上越・谷川岳西黒尾根

1979.3.4 佐々木(単独)
 3月4日(曇りのち雪) 今年(1979年)前半は寡雪だったが、先月末以来の冬型で天神平の積雪も3mを超えた。きょうから一ノ倉沢など危険区域への入山が禁止である。5時50分、土合駅を出発。指導センターの裏手から直登すると鉄塔まで一登りで着く。出発時は青空も見え、天候は回復との予報も出ていたが、上部はガスの流され具合から風が強いようだ。

 東尾根下部はかろうじて分かるが、白毛門は見えない。予報ほど天候は良くならないのかな、と思っていると雪がちらついてきた。あまり寒くはなく行動中は汗ばむほどでペースを保つのが難しい。ラクダのコブを慎重に越え、コル手前のピークに立つ。やっぱり上部は荒れ模様だ。風雪も強くなり、なかなか苦労しそうだと感じつつアイゼンをつける。コルから登り返しの急登にかかると、回りが見えなくなるほどの地吹雪となる。頬の感覚がなくなるほどで、しばし往生させられた。

 急登からヤセ尾根にかわり、ザンゲ岩辺りでは先行パーティーが進むか戻るか躊躇していた。トレースは消えかかり下りが心配なのだろう。こちらも一休みしてテルモスのコーヒーで元気をつける。前進することにし、雪庇に注意してザンゲ岩を右寄りに回り込むように肩の広場へ。10時40分、谷川岳着。何も見えない頂上には単独行の人がいただけで、一緒にツエルトをかぶって行動食をとる。コーヒーをあげたらヤクルトをくれた。もう誰も登ってこないようだ。

 肩の広場を下ったところで、その人の仲間で東尾根を登ってきた2人と合流する。ガレ沢のコルからマチガ沢一ノ沢を下ろうということになり、アイゼンをはずして本谷までシリセードであっという間に下ってしまった。

 【コースタイム】 (3/4)土合駅5:50 登山口6:20〜30 鉄塔6:50 ラクダのコブ8:35〜55 谷川岳10:40〜11:20 ガレ沢のコル11:45〜50 マチガ沢出合12:35〜45 登山指導センター13:05


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