1999スピードマインドジムカーナ関東シリーズ第6戦参戦記

9/15(日)、茨城中央サーキット、ドライ

1999スピードマインドジムカーナ関東シリーズ第6戦A4クラス
順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位遠藤康浩 CP9A1'09"3621'08"4321'08"432
2位伊田和夫 CP9A1'17"8891'10"1581'10"158
3位平野智治 GC81'14"026(P1)1'10"5001'10"500
4位福田裕二 GC81'11"4401'10"5551'10"555
5位木原幸一 CN9A1'12"6941'11"9401'11"940
6位中野秀俊 GC81'13"7581'12"2561'12"256
7位池澤博之 GC81'15"7511'15"5111'15"511

1.まえがき

 シーズンも終盤を迎え、各シリーズのポイント争いも熾烈になっています。どちらかというと、「今までお世話になってきたスピマイシリーズだし、来年は出れそうにないから少しスポットで出ておこうかなぁ」くらいの気持ちで参加し始めた今年のスピマイシリーズですが、第1戦から不運に見舞われ、その後は波に乗れず納得のいかない成績が続き、その悔しさを晴らすために、ずるずるとフル参戦を続けてきました。その結果ようやく浅間台の第5戦を取る事ができたので、スケジュール的、タイヤ的にもつらい第6戦はおやすみさせて頂こうと思っていました。が、いまいちながらそこそこポイントを重ねてきたおかげで、第6戦をとればまだ私にもシリーズチャンプの可能性があることが分かりました。逆にここを休んで平野さんに勝たれてしまうと、ほぼシリーズは平野さんに決まりと言った感があるのです。さんざん悩んだ挙げ句、ICCで開催された第6戦も参戦することに決めました。出るからには、シリーズチャンプ決定を最終戦に持ち込むためになんとしても勝たねばなりません。今の仕様になってからICCは走ったことがありませんが、なんとか頑張りたいところです。
 祭日のイベントが多いこのシリーズ。調整の難しさをいつも感じますが、今回は、ここまでのスピマイシリーズの中では比較的快調に当日を迎えられそうです。若干天候が気になりますが、気にしても仕方がないので、1本でもドライで走れることを願って早めに床に就きます。

2.当日

 そして当日。天気は夕方まで持ちそうな雰囲気ですが、筑波山の麓にあるICCだけに予断は許しません。念のため傘をもって出発です。そう、この日は悪天候が予想される上超過密スケジュールとなるため、監督は自宅で待機となりました。きちんと勝って手土産の一つでも持って帰りたいところですね。
 会場へ向かう途中時折雨が降りますが、ひどくはならず曇状態で会場へ到着。実は出発時刻が予定より遅れ若干焦り気味だったのですが、首都高に乗っても特に渋滞表示は無かったので、安心して湾岸を流して会場へ向かいました。「天気どうなるかなぁ」なんてのんびり走っていると、「おやっ、次は浦安?こっちでいいんだっけ?」と。そう、すっかり辰己、葛西を通り越してしまったのでした。真っ先に「700円損したー」と頭に浮かび、どうにか損しないで回避できないかと考えましたが、私の知る限り無理っぽかったので、仕方なく浦安で下り、再び西行きに乗って常磐道を目指したのでした。とほほ。おかげで時間はさらに厳しくなり、会場に到着したのは結構ぎりぎりでした。朝からついてないなぁ。
 コース図を見ると、それほど違和感は無いという印象。上段の外周をどう走るか、非常に狭い間隔で置かれたゴール前のスラロームへどう入るか、などが少し気になりますが、あとはしっかり踏んできちんと曲げていけば良さそうです。
 時折小雨がぱらつくことがありますが、とりあえず一本目はドライで走れそうです。ただ、午後はどうかというとあやしい感じですね。夕方から雨という予報も聞いており、とくにICCだけに、第一ヒートはきっちりタイムを残しておく必要があります。かなり使い込んで山の無くなったタイヤですが、まずはこいつでいくことにします。
 セッティングはいつもの通りで、エアを前後とも0.1程上げて走る事に。
3.第一ヒート
 そして第一ヒートのスタート。6000rpm程度でスターとしますが空転が激しく全く前に進みません。が、アクセルを戻すのは危険なので、そのまま若干コントロールしながら立ち上がります。第一コーナーは気持ちブレーキングを入れてきちんと向きを変えてから全開。次の左ターンで丁寧にブレーキングしてサイドを当てます。予想通りグリップ感は無く、丁寧にアクセルを開けながら斜め先の左ターンへ。左サイドを当て立ち上がり、8の字気味に右ターンに入ります。丁寧に右サイドを当て左270度へ。ここも丁寧にサイドを当てきちんと回し込み、下りながら右ターンへ加速。比較的パイロンに寄り気味に入り、下り路面を考慮して緩くサイドを当てます。立ち上がりにもたつく感があり、タイヤが食わないので我慢してじんわりとアクセルオン。グリップし始めてからは全開で2速へ。上段へは比較的イン気味からアウトにはらむ感じのラインで上がり、3速へ。奥の外周入口では1速まで落とし緩くサイドを当てますが、やや減速し過ぎた感じでちょっともったいない気がしました。コンパクトなラインで次の右ターンに進入し、ここも軽くサイドを当てますが、完全やりすぎ状態になってしまいグリップさせるのに手間取りながらスラローム区間に進入。次のパイロンで2速に上げ、右ターンは丁寧に、と思っていると、やはり減速が若干遅れ、ややパイロンから離れて右サイドを当てます。しかし次の左はなんとかグリップで抜けられ、2速に上げて下段へ。緩い左で軽くサイドを当てます。下り路面のせいか若干ロスした感触がありますが、次の右ターンへのラインはそこそこで入れ、下り路面を考慮して丁寧にサイド。タイヤのグリップを確かめながらアクセルオン。やはりイン気味のラインを通って2速に上げ、若干アウトにはらみながら上段に上がり3速へ。左右の規制パイロン間を抜けながらブレーキングを開始し、1速に落として右360度をクリア。立ち上がりではタイヤをグリップさせながらアクセルを開けるとそのままテールが気持ち流れ、次の右ターンはアクセルだけでテールを振り出してクリアします。さらに2速に上げ、ギャラリー前のスラロームへ進入。一つ目のパイロン手前で仮想的に置いたパイロン付近で1速に落としアクセルオンでスラロームに進入。一つ目のパイロンは無視し、二つ目のパイロンでブレーキングして左に曲げ、そこからは全開でゴール。タイムは、1'09"36でした。

4.第二ヒートの対策

 上段でのミスが大きい気がした1本目でしたが、直後に走ったポイントリーダーの平野さんにはやはり0.3秒程抜かれた様です。しかし、パイロンを触ったらしく、暫定トップは私の様子。結果的に非常に重要な第一ヒートをトップで折り返すことができました。同じ走りでは第二ヒートのタイムアップは難しいとされているICCということでこれでかなり気が楽になりましたが、実質的なタイムで負けているだけに、第二ヒート巻き返される可能性は0では無いでしょう。また、このままともにタイムダウンとかして勝ってもなんとなく納得がいきませんので、必勝を期して第二ヒートは本番タイヤで望むことにしました。週末の関東戦に賭けてとっておいたタイヤですが、致し方ありません。監督にも確認をとって、勝負にでます。必勝アイテムと特に上段での走り方を若干変更し、タイムアップを狙います。
 さて、最近やっと勝負になってきた山口さんとの戦いですが、今回もAE4クラスは参加者1名と、なんとも張り合いの無い状況になっている様です。さすがに1台しかいなかったら気合入りませんよね。もう少し台数があつまるといいんですけどね。しかし、山口さんがやる気なくても、私は戦う気満々です。第一ヒートも勝ってますから、このまま逃げきりといきたいところです。
 そして気になる天候ですが、結局大きく崩れることは無く、ドライのまま第二ヒートを迎えることになりました。従って、セッティングに変更はありません。
5.第二ヒート
 そして第二ヒート。かなりスタートラインのグリップが悪いので、5000rpm程度でスタートします。そこそこスタートでき、1コーナーを軽くブレーキングを入れてクリア。やはり本番タイヤはグリップが違います。ゴリゴリと路面を掻く様な感触があり次の左コーナーへ。丁寧にブレーキングしてサイドを当て斜め先の左ターンへ。左サイドで小さく立ち上がり右ターンへ。サイドを当てて立ち上がり左270度をサイドでクリア。この辺はリズム良くいい感じで走れました。下りながら右ターンへ加速。下り路面に気をつけながらきっちり減速してサイドを当て、フロントとリアのグリップを確かめる様にアクセルを開けます。2速に上げて比較的イン気味のラインで上段へ上がり3速へ。今度はアウト側からブレーキングを開始し、2速に落としてきちんと曲げてから一度アクセルオン。次の右パイロン方向へ向かいながら減速し、めずらしく1速グリップで右ターンをクリア。すぐに全開しスラローム中で2速へ。その先の右90度はきっちり付くため、手前から丁寧に減速して右サイド。ほぼ狙い通りに立ち上がって、左パイロン手前で軽くブレーキングして向きを変え、パイロンをアクセルオンで通過。2速で下段へ向かいます。緩い左を今度はまたまためずらしく1速グリップで抜けアクセルオン。しかし慣れないことをしたせいか次の右がやっぱりきつく、無理な姿勢から速度をコントロールしてなんとかサイドを当てます。下り路面に若干もたつきながら立ち上がり、2速に上げて再び上段へ。さらに3速に上げ規制パイロンを抜けた後ブレーキングを開始しますが、これが完全に遅れ、右360度へは完全にオーバースピードで進入。ぎりぎりのブレーキングで速度を落としますが、かなり厳しくたまらずサイドを当てます。案の定Gが残り旋回が遅くなってしまい、立ち上がりも予定より早くグリップしてしまいます。とにかく舵角を当てたままアクセルを開け、次の右ターンへ。軽くサイドを当てて向きを変え全開で立ち上がって2速へ。ギャラリー前のスラロームは大事に進入し、一つ目パイロン手前で1速に落としてアクセルオンでスラロームに入ります。二つ目のパイロンでブレーキングして左に曲げ全開でゴール。タイムは1'08"43でした。
6.最後に
 若干雑な部分もありましたが、きっちりタイムアップでき優勝をもぎ取ることができました。何も2本目に本番タイヤ使わなくたっていいじゃない、という声も聞かれましたが、やはり勝負しに来ている訳ですから手を抜く訳にいきません。というか、手を抜いて勝てる程甘くはないでしょうからね。やはり全力を尽くさないと。
 というわけで、これでスピマイシリーズは連勝の2勝目となり、なぜかシリーズポイントリーダーに立った模様です。ここで平野さんに負けてしまうと、私のシリーズチャンプの目が無くなるだけでなく、平野さん圧倒的有利という様相になってしまうところでしたから、シリーズチャンプ争いを面白くするという意味でも、価値のある勝利だったと思っています。これで、平野さん、小野田さん、私の3人が実質数ポイント差で並び、最終戦勝ったものがチャンプを手に入れるという非常に面白い展開になってきました。
 シリーズを争うために参加が義務づけられている最終戦は、東京ベイサイドでの開催となります。なんと言ってもこの会場は、エボ6になってからは走ったことがありません。おそらくぶっつけ本番の参戦になってしまうでしょうから、ここを会場とする東京シリーズを上位で争う小野田さんや平野さんには勝ち目がないかもしれませんが、ま、楽しく精一杯最終戦を走らせて頂こうと思っています。なんと言っても、とてもうれしいラストゼッケンで走らせてもらえるはずですからね。
 そうそう、今回2位には、同じくエボ6に乗り換えた伊田さんが、今年初のお立ち台をゲットしました。おめでとうございます。
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