1999スピードマインドジムカーナ関東シリーズ第5戦参戦記

8/15(日)、浅間台スポーツランド、ドライ

1999スピードマインドジムカーナ関東シリーズ第5戦A4クラス
順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位遠藤康浩 CP9A0'56"6840'55"8260'55"826
2位島田裕貴 CP9A0'56"5260'57"8720'56"526
3位平野智治 GC80'57"5340'56"5920'56"592
4位石川浩史 CP9A0'56"9871'01"080(P1)0'56"987
5位坂本圭一郎 CE9A0'57"0430'58"2360'57"043
6位伊田和夫 CP9A1'04"245(P1)0'57"4400'57"440
7位増田一良 CP9A1'02"601(P1)0'57"5830'57"583
8位福田裕二 GC81'00"1280'58"2950'58"295
9位関敏昭 CE9A1'01"8721'01"9031'01"872
10位池澤博之 GC81'02"2751'02"7761'02"275

1.まえがき

 世間では夏休み真っ只中。お盆休みが無い私は、通勤中に聞くラジオの渋滞情報に日々驚いています。休日ともなれば、その渋滞に輪をかける様に海水浴やリゾートへと民族が大移動する中、リベンジを賭けてスピードマインドジムカーナ関東シリーズ第5戦に参戦してきました。こだわりのある浅間台スポーツランドでの開催ですので、今までの鬱憤をはらしたいところです。
 が、ほんとにどうしたことか。だれかの強い意思が働いているのではないかと思える程、このシリーズには体調良くのぞむことができません。慣れない出張続きで、とうとう体調を崩し、友人には〇〇の象徴と呼ばれる夏風邪をひいてしまいました。
 さらに、気になっていた車のメンテをしたのはいいのですが、あまりの暑さについ軍手をせずに作業してしまい、手のひらに大きなマメを作ってしまったのが2日前。どうもこのシリーズの直前には不用意なけがが多い様です。
 そして大雨となった前日はスターウォーズエピソード1を鑑賞に。こんな大雨の日は屋内で映画でも見るのが一番ですね。しかし明日はどうなるのやら。まさかウェット勝負にはならないでしょうが、若干心配しながら、体力を温存するため9時頃には床につきました。

2.当日

 そして当日。あやしい雲が見えますが、ウェットにはならない様です。風邪のせいか、結構寝たにもかかわらず頭がしゃっきりしません。何時まで体力がもつかわかりませんが、なんとか体調を維持したいところです。今までの経験から、風邪薬を飲むと体は楽になるのですが、敏感に車の動きを感じ取るのが難しくなる様な印象があるので、今回はあえて風邪薬は飲まず、体力だけで乗り切ることに決めました。
 暑い中マイペースで準備を進め、受け付けに。ゼッケンナンバーによる受け付け制限がなされていましたが、なぜか受け付けは長蛇の列。どうせならもう少し割り振り方を工夫するか、変にゼッケンで分けたりしないほうがスムースとなる気がしました。受け取った書類の中にはドライ用、ウェット用と2種類のコース図が。当然ドライ用かと思いきや、ウェット用のコースで競技は行われるとの放送がありました。どうやら、ドライ用の方がコテコテしておりミスコースの可能性が高いとの判断だった様です。ちょっとコースは短くなりますが、奥の外周で8の字をやらされるよりは良いかもしれませんね。しかし、全体的にくねくねとターンの多いコースレイアウトとなっており、爽快に踏んで行ける様な部分がありません。折角の浅間台ですからもう少し長く広く使ってくれた方が気もちいいのになぁと思ってしまいました。攻略としては、曲げづらそうな箇所がいくつかあり、そこいらの曲げ方が一つポイントでしょう。フリーターンも設定されていますが、あまりこういう経験はありませんので、前後のラインを考えて右ターンを選ぶことにしました。
 さて、シリーズの方ですが、現在、第1戦から4戦まで1勝を含む全てお立ち台ゲットの平野さんがトップ。それを2勝で小野田さんが追うかたちになっています。そして私はいまいち冴えが無く、ずいぶん水を開けられて現在3位の様です。シリーズチャンプはかなり難しい展開になってしまったのですが、ドライとなったここ浅間台のイベントだけはなんとか取りたいところです。恐らく千葉県戦も追っている平野さんもここは取りたいところでしょうが、私も一応ここはこだわってきた会場だけに譲りたくないところです。この日小野田さんは余裕なのかお休みとのこと。となると私がラスト2のはずなのですが、不思議な事に平野さんの出走順はずいぶん前の様で、私がラストゼッケンとなっていました。実力でとったラストゼッケンではないので、それほどうれしくはないのですが、よくよく考えてみると、ラストゼッケンは初めての経験なのでした。どういういきさつでこうなったのか事情は知りませんが、折角のラストゼッケンですからきっちりと走りたいところです。
 そして今回AE4クラスは不成立となったためZクラスで出走する山口さんには、今期1勝6敗と大きく負け越しています。タイヤの差が小さいと思えるこの時期に少しでも勝っておきたいところです。
 それにしても暑いです。ここ浅間台はいつも比較的風があるので助かりますが、それでもかなりの暑さです。それにも増して体はだるく、スタート脇という珍しいパドック位置にテーブルを出し、睡眠をとって体力の温存を図りました。少し寝たせいか朝よりは少し良い気がしますが、やはり鼻のまわりがもやもやしたような感じです。体調はどうにもならないので、エア調整をして第一ヒートにのぞみます。ショックはいつもの通りで、エアは高い路面温度を考慮し、前後とも0.1ずつあげます。
3.第一ヒート
 そして、第一ヒートのスタートです。6000rpm程度でスタートします。やや空転が激しく、2速へ。さらに3速へ入れ、全開で緩く左パイロンを通過しながら、排水口のずいぶん手前からブレーキングを開始し、2速へ。するとテールが流れてしまい、弱カウンターを当てたままアクセルオンし、奥のパイロンへ。やや不安定な姿勢からブレーキングを始動し、奥の左パイロンで1速シフトダウン&サイド。若干突っ込み過ぎたせいでテールを振り過ぎ、かなりイン気味のラインで立ち上がります。次の左パイロン手前で2速に入れ、パイロン通過後、軽いブレーキングとともに左に切り込みますが、完全ドアンダーで全く曲がりません。とにかく舵が効いてくれるのを待ってアクセルオン。かなり遠回りになってバス停へ直線的に進入します。バス停内では、1速に落として、やや強めに右サイド。若干パイロンから離れますが、そこそこで立ち上がり、1速リミッター付近から排水口廻りへ進入。ゆるめの角度でサイドを当て、比較的深く回し込みます。立ち上がりは狙い通り若干右にステアリングを切るくらいのラインで、2速へ。緩い右の規制パイロンはほぼ直線的に通過し、3速へ。予定通り、フリーターンへは浅い角度で進入します。進入の距離感が難しいですが、比較的手前から長めにブレーキングを開始。規制パイロン間を通過したあたりからサイドを引きはじめターンします。やや奥まで行き過ぎましたが、立ち上がり、島への進入で2速へ。右ターンで一瞬ブレーキを入れ曲げますが、かなりアンダー気味で次の左の沿石に左フロントを乗り上げながら立ち上がります。アウトに膨らみますがそのまま全開で3速へ。奥の外周入り口の右パイロン付近でブレーキングして2速に落とし、一瞬アクセルを開けた後、再びブレーキングして2速グリップのままターンしますが、予想以上にアンダーがきつく、予定のラインより大幅にアウト側へ膨らみ立ち上がるはめに。しかしアクセルを戻すのはもったいないので、とにかく踏みっきりで3速へ。島への進入がかなりきつい角度になってしまいましたが、ブレーキングしながら島に寄り、1速左サイド。しかし、きっちり寄せることができず、やや大きな弧を描きながら、島の一つを巻いてスラロームへ。スラローム入り口の左ターンで2速に上げ、次の右ターンで一瞬ブレーキを入れて曲げてからは全開でゴール。タイムは、56"6でした。

4.第二ヒートの対策

 トップは東北地区で活躍されている島田さんで、私は0.1秒落ちの2番手でした。また、山口さんには0.3秒程やられています。久しぶりに走った上、体調が悪い割にはそこそこ走れていた様に思いますが、やはり曲げづらいなと予想していた部分で思いっきりアンダーを出しまくってしまいました。奥の二つのターンをどう曲げるかが最大の課題の様です。
 さて、当初気になっていた手のひらの傷ですが、走り出してしまえば全く気にならないことがわかりました。また体調ですが、1本走ったことで少し目が覚めたというか、血の気が戻ってきた様な感じです。体力さえもてば第二ヒートの方が良いコンディションで走れそうな気がします。
 主に奥のターンを中心に完熟歩行をおこない対策を考えますが、今日の体調ではあまりシビアな走りは狙えそうにない気がしたので、とにかく多少ロスがあっても安全策で最短気味にターンし、それ以外は全開できる様な感じのラインを狙うことに。熱い中歩き終え食事を終えると異常に体がだるくなり、出走まで時間があったため再び炎天下の中で眠りについたのでした。かなりの時間寝たおかげでだいぶ体はすっきりし、なんとかもう一本集中して走れそうです。路面温度は第一ヒートより若干上がった感じですが、大差は無いレベルなので同じセッティングでいきます。
 第二ヒートが始まりますがみなさんタイムはそれほど伸びていない様子で、第一ヒートトップの島田さんもいま一つ攻めきれない感じでタイムダウンに終わります。そして、私の出走前に平野さんが2番手タイムを叩き出し、私は3位に。うーん、なんか今までのパターンと似てるなぁ、といやな予感がしますが、あっちこっち考える余裕も無く、とにかく走ることに集中してスタートラインへ。
5.第二ヒート
 先程より気持ち低めの6000rpm弱で丁寧に回転を合わせてからスタートします。2速、3速と上げ、全開で緩く左パイロンを通過しながら、先程より若干ブレーキングポイントを遅らせ直線的に強めにブレーキングし、排水口でテールを流さない様に2速に落として全開で通過。きちんとタイヤを転がして奥の左パイロンは余裕を持ってブレーキング&1速サイド。丁寧に、若干アウトに膨らみながら立ち上がり、次の左パイロン付近まで引っ張り、若干ステアリングを左に切ってそのままサイドを当てて、再びアクセルオン。テールが流れてからすぐに2速に上げて、全開で排水口横を通過してバス停へ。ちょっと乱暴でしたが、一つ目の関門はまずまずクリア。バス停内の右パイロンにはきっちり寄せ、右サイド。丁寧に立ち上がり、1速リミッター付近から排水口で緩く左サイド。同じく深く回し込み、若干右にステアしながら立ち上がります。2速、3速と直線的にフリーターンへ向かい。浅い角度で規制パイロン間に進入。今度は、車がパイロン間を完全に通過する前からサイドを引きはじめ、若干ターンのタイミングを早めます。若干立ち上がりでストール気味でしたが、ほぼ予定通り立ち上がり島へ進入。ここで2速に上げ、できるだけ緩いライン取りとなる様進入して右ターンで軽くブレーキングを入れて全開で通過。結構気持ち良く通過し、3速へ上げて奥へ。進入の右パイロンで、きっちり減速して2速シフトダウン。きちんと曲げて、アクセルをしっかり開け、次の右パイロンで再びブレーキング。ほんとは1速でサイドを当てるつもりでしたが、Gのかかり方や車の挙動があまりよくなかった上、操作に余裕が無かったため、2速のままきちんと減速して比較的早めにアクセルオンして、通過します。サイドを当てるよりも若干アウトに膨らみましたが、第一ヒートよりは良く、3速に上げて島へ。先程より緩い角度で島に進入できたため、ブレーキングできっちり島に寄せ、1速左サイド。だいたい予定通りの弧で島を巻いて、スラロームへ全開で立ち上がります。進入の左ターンで2速シフトアップしながら曲げ、次の左ターンでは一瞬ブレーキを入れて、全開でゴール。タイムは、55"8でした。
6.最後に
 なんとかトップタイムを出し、最終ゼッケンの役目を果たすことができた様です。体調はかなり不安で、いま一つ集中しきれなかった感じでしたが、比較的慣れている浅間台だったのが良かったのかもしれませんね。本当はオーバーオールタイムでの優勝を狙っていたのですが、シードクラスの高橋宏尚さんにはやられてしまいました。もう一つ攻めきれなかったせいでしょう。そして、今期負けっぱなしだった山口さんにはなんとか勝つことができたのもうれしいところです。
 この日のタイムは満足かというともう一歩という気がしますが、この体調できちんと優勝をゲットできたことには非常に満足しています。どうもこのシリーズは、いつもドライバーのコンディションが悪く、タイム、成績ともにいま一つでしたが、やっと一矢報いることができた様な気がします。
 さて、このシリーズもあと2戦を残すのみとなりました。シリーズチャンプを狙うには、ここまで5戦すべてお立ち台という平野さんを逆転せねばなりません。それには私のエンジン始動がちょっと遅かった様な気がしますね。最終戦は参加が義務づけられていますので第6戦をどうするかですが、会場がICCというのがひっかかります。比較的ここも好きな会場なのですが、なにしろタイヤのやりくりがきついので、第6戦はお休みになる可能性が高いです。気が変わって参戦するかもしれませんが、ま、状況を見て考えることにします。
 最後に、このイベントで少し感じたことですが、主催者の力の入れ方が、なんとなくゲストで呼んだドライバーの方にかなり偏っていた様な印象を受けました。確かにこれだけのドライバーに試走してもらったり、アドバイスを頂いたりというのは、我々にとってとても貴重なことですが、実際に戦っているエントラントへの配慮が、それに比べて寂しかった気がします。ぼくもそうでしたが、このシリーズはジムカーナを始めたばかりの人や、これから上を目指そうという人が多く出ているイベントですから、ささいなことでも喜びを感じることが出来る様な運営や配慮を期待したいところです。この日の大会が生涯初の優勝という人もいたわけですから、表彰台でコメントを聞くなり、もっと盛り上げてあげても良かったのではないでしょうか。また、A4クラスは5位までが入賞とのことでしたが、6位の伊田さんまでが前に呼ばれました。しかし、アナウンスミスだった様で、前に出された伊田さんには当然盾は無し、副賞も無し、という状況でした。ここで残りの副賞を特別に出してくれたのはいいですが、「すみませんでした」というどころか「特別ですからね」というコメントが。ちょっとこれには違うんじゃない、と思ってしまいました。伊田さんもかなりお怒りの様子でした。誰にでも間違いはありますから仕方無いとは思いますが、もう少し心遣いがあってもいいのではないかと思ってしまいました。全体の運営に対してはほんとに些細なことかもしれませんが、気分よく競技を終えられるかどうか、エントラントにとっては結構大きいことだと思います。
 それにしてもこの日、やはり異常に疲れていた様で、世間のお盆休み渋滞もあり、栄養ドリンクを片手になんとか帰路についたのでした。つらかった。
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