1999JMRC関東ジムカーナシリーズ第9戦参戦記

8/22(日)、浅間台スポーツランド、ドライ

1999JMRC関東ジムカーナシリーズ第9戦A4クラス
順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位掛札雄一 GC81'00"0290'58"7650'58"765
2位西野弘高 CP9A0'59"0250'59"4710'59"025
3位川辺晋吾 CP9A0'59"7730'59"3730'59"373
4位遠藤康浩 CP9A0'59"8420'59"7540'59"754
5位上原利公 CP9A1'00"4260'59"8350'59"835
6位中冨智夫 CE9A0'59"8460'59"8530'59"846
7位高橋真二 GC81'04"0820'59"9640'59"964
8位大槻隆夫 CP9A1'00"3171'00"0271'00"027
9位赤城康友 CP9A1'00"9091'00"1811'00"181
10位清水政幸 CP9A1'00"2411'00"7731'00"241

1.まえがき

 8月もそろそろ下旬を迎えようとしていますが、相変わらず厳しい暑さが続きますね。そんな中、浅間台スポーツランドにて8月22日に開催されたJMRC関東ジムカーナ第9戦に参戦してきました。そう、前回の第8戦で、本人も回りもびっくりの3位お立ち台をゲットした関東戦です。いきなりの好成績に、日々を重ねるにつれじわじわとその喜びを感じていたところですが、少しづついろいろなことを考えるようになり、果たしてあの結果は実力だったのだろうかと思う事も。フロックだと言われない様にするには、同じ浅間台スポーツランドにて開催される第9戦で、それなりの走りをする必要がありますよね。自分を追い込むのは得策ではありませんが、いろいろな思いを秘めて当日を迎えます。
 前日練習への参加は少し考えましたが、前の週にスピマイカップで高速セクションの感触は掴めたので、今回も前日には半日だけサイドターンの練習をすることにしました。そろそろ夏の疲れがたまってきているのか、半日走っただけでもかなりの疲労を感じ、おまけに真っ昼間にエアコン、内張りの無い車で走る辛さを味わいながら、家にたどり着いた頃にはぐったりでした。明日疲労が残った時のことを懸念し、夕方涼しくなったころにユンケルを買いに行き、明日に備えて早い時間に床についたのでした。それにしても、あの手の滋養強壮剤って言うんですか、ものすごい種類があるんですね。私、そういうのほとんど飲んだ事が無かったのですが、子供用みたいなのもあって、びっくりしてしまいました。小学生が滋養強壮剤を飲みながら学習塾に行くって話もあながち嘘じゃないのでしょうかね。

2.当日

 早く寝た割には、朝起きるのがつらく、ちょっと出発が遅れてしまいました。おかげで気温も上がりはじめ、会場に到着した頃にはかなり暑くなっていました。例によって、氷をたんまりと持ち込み、暑さに備えます。
 最近下のパドックが多かったのですが、久しぶりに上の段のパドックの様です。おまけに、前回大量ポイントゲットしたおかげで出走順もかなり後ろになり、ラスト10くらいで走らせて頂ける様です。ランキング的には12位前後にいる様子。ここまできたら残り2戦でシングルに入りたいなぁなんて欲が出始めてきますね。それよりも、今回は恐らく自分にとって意味のある一戦のはずですから、きっちり走っておきたいところです。体調もそこそこ良く、浅間台の路面のイメージもかなり鮮明であることから、上位に入れるかと言ったらそれは分かりませんが、迷わず踏んで行ける様な気がします。
 さて、問題のコースですが、なんていうか、割と違和感の無い、ある程度想定していた範囲内のコースレイアウトとなっています。シルエットのコースは、県戦でそこそこ走っていたからでしょうかね。実は前日、三角形の島を巻くんじゃないかと、その位の大きさの三角パイロンを練習したり、高速セクションから緩い規制で進入してくるターンなどを、なんとなくイメージして走っていたのがドンピシャとあたった感じです。そのせいか、大半は悩むことなく走れそうですが、3箇所ほど考えてしまうところがありました。一つはバス停からパイロン2本を巻いて再び島に進入する部分。2速のセクションとなりますが、どうやって曲げていくか、きちんとしないとアンダーだらけでアクセルを開けられない事は目に見えています。また、後半の奥の外周をきちんと通過できるかが、少し不安です。また、直線を戻り最終テクニカルセクションへの進入をどうやって入るかが問題です。一つ目の2速セクションは、バス停をあまり流し過ぎない様に曲げ、アクセル全開でテールが出てくればしめたもん。そうでなければ、立ち上がりパイロン手前でもう一度ブレーキで曲げ、早めにアクセルオンする様にしようかと思います。外周はブレーキを残して入り、早めにアクセルオンできる様、頑張りたいところです。最後の進入は、緩く2速で入って左ターンする自信が無いので、左パイロンに寄って鋭角的に進入し、直線フルブレーキングの後軽くサイドを当てて進入しようと思います。さて、この作戦がどれだけ通用するかは走ってみないとわかりませんね。ま、いずれにしてもアンダーを出さずに踏み切れば、そこそこタイムが出る気がするので、どれだけイメージ通り走れるかがポイントでしょう。
 今回は関東戦に参加の山口さんと、べちゃくちゃしゃべりまくりながら3周ほど完熟歩行します。話に熱中してしまったせいか、きちんとコースが頭に入っていない様なので、熱い中もう一度ポイントをおさらいしに歩きます。今期山口さんとの直接対決は2勝6敗と大きく負け越しており、自分としては乗れている今の時期に少しでも借りを返しておきたいところです。
 準備を終え、前回の第8戦程ではないにしろ、非常に暑いので、屋根の下で体力を温存し、朝食をとったりしながら、みなさんと雑談に花を咲かせていると、ぬわんと、大変お世話になっている中村社長が見学にいらしたではないですか。うーん、こりゃまいった。なにしろ、中村さんがいるときに良い結果を出した事がないからです。そもそもたいした腕はもっていませんが、それにも増して意識のし過ぎか、いつも自爆してしまうのでした。「今日は気合入ってたのに」と、少し不安になりましたが、いつになく気合が入っているこの日、今回こそ中村さんの目の前で元気に走る遠藤をお見せしたいところです。また、スピマイ時代から大変お世話になってきた赤城さんまでもが今日はエボ5でA4クラスにエントリー。ジムカーナを始めてへたっぴだったころから知っている人だけに、「遠藤もこんな位置で走る様になったのか」と、ちょっぴりうれしい言葉をかけていただきました。エボ5で始めてのドライ走行だとか言ってましたが、負けてしまったら何を言われるかわかりませんので、私以外のドライバーもファーストゼッケンの赤城さんの走りが気になる様です。
 この日、当然気温は高く、路面温度は高いのですが、前回の第8戦程ではなく、なんとか素手で触っていられる程度でした。ま、難しいことは考えずに、ショックはいつものまま、エアを前後とも0.1ずつ上げてトライします。
3.第一ヒート
 前回の感触から、6250rpm程度でスタートします。まずまずで立ち上がり、島の角をなめる様に、2速、3速と加速。一つ目の左パイロン付近からブレーキングを開始し、奥で2速へ。テールを流し過ぎない様に縦にグリップを使って、アクセルオン。外が落ちている路面でじわじわとテールが流れますが、そこそこグリップ感があり、安心して奥の右270度へ。パイロンを少し離した位置から進入し、1速でサイド。不思議と気持ち良いくらい決まり、立ち上がってスラローム中で2速へ。さらに3速で島に進入。島に進入する付近からブレーキングを開始し、ゆるゆると三角形に寄りながら、1速に落としてサイド。やや立ち上がりが島から離れ、左側の島が若干気になりながら立ち上がります。2速全開でバス停に進入し、左パイロンのやや奥で一度ブレーキングで曲げ、再び全開で排水口方向へ。期待していた様にテールは出なかったので、立ち上がりの左パイロン手前で一度ブレーキングして曲げ、再び全開。アウトいっぱいまではらんでから、引っかける三角形の島へは近目のラインでゆるゆると寄り、島の角のちょい奥目でサイド。島の中を全開で加速し、出口では2速シフトアップをきっかけに曲げて全開で通過します。さらに3速へ上げ、奥の外周へ。一つ目の右パイロンを通過してからブレーキングを開始し、奥までブレーキを残しながら2速へ。中間を超えたあたりからアクセルを開けはじめますが若干ラインがきつく、立ち上がりの右パイロンを超えたあたりから全開。バス停付近まではらみながら3速へ。3速リミッター付近から最後のテクニカルへ進入しますが、ここは予定通り、最初の右パイロンには比較的寄り気味で入り、2、1、とシフトダウンして、軽くサイドを当てます。かなりのGが残っているため不安定な動きをしながら、アクセルを開け、次の左でもサイド。ここのGの切り返しがつい激しくなってしまい、サイドを当てた瞬間に車は大きく流れ、途中グリップさせて一回加速するつもりが流しっぱなしで2本のパイロンを通過してしまいました。しかし、なんとかまとめ、最後の右ターンへはやや離れて進入し、サイドを当てます。が、ここもやや流し過ぎてしまい、カウンターを当てながらゴール。タイムは59"8でした。

4第二ヒートの対策

 全体的にまずまずといった感じで走れた様でした。タイム的にも良かった様で、ゴール時はトップタイム、第一ヒート終了時には3位と随分健闘した様です。トップは、さすがと言うべきか、同じ032の西野さんが2位の晋ちゃんを0.7秒程離してダントツのトップ。私は晋ちゃんの0.07秒落ちでした。やはり最後のテクニカルでのロスが効いた様です。
 さて、第二ヒートの対策ですが、中盤までのセクションはまずまずだった様です。あとは、少し大きくなってしまった島回りの旋回をもっと小さくするなど、もう一歩厳しくラインを詰め、できるだけ踏んでいくことにします。問題は後半で、外周とテクニカルでの遅れが大きかった様です。外周は、もうワンテンポアクセルオンを早くすることが課題でしょう。そして最後のテクニカルですが、やはり緩く2速で入る自信が無いので、きっちりインにつき、しっかりと入ってリズム良く通過したいところです。そこまでの高速セクションからいかにして気持ちを切り換えるかがポイントでしょうか。悩みどころの一つだった中盤の2速セクションは意外と良かった様で、特に攻め方を変えずにいこうと思います。
 第一ヒートを終え、中村さんには「なかなかいいんじゃない」と、滅多に聞けないお褒めの言葉を頂き、ちょっとうれしかったりしました。第二ヒート直前には、「期待しているからな」との言葉。「そんなこと言われたらプレッシャーで自爆間違いなしですよぉ」とか冗談を言いながら気合を入れて第二ヒートへ向かいます。西野さんにも、「032でワンツーといきましょうか」と声を掛けられ、なんとかタイムアップしていきたいところです。
5.第二ヒート
 同じく6250rpmにきっちり合わせてスタートです。島の角をなめ、3速まで直線的に加速。一つ目の左パイロンから気持ち遅らせた感じでブレーキングを開始し、奥で2速へ。テールの流し過ぎに気をつけアクセルオン。全開から奥の右270度へ進入し、1速サイド。今度は早めにテールを食わせ、ゆるく立ち上がります。スラローム中で2速に上げ、さらに3速で島に進入。気合の入り過ぎか、若干ブレーキングの開始が遅れますが、なんとか止め切り、1速に落としてサイド。進入では沿石に乗りすぎてしまいますが、立ち上がりも沿石ぎりぎりで立ち上がります。2速全開でバス停に進入し、左パイロンのやや奥で曲げ、すぐに全開。排水口を越えたあたりで一度ブレーキングで曲げ、左パイロンは全開で通過。アウトいっぱいにはらんでから、三角形の島へ直線的に寄り、島の角をちょい遅らせてサイド。全開で立ち上がり、島の出口で2速に上げて向きを変え、全開で立ち上がり3速に入れて奥へ。一つ目の右パイロンを通過し、ターンのポイントを考えていたら、若干ブレーキング開始が遅れてしまい、インのリアが若干ロック気味のぎりぎりのブレーキングで外周に進入。頂点付近までブレーキングで、と思っていましたが、その前にフロントが逃げ、ドアンダーを出してしまいます。グリップを回復するまで一瞬待ち、ややきつい姿勢からアクセルオン。中途半端だとアンダーのままになりそうだったので、なんとかオーバーに持ち込むために迷わず全開し、4輪とも流して、完全ドリフト状態、横っ飛びで外周を立ち上がり、バス停にまで飛び込んでしまいます。それでもアクセルは離さず3速へ。かなり切れてしまった感じで、3速リミッター付近から最後のテクニカルへは右パイロンへ比較的寄り気味で進入して、2、1、とシフトダウン。ここでは完全にテールが左右に流れてしまいますが、なんとか押さえ込んで右ターンへ。しかしサイドを当てるほどの余裕は無く、テールも流れているので、そのままグリップ気味で右ターンを通過。次の左でサイドを軽く当て、アクセルオン。しかし、若干次の左に寄りすぎ、再びサイドを当てるタイミングが悪く、ちょっと遅れて左ターン後、アクセルオン。そして最後の右はそこそこのラインで入り、サイドを当てますが、やはりここも流し過ぎてしまい、カウンターを当てながら全開でゴール。タイムは、59"7でした。
6.最後に
 後半かなり雑な走りになってしまいましたが、なんとかタイムアップだけは果たし、ゴール直後は一旦2位に食い込み、車両はすぐさま保管されました。残りの出走を見ていると、なかなかタイムは破られず、1本目トップの西野さんがゴール。しかし、後半セクションで崩れ、タイムダウンに終わり、1本目のタイムでトップをキープ。その直後、掛札さんが8秒台のトップタイムを出し、私は3位に。このままいってくれるか、と期待しましたが、ラスト2の晋ちゃんが私のタイムを0.4程上回り3番手に食い込んできました。結局押し出された恰好となった私は、車両保管場からも出され、4位で競技を終了したのでした。
 この間、中村さんがかけつけてくれ、「前半良かったのに惜しかったな」とありがたいお言葉を受けましたが、車両保管中の行為についても少し注意を受けました。車両保管場所でついいつもの癖でボンネットを開けてしまいましたが、当然やってはいけないことですよね。なにせこういう車両保管方法は初めての経験だったので、うっかりしてしまいましたが、今後は気をつけたいと思います。
 そんなこんなで、またまたびっくりの、連続入賞4位をゲットです。前回の3位から1つ落ちではありますが、前回の結果がフロックではないということを証明する今回の結果だと思いますので、前回よりもうれしく、充実感を感じることができました。前回の結果が結果だけに、今回はなんとかそれなりの結果を出したいというプレッシャーや、中村さんにもいいとこ見せたいというプレッシャー、そしてかなりの暑さの中での集中力維持など、ややしんどい戦いではありましたが、そんな中で1本目からきちんとタイムを残し、2本目もタイムアップしての入賞だけに、とても満足しています。4位に入れたのも、ほんの少しではありますがタイムアップできたおかげであり、2本目タイムアップすることの大切さを痛感したイベントでした。
 区間タイム計測によると、やはりアンダーを出して、そのあとドリフト小僧になってしまった外周と、最後のテクニカルが致命的だった様です。ここまでくると、なんとかテクニカルをまとめられる様練習が必要ですね。中間セクションまではトップから0.2秒程度しか遅れていないわけですから。ま、このあたりは来年への最重要課題として受け止めることにします。
 さて、今回は最近若干不調気味だった掛札選手の復活が目に止まりますね。前半戦に2勝を挙げ、このまま走るかと思われましたが、途中セッティング変更などが噛み合わず、また胎内での疑惑のパイロンタッチ判定などもあって、つらい戦いを強いられていたのです。今回はリセッティングのもと、逆転をかけての勝負だった様ですが、まんまとそれが当たり、快心の勝利だった様です。サポートの彼女の喜び様に、うちの監督もおもわずほろりというワンシーンもありました。混戦となっているA4チャンプ争いですが、最終戦での熱い戦いを期待しています。
 今回の結果でシリーズ順位も少し上がり、念願のシングル9位あたりに食い込んだ様です。自己集計によると夢のシードへは16ポイントほどあり、最終戦で私が優勝して5位の舟橋さんか6位の宮本さんがノーポイントという場合のみ実現されるということで、可能性はほとんどありませんが、それでも0%では無いところがなんだかうれしいところです。今年、吸排気系を中心とした車両の製作が遅れ、また天候にも恵まれず、厳しいタイヤ状況の中、なかなか結果を出せませんでしたが、車も万全となり、完全ドライ勝負となったこの第8戦、9戦での結果に、これまでやってきたことがやっと報われたという感じです。ほとんど気分的に今シーズンは終了してしまったくらいの脱力感さえありますが、最終戦の関越は元気良く走りたいと思います。やはり最後もドライで走りたいところですね。
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