コースの覚え方
最初の頃は、ジムカーナのコースを覚えるのって、結構大変ですよね。一生懸命覚えても、結局ミスコースになったりして。これでいやになっちゃう人もいますよねきっと。
そのミスコースですが、誰でもするって訳ではなくて、滅多にミスコースしない人って意外といるような気がします。一方、ミスコース多い人は、結構な頻度でしているような・・・
記憶をたどると、私の場合、約90戦、180本走って、ミスコース判定と間違えかけたのを合わせて4〜5本だったと思います。こう振り返ると、自分はミスコース少ない方だと思うのですが、なんでミスコースしないのかって、実は良く分かりません。と言ってしまったら話にならないので、少し考えてみましょう。
まず、ミスコースするパターンというのは、大きく分けて、以下の2つに分かれる気がします。
スタートしてから何かのタイミングで頭の中が真っ白になりコースが分からなくなるパターン
自分は正しいと思って走ったけどそれがミスコースだったというパターン
前者は突然襲ってくるものですから、あまり対処のしようが無い気がします。経験から、その前のコーナーで、うまくいきすぎちゃったり、予想と異なる動きを車がしたり、大きくミスしたり、した場合に多く発生する気がします。対処方法は、できるだけ冷静に走ることしかないのかな?
後者は覚え方に問題がある気がしますね。このタイプのミスコースは、コースをもっとしっかり覚えることで対処可能とも思えます。
じゃ、どうやってコースを覚えると良いかってことですが、よく分かりませんが、私は以下のようなことを気をつけてました。
一生懸命覚える
当然のことですが、真剣に一生懸命覚えましょう。誰かにやれと言われてやってるわけではありません、好きでやってるんですから。自分のためですからね。楽しく走りたいだけなのに、と言う人も多いでしょうが、毎回コースが違うから刺激があって楽しいと言えますし、きちんとコースを覚えることでいつも勝てない人に勝ったり、格好いい走りができる可能性があります。それはストリートでは味わえない楽しさだと思います。私も毎回、何十分もかけて一生懸命コースを覚えています。
一つ一つのターンを順に覚えるのではなく、セクションごとにできるだけくくって覚える
例えば、奥のセクションから手前のセクションに戻り、中央セクションを走って、最後のゴール前のテクニカル、と大きなくくりにして毎回全体をイメージしています。なかなかセクション分割できない難しいコースもありますが、大抵はいくつかのパートに分かれていると考えてよいと思います。できるだけ自分なりの言葉で全体を捕らえることが大切かと。で、全体がイメージできたら、各セクションをもう少し細かく見て、外周、四角形、三角形、八の字、スラロームなど、覚えやすいセットにパイロンを分け、それらをつなぎ合わせる様に覚えていました。要は細かいところから入るのではなく、大きなところからイメージを下ろしていった方が私は覚えやすかったのです。
とにかく景色を覚える
なんてことはありませんが、コースの景色、看板があるとか島があるとか、木があるとか、景色を覚えるのは重要だと思います。実走行中に景色をどれだけ見ているかと言えばなんとも言えませんが、目指すパイロンの周囲の景色も無意識のうちに判断している気がするからです。慣れない会場では、コース内からきょろきょろと周囲を見て景色を覚えるようにしていました。
慣熟歩行中は真剣に
これ、基本だと思うんですが、限られた時間の慣熟歩行ですから、できるだけ真剣に目で情報を集中すべきでしょう。私も、大抵は真剣に歩いてます。でも、つい雑談に夢中になってしまうこともありますね、実際のところ。そう言うときに限って後で焦ったりしがちですから、皆さんも雑談に夢中になり過ぎないように気をつけましょう。
先のパイロンまでを見渡す
慣熟歩行の時の話ですが、次のパイロンだけでなく、その先のパイロンや走行方向も見てコースを頭に入れるようにしていました。コースをセクションで覚えることともつながるのですが、最初の内はパイロンぎりぎりなんて攻めれませんでしたから、細かいことは後回しにして、大きなくくりでコースを見て、覚える癖をつけてましたね。
車の高さでパイロンを見る
これは重要だと思っています。歩行時の目線と運転時の目線は随分異なるはずです。歩行時、手前のパイロンの先というか上に見えた次のパイロンが、運転時は下に見えたり、コースによってはその起伏で運転席からは次のパイロンが見えない場合もあります。パイロンは背の低い物ですから、高さによって見え方が随分変わります。ずっと目線を落とすのは困難ですので、こまめにかがんで運転する目線からパイロン配置を見る様にしています。段差があるコースでは特に気をつけましょう。
車の脱出方向だけでなく広い角度で立ち上がり方向を見る
これは余裕がないと難しいかもしれませんが、はじめの頃って慣熟歩行しているラインと実際に走るラインが随分違っていたり、車のコントロールもおぼつかないため走行中にウィンドシールドを通して見える景色と慣熟歩行時の景色とは異なる場合が多いと思うんです。ですから、始めの頃はいろんなパターンで車が動くことを想定してコースを歩いていました。例えば車がドリフトした時はこっち向いて走るよなぁとか、アンダーで向きが一向に変わらなかったらこっち向くよなぁ、とか。この二つだけでも運転席から見える景色は全く違ったものになりますよね。極端な話、次のパイロンとその次のパイロンの見える位置関係が左右逆になることもあるわけですから。短調に歩くのではなく、できるだけ自分の車の動きを想定する工夫ができると良いと思います。
人の後を歩かない
これは表現が難しいのですが、要は、慣熟歩行の時、みんなのあとをだらだら歩かないってことです。イベントには100人前後、多い場合は200人近いエントラントが参加します。慣熟歩行時はこれに加えサポートの方やオフィシャルも歩いたりしますので、その数は膨大なものです。となると容易に想像がつくのが、コースを列をなして人が歩くこと。ということは、人の流れを追えばコースを歩ききれるということです。で、その後をだらだらと歩くと、コースを覚えずに終わってしまう可能性があります。また、人だかりの後を歩いていると、次のパイロンが見えないなど弊害も多いです。じゃ、どうするかと言えば、先頭を歩くのが一つ。しかし、初心者で先頭を歩くのはなかなか勇気があることかもしれません。だとすれば、大半の人たちが歩き始めてから数分置いて歩き始める。こうするだけで、視界が開け、コースが見やすくなることが多いです。その数分がもったいないかもしれませんが、私は前が見えないのに歩く方が無駄だと考えています。もしくは、コースの後半から歩き始めるのも手です。これは大抵空いているのでコースを見渡しやすいと思いますが、慣れないと、コース全体をイメージするのがかえって難しくなるかもしれないので、注意が必要ですね。とにかく、自分で考えて、次のパイロンが見えるような余裕を持って歩くことをお勧めします。
とにかくイメージトレーニング
最後はこれしかないでしょう。覚えたと思ったら、繰り返しコース走行をイメージすることが重要です。スタイルはいろいろあるでしょうが、スタートから車を運転している目線でゴールまでの走行をイメージします。私の場合、少なくとも、自分が走行するタイムより速く、すなわち1分のコースであれば、40秒とか50秒でゴールできるくらいスムースにイメージが出来るまで、何度もイメージトレーニングしています。また、私の参加していたA4クラスでは、大抵慣熟歩行から実走行までの時間がかなりありますから、慣熟歩行後にイメージトレーニングをして、また走る前にもイメージトレーニングをしていました。イメージトレーニングで不安なところは、コース図で確認したり、外からコースを見たりして補習しましょう。
歩く前に覚える
慣れてくると、会場にはなじみがあるし、ジムカーナコースってパターンがあるので、歩かなくても、コースを覚えられるようになります。ですから、大抵慣熟歩行前に一通りコースを覚え、慣熟歩行時には距離や配置の確認として使うことができる様になります。慣熟歩行前にコースを覚えられるのは大きいですよ。もちろん、会場をあまり知らなくても、コース図をしっかりにらめば歩く前からコースの何割かは覚えられるはずです。コースが発表になってから、慣熟歩行までの時間は無駄にせず、コースを覚える努力をしましょう。
最近の自分
まずコースが発表になったら、コース図と外からコースを見ながら、時間の許す限りコースを覚えます。大抵は歩く前に一通り覚えてしまいます。慣熟歩行1周目では、先が見える位置を歩き、パイロン間の距離や配置を確認し、使用ギアなども想定します。一周歩き終わったところで立ち止まり、スタートからゴールまでをイメージしてみます。納得のいかないところ、気になるところが必ずあるので、確認しながらもう一周コースを歩きます。最後に、もう一度コースをイメージし、時間があれば、気になるところを復習して、慣熟歩行を終えています。
と、いろいろ書いてみましたが、最初はコースを覚えるの一苦労ですよね。自分なりのリズムでコツがつかめると、それほど大変なことではなくなる(と思う)ので、頑張ってください。
last modified : 18/Jun/01
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