小児歯科って? 目次 1.診察の流れ ![]() 2.フッ素による虫歯予防って? ![]() 3.キシリトールによる虫歯予防って? ![]() 1.診察の流れ お子さんの歯の治療は、まず私と私たちの歯科医院に慣れてもらうことから始まります。怖がらずに楽しんで来てもらえるような環境にできるよう心掛けています。 緊急を要さなければ、お子さん本人との信頼関係が築けるまではできるだけ応急(除痛)処置にとどめておくことが基本です。(ご家族様たちはあせられることもありますが、、。) 治療ができるようになれば、あとは永久歯(おとなの歯)がきちんと生える環境を作れるよう、治療と指導をしていきます。その中でも、お母さんを含めた歯ブラシ指導や食事指導、歯並びの管理や虫歯予防がとても重要になってきます。 2.フッ素による虫歯予防って? 歯の表面では、食事のたびに脱灰と再石灰化が行われています。脱灰によって歯から唾液中に溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンは、再石灰化によって再び歯にとりもどされます。この時、フッ素イオンもいっしょに歯にとりこむことができると、歯質はフルオロアパタイトという硬く強い結晶構造を作り、酸によって溶かされにくい歯になります。 生えてきたばかりの歯は、成熟するまでに数年かかります。フッ素は、硬化促進の役割をはたし、固い丈夫な歯をつくります。健康な歯を守り育てるためには、毎日のブラッシングの時にフッ素を補給することがとても重要です。忘れずにフッ素入り歯磨き粉をかならず使いましょう。 さらに当院では、定期的なフッ素歯面塗布法を勧めています。歯ブラシや綿球を使ってフッ素入りのペーストを塗布します(2%フッ化ナトリウム溶液、リン酸酸性フッ化ナトリウム(APF)溶液またはゲルを用います。)。年2〜4回(予防効果20〜40%)が最適で、お子さんたちには学校の休み(春・夏・冬)を利用してもらっています。 3.キシリトールによる虫歯予防って? テレビCMやコンビニなどの店頭で虫歯予防に「キシリトール」という言葉が出回っていますが、詳しい表現がされていないことが多いですね。キシリトールは、白樺などの樹脂から抽出される天然素材から作られた甘味料で、砂糖に近い自然な甘さを有した食品添加物です。 虫歯は虫歯菌であるミュータンスが糖を発酵させて作る酸によって歯が溶けることが原因の一つとされていますが、 このキシリトールは殆ど酸になることがないだけでなく、虫歯菌の働きを抑える効果もあることが知られています。 むし歯予防に効果のあるキシリトール製品は、甘味料にキシリトールのみを用いたシュガーレス表示があるガムかタブレットだけです。他の甘味料を含んだ製品では、効果が証明されていません。キシリトールの割合が大きければ、それだけ効果がありますが、現状では50%以上含まれていることをお勧めします。1日約3回、100%キシリトールガムの摂取が効果的といわれています。 ただし、キシリトールを使ったむし歯予防は追加型と呼ばれています。現状のむし歯予防法(歯ブラシ、フッ化物、正しい食生活、歯科定期検診など)に取って代わるものではないことを、理解しておいてください。 (本文は一部、日本フィンランドむし歯予防研究会のHPを引用しています。) 今後もいろいろ紹介していきます。 |