ガマの油をついに発見
幻の秘薬の正体は
万病に効くと言う幻の秘薬「ガマの油」を求め、筑波山中を3ヶ月はさまよい歩く覚悟の
元で旅にでましたが、なんの事はなく、あっさりと見つけてしまいました。
なんと、筑波山付近のそこら中の土産物屋で売られているんですね。これが。
しかも、薬自体は「眉唾物」だろうと思っていましたが、現代のガマの油はなんと薬事法の
認可をうけて売られていました。
但し、完全に薬としてではなく化粧品の様な位置づけとして、売っている様です。
(薬として販売するなら、土産物店じゃ売れないだろうし‥)
品名 : せんしょ
成分 : スクワラン,紫紺エキス,甘草エキス,γオリザノール,アラントイン,他
使い方: 皮膚の荒れ、水仕事荒れ、潤いを失った老人肌、日焼・黒ズミ・シミ予防等皮膚
障害諸症に塗布して用いる(効能と書いてないところが、ナルホド)
発売元: 元祖ガマの油本家
ガマの油の歴史
ガマの油は、筑波山にある大御堂の光誉上人が筑波山の蟾蜍(せんしょと読み、ガマの古
名)の体液,薬草,油などを調合し造りました。
大阪夏・冬の陣で家康側に従軍し、肌荒れ,傷,火傷などに用いたそうで、後に大道芸とし
て口上と共に広く知られる様になりました。
ガマの油売りの口上(抜粋)
さあさあお立ち会い。御用とお急ぎでない方はゆっくりと聞いておいで。
手前取出したるのはガマ、ガマと申してもただのガマとはガマが違う。
これより北、北は筑波山のふもとはおんばこという薬草を食ろうて育った四六(しろく)の
ガマ。四六・五六は何処で見分けるか、前足の指が4本・後ろ足の指が六本これ名付けて四
六のガマ
さて、このガマから油を採るには、四面を鏡で覆った箱の中にこのガマを入れる。
すると己の醜い姿におののき脂汗をタラーリタラーリと流す。
この汗を三・七は二十一と一日間柳の小枝を持ってトローリトローリと煮詰め、南蛮渡来の
薬と練り合わせて出来たのが、このガマの油
さて、このがまの油の効能は、湿疹,火傷,切傷,あかぎれ,しもやけ,いんきんたむし
後ろに回って、いぼ痔に切痔,大の男が七転八倒して苦しむ虫歯の痛みもピタリと止まる。
さらにもう一つ大事なものがある。手前取り出したるこの刀。天下の名刀正宗。エイと抜け
ば玉散る氷の刃。ここに一枚の懐紙がある今からこの刀の切れ味をお目にかけよう。
一枚が二枚・二枚が四枚・四枚が八枚・八枚が一六枚・一六枚が三十と二枚・三十と二枚が
六十と四枚・六十と四枚が一束と二十八枚、フット散らせば春は三月嵐山、冬は雪降りの景
とごさい。
さて、お立ち会い。 これ程切れる天下の名刀も、ガマの油を一塗りすれば、刃物の切れ
味がピタリと止まって、これ此の通り押せども切れず引けども切れない。
そしてこのガマの油を拭き取れば、また切れ味がまた元に戻って赤い血がタラリタラリと流
れ出る。この通り。
だが心配は無用。このガマの油を一塗りすれば、ほれこの通り血はピタリと止まる。
これでこの薬の効能はお分かり頂けたかな。
いつもは一つ二百文だが今日は特別に破格の値段。男は度胸女は愛嬌、清水の舞台から飛
び降りた思いで半額の百文といたそう。さあさあ買ったり、買ったり。
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