1998JMRC関東ジムカーナシリーズ第4戦参戦記

6/14(日)、富士スピードウェイNコース、ウェット

1998JMRC関東ジムカーナシリーズ第4 戦A4クラス
順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位五十嵐篤史 CN9A1'27"2031'25"8821'25"882
2位川辺晋吾 CN9A1'46"707(P2)1'26"3201'26"320
3位藤辺晃 GC81'26"5641'30"778(P1)1'26"564
4位馬場靖典 CE9A1'30"1561'27"2121'27"212
5位岡留康文 CP9A1'28"0921'27"7331'27"733
6位高橋真二 GC81'38"1301'27"9681'27"968
7位松尾敏秀 CP9A1'35"564(P1)1'28"0471'28"047
8位岡田和浩 CE9A1'29"7001'28"3341'28"334
9位上原利公 CP9A1'32"1921'28"6621'28"662
10位三間康 CP9A1'39"651(P2)1'28"7491'28"749
14位遠藤康浩 CE9A1'30"6621'29"7111'29"711

1.まえがき

 さて、前回の遠征から1週間挟んで、6/14にFISCO Nコースで開催された関東戦第4戦に参戦してきました。ここも近いのに経験の無いコースでしたので、1週間前に開催された練習会に参加してみました。その練習会では、結構いやらしくコース設定されていたにもかかわらず、これまたSWの村松さんやGC8の松尾さんからのアドバイスのおかげか、午前、午後ともオーバーオールと、なぜか絶好調。コースのグリップ感もよく分かり、『このコースおもしろいなぁ、こりゃ、結構行けるんじゃないの』という感じでした。そんな感じで、うほうほと当日を楽しみにしていると、どうやら土日と雨模様との予想。雨は当然一度も走ったことありません。もう、雨降らないでぇと、毎日祈りながら週末を迎えますが、土曜日は完璧に雨。車のメンテもできないので、愛車DTのキャブレター洗浄なんぞをやって当日を迎えます。

2.当日

 そして当日、自宅で朝目覚めると、路面はウェットですがほとんど霧雨状態。空もそこそこ明るく、『雨あがってくれぇ』としつこくお願いしながら準備をし、R246をひた走りFISCOへ向かいますが、願いもむなしく完璧にウェットでのレースとなりました。やっぱり梅雨ですね。
 実を言うと、ウェットでの成績って結構良くて、初の表彰台や県戦優勝も雨でした。ですから、ウェット自体は嫌いじゃないんですが、『やっぱタイヤの差は大きいぞぉ』かいう話をあっちこっちで聞きます。今年は地区戦あたりだと、ウェットはタイヤの差が無茶苦茶でかいという噂でしたが、ほんとなんでしょうか。ま、私の場合、『その前にちゃんと走れよ』ってレベルなので、関係ないといっちゃえばそれまでなんですが、気になるのが正直なところです。参加台数は27台と思ったほど多くなく、私は前回ちょこっとだけポイントを取れたことで、出走順はほぼ真ん中あたりになりました。ちょっとうれしいのでした。
 コースはそれほどハイスピードという印象ではなく、加速、ブレーキを結構頻繁に繰り返す必要がありそうです。ウェット路面でどれだけ止まるかわからないのと、滑ってからのコントロール性も見えませんし、とにかくカートコースの部分はブレーキが遅れたら完璧に終わりですから、とにかく、早めのブレーキングで感触をつかみながら、徐々に限界に近づく様、少しずつポイントを遅らせるしかありません。完璧なパイロンコースであれば、ちょっとラフに行って、早めに限界を知って、そこから抑えていくってことも考えられるんですがねぇ。そんなレベルで上の人と張り合おうなんて、百年早いってもんです。2本できっちり走れるなんて到底思えませんが、神経を集中させて頑張ることにします。
 今回、目標をいくつか挙げましたが、それはドライでの話。とてもきっちり走りきれるとは思えず、弱気になってしまいましたが、ま、とにかくポイントゲットは頑張って狙う様努力したいと思います。
 多くの人の情報から、ウェットでも結構グリップするとの噂。ただ、雨の量が多く、A3の村松さんに伺うと、いつものウェットより食わないとの話でした。迷いましたが、セッティングは浅間以外で使っているウェットセッティングでいくことにします。

3.第一ヒート

 さて、第一ヒートのスタートです。今回は中盤からのスタートということで、若いゼッケンのドライバーの走りを見ることができました。やはり、シケインぎみに入るところやクランクでのUターン部分で挙動を乱し、止まりきれない車が多いみたいです。とにかく、まずは抑えて様子を伺うことに徹します。そして5500rpm程度でスタート。軽くホイールスピンしながら飛び出します。意外と食うなと思いながら2速全開でシケインへ。早めにブレーキングを開始し、余裕でシケインの沿石をなめ、出口の脱輪に気をつけて通過。そのまま台形への進入ですが、その付近でするっとフロントが逃げ、びびって台形へ進入。挙動を乱しやすいイメージのある台形では、ちょっとおっかなびっくりアクセルを開け、頂点で1速に落としてサイド。するとテールがスパッと流れ、ほとんどフルカウンターでなんとかクリア。すぐにタイヤを食わせ2速へ。台形の下では進入のラインが予定よりインによってしまいましたが、そのまま2速で通過。やや立ち上がりでもたつきながら台形を抜けます。台形出口で丁寧にブレーキングしますが、やっぱり挙動を乱しながら一瞬アクセルコントロールして、直後ブレーキングして右90度をクリア。右360度へ車を寄せるためにほとんどハーフアクセルで360度へ。ちょっとパイロンに寄り過ぎ、厳しい体勢から1速シフトダウンしサイド。ウェットなので問題なくテールが流れアクセルオンで、まずまずといった感じでクリア。1速全開から右90度前に2速へシフトアップしてそれをきっかけにテールを振る様にして、右90度を抜け直線を全開加速。3速でしばらく踏んで、『おぉ、スピード出るなぁ』なんて思いながら2速に落として右ターンへ。この進入もやや中途半端で、フロントが食いませんでしたが、速度は結構落としていたためなんとかクリア。奥の右ターンもややアウトから入り2速のままクリア。そしても一つ右はややパイロンに寄り過ぎた感じでしたが、ええぃ2速で行ってしまえということで、これまた2速でクリア。下って左ターンへ向かいます。下りの左サイドとなるため速度を充分落とし、サイドを引いて丁寧にアクセルオン、と思ったら、完璧にストールしてしまいました。こうなったら最短のラインを狙い、2速、3速とシフトアップ。クランク部への進入で早めにブレーキングを開始し、2速、1速と落とし、やっぱりここでは挙動が乱れ、『おぇぇぇ、ここで滑ったら沿石だよぉぉぉ』と無茶苦茶びびりながらなんとか姿勢を抑えて、インを狙ったラインから右サイド。ちょっとテールが流れ過ぎましたが、フルカウンターぎみで脱輪だけは逃れ加速。最後のセクションへ向かいます。ここも3速まで入り、2本パイロン間へはブレーキングから2速に落として進入。ハーフアクセルで右パイロンに向かい1速に落としてサイドを引きますが、この操作が忙しくちょっと雑なターンになってしまいました。パイロンからは離れ、下りを意識し過ぎたせいかまたまたエンジンストール気味で加速。緩い右ターンで2速に入れ、テールがやや振られてびびりながらゴール。タイムは1'30"6とのこと。

4第二ヒートの対策

 いやぁ、なんだか、グリップするんだかしないんだか、よく分からない感じでした。部分的に流れると止まらないところや、グリップするところがあるみたいです。コーナーの立ち上がりは、ラフにアクセルを開けると簡単に挙動を乱し、狭いコース部分ではその修正で結構ロスしてしまいます。全体的に直線でのブレーキは良く効きますが、舵が効かない感じです。ステアリングを切っている時間をもう少し短くしてターンはコンパクトにまとめ、直線を多くとるラインに変えた方が良いかもしれません。サイドもちょっと流れ過ぎの傾向があるので、少しテールの振り過ぎに気をつけて、なおかつストールは避けたいところです。
 それにしても、トップとのタイム差は4秒もあり、今期最悪のタイム差です。暫定順位自体は8位前後の様ですが、CE9Aでは古屋さん、馬場さん、岡田さんに、ざっくりとやられています。また、問題の三間さんにも、グロスタイムで負けています。結局、全体的に走りきれていないのでしょう。もっと踏めるはずですし、もっとブレーキも効くはずです。が、ブレーキはどこまで止まるのか、いま一つ限界が見えていないため、危険なかけはできません。第一ヒートより若干ブレーキポイントは詰める様にして、ラインをきっちりとることと、2カ所ほど1速ギアを使うことにします。また、ハーフアクセルで踏めなかった2カ所では、その前のターンで1速に落とし、きちっとアクセルを開けていくことにしようかと思います。
 それにしてもすごい雨。パドック横の加藤さんと、半分無意味なパラソルの下で食事をしながら、『やんなっちゃいますよね』とか話しながら、出走を待ちます。おぉそうだ、加藤さんには朝からガソリンばらまき攻撃をされてしまったんだ。そういう攻撃に出るとは。ぢぐじょぉ、負けないぞぉぉ。
 丁度、本コースでは、レースが開催されている様です。こんな雨でレースなんて、怖いんでしょうねぇ。途中霧でレースが中断される場面もあった様です。
 路面状況は変わることも無く、相変わらずハードなウェット状態で第二ヒートを迎えます。目標は29秒台前半から、28秒台を目指します。セッティングはテールのピーキーさが気になりましたが、ショックのセッティングを変えて良かった試しがないので、ショックはそのままに。エアを前後0.1ずつ落とすことにします。
5.第二ヒート
 そしてスタート。6000rpm程度でクラッチミートし、加速。2速全開からブレーキングしてシケインに進入。沿石をなめクリアし、台形入り口へ向かって全開加速。そしてこの辺がさっき滑ったなぁなんて考えていると一瞬頭の中が白くなり、『やばいこっちだ』とあわてて台形方向へ向きを変えようとしますが、フロントが逃げインを大きく離して台形へ。痛いミスです。そして台形では、さっきより思い切ってアクセルを開け、メリハリを付けて多角形ぎみに台形頂点へ。1速からのサイドは、テールを流し過ぎない様に無茶苦茶慎重にサイドを当て、こいつはうまくクリア。テールの動きを気にしながら1速全開から2速へ上げようとした時に、なにを焦ったか、ギアが入らず、空ぶかし状態(T_T)。ニュートラのまま惰性で台形の下まで下ります。このミスは相当痛いです。本来なら2速で結構踏める距離なのに、そこを惰性で通過してしまうなんて...。『もうだめかなぁ』とか思いながらとにかく走ります。左ターンでブレーキングとともに1速に入れ、予定通り今度はインを狙って1速グリップでクリア。意外といい感じでした。台形出口へ向かってとにかく踏み、挙動が非常に不安定のまま台形を脱出。なんとか車を抑えてブレーキングし1速シフトダウン後右90度を抜けます。アクセルを一瞬全開にすると、無茶苦茶挙動が乱れ、アクセルコントロールしてパイロンにより、びたびたにくっついて右360度をクリアします。こいつはかなりうまくいき、1速全開で右90度へ。一瞬のアクセルオフでテールが流れ、すぐ全開で90度をクリア後2速から3速へ。なんかいま一つ不安定で、接地感が無い感じですが、気にせず全開加速。そしてアウト一杯のラインから右ターンへ2速で進入。次の右ターンへのラインを考慮してアウトへ車を振り、2速で右ターンをクリア。そしてもう一つのきつめの右ターンは今度は1速に落としてターンする様にアプローチしますが、ちょっとパイロンに寄り過ぎ、進入がきつくなっていまいました。あせりもあってちょっとぎくしゃくしながらなんとかクリアし、2速に上げて左180度へ。ストールと進入速度に気をつけますが、それでも進入速度が速かったみたいで、テールを振り過ぎ、後半抑えるとまたストールぎみに。なにをやってるんだか。とにかくアクセルを入れ、2速、3速とシフトアップ。クランク部への進入でやっぱり早めにブレーキングを開始し、2速、1速と、テールが暴れながらシフトダウン。やっぱりここは無茶苦茶怖い。インによってテールを流し過ぎない様に、丁寧に右サイドをあて、クランク部のUターンをクリア。意外とうまくいき、2速、3速と全開加速して最後のセクションへ。2本パイロンの入り口で今度は1速まで落とし、一瞬アクセルを入れると、テールが流れ、ブレーキしたらパイロンの手前で回ってしまいそうな勢いだったので、アクセルコントロールしながら、車を横に動かして、そのままパイロン脇で右サイド。案の定オーバースピードで、テールが思いっきり振られ、立ち上がりは上りでトラクションがかからず、もたつきながらフル加速して緩い右ターンの後2速に入れてゴール。タイムは、1'29"7でした。
6.最後に
 はぁ、それにしても、前半セクションの凡ミスが痛いですねぇ。ちょっと路面のことを気にし過ぎて、集中しきれなかった気がします。全体的に、まだ抑え過ぎで、『走りきったぁ!』という感触が無いので、超不完全燃焼です。一度でもウェットでここを走っていればと、悔やまれますが、いたしかたありません。サイドセクションでのロスも大きく、現状でも28秒台は楽勝で出たはずですね。要修行です。
 最終的に順位は14位と、全体のほぼ半分。ま、慣れないコースで、初のウェットで、と考えればま上出来なのかもしれませんが、最近好調だっただけに、ちょっとショックです。さらにトップとはタイム差にして約4秒。こんなに離されたのは初めてかもしれません。おまけに、上位6台中5台がBSと、噂通りの結果となってしまいました。う〜ん。
 そして、目標のポイントゲットはならず、CE9A最速ってのも、ぶっちぎりで速かった馬場さんには2.5秒差をつけられる始末。前回入賞を果たした古屋さんとはほぼ同タイムでしたが、今回は箸にも棒にも引っかからない感じでした。最大の目標(?)だった、三間選手にも、1秒近く離され、打倒はなりませんでした。『ウェットなんていつものことよ』なんて言えるほど走り込んでる人には、いきなりは勝てないよな、なんて思ってしまいました。それにしても悔しい。どうしても三間さんの得意なFISCOで勝たないと、気が済まん。こうなったら、出るつもりはなかったが神奈川戦に勝負挑みにいくかな。それもFISCOで。っつうことは、あと一回しかチャンスは無いのか。
 それにしても馬場さん、今回の走りは見事でしたね。完敗です。これだけ差を付けられると悔しいのを通り越します。そして、堂々のポイントゲット&入賞&CE9A最速(無茶苦茶すごいな)おめでとうございます。次回からは負けませんよぉ。そういやぁ、岡田さんにも負けてしまった。これまた神奈川戦出て借りを返さにゃあかんですな。首を洗って待ってる様に。
 今回は、なんとなく、攻めきれなかった自分に納得がいかないのか、それを気持ちの上でタイヤのせいにした様な気がします。初めから、『タイヤの差がなぁ』なんて言っていること自体負けていたのでしょうね。『今年は勉強の年だから結果はそんなに気にしてない』とか言ってたくせに、今回のイベント終了後、なんとなくいろいろな思いが入り交じって、落ち込んでしまいましたが、『まだまだ修行が足りん』という中村社長の言葉に、『はっ』と我に返りました。タイヤうんぬん言う前に、まだまだやることはたくさんあります。自分のレベルを上げるために努力したいと思います。
 そして、次回第5戦は1週間おいての開催となります。場所は関東戦で最も遠い胎内スキー場です。梅雨真っ只中ですが、実は胎内は私にとって初めて表彰台を経験した会場なんですねぇ。それも雨で。この経験を生かして、なんとかポイントゲット、さらにCE9A最速を目指します。ちくしょぉ、やっぱり、晴れてくれぇぇぇぇ。
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