自動車競技のジムカーナについて、簡単に説明します。

○ジムカーナとは?

 明確な定義はよく知りませんが、一言で言えば「クローズドされた舗装路面を使って行われるタイムトライアル競技」と言えるでしょう。
 車を使って勝ち負けを争う競技ですが、レースのように一度に何台もの車が混走することはなく、単独でタイムアタックを行います。
 コースは、駐車場のような広い舗装路面にパイロンを置いてコースに見立てるパイロン型のコースと、ミニサーキットやカートコースと呼ばれるようなパーマネント型のコースに大別できます。関東地区では前者のパイロンコースが、関西地区では後者のカートコースが盛んだと言われています。
 コース長は1km前後、1分程度で走りきるコース設定が一般的で、大抵はイベント当日の朝にコースレイアウトが発表になります。そして、タイムトライアルは通常2本のみ。どちらか良かった方のタイムで順位が決まります。一発でいきなりタイムをたたき出す能力が問われるわけですね。従って、良いタイムを出すためには、運転テクニックはもちろん、発表されたコースを即座に覚え、最適なアプローチ方法を判断する能力なども重要になるわけです。

 レースに比べて低速主体のコースレイアウトが圧倒的に多いので、極低速域のコーナリングテクニックが特徴的と言えるでしょう。その最たるものはサイドターンと呼ばれるテクニックです。通常、パーキングブレーキとかサイドブレーキと呼ばれる駐車用のブレーキを使ってテールスライドを誘発させ自在に車の向きを変えます。このサイドブレーキターンこそがジムカーナの醍醐味と言っても過言ではないでしょう。
 混走しない、速度域も低いということで、モータースポーツの中では安全性の高い競技だと言えますし、普段ドライブに使っている自家用車で楽しむことが可能ですので、最も敷居の低い参加型モータースポーツと言えるでしょう。

 その競技開催の形態ですが、日本の公式なモータースポーツは全て日本自動車連盟(JAF)が統括しているのをご存知でしょうか?ジムカーナもその類に漏れず、JAFのカテゴリーで言えば最も底辺に位置するモータースポーツにあたるようです。従って、多くのジムカーナイベントがJAFによって管理されています。しかし、今やJAFに管理されないジムカーナイベントも多く開催されており、その質も優劣をつけがたいものがあります。どういった楽しみ方をするかによって参加イベントを選択するのが良いと思います。

○参加できる車両
 ジムカーナはナンバー付き車両で楽しめる自動車競技です。ですから、レンタカー以外であれば、なんらかの練習会やイベントに参加できます。公認戦では車の制限も多少ありますが、それでも、国産乗用車のほとんどが参加できると思います。

○クラス分け
 車という道具を使う競技ですから、イコールコンディションで競技が開催される様、クラス分けがなされます。駆動方式や改造範囲、排気量によってクラス分けされるのが一般的です。
 標準となるのはJAFが決定したクラス区分で、大抵のイベントはそれに従う形を取っています。しかし、参加者のレベルに応じて多様なクラス設定がなされており、また、草ジムカーナでは、それぞれ趣向を凝らしたクラス設定をすることが多く、ご自分の車に合ったクラス設定がなされるイベントを探すと良いでしょう。
 JAFのジムカーナに関する記述はこちらをどうぞ。
 各県シリーズにかかわりの深いJMRCの記述はこちらをどうぞ。

○ジムカーナイベント
 大抵のイベントは、1年間のシリーズ形式で、年間6戦〜12戦くらいが開催され、各戦の順位によるポイント集計によってシリーズ順位が決まる様な方法をとっています。寒い時、暑い時、ドライ、ウェットと、各戦ごとに異なるコンディションで戦い、トータルで成績を残したものが評価されるわけです。F1などのレースも同様ですね。1年間同じ会場を使うシリーズもあれば、毎戦異なる会場で開催されるシリーズもあります。
 イベントに参戦するならば、一つシリーズを選んで、1シーズン通して参戦することをおすすめします。友達も増えますし、一戦だけでは味わえないシリーズを戦う楽しさなど、その面白さが倍増することでしょう。
 私が出身のJMRC神奈川県シリーズは入門イベントの一つですので、参考にしてみてください。

○会場
 ジムカーナはクローズドされた舗装コースで開催されます。専用のジムカーナコースや、カートコース、駐車場などを定期的にジムカーナ会場として利用するコースなどが、各地にあります。長野、山梨、新潟までを含めた関東地方を分類上C地区と呼びますが、C地区の主要会場情報をこちらに掲載してありますので、参考にしてください。
last modified : 28/Aug/02