1997JMRC東京ジムカーナシリーズ第8戦参戦記

10/26(日)、東京ベイサイドスポーツクラブ、ドライ

1997JMRC東京ジムカーナシリーズ第8戦A4クラス
順位ドライバー車名型式1-st try2-nd trybest time
1位内田知弘BPトイズ六輪舎KWJランサーCE9A改1'08"7871'07"6221'07"622
2位遠藤康浩シルエットアドバンランサーCE9A1'13"918(P1)1'07"6801'07"680
3位清水容子LIMITS中林ランサーCE9A改ミスコース1'07"9431'07"943
4位漆原正新羽村・植村モータースランサーCE9A改1'09"6721'08"4091'08"409
5位西野弘高STPアドバンリジットランサーCD9Aミスコース1'08"9891'08"989
6位五十嵐篤史LIFES OULスランサーCN9A1'09"0741'11"684(P1)1'09"074
7位佐藤雄一郎TMACインプレッサGC81'09"4381'10"3411'09"438
8位岡田和浩オセロットレイブリックランサーCE9A改1'14"198(P1)1'09"5131'09"513
9位小野田了STPアドバンαスカイラインBNR321'10"6531'09"6381'09"638
10位古屋政紀中林自動車リミッツ東京ランサーCE9A改1'11"1271'09"7871'09"787

1.まえがき

 とうとう、97年の東京戦も最終戦を迎えることになりました。私は全戦参戦していない上に、ほとんどポイントもとれていないため、シリーズ順位は全く関係ないのですが、一応神奈川戦では健闘していただけに、東京戦でも一矢報いたいところです。実は、東京戦で入賞経験が無いため、なんとか6位入賞を目指したいと思っての参戦です。
 さて、東京戦のシリーズチャンプの行方ですが、A3クラスでは、とてもお世話になっている深谷さんが、最近不調ながらも第7戦でシリーズチャンプを決めています。私が参戦するA4クラスはとても混戦となっている様子で、ポイントリーダーの西野さんから5位の小野田さんあたりまでがシリーズチャンプの可能性を持っているとのことで、今回はこのあたりが見どころになりそうです。私としては、いつもいじられている、じゃなくてお世話になっているSTP所属の西野さん、小野田さんあたりを応援しておりますので、頑張ってください。ぜひとも二人のどちらかにチャンプを獲得してもらって、一緒にお祝いしたいところです。前半ゼッケンの私が好タイムを出して、ほかの上位陣にプレッシャーを与えることが今回の私の使命だそうです。
 実際のところ私の状況はというと、メインで追っていた神奈川戦のシリーズチャンプが不可能と決まった先週末から、なにか肩の荷が下りた感じで、恐ろしいくらいに気分が良いことに気づきました。ジムカーナって楽しいものなんだよなぁと久しぶりに思え、今まで見えなかったこともいろいろ見える気がします。最近は、結果ばかりを気にして、イベントが楽しみという感じではなかったのですが、今回は本当に久しぶりに、イベント参戦が楽しみです。今思えば、今年の始めまではずっとそうだったんだよなぁと今更ながら気づいたのでした。

2.当日

 そして当日、天気は良いのですが、前日の暖かさとはうってかわって、とても寒い一日となりました。しかし、前日までのリラックスした気分はそのままで、気分よく走れそうな予感がします。
 ゲートオープンの時間が書いてなかったので、8:00受付、8:10車検開始を考え、7:00頃会場へ到着しました。しかし、主催者はまだきていないとのことで、たくさんのエントラントがゲート付近で待っていました。結局、主催者が来たのは7:30過ぎ、それから会場入りできたのは7:45頃でした。なんか、納得のいかないタイスケに、プリプリしながら、大急ぎで車検の準備をしたのでした。大勢のエントラントが入り口におしかける結果になってしまい、きっと東京ガスの守衛さんにも悪印象を与えたに違いません。
 おまけに受け付けから車検、コースオープンまで時間が少なく、緑の車両申告用紙も受付時に配られ、その場で書かされた上、車検員もなかなか来ないで、せっかく気分よかったのにイライラしてしまいました。私はコースオープンぎりぎりに車検員が来たので(というか呼んだ)、コースオープンとほぼ同時にぎりぎりでコースに向かえましたが、車検員が来てくれないエントラントもいて、『こっちこねぇぞぉ』と叫んでいる人もいました。結構しゃれになりません。
 コースは全体的にだらだらしたコースで、明らかなサイドターンセクションは、右180度1回と右360度1回の計2回です。人によっては数回サイドを引くポイントが増える可能性がありますが、私はとりあえず、1カ所だけサイドを入れて、あとはグリップでいくことにしました。ライン取りは、だらだらぐるぐるしていて、よく分からないので、全体的に最短ラインを狙うことにします。
 セッティングは、ドライセッティングからフロントのエアを0.1上げ、リアはエアを0.1下げ、ショックを1段上げることにしました。
3.競技進行についての余談  そして競技が始まり、ビギナークラスの走行から観戦していましたが、どうもオフィシャルの動きがおかしく、会場からはブーイングの嵐です。2台をラップさせて競技が行われていましたが、先にコースを走っている車がミスコースしかかって、後からスタートした車の方向へ進んだため、後からスタートした車がブレーキをかける程のニアミスがあったにもかかわらず、赤旗は全く出ないし、後からスタートした車は、止められることもなく、ゴールさせられました。その後なんのアナウンスもなく、しばらくしてから再出走の指示が。またほかのドライバーは、前に走った車がタッチしたパイロンが倒れたまま走らされたため、抗議したにもかかわらず、当初は再出走を認められなかったということもありました。多くの人の証人があってか(この辺は定かではありませんが)、しばらくしてから再出走は認められた様でしたが。また、赤旗を出すタイミングは会場内の放送があってからと、相当遅いし、パイロンタッチを見逃して観客に教えられて初めて確認するオフィシャルもいました。さらに、赤旗もコースの外でただ水平に出すだけで、意識的に振ったり、積極的に止めようという動作が見られませんでした。走行中に旗を見るのはドライバーの役目ですが、コースを攻めているドライバーにとって、止まっている旗は、判断しづらいのは確かです。会場からは怖くて走れないとの声と、こんなんじゃぁやる気になれないという声が多数聞かれ、私も、見ているだけでいらいらするので、車に戻り、車を磨くことにしていまいました。
 さらに、競技進行が遅く、119番というゼッケンにもかかわらず12:00を回っても出走順が回ってきませんでした。この原因は赤旗再出走がやたら多かったためでしょう。少なくとも20台以上の車が再出走したと思われます。見ている限り、ラップさせるタイミングが早過ぎて、前車のパイロンタッチ修正が間に合わないための赤旗がほとんどです。中には、ゴールまで走らされて、計時ミスとかで再出走させられた選手もいますし、2回も再出走させられた選手もいます。競技する側としては主催者の言うことは守らないといけませんからしかたありませんが、あまりにも多い赤旗には、あきれてしまいました。やはり、一度集中してスタートした後、すぐに再出走させられてきちんと走るのは、難しく、イコールで戦った気分がしないでしょう。赤旗を減らす様、スタートのタイミングを遅らせるとかいう工夫くらいしてほしかったです。おまけに、再出走って、普通10台開けてスタートなのかと思ってましたが、適当なタイミングで入らせるし、再出走の車でゼッケンが前後してしまう場合も見受けられました。
 疑問に感じる競技進行があまりにも多かったので、いろいろ書きましたが、素人の私が見ても、今まで競技会主催したことないのかなぁと思わせるほどの内容でした。折角シリーズ最終戦で皆気合が入っているのに、ちょっとしらけてしまう感じでした。

4.第一ヒート

 さて、出走順が近づいたので、車の準備を始めると、お世話になっている吉田さんの車がおかしいとのこと。直前までごちゃごちゃやってましたが、結局エンジンがかからず、吉田さんは出走なしにリタイアすることになってしまいました。仕方がないので、私は急いで車に乗り込み、出走を待ちました。
 慌ただしいまま、気合を入れるまもなく第一ヒートのスタートです。下りながらスタートし、下りきったところでの右ターンを、かなりスピードを落としてグリップでクリア。全開で2速まで加速し、やたらパイロンタッチの多い左ターンへ向かいます。皆が止められるこの進入でやっぱり赤旗が気になり、一瞬オフィシャルを見て、大丈夫かと思ってブレーキングを開始したら、ブレーキングが遅れ、フロントをロックさせながらフルブレーキング。パイロンを行き過ぎてからなんとか車を減速し1速に落としてターンへ進入。この瞬間に終わったと思ってしまいました。予定していたサイドは使わず加速しながら左ターンを抜け、逆バンクで2速に。大きな右旋回入り口で軽くブレーキングして向きを変え、加速。ほぼ全開で踏みながら路面の頂点を越えるとテールがスライドを始め、半径が大きくなり過ぎない様に、珍しくブレーキングを入れて一つ目のパイロンをクリア。すぐ加速し、次のパイロン付近でも軽くブレーキングで向きを変え、加速。下りながら正バンクのターン進入も、アンダーを出さない様、抑えて進入し、向きが整ったら全開。3速から左奥の右2本パイロンですが、路面状況が悪く、滑ったらおしまいと考え、かなり丁寧にブレーキングして2速に落とし、パイロン近くをグリップでターン。出口もはらまない様に比較的コンパクトなラインで通過。めずらしくここまでほとんどアンダーが出ていません。そして、前回の東京戦でスピンした大きなS字は2速のまま丁寧にクリア。最後の右ターンでは目一杯速度を殺して1速に落とし、グリップで通過。そこから全開で2速まで加速しギャラリー前へ。段差では、車が明らかに擦りそうで、とぉーっても気になってましたが、イベント時はしょうがないとそのままブレーキングしながら段差を越えると、ガリッと、予想通りの展開。こんなところでブレーキさせるなよなぁなんて思ったかどうか忘れましたが、そのままブレーキングして右ターンを2速のままできるだけ小さくクリア。ギャラリー前を全開で戻って、左の規制パイロン時に1速に落とし、一瞬加速後、右180度。若干タイミングが遅れ、パイロンから離れぎみになり、なおかつエンジンストールぎみで加速。2速に入れ、最後の左回りの外周へ向かいますが、外周への入口パイロン配置が厳しく、抑えたつもりがそれでもオーバースピードぎみだった様で、テールが外側のパイロンに当たりそうになり、アクセルオフでパイロン通過を待って、加速しました。外周は、予想以上にインぎみのラインを走ってしまい、調子に乗って3速に入れたはいいが、奥のパイロン外側に置かれた規制パイロンが迫ってきて、ここでもアクセルを抜いて、通過するはめに。砂が浮いている外周終わりで丁寧にブレーキングしながら2速に入れ、最後の右360度へ。下りながらブレーキングし、1速に落とし、前回アドバイスを頂いた中村社長の言葉を思い出し、ステアリングをぐりぐり切って、サイド。そしてアクセルオン。若干ブレーキングが遅れたため、パイロンから離れた位置でのターン開始になりましたが、とても小さい回転半径でターンするではないですか。そのままアクセルコントロールで回っていると、ターンの中心がずれていたため、パイロンに触りそうになってきました。ここでアクセル戻したらグリップしてしまうと思い、気持ちステアリング操作をしてそのままアクセルを踏み続けると、案の定、最後の脱出時にパイロンをかすってしまった様です。そしてゴール。ゴール時にタイムは全く聞こえず、しばらく発表もされなかったため午後までタイムは分からなかったのですが、1'08"91プラスパイロン1本で、13位くらいだった様です。

5.第二ヒートの対策

 タイムをよく見てみると、実はパイロンがなければトップと0.1秒差の2位のタイム。1コーナーであれだけミスをしていながらこのタイムってことは、結構いけるかもしれませんねぇ。まぁ、サブロクは予想以上のできだったので、サブロクに関してはタイムダウンすることは間違いないでしょうが、トータルではまだいけそうな気がします。
 さて、気になるシリーズチャンプの行方ですが、西野さんはなんと痛恨のミスコース。そして内田さんはやはり予想通り、暫定一位をゲットです。西野さんにとっては若干つらい状況になっている気がします。ここでSTPクラブ員から、私がベストタイム更新して内田さんにプレッシャーをかけよとの指示が。そんなことできるのかぁ〜。まぁ、第一ヒートの感触から、まだいけそうな気がするので、こんどはパイロンに触らないことと、第一コーナーを気をつけて、コンパクトなラインで入賞を目指します。
 セッティングは、フロントのエアを0.05ほど落とし、トライします。

6.第二ヒート

 そして第二ヒート。下りながらスタートし、下りきったところで、グリップで右ターン後、加速。今度はオフィシャルには目もくれず、丁寧に2速から1速に落とし左ターンへ進入。まぁ、問題なく進入し、一瞬加速後、向きを合わせる程度の軽いサイドをあて、すぐ加速。逆バンクで2速に入れ、大きな右旋回入り口でコンパクトなラインを狙い、軽いブレーキングで向きを変えます。うーん、ここまではいいかんじ。ほぼ全開で踏みながら、路面の頂点を越えると、第一ヒートと同様にテールがスライドを始め、コンパクトなラインを狙って、極力パイロンに近づいて外周を回ります。下りながらギャラリー方向へ向かい、正バンクへのターン進入もきっちりおさえ、というか抑え過ぎかもしれませんが、アンダーを出すことなくクリア。3速まで加速します。路面状況が悪い右2本パイロンも同様に自分とは思えない程丁寧に進入し、2速に落としてコンパクトなラインで小さく小さくクリア。加速して大きなS字は3速に入れず、2速で丁寧にアクセルコントロールすることを考えてクリア。出口の右ターンは一瞬1速に入れ、グリップで通過後、加速。すぐ2速に入れ、加速しながらギャラリー前へ向かい、スポイラーを思い切りすりながらブレーキング。右ターンを2速のまま小さくクリアし、全開後、左の規制パイロンで1速へシフトダウン。一瞬加速後、荷重を入れ換え、今度は行き過ぎない様に、と思ったにもかかわらず、やっぱりパイロンをかなり行き過ぎて右180度をサイドでターン。ぢぐじょぉーと思いながらめげずに加速。2速からアウト側の規制パイロンを気にして、さっきよりさらに減速して左ターンに進入。そこから大きな左まわりの外周は、3速を使わずに、車が暴れない様にコントロールしながら、比較的コンパクトなラインでクリア。最後のセクションへ向かう奥の左直角ぎみのターンでは、おいおい落とし過ぎだよというくらい車速をころして(しまい)、ターンし、最後の右360度へ。今度はパイロンに触らない様に、やや大きめのラインを狙って、ステアリングを目一杯切らずに、サイド。アクセルオン。やはり若干ブレーキングが遅れ、パイロンから離れましたが、早めにステアリングとアクセルコントロールをして、パイロンから十分離れて旋回。そして加速後2速でゴール。どうやらタイムは1'07"68と、その時点でトップタイムだった様です。結局、内田さんに100分の6秒差という僅差で逆転されてしまいましたが、堂々の2位をゲットできたのでした。

7.さいごに

 しかし不思議なもんです。あれだけ必死になっていた神奈川戦で最悪の成績を残してしまったのに、なんとなく気楽に走った東京戦では、トップと僅差の2位。よくよく結果を見てみると、内田さんを除くシリーズの上位陣がかなり崩れてしまった様子です。その隙間に私が入り込んだだけの結果と言えるでしょう。県戦レベルでは、精神的なものがかなり結果を左右するというのが分かった様な気がします。結局、気楽に楽しく走ることができたことで、それなりの結果が得られたわけですが、前回の神奈川戦が終わった後で2位になった市川さんに言われた、『一本一本走るのが楽しくてしょうがないんだよね』という言葉を思い出してしまいました。タイガーウッズも楽しくやらなくちゃって言ってましたしねぇ。
 気合を入れてきちんとタイムが出せる様になれば、もうワンランクステップアップできるのかもしれませんね。私はまだまだということでしょう。まぁ、ジムカーナを始めたばかりの昨年は、県戦トップとは常に2秒以上差があったのですが、ことしは、それなりに走れば県のトップと戦える様になったということから、多少進歩したってことですかねぇ。
 最後にシリーズチャンプを獲得した内田さんおめでとうございます。2位になった西野さんもCD9Aながら、すばらしい安定感で、A4クラス唯一の全戦ポイントゲットでしたね、おめでとうございます。神奈川戦も最終戦を残すのみとなりました。今回の戦いを忘れずに、良い結果を残して終わりたいところです。


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last modified : 7/Nov/97
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