2011JAF全日本ジムカーナ選手権第7戦

9/18(日)、モビリティおおむた、ウェット/ドライ






2011JAF全日本ジムカーナ選手権第7戦
PN3クラス

順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位山野直也 GRB1'43"6201'35"9351'35"935
2位岡野博史 CZ4A1'42"6611'36"1531'36"153
3位山家丈夫 CZ4A1'43"9501'37"1971'37"197
4位井上賢二 GRB1'46"5781'38"3371'38"337
5位遠藤康浩 CZ4A1'44"9831'38"4771'38"477

概要
結果は5台中5位。
普通に走れば自分のレベルなりにあとコンマ5秒は行けるハズなのに、それが出せないところが大きな課題。それでも上位には大きく及びませんけど・・・。
とは言え、今回も初めて見る会場に前日から入り。僅か4本、というか実質3本のトライでしたが、短期間で自分レベルなりにタイムをまとめるという作業には随分慣れてきた気がします。多分、あと数本走れればもう少し違うと思いますが、それでも上位には及びませんので、根本的に改善が必要であることも痛感しつつある今日この頃。



エントリー
北海道ラウンドに引き続き、アルファ中村社長のありがたいお言葉で車両を運んで頂く事になりました。片道1200〜1300kmの工程を社長に走って頂き、自分は飛行機で会場入りなんて、何度考えても申し訳ない以外の言葉が出てきませんが、仕事を休めない事情と何とかPN3クラスを成立させたいという願いが合致してこのような形態を取らせて頂く事になりました。申し訳なくて埼玉方面には足を向けて寝られませんが、やるからには精一杯頑張ります。
とは言え、本音を言えば初めて見る会場ですし、金曜日から入りたいところですが、やはりそうも行かず、今回も土日のみの参戦で取り組むことになりました。


前日練習
車両を土曜日にアルファに預ける前に、もてぎ以来走ってなかったため午前中だけ関越に寄って走ってからアルファへ、と考えたのが今思えば大正解でした。
もてぎ以来動かすことの無かった車で自宅を出た際に、「おやっ、クラッチのミートポイントが変だな」と。そう言えばもてぎの本番くらいから多少の違和感を感じていたのを思い出しつつ、「1シーズンクラッチが持たないのはきついなぁ、九州の後に交換かなぁ」なんて思いながら関越へ。何となくクラッチのミートポイントが走る度に変わるような気がしながら到着。
いくつかのチェックポイントを気にしつつ1本1本をこなしますが、走る度にミートポイントが上がっている???
午後1〜2本くらいまで走るつもりでしたが、あまりのミートポイントの激変ぶりに「このままじゃ九州持たないかも」という思いが頭を駆け巡り、きゅうきょ午前中で走行を終了。急いでアルファに向かいました。その途中でも不安になるくらいミートポイントは変化し、到着後事情を話すと、「九州持たないともったいないし、今からなら間に合うから事前にやっちゃお」と言うことで、急きょクラッチ交換して頂き、そのまま九州まで運んで頂く事に決定。何から何まで済みません。
ということで、不幸中の幸い、九州で慌てふためくことなく、無事九州に向かえそうです。

あとは体が現地まで行ければ、と思っていた矢先、今度は本番当日に出勤の打診が・・・。なんでいつもこうなるんでしょ。関係者に事情を説明し、何とか代わりに対応して頂ける方が見つかり、これまた肩身の狭い思いをして日曜日を休むことが出来ました。ありがとうございました。
そんなわけで、金曜日の晩は魔術師岡野さんと熊本のホテルまで移動。福岡に着いてからが遠かった。到着は深夜でしたが、既に私のランサーも駐車場に停まっていました。ありがとうございました。


前日練習
で、なんとか辿りついた前日練習。この週末は悪天候が予想され、いつ雨が降ってもおかしくない状況。土曜日も日曜日も天気予報がめまぐるしく変わり、全く天候が読めません。何しろ初めてのコースですから、同じコンディションで4本走りたいというのがせめてもの願い。あの山が見えている間は雨は降らないとか、地元の方の予想を聞きつつ、とにかく景色になれることに集中。土手から見るコースはかなり狭く、この狭さで120kmオーバーの設定がなされたら、為す術がありません・・・。
とりあえず、地元山家さんの情報や岡野さんのアドバイス、自分なりの情報をブレンドしてやるだけの事をやるしかありません。
菅生と違って、複雑に島が組み合わさったレイアウト。3方向にも4方向にも道が分かれる紛らわしいポイントもたくさんあり、コースを覚えるだけでも一苦労です。ゆっくり慣熟歩行している限りは考える余裕がありますが、ハイスピードでその景色が現れたら、迷った瞬間に終わりそうです。
こうなると細かいことを考える余裕はほとんど無く、オンコースすることに注力し、後は本能で走るしか有りません。
そんな一本目。何とかミスコースすることなくゴールしたものの、どこをどう走ったのか正確に思い出せません。特に前半セクションは矢継ぎ早に迫ってくるコーナーの処理で考えている余裕が全く有りませんでした。タイムも岡野さんや山家さんから大きく遅れ、目も当てられない状態。
貴重な1本を大事にすべく、一つ一つ思い出して、二本目ではもう少し落ち着いて行けそうな気がしてスタート。ハイスピードの1、2コーナーをクリアし、さっきよりはいい気がするけどまだ余ってるなぁ、と思いつつインフィールドに入った瞬間、「ん?こんなにここ緩かったっけ?」と思った時点で説き既に遅し。僅か十数秒でミスコースでした(T_T)。
こんな遠くまで来て、大事な大事な1本を無駄にするなんて、なんてアホなんでしょう。ゆっくりでもいいからオンコースすればどれだけの情報が得られたことか。2本目もちゃんとゴールすれば経験値は倍ですからね。参りました。
と言うわけで、僅か1本ちょいの貴重なデータだけを頼りに明日は頑張るしか有りません。
晩はリジット関係者の皆さんとウナギを食しに出かけて前夜祭。ウナギはほんとうまかった。ミスコースのことは忘れて明日は頑張ります。



決勝コース
金曜からのハードスケジュールでやっぱり疲れは残っていますが、よく寝られました。
しかし、心配なのは天候。朝の時点でコースはウェット状態です。このままウェットなのか、午後は回復するのか、どうなってしまうんでしょう。
コース設定は土曜日の設定を基本に一部が変更された感じ。残念ながら昨日も1本しか走っていないに等しいので、ある意味どんなコースでも関係ないですけどね。とにかく最大限に集中力を高めてオンコースは当然、その先の攻める領域まで踏み込まないことにはとても勝負になりません。トータル走行本数僅か3本でどこまでできるのか。おまけに、決勝1本目は初ウェット。蓄積されたデータが全く無い状態での厳しい戦いですが、コース自体は非常にテクニカルで楽しいコースなので、気持ちはわくわくしています。



第一ヒート
至る所に水たまりが発生し、初めてのウェット路面で、どこまでアクセルを開けられるのか、野獣性能が問われる1本目。
直角のスタートは若干半クラ気味で出たところ、意外とグリップを感じます。ドライでもびびってしまう1、2コーナーはウェットじゃ超怖い。インの縁石はがっつり行けと言われて乗ってみますが、びっくりするくらい車が飛ばされ、外側ギリギリまで一直線。びびりまくりです。ブレーキングも余りまくりながら昨日間違えたインフィールドの入りへ。しっかりオンコースしてインフィールドに入り、ここからは1速多用のテクニカル。グリップ感や車の動き、コース攻略を、頭をフル回転させてぜえぜえ言いながらクリアします。なんていうか、緩く長く曲がっていて、路面に起伏のあるセクションが多数あって、どうも踏み切れない感じが強いインフィールドでした。そこから一旦外周に出て、再びインへ。サイドを使いながらもあまり車を動かしすぎないように気をつけてクリア。逆バンクが長く緩い左コーナーはとらえどころがなく、ブレーキングポイントも全く掴めませんが、集中してクリア。ちょっとここのギア選択は失敗だったかもしれません。もう一度外周に出て、ここからは狭いけど踏み抜かないとダメよと言われていたやっぱりちょっとびびってしまう高速コーナー。グリップ感はあるため、アクセルを開けるとガンガン加速しちゃいますが、構わず3速へ。最後のテクニカル入口のブレーキングポイントは段差があるせいか、思ったような制動が得られず、慌てふためいて右ターンに入り、続く右は思った以上にきつい上りのため車が動かず、その後の左サブロクはとにかく回してクリア。最後の島は縁石をなめるように乗せて緩いシケインを抜けてゴール。タイムは、タイムは1'44"9でした。



第二ヒート
いやぁ、怖かった。意外とグリップ感があるので、安心感はあるんだけど、慣れないコースであの幅であの速度域ってのにやっぱりびびっちゃいますね。タイム的には勝負になっていませんが、土曜日の一本目に比べれば上位との差は急速に近づいています。同じコンディションならまだまだ行けそうですが、天候がかなり微妙。
その後、次第に天候は回復し、そこそこ風があるため、路面状況は急速に回復し、第二ヒートはほぼドライで走れそうな状況になりました。
こういう展開の時、見ていて面白いのがSタイヤクラス。ざっくり言ってドライ用もしくは高温用とウェット用もしくは低温用のコンパウンドを持つSタイヤ勢は、第二ヒートの路面状況まで睨んでタイヤ選択をせねばなりません。お昼頃にはにやつくドライバーの姿もちらほらと。そう、全日本選手権は決勝当日は2本とも同一タイヤで走ることがルールで決められているからです。レギュラータイヤクラスはそんなこと気にする必要がないので、気が楽ですね。せいぜいタイヤを干す程度なので、余計な心配は不要です。っていうか、初めてづくしの全日本で、タイヤ選択まで気にしていたらとてもじゃありませんがまともに走ることすら出来そうにないので、レギュラータイヤでほんと良かったと思います。
と言うわけで、第二ヒートにはすっかり路面は回復し、仕切り直しとなりました。
ドライ走行本数わずか1本の自分に取っては良かったのか悪かったのか分かりませんが、泣いても笑っても最後の1本ですから積極的に行くしかありませんね。タイヤを過信しすぎずに集中して行ってみましょう。
そしてスタート。コースインは何となくフィーリングが悪く、グリップを過信していたのか、アンダーオーバーを出してのスタートとなってしまいました。1、2コーナーは頑張ってみたつもりでしたが、やはりブレーキングがヌルヌル。たぶん自分で勝手に壁を造っちゃってるんでしょうね。トラウマになりそうなインフィールドへの入りは無事クリアし、そこからはグリグリと1速主体でインフィールドをクリア。一旦外周へ出た後再び島に入り、サイドを使うところ、我慢するところを気にしながら逆バンクの左へ。先ほどギア選択をミスったと思いましたが、狙えば稼げるかも、という思いで再び高めのギアをトライしてみますが、やっぱりダメでした。完全にストール域を使う羽目になり失敗しました。気を取り直して外周部に入り、根性で加速。ドライ路面で怖さは減りましたが、段差のせいか1mくらいブレーキングがズレる感じでした。先ほどよりもリアの動きがかったるい感じですがなんとか右二つをクリアし、左サブロクへ。ここは狙いたかったのですが、やっぱりもう一つの感じでクリアして、最後の島をなめてシケインを通過してゴール。タイムは、1'38"4でした。



終わって
結局、5台中5位で競技を終了。とは言え、僅か3本の経験の中ではそこそこ走った感は得られました。もちろん稼ぐべきところでむしろ捨てているので喜べる結果ではありませんが、北海道ラウンドとはまた異なる難しくて奥の深いコースを、短期間なりには走れたのではないかという実感は持てました。とは言え、もう少し行けたハズなのに、こういう結果になってしまったことはしっかりと受け止めなくてはなりません。今の自分の力はこれっぽっちだということです。
結果を抜きにすれば、このおおむたのコースも北海道に並ぶもっともっと走りたいコースだと感じました。狭いコース幅、路面の凹凸やカント、切り替わりに加え、かなりの領域まで速度の乗るセクションなど、奥が深くて難しい、でも走っていて楽しい、そんなコースでした。欲を言えばもう少しパイロンセクションエリアが広くてテクニカルセクションを作れたら最強のコースになりそうな気がしました。
まさか九州のコースを走る機会を頂けるとは夢にも思っていませんでしたし、一週間前の関越での車の状態を考えたら、走ることすら出来なかったかもしれないはずでしたが、アルファ関係者の皆様のおかげで貴重な経験が出来たことに感謝しています。
来年もう一度、とは気軽に言える会場ではありませんが、是非またチャンスがあれば挑戦してみたいですね。



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