、とにかく、今日は走ってて無茶苦茶楽しかったし、復帰後の県戦で初の優勝だったので、久しぶりに嬉しかった気がします。
 今後の伊那ラウンドは6/2と7/7の長野戦、そして6/9のJMRC関東があるそうですが、6/9、7/7ともに予定があるので出られません。残るは6/2ですが、やはり少し遠いのが辛いですね。2時半起きとか、体に良くないです。どうするかは少し考えることにします。
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