2000年JMRC関東ジムカーナシリーズ第5戦

6/12(日)、富士スピードウェイNコース、ウェット

2000年JMRC関東ジムカーナシリーズ第5戦A4クラス
順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位本木淳一 CP9A1'14"3661'11"6521'11"652
2位増田一良 CP9A1'17"1791'14"1891'14"189
3位山口晃一 CP9A1'26"758(P1)1'14"2051'14"205
4位上原利公 CP9A1'16"2881'14"3371'14"337
5位寺内秀雄 GC81'20"3131'14"4011'14"401
6位相沢清 CP9A1'16"7051'15"0371'15"037
7位漆原正 CP9A1'17"6311'15"0501'15"050
8位石川浩史 CP9A1'28"7051'15"2041'15"204
9位佐々木将人 CP9A1'32"438(P1)1'15"2881'15"288
10位加藤正隆 CP9A1'18"2261'15"4071'15"407
11位遠藤康浩 CP9A1'18"6771'15"6471'15"647

1.まえがき

世間では、例年より若干遅れて梅雨に入った様ですが、ジムカーナシーズンは早くも中盤戦を迎えております。今年は、いろいろな思いから地区戦をメインに参戦してきましたが、少し日程的な余裕ができたので、今シーズン初となる、JMRC関東シリーズに参戦を決めました。横浜ゴムからはすばらしいタイヤが発売され、ようやく戦う気になってきたというのもその理由の一つだったりします。
ところが、その1週間前くらいから梅雨入りしたせいか、なんとなく怪しげな天気予報が続きます。ウェット性能も良いらしいと噂のタイヤですが、雨の中で一日外にいるのはいやなものです。なんとかドライとなってくれることを願いますが、当日の降水確率は日々上がり、ほぼ間違いなくウェット勝負となりそうです。せっかく久しぶりに関東戦に出るのに、非常に残念ですが、以前の様に、雨じゃ行ってもしょうがないからなぁ、と思うことが無くなっただけましというもの。楽しく走ることにしましょう。
さて、それに備えた練習ですが、今年は相変わらずのペースで、前回の地区戦が終わってからエンジンをかけることもなく3週間が経過し、当然ながら、車にすら乗らずにイベント当日を迎えることになりました。何度も言ってますが、優れたテクニックを持っているわけでもない私は、根性とノリで走るタイプなので、定期的に走らないことは致命的とも思われます。こんなことでいいのかなぁなんて思いを持ちながら、当日を迎えることに。
そしておまけに前日は結婚式に参列することになっており、とてもじゃないですが、体調を調えて当日を迎えることはできませんでした。ま、何はともあれ結婚おめでとう。

2.当日

酒は控えたつもりだったのですが、やはり起きるのは無茶苦茶辛く、受付終了時刻をにらみながら、ぎりぎりまで寝てしまいました。そこから二日酔いの体に鞭打ってタイヤを積み込み、いざ出発。しかし、この日はかなり激しい雨が降っており、日頃から高速道路を制限速度内で走っている私にとって、ちょっと怖い思いをしながら会場へ向かったのでした。しかし、受け付け時間終了が近いというのにFISCOメインゲートは入場待ちの車で一杯でした。ずいぶん遅れたと思っていた我がチームとしてはほっとしたところでしたが、タイスケ設定自体がおかしいのじゃないかと思わせる一面でした。ゲートオープンの時間くらい受理書等に書いてくれればいいのに。
そこからゆっくりトイレ休憩を取り(おいっ)、パドックへ。予想通り、ほとんどびりっけつでしたが、もっと遅い人もいた様です。準備を急げとアナウンスが鳴り響いているので、せっせと準備し、エントリーリストに目を通すと、やはり事前情報通り、A4で3番目のゼッケンでした。ん〜、いくら関東戦は今年初だからって、この順序は無いよなぁ。一応シードだって持ってるんだしぃ。ま、実際、走行順はどうでもいいんですが、この不安定な天候ですから、後半ゼッケンのドライバーとイコールで走れることだけを願うのみです。なにせ、昨年のここでの関東戦も同じ様な天候で、まだほとんどポイントを持っていなかった私は前半ゼッケンで走り、後半見る見る路面が乾いてくやしい思いをしたことがあるからです。
コースについては、なんだか走ったこと無いカートコース部分もある様ですが、ま難しく考えるのはやめましょう。長めの直線へつながる部分や後半のテクニカルセクションが一つのかぎとなりそうです。
セッティングですが、ウェットは初、というか、そもそもこのタイヤでの走行経験が少ないので、とりあえずは前回のドライより前後ともエアを0.1ずつ下げ、リアのショックも1段柔らかくしていくことに。
3.第一ヒート
4000rpm程度からスタートしますが、思いっきりストールしてしまいます。そのまま全開で加速し、2速へ上げて左の1コーナーへ。3速まで上げられるタイミングでしたが、グリップ度合いが分からないので、2速のまま早めにブレーキングを開始して緩くコーナーに進入します。そこそこ食うなという印象で左パイロンを通過後、右パイロンへ荷重をかけなおして入りブレーキングとともに右パイロンを通過しますが、フロントが逃げ、大きく予定のラインを外すことに。かなりきつい角度からアクセルを開けながらコース部分に入りますがテールはグリップを失い全開には出来ません。ようやくリアが食ったと思ったらブレーキング開始となり、余裕を持ったつもりがぎりちょんのブレーキングになってしまいました。このあたりからあまり食わないなぁ、という印象を持ち始め、右の四角いUターンは丁寧にグリップで通過。立ち上がりでテールが暴れますが、そのまま踏み切り2速へ上げて再びインフィールドへ。右にターンしながらコース部分を抜け、下りながらの左ターンへ進入。軽くブレーキングしながら左パイロンを通過し、アクセルを開け、出口付近で車を曲げようとしますが、かなりアンダーを出してしまいます。一瞬ブレーキングを当ててフロントを食わせ、そこから全開。3速に上げて右端の直線に進入します。ブレーキングポイントが分かりませんが、それほど突っ込まずにブレーキングを開始します。と思った直後にフロントのグリップが薄く感じ、止まりきれそうにありません。かなりやばい感じでブレーキングしながら2速に落とし、こりゃ曲がれないかも、と思いながらいちかばちか左に緩くステアすると車が反応してちょっと左に向き、おっ、と思った直後にフロントがグリップを失って奥の沿石までいってしまいました。なんとか飛び出さずに済みましたが、完全にストールし、気を取り直して奥の直線を左に向かって加速。左直角部分ではちょっとびびりも入りながら丁寧にブレーキング。左に旋回し、アクセルを開け、さらに軽いアクセルオフで台形部分に進入します。そこでGを左に移し替えアクセルを開けますが、全開するとテールが全く食わず、ハーフアクセル気味で台形を通過します。下りながらの180度ターンが控えているため、丁寧にブレーキングして1速でサイドを当てると、行き過ぎることはありませんでしたが、完全にストールしてしまいました。そこから再び台形に入り、2速へシフトアップ。出口付近でインにより過ぎてしまい、サイドを引けずにグリップでターンします。そこからは長い直線ですので、2速、3速とシフトアップし、インフィールドへ向かいます。ここもブレーキングポイントがわかりませんが、止まらない感じが先ほどから強いので、気持ち手前からブレーキングを開始します。2速に落として左に切り込みながら若干奥目で1速までシフトダウン。アクセルを入れ、直後一瞬アクセルを抜き、左に曲げ、アクセルオンで2本パイロンへ進入します。ちょっとリズムが悪くサイドを当てると、案の定ストールしてしまい、立ち上がりが思い切りもたつきます。そのままアクセルを開け、次の右をなんとかサイドを当てて抜け、ゴール前の左ターンは我慢してグリップで通過。全開で2速に上げてゴールします。タイムは1'18"67でした。

4第二ヒートの対策

とりあえずトップタイムだった様ですが、そりゃ3番ゼッケンですから当然ですね。かなりやり過ぎてしまい、全く納得が行きません。また、予想以上にグリップしない印象で、驚きました。回りからも、「なに、全然食ってないじゃん」と連発されてしまう始末。んー、弱った。やはり前回の完全ドライでフルに走り、そのまま持ち込んだことが影響しているのでしょうが。実際、その後の出走者は次々とタイムを更新し、第一ヒートはトップから4秒程離される結果となりました。新品の同タイヤを投入しているドライバーの動きを見ると、私の車とは別物の様な動きです。走り終えた印象を聞くと、「むちゃくちゃ食う」とか。当然主観的なコメントですので、比較することが無意味ですが、それにしても違い過ぎる気がしますね。
ま、とにかくこのままではまずいので、対策を立てねばなりません。しかし、どうやら右奥で行き過ぎちゃった部分とゴール前のサイドストールだけで2.5秒程度ロスしていることが判明し、意外と悪くないのでは、という解析結果でした。ま、この2個所は、気を付けて進入し、丁寧にサイドを当てれば済むことなので、タイムアップはなんとかなるでしょう。でも、それだけでは勝負になりません。1年ぶりに走ったFISCOですが、1本走ったことで若干感触が分かりましたので、少し速度を殺し過ぎない様に、気を付けていきたいと思います。
セッティングは、前後ともグリップ感が無いのが気になりますが、とりあえずデータが無いので、特に変更なしで行きます。そんな感じで準備を始めていると、A3の後半から雨が小ぶりになり、A4が始まるころには雨はほとんど上がってくる感じでした。おっ、ラッキーとか思いながら準備している時に思い出したのは昨年の関東戦。まてよ、このまま雨が上がるってことは、徐々に路面状況がよくなるってことだろ。ってことは、30台以上もいるA4のほとんど先頭ゼッケンの自分と、ラスト付近の本木さん、大槻さんとは随分コンディションが変わるんじゃないの?1台1分はかかるってことは、30分だろぉ、去年の経験だと、10分で1秒違うよなぁ、まじかよぉ、もうちょっとなんだから、雨降り続けてイコールで走らせてくれよぉ、ぶつぶつぶつぶつ...と余計な心配が頭を過ぎりながらスタートラインへ。
5.第二ヒート
細かいことは気にしてもしょうがありません。とにかく一生懸命走ろうと、今度は5500rpm程度でスタートします。若干ホイールスピンが多めでしたが、気にしません。2速に上げ、やはり先ほどのグリップ感が気になり、3速に入れるのはためらい、慎重に左ターンに進入。ここで、おやっ、と感じます。なんていうか、ぐぐぐっというグリップ感をこの日初めて感じたのでした。引き続き右ターンでは立ち上がりラインを気にしてきちんと減速しますが、やはり先ほどの滑る感触が残っており、消極的な進入になってしまいます。それでも予想以上に外にはらんでしまい、ややきつい姿勢からコース部分に進入し、やはりここも丁寧にブレーキング。1速に落として車速を殺さない様にグリップで抜け、全開で立ち上がります。やや車は暴れますが、そのまま2速に上げ、再びインフィールドへ。緩く右にステアしながら下りの左ターンへ進入。ここはその次の左で先ほどアンダーを出したので、気にしながら姿勢を作って曲げ、一度アクセルを入れてテールを流しながら次の左をクリアします。しかし、振り過ぎたのかトラクションの抜けが大きく、結局アクセルオンは遅れたきがします。やはりぐりぐりグリップの方がいいのか、なんて考えながら3速へ上げ、右端の直線に進入。イケイケで踏んでいきたいところですが、先ほどのブレーキングミスが頭に残っており、若干早めにブレーキングを開始。きちんと減速でき、2速に落として、直角左ターンはRを描くようなイメージで通過します。全開で奥の直線を左に加速。奥の左ターンでも下りを気にして丁寧にブレーキングし、左に旋回して、アクセルコントロールしながら台形へ。先ほどよりタイヤは食う感じですが踏み切ることは出来ず、2回くらいアクセルを抜きながら下りの180度へ進入。ストールに気を付けて1速に落としサイドを当てますが、少し意識し過ぎたのか、若干ギクシャクしながら、多めのテールスライドを伴い旋回します。そのまま2速に上げ、再び台形を戻ります。出口付近ではアウト気味から丁寧にブレーキングし、1速に落として早めにサイドを当て、アクセルオンで直線に進入。そこからは全開で2速、3速とシフトアップ。なんとなく先ほどよりグリップが良い気がしますが、それでも先ほどの食わない感触も頭をよぎり、一瞬攻めてやろうかと考えますが、やっぱり早めにブレーキングを開始して、2速に落として左に切り込みながら若干奥目で1速までシフトダウン。アクセルを入れ、直後一瞬アクセルを抜き、左に曲げ、アクセルオンで2本パイロンへ進入します。フロントがやけに食うのか、若干パイロンに近づき過ぎ、いけないっ、と思い、それでも、サイドは緩い舵角で丁寧に、と当てると、かなりグリップが上がっているのか、思いっきりサイドミスしてしまいます。舵角を緩くしか当てなかったのも災いして、そこからフルロックまで急いでステアし、次の右ターンへ加速。当然車速も乗っておらず、次の右ターンもかなり強引にサイドを当ててクリア。ゴール前の左ターンにもラインがきつくなりますが、そのまま我慢してグリップで抜け、2速に上げてゴール。タイムは1'15"64でした。
6.最後に
あれだけ大きなミスをしながらも2位のタイムでしたが、それは路面が回復している証拠でしょう。当然、徐々にみんなのタイムは上がり、ラストゼッケン付近では奥でスキール音までする始末。こりゃ昨年の関東戦とおなじじゃん。とか思ってしまいました。それでも、きちんと走りきっていれば少なくとも入賞はできたはずです。今回は自分のミスが大きすぎるので、コンディションがどうのこうのというのはやめることにします。
それにしても、トップタイム、そして幻の2位タイムを出した本木さん、大槻さんとのタイム差は、かなりあります。これがコンディションの問題だけで語れるものなのか、少し考えさせられるものがありました。しかし、最近じゃ、地区戦だってトップと2秒も離れないのに...。おまけに、038のSSで走ったって、もうちょっとましでしたから。今回の結果には納得いきません。とは言うものの、あれだけミスをしながらも11位に入れるというのは、タイヤが凄いのか、腕が上がったのか、分かりませんが、昨年とは大違いになっていることは間違いありません。
ま、ライバル三間選手には勝ったしぃ。こんな成績じゃえらそうなことは言えませんが、勝ちは勝ち。いつでも相手になるわよ、おほほほほ。いずれにしても、実力試しに出た今回のイベントが不発に終わったため、次のもてぎにも参戦することを決めました。えぇぃ、いっちょあばれちゃる。
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