日光・白根山


1990.1.14〜15 永瀬、佐々木、平塚、鈴木

 当初は松木沢でのアイスクライミングの予定だったが、先発組から「全然、凍っておらず日光に転進」との連絡が入り、同じ後発組の鈴木君と前夜に東武日光へ行く。迎えの車が来ず、駅前にテントを張って寝ていたら、零時すぎになって平塚君の車がようやく到着。パンクしてJAFを呼んだため遅れてしまったという。湯元では永瀬、吉越両氏ともテントで寝ないで待っていてくれた。

  1月14日(晴れ、夜は雪) 外山沢川庵沢に行くことになり、車で弓張峠へ。途中の小田代原の雪景色は美しく、カメラマンでいっぱいだった。外山沢川を緑沢・庵沢の二俣めざして遡る。ゴーロ状のはっきりしない沢筋を交代してラッセルしていく。2時間で正面左に岩峰が門となっている庵沢F1に着く。F1は15mほどだが中央に水流があり、完全結氷にはもう少しかかりそうだ。右岩壁のクラックもルートになるというが難しそう。右ルンゼ状から高巻いたとしても、おそらくこの上も氷は期待できないだろうとのことで往路を引き返す。帰京する吉越氏を中禅寺のバス停まで見送って湯元のベースに戻る。明日は奥白根山に行くことにし、取り付きの尾根まで偵察に行く。トレースがあり、山スキーヤーが3人滑ってきた。夜は雪となった。

五色山から白根山 1月15日(曇りのち晴れ) 新雪が10センチほど積もり、昨日のトレースが埋まりかけている。白根山往復でも10時間はみなければならないので、4時10分、ヘッドランプ頼りにトレースを辿り尾根に取り付く。雪に不慣れな新人の鈴木君は苦しそう。急登のラッセルに根をあげ「引き返す」などと弱音を吐く。トップは元気な平塚君におまかせ。彼の行動食はレトルト・ハンバーグをそのまま食うのだが、見ている方が食欲を失いそうだ。見晴らしが効く尾根となって振り返ると、男体山の右側が朝焼けとなり日の出も近い。

 金精峠からの尾根を合わせてルートは左へと向きを変える。五色山直下にテントが一張り見える。クラストして歩きやすくなり、目指す白根山はパイフェンを上げて勇々しい。風が冷たく頬が痛いくらいなので、避難小屋への下降点まで稜線を行かず、右山腹をトラバースしていく。小屋には数パーティーがいた。鈴木君のみアイゼンをつけさせ、頂上へ向かう。どんどん晴れ間が広がり、すっかり晴天となった。山頂10時30分着。寒い頂上でひとときの大展望を楽しみ、避難小屋に戻ってお茶を湧かして飲む。下りは、ばて気味の鈴木君を気遣いながらも、14時20分と予想よりも早くBCに帰り着いた。

 【コースタイム】 (1/14)弓張峠8:40 庵沢(F1)10:40〜11:10 弓張峠12:15 (1/15)湯元4:10発 五色山8:00 五色沼避難小屋8:50〜9:30 白根山10:30〜35 五色沼避難小屋11:10〜55 五色山12:45 湯元14:20


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