ミクニSOLEXオーバーホール

スロットル周り編


3型以降、材質の変更で丈夫になりましたが、スロットル周りは依然簡素な作りで、走行距離と共に 減り が見られます。ボディーに穴を開けただけの支持部と真鍮にメッキしたシャフトは、ベアリング支持、鉄製シャフトのWEBER DCOE から見ると見劣りします。実際、DCOE の方が減りやねじれによるトラブルは少ないです。

スロットルバルブとシャフトを交換するだけではガタツキが収まらない場合も、口径が大きくなるほど多くなります。その場合、ボディーにブッシュを入れて処置します。

スロットルバルブを装着して明かりにかざすと、隙間から明かりが漏れてきます。左右のスロットルバルブが大体同じ位になるように微調整します。隙間が少ない方の当たり方を変えた方がバランスが取れる場合も有ります。

スロットルシャフト周りのパーツ。 これは極端な例だが、シャフト交換だけでは済みそうも無い。


ブッシュを入れる工程。クリアランスを考慮してリーマで仕上げる。


赤丸のところに段つき磨耗が見られます。
交換が望ましいです。
スロットルのボアとの隙間がゼロになることは
まずありません。むしろ左右のバランスが
取れている事の方が大事です。


加速ポンプカムはネジ式の物からクリップ式に
変更できます。取り付け方法は同じです。

レバーはきつく締めますが、シャフトが弱いので
必ず、レバーをプライヤーなどで挟んで締めます。

スロットルバルブの両サイド4箇所にシールが
入ります。オーバーホール時に交換します。

スロットル周りの交換調整は難しく、プロに任せた方が無難に思いますが、どうしてもチャレンジしたい人は十分注意してください。シャフトは想像以上に弱く、値段も高価です。

スロットルバルブはテーパーにカットされており、入れる際によく確かめてください。これまた高価です。
隙間を見る時はベンチュリーやノズルを外さないとよく見えません。
ネジにはネジロックをつけて締めましょう。

スロットル周りの次は、ボディー周りを解説します。



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