八ヶ岳・阿弥陀岳北稜


1989.1.15〜16 大矢、金子、佐々木

 1月15日(晴れ) 新宿駅アルプス広場は、零時1分発松本行に乗る登山客で長蛇の列となった。3列目だったが何とか座席は確保できた。茅野でも登山者がいっぱいで美濃戸口行バスの2台目に乗る。バスを降りて震えながら朝食は、ちょっと腹具合がおかしい。寝不足だといつもこうだ。

 今日中に北稜を登るのでピッチを上げ、行者小屋に着くまで5、6パーティー追い抜いた。10時10分着。ひとまずテントを張ってから北稜へ向かう。中岳沢を途中まで登ると北稜の取り付きとなる赤布を見つける。膝下のラッセルで一汗かいてジャンクションピークに立つ。北稜が間近に見えよく観察できる。

2ピッチ目 第一岩稜はダケカンバの生えた急な尾根で、岩稜とはいうものの木につかまっての登りであっさり抜ける。いったん傾斜は緩くなるがすぐ第二岩稜が続いている。左からこの岩稜を巻いているトレースもある。先行パーティーが手間取っており、30分ほど順番待ち。我々のあとに2パーティー続く。金子さんトップで左の凹角から取り付き、40mいっぱいザイルを伸ばす。岩稜自体はやさしいが右手が切れ落ちて高度感がある。大矢さんはノーザイルで登ってきた。

 2ピッチ目は取り付き4mほど少し細かい岩峰を乗っ越し、細い雪稜(写真)を辿って一般ルートと合流する。阿弥陀岳頂上に立つと、赤岳を越してきたガスでブロッケンの怪が見えた。一般ルートを中岳のコルから、中岳沢を一気に下る。シリセードですっ飛ばし、ほどなく行者小屋のベースに戻る。15時30分。

 1月16日(晴れ) テントを撤収していると、きのう裏同心ルンゼを登ったという荻原さんらに会う。氷が甘く快適ではなかったそうで、きょうは赤岳の支稜に行くとのこと。移動性高気圧のおかげで昨日よりも好天の下を美濃戸へ下る。

 【コースタイム】 (1/15)美濃戸口7:04 美濃戸7:48〜58 行者小屋10:10〜11:25 北稜取り付き11:55 J.P12:20〜30 第二岩稜取り付き12:50〜13:20 終了点14:20 阿弥陀岳14:30〜50 中岳のコル15:00 行者小屋ベース15:20〜(1/16)8:35発 小松山荘9:50〜10:00 美濃戸口10:35


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