1998JMRC関東ジムカーナシリーズ第3戦参戦記

5/31(日)、さるくらモータースポーツランド、ドライ

1998JMRC関東ジムカーナシリーズ第3 戦A4クラス
順位ドライバー型式1st-try2nd-trybest time
1位川辺晋吾 CN9A1'00"8091'00"809
2位上原利公 CP9A1'00"8351'00"835
3位井橋祥共 CN9A1'00"8861'00"886
4位藤辺晃 GC81'01"0451'01"045
5位斉藤直 GC81'01"1451'01"145
6位古屋政記 CE9A1'01"2181'01"218
7位岡留康文 CP9A1'01"2371'01"237
8位五十嵐篤史 CN9A1'01"5351'01"535
9位遠藤康浩 CE9A1'01"5591'01"559
10位斉藤安彦 GC81'01"6961'01"696

1.まえがき

 シーズンが始まって数カ月がすぎましたが、我がチームにとってようやく今年3回目の参戦です。ま、関東戦を追うともなると、エントリー費や移動費もばかになりませんし、あまりたくさんイベントに出ても、精神、体力、ともに持たないことも昨年実感しました。ってなわけで、参戦数を絞った今年は、1戦1戦が貴重かつ非常に楽しみにイベントを迎えているわけでした。そして今回、5/31に開催されたJMRC関東ジムカーナシリーズ第3戦は、これまで1、2戦と連続して開催された関越スポーツランドから場所を移し、長野県飯田市にあるさるくらモータースポーツランドでの開催です。
 名前だけは聞いたことあるけど行った事も見た事も無い初めての会場。おまけに片道300kmもあり、関東戦初の遠征となります。行った事ある人に聞けば、『会場は相模湖ピクニックランドくらいで中に島がいっぱいある』とか。『絶対前日練習出た方がいい』という多くの方のアドバイス?を忠実に守り、どっちにしろ日帰りは難しいわけですから、前日練習から参加しました。
 梅雨入りを前にして不安定な天候が続き、日曜は晴れそうですが土曜は雨の可能性が高いとのこと。監督は体調を崩しており天候によっては監督不在での現地入りを検討しましたが、土曜の天候もそれほどひどくならないという情報が入ったため、無理して監督も同行してくれることになりました。
 遠征に加え地区戦組があまり参戦してこないであろうということで、参加台数は少ないことが予想されます。第2戦の結果から考えても今回はポイントゲットのチャンスと言えるでしょう。おまけに、狭い会場となれば車種によるパワー差も縮まる可能性大です。
 現地へ8:00頃到着する様に中央道に乗ると、何度も関東戦参戦車両と遭遇し、ぞろぞろと会場へ入りました。横浜からの総距離は270km程でした。一般道から会場への入り口を入り下っていくと、途中コースらしきものが見えましたが、印象は『えっ、まさかあれが?』といった感じでした。次第にパドックを含めた全景が見えるとやはり間違い無い様です。『おいおい、300kmも走ってあの広さかよぉ』というのが第一印象です。
 午前中はウェットだったのでコースの広さや感触を確かめる程度で軽く走り、午後のドライで数本走り方を変えてトライしてみましたが、ランサーで3速まで入るし、ドライだと意外と面白いコースであることが分かりました。不思議と走りがいもあります。路面の感触は、結構グリップする様に感じるのですが、滑り始めると一気に滑るという印象です。また、各所の斜面が曲者です。タイム計測はしなかったので正確に比較はできませんが、まぁきちんと走ればポイントゲットも夢ではないかなという感じでした。
 余談ですが練習会での監督の一言。『ねぇ、スタートしたところの直線もっと速く走れないのぉ?』とのこと。『えぇぇぇぇ、アクセルべったり踏んでるし、シフトアップだってあれ以上速くやるにはクラッチ切らないしかないくらいなんですけどぉぉぉぉ』と返すと、『あらそうなの、じゃしょうがないわねぇ』でした。どうやら、エボ4、エボ5、CE9Aのマフラー交換車に比べると目で見て遅い様です。不思議な事に監督のこういう目は確かなので、明らかに直線加速は遅いのでしょう。多少はテクニックの差があるでしょうが、直線加速ばっかりはしかたありませんよねぇ。ま、直線が遅いのははなっから分かっていること、テクニカルセクションで勝負だぁぁぁ(と言える程テクニカルが上手くないのがつらいところですが)。

2.当日

 第2戦でホテルのめざましが壊れていたのを教訓に、今回は自宅のめざまし時計を持参。完璧です。気温はとても低いのですが、天気は良く気温も上がりそうです。
 エントラントリストを見るとA4クラスは今までの2/3程度の23台の参加です。地区戦ドライバーがいない感じですが、コースを熟知している地元勢が参加しており、まぁ上位に入る難しさはあまり変わらないかなぁといった感じです。
 昨年の県戦メンバーでは、なんとなく神奈川、東京、千葉あたりのドライバーが多く参加しており、非常に心強く感じました。やっぱ何事も経験ですからね、みんな頑張りましょう。
 コースを見ると比較的前日練習に似たレイアウト。ですが、いやらしい8の字と菱形が昨日と大きく異なります。練習会はあまり凝ったところは無くスムースに走れる設定でしたが、今日は14歩程度と、4駆殺しとも思える近距離に配置された8の字と、いやらしい進入と斜面のある菱形が勝負の分かれ目になりそうです。ま、私レベルでは、他の外周や奥の下りターン、インフィールドも当然問題で、それらを昨日教わった攻略法通りきっちり走る事がまずは重要となります。それをクリアした上で、鬼門の2カ所をどれだけ走れるかにポイントゲットがかかっていると言えます。
 そうそうコースの攻略に関してですが、最近知り合いになったA3クラスにSWで参戦中の村松さんにいろいろ教わってしまいました。前日練習でもいくつかポイントを教わり試したところ、だいぶいい感触をつかめたので、それを忘れずに本番トライといきたいところです。  しかし、8の字なんて練習したことないし、やること自体昨年の東京戦1戦か2戦以来かもしれません。おまけにそのときは失敗してるし、比べものにならないくらい近い14歩間隔の8の字です。クリアできる根拠はありませんが、今はサイドターンも楽勝でできる様になったし、少しパイロン外してターンすればなんとかこなせる様な気がします。とにかく進入で少し離れて入り、仮想的にパイロン間隔を離してクリアする様にしようかと思います。
 また菱形ですが、私のブレーキングテクニックできっちり進入できる自信は無いのですが、少しおさえて入り、入り口で1回、出口で軽く1回サイドを当てて走ろうと思います。
 その他の部分はできるだけ小回りに、下りでは流し過ぎないことを念頭において、なんとかポイントゲットを狙います。
 相変わらず出走順は早く他の人の走りは参考にできません。セッティングはいつものドライセッティングで、フロントのエアを0.1上げておきました。

3.第一ヒート

 さて、第一ヒートのスタートです。同じ96仕様のエボ3に乗る古屋さんが好タイムを出している模様です。馬場さんは、前半の高速セクションで古屋さんを上回るタイムながら、後半でタイムをロスした模様。皆うまい具合に8の字を決めており、さすがだなぁなんて思いながら、ラインとうねりを考えスタートラインには右側に寄せてつきます。するとすぐに私の前にスタートした佐々木さんがミスコースし、精神集中する余裕が無いまま私のスタートとなりました。意外とこういうのっていやなもんなんですよね。とにかく集中して6500rpm程度でスタート。カミナリシフトとまではいきませんが、それなりにミッションをいたわって、なおかつ目一杯速くシフトアップして一瞬3速へ。2、1と落とし、下りの右コーナーでかるーくサイドを当て、気持ちテールを流してフル加速。こういったターンが最近難無くできる様になりました。1速全開からインフィールドへ入る付近で2速へ上げ、沿石をなめてパイロン間へ進入。パイロン間でアクセルオフし、早めにブレーキングして出口ではらまない様に充分速度を落としてギャラリー前の外周を2速のままターン。アンダーが出そうでハーフアクセルでコーナーをクリアし、全開。奥のパイロン間への進入は、パイロンタッチを嫌ってやや左を開けて進入し、ブレーキングと同時に1速シフトダウン。ちょっと挙動を乱しながら加重が左へ移りかけた頃に、サイドを当てます。やや沿石から離れましたが向きは変わり、アクセルオン。ところが、一瞬加速が鈍い様な感触が。『やばい、ギア入れ間違えたか』と思いアクセルをオフにすると、エンジンブレーキがかかります。『げぇぇぇ、間違ってないじゃないかぁぁぁぁあ(T_T)』と気づき、急いでアクセルを踏み直したのでした。直線の入り口だけにこのロスは大きいですがしょうがありません。下りながらやや曲がってるストレートをできるだけ直線的に走り中間地点をクリア。3速から2速に落としギャラリー前の外周へ進入。これも丁寧に入り、問題の8の字へラインと挙動を整えながらアクセルを入れて行きます。丁度この時、『中間は、27秒5とトップから0.5秒遅れだぁ』とのアナウンスが聞こえました。『0.5秒遅れかぁ』と走行中に聞こえるなんて珍しいなぁと思いながら8の字へ。1つ目のパイロンからは離れて進入するはずが、ブレーキング&1速シフトダウンしたらぴったり1つ目のパイロンに着いてしまい、しょうがなくそのままサイドを引いてターンします。とにかくエンジンストールにだけ気をつけて、2つ目のパイロンは離れてもいいやと気持ち車を大きく振り、荷重をかけ直して左サイドをあてると、まぁ、そこそこうまく決まり8の字を脱出。奥のターンへ向かいます。2速へシフトアップし、1コーナーと同じ下りの右ターンにかるーくサイドを当てて気持ちテールを流してフル加速。インフィールド入り口で2速へ上げ、沿石に軽く乗り、直後ゆるーくブレーキングしながらもひとつ問題の菱形へ進入します。菱形の奥に近づくにつれブレーキを強めて緩く左サイド。一瞬テールを流しすぐグリップさせて下りを一瞬加速後再び左サイドで今度は上ります。テールのスライドを気にしながらアウトに膨らみ、全開加速。一瞬2速に入れ最後のS字へ。実はこの辺で息が上がってハァハァ言ってた様です。1速に落とし、インを狙いながら流し過ぎない様、かつアクセルを極力開け直線部分でひと踏みしてすぐ来る右ターンもインを話さない様にサイドを当てます。これはちょっとテールを振り過ぎましたが、ゴール目前のため構わず全開で横向きながらゴール。タイムは、『とどかないぃ〜、100分の4秒差〜』とのことでした。

4第二ヒートの対策

 結局、第一ヒートはトップから0.4秒落ちの5番手タイムで終了となりました。ってことはなんですか、前半の高速セクションで0.5秒遅れたにもかかわらず、後半のテクニカルセクションで挽回したってことですよね。うーんなんか妙にうれしいなぁ。前半の遅れも、アクセル離してほとんど止まってしまったのが原因だし、こりゃ結構いけそうですねぇ。というより、すんごくいけるんじゃないですか、もしかして。おまけに、トップとのタイム差が0.4秒なんていつ以来のことでしょう。このコース、意外とタイム差がつかないのかもしれませんが、県戦でもこんな位置にいたことは少なかったですからねぇ。
 ま、当然ながら第二ヒートは皆タイムアップしてくるでしょうから私もタイムアップしないとポイントゲットは難しいでしょうね。対策は、とにかく第一ヒートでアクセルを離してしまった部分に気をつけること。ここは規制があって速度も意外と出ているため、ブレーキングとシフト、サイドがちょっと忙しく、つい焦ってしまうんですよね。第二ヒートはもう少し直線的にラインを取って、余裕を持って攻めることにします。また8の字は、自分にしては上出来でしたが、それでも車半分強パイロンから離れてターンしており、そこはもうちょっと積められそうですので、リアブレーキの効きを信頼して、荷重が完全に移ってなくてもサイドを引いてターンしてしまおうかと思います。そして、もういっこ課題の菱形ですが、最後の出口で上りとなっており、そこでのスライドをどうにか抑えたいところで、テールスライド量を少なくする様にしようかと思います。前半の高速セクションは、ギャラリー前のターンへの進入が悪く、いま一つアクセルを開け切れなかったので、もう少しきっちり進入の姿勢を作っていこうと思います。
 午前中は日陰もありましたが午後になるとコースは完全に日向となり、路面温度は高めとなりました。が、セッティングに変更はなしです。目標は、ずばり1分01秒フラットです。
5.第二ヒート
 そして、第二ヒートのスタートです。聞きたく無いのに聞こえてくる場内アナウンスで、古屋さんがトップタイムをマークした様子。う〜ん、CE9A最速となるにはまずそれを抜く必要がありそうです。そして今度は7000rpm程度でスタート。3速まで加速し、下りの右コーナーは1速で軽くサイドをあてクリア。直後全開でインフィールドへ入りながら2速に上げ、さっきより沿石に乗りながらパイロン間へ。ブレーキを若干遅らせ、パイロン過ぎた感じくらいでブレーキングして、ギャラリー前のコーナーを抜けます。やっぱりちょっとオーバースピードぎみだった様で、出口はインに付けず、アクセルコントロールしながらクリア。そして、先程ミスった奥のコーナーへ全開で向かいます。挙動変化をきらって、規制パイロンぎりぎりに沿石に乗って直線的に進入し、1速シフトダウン&右サイド後、アクセルオン。今度はうまくいきました。気分を良くして全開でやや曲がった下りストレートを直線的に走り、中間をクリア。3速から2速に落とし、ギャラリー前の外周へ今度は丁寧に入り、8の字の進入を気にしながらラインと挙動を整えます。やっぱりこの辺りでアナウンスが聞こえ、『中間は、27秒1と、1本目より上げてきたぁ』とのこと。『よし、コンマ4秒上がったぞぉ』と喜んで、8の字へ進入。構わず、1本目のパイロンにはぴったりついて、まず右ターン。そして、回転数を落とさない様にしてアクセルを開け、荷重移動し始めた頃に2本目のパイロン脇を通過したので、構わずサイドを引いてみますと、おぉ、きちんと回るではないですか(イベントで試すなってと言われそうですが)。ちょっと強引だったため車が暴れながら奥のコーナーへ加速します。奥のコーナーはインを狙い軽くサイドをあて、1速でクリア。またまた全開でインフィールドへ向かい2速に入れます。沿石に軽く乗り、着地して、もうひと踏み直後ブレーキングをしたら、『やっばぁぁぁ、間に合わないぃぃぃぃぃぃ』と、完璧に突っ込み過ぎで、フルロックしてしまいました(T_T)。とにかく曲がらないと、と思い、ブレーキちょっとだけ緩めてフロントタイヤが転がった瞬間、強引にサイドをあて、無理やり進行方向に車を向けます。リアタイヤは脱輪ぎりぎりですがよく見えませんでした。オーバースピードのため4輪が流れ、なんとか前に車を進めて菱形の下でもう一度軽くサイド。あ〜止まらないぃ〜と、さらに4輪が流れたまま上り始めやっとグリップが回復してきました。完璧熱くなってしまい、2速に入れ最後のS字へ向かいますが、このブレーキも若干遅れ、インから離れ、2つめのゴール直前の右ターンもぎくしゃくしてゴール。タイムは1'02"02と、タイムダウンに終わりました。(T_T)
6.最後に
 残りの出走を監督とどきどきしながら見届け、最終的に9位となんとか10位以内に滑り込み、初ポイントゲットを達成しました。2本目タイムダウンのためちょっとすっきりしませんが、まずは目標達成に我がチームは大喜びです。
 しかし、CE9Aでは古屋さんに負けてしまい、またまたCE9A最速というわけにはいきませんでした。今回は完璧なミスが連発してしまっただけに、ちょっぴり悔しいところでもあります。このあたりは、中村社長からも指摘されている、精神面の弱さによるものかもしれません。昨年、県シリーズのポイント争いで感じた類のプレッシャーでは無い様ですが、技術以前に何かある様な気がします。実力はもっと上にあると言って下さる中村社長の言葉を信じ、また、今回の初ポイントゲットに自信を持って、さらなる上を目指したいと思います。
 しかし、コースによっては予想以上に戦えることが分かったので、収穫でした。やっぱりCE9Aとしては、テクニカルなセクションでタイムを稼ぐしかないのかもしれませんね。これからは、FISCOやASLなど、スピードの出るコースでの関東戦開催が予定されていますが、主催者にはできるだけ真っ直ぐ加速する様な区間を設けないで欲しい、というのが願いですね。
 今回走行に関してアドバイスして頂いた村松さん、本当にありがとうございました。SWというシビアな車でのラインの考え方は非常に勉強になりました。また、あのアクセルの開け方とその中でのコントロールテクニックには、非常に刺激されました。と、同時に、堂々の2位入賞、おめでとうございました。次は得意のNコースですね、頑張って下さい。
 帰りは中央道の激しい渋滞に巻き込まれましたが、なんとなくうれしい気持ちで帰れたので意外と楽でした。次回は、それこそ経験の差が出て厳しいと思われるFISCOでの第4戦です。全く歯が立たないか、意外といけるのか、それすらも予想がつきませんが、まぁ、やるだけやってみることにします。しかし、奥のカートコース部分はどうしても経験の差が出るんだろうなぁ。目標は、やっぱりポイントゲットと、そしてCE9A最速、さらにはNコースには滅法強いエボ5に乗る三間選手の打倒といきましょう。みておれぇぇ、死ぬほど踏んでやるぅ。必殺、踏め踏めアタック3だぁ(分かる人にしか分からんな)。
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